東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2014年9月の記事です。

【非常勤講義】三重大学・生物圏生命科学特別講義I「アブラナ科植物の自家不和合性、情報収集、キャリア形成」(9/4-5)

2014年9月 5日 (金)

 未だにゲリラ豪雨がやまないところがあるようで、今年の秋はどうなるのか、。。。その先どうなるのか、かなり気がかりな状態です。そういえば、テレビか新聞で、雨量が一定を超えると、○○警報とか出るようで、その時に1hr当たりの雨で見ていたようですが、それでは対応できないので、10min当たりの雨量で見るようにしないといけないのではと。。。確かに、仙台にいても降るのは、10-30minくらい。激しく降っている時間は。。。そう考えると、この理屈も確かに。物事がいろいろな意味で局所的で極端になってきているなと。。。どうすればよいのか。。。

 さて、何年ぶりでしょうか。以前に非常勤講師をお願いされ、講義をしたのが、鹿児島大学だったような。その時も、大学院生向けの講義だったかと。今回は、共同研究を行っている三重大・生物資源の諏訪部先生のところからの依頼で、大学院生向けの講義。講義枠としては「生物圏生命科学特別講義I」というもの。渡辺の研究科でもこうした特別講義がありますが、多くの場合、確か、4月に集中であったような。その分、外部講師を呼んで、セミナーをしてもらって、単位に振り返るというのもあるので、それぞれの大学の色なのだなと。。。で、講義は、2日間。どの様に講義をして、また、「書く」と言うことの重要性を伝えるかと言うことで、1.5hrの講義枠のあとに40minほどで「文章を書く」という、ちょうど、「科学者の卵養成講座」で行っているスタイルを拝借。科学者の卵養成講座であれば、レポートを書きながら、質問が出る訳ですが、それがなかったのが、少し残念でした。文章を書くだけでなくて、講義の内容を踏まえて、三重大の名誉教授であり、渡辺がはじめて学会発表をしたときに質問頂いた神山先生がやっておられたサツマイモの自家不和合性の原因遺伝子を決めるために、現状を踏まえて、また、アブラナ科植物の自家不和合性の研究例を参考にしてどうやるかと言うことも、課題として使わせて頂きました。三重大ならではのことなので。。

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DSCN3676.JPG 講義内容は、大きく3つで「アブラナ科植物の自家不和合性、情報収集、キャリア形成」。最初に自家不和合性の話をして、師匠である日向先生がどの様に自家不和合性研究を展開され、それを受けて、渡辺がどの様に続けて、発展させたのか、また、将来設計は。。。と言うある種、自家不和合性の歴史。それを踏まえて、情報収集をすることの大切さ、評価をすることの重要性の話を。また、その上で、自分の人生設計を含めて、「キャリア形成」をどうするのかという話で。話の構成上、少し前後した部分もありますが。。。このような講義の小規模versionとして、昨年、共同研究をしている立命館大の石水先生の所でもセミナーをしましたが、今回は、講義枠でしたので、かなりゆったりと時間も取れて、こちらとしても初めてのトライの部分もありましたが、よい刺激を頂きました。今回の講義を受講された学生さんたちのこれからの大学院、社会での生活の何かのヒントになったのであれば、2日間の講義が有意義であったと思っております。

 最後になりましたが、本講義を設定頂きました三重大・諏訪部先生にこの場を借りてお礼申し上げます。また、講義の運営に当たった頂いた加賀谷先生、院生の松田さん、松嶋さんをはじめとする研究室の皆さんにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。これからも共同研究等でお世話になります。

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DSCN3691.JPG わたなべしるす

 PS. こうした講義、セミナーなどに来ると、伺った研究室の先生とその学生さんたちと飲み会というのが多いのですが、共同研究をしていて、渡辺のHPを見てくれていることもある関係だと思いますが、1日目の講義終了後に、ケーキを用意してくれてwelcome partyをして頂きました。ありがとうございました。なんでも、写真を用意したら、その写真のケーキを作ってくれるというお店。また、お店の名前などは記録して、渡辺のHPのリストに載せたいと思います。感動のケーキでした。こんなサプライズがあるとは。。。講義の折り返しでもありましたので、ほっとできた時間でした。labの皆さん、ありがとうございました。今度は、仙台にいらしたときにwelcomeをしたいと思いますので。。。

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 PS.のPS. 講義が始まるまでの時間に、研究科長の先生水産の愛媛県出身の先生とお話しを。愛媛県出身というのは、新居浜の方で。。。世の中、狭いなと。。。



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先入観、配置、転換点(9/3)

2014年9月 3日 (水)

 今年は冷害になると、そんなことが春先に言われていたような。そうなるとイネの実験系が。。。と心配した。穂孕期から開花少し前くらいまでは、さほど寒くないというか、暖かく、回避できたと思っていた。ただ、開花期が少し寒いのではと思える日もあった。最高気温が20oCになった数字は、ひやひやであった。と言うのが仙台での実情。ただ、全国的に見たら、例年よりは、ずいぶんと涼しいし、雨で日照不足らしい。確かに、東海地方に出張できているが、夕方になり、日が陰ってくると、仙台ほどではないが、かなり涼しい。例年この時期に東京以西への出張だと、こうはいかない。ということは、ここ数年というか、そうしたことから見たら、ずいぶんと温度が下がっているのだろう(この文章を書いていて、8月は異常気象だったというニュースが。。。)。長雨と日照不足で、イネにイモチ病がずいぶんとで始めているというニュースも。。。東北地方が比較的好天に恵まれたので、米が足りないと言うことにはならないようであるが。。。どうしても身の回りだけで物事を見がちかも知れないが、できるだけ幅広くみて、先入観を取り除かないと、大事なことを見落として、間違った結論になってしまうような。。。それだけはないようにしないと。。。そういえば、名古屋ではクマゼミが鳴いていた。当たり前かも知れないが、どこまで北限になっているのか。。。セミであれば、さほど問題がないのかも知れないが、セミでないような昆虫の場合。。。問題となることも。。。いずれ、先入観を捨てて、現場をしっかりと見ることだろう。

DSCN3657.JPG 繰り返し実験をするときに、例えば、水田を分割して、植えた位置の影響が出ないようにするために「実験計画法」と言うのがあるというの習ったような。植物育種学の時間だったような気がする。そんな本が、ずいぶん古い本であったと思うが、日向先生の教授室の本棚にあったような。実際にめくったことはないが、反復実験をして、誤差というか、分散を小さくして、と言う発想だったような。それくらい何をどこにおくのか、と言うことは実は大事な問題。たしかに、地震の時に、どこにそのものをおいて置くかでずいぶんと違う。搖れの方向と同じだったり、それと直角だったりで、影響が全然違うとか(3.11の時は、1F, 2F, 3Fと言う位置というか配置で、大きく違った。)。今年の長雨、日照不足も太平洋高気圧の配置が例年と違うから。。根本的に何から影響を受けて、この高気圧の配置になっているのか。それを子供の頃のように戻せないのか。何が原因で結果なのか。。。それがわかれば。。。もう少し快適な環境にもどるような気がする。

 夏と秋の境目。。。今年はかなり速い。虫の声と言うより、気温が下がっている。と言うことは、今年の秋から冬への転換も速いのだろうか。降雪が多いのだろうか。。。と心配になる。昔を振り返ると、ここで何かが変わったのだなと思うのはある。ただ、そのことに、その時に気がつくかというと。。。むつかしい。いろいろなものに「転換点」がある。それに対してすぐに気がつくようになるためには、ある種の先入観をなくして周りを見ることができないといけないのだろう。秋・冬への転換点。来年に備えて、今年できるものをきちんと収穫して、冬の寒さに備えないと。。。そういえば、今月頭から、科研費の公募が。。。その意味では、8/31から9/1への日付けのchangeは、大きな転換点だったと。。。がんばらないと。。。

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 わたなべしるす

 PS. 昨日のニュースに愛媛県の高校野球に一時代を築いた上甲監督が亡くなられたと。。。渡辺が高校生時代には、宇和島東とやってというイメージはあまりないが、卒業したあと、県大会の決勝で、ずいぶんと痛い目に遭ったというか、勝てなかった。。なぜ、勝てなくなったのか、遠く離れた仙台にいたので、それがよくわからないが、何かの先入観でもって勝とうとしたのか、何かの配置ミスなのか、いずれ、大きな時代の転換点がそこにあったから、宇和島東の時代があり、そのあとの済美の時代があったのだろう。ずいぶんと早くになくなられた。。。愛媛の野球をこよなく愛してきたものとして、。。。ご冥福を祈るばかりである。


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マカロン!マカロン!マカロン!時々、最中。

2014年9月 1日 (月)

マカロンが盛岡からやって来ました。渡辺先生の出張のお土産です。ありがとうございます!

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北上が本店の菓子店ブール・ドゥ・ネージュのマカロンとダックワーズですよー!やったー!このお店とは、ちょっとばかり縁があり、渡辺先生が買ってきて下さいました。盛岡三高の近くだしね。あ、最近テーマ曲が出来たらしいよ(業務連絡)。

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ここで、マカロンについての歴史を少しおさらいしてみましょう。マカロンとは、フランスのメレンゲ菓子のこと。卵白と砂糖を泡だてたメレンゲに、細かく砕いたアーモンドやくるみなどの木の実を混ぜ合わせて焼いたものです。語源はパスタの"マカロニ"からと言われています。フランス菓子なのに"マカロニ"?ふふふ、そ・れ・に・はッ、深い訳があるのよッ(ダミ声で)。

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マカロンの始まりは、16世紀。かのメディチ家の姫であるカトリーヌ・ド・メディシスが、イタリアからフランスへ嫁いだ際、一流の料理人、菓子職人を多く連れて嫁いだと言われているんですが、彼らがフランスにマカロンを伝えたのが始まりらしいです(諸説あるうちの一つです)。セレブってすごい!彼らはマカロンだけでなく、多くの食文化を伝え、独自に発展させ、フランス料理の礎を築いたとされているんですね。

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さて、マカロンと一口に言っても、様々な種類があるのをご存知でしょうか。例えば、ロレーヌ地方に伝わる「マカロン・ド・ナンシー」、北フランスの「マカロン・ダミアン」、ボルドー地方の「マカロン・ド・サンテミリオン」など。素材は基本、卵白、砂糖、アーモンドなんですが、作り方がちょっとづつ違います。外見、食感はかなり違います。色んなバリエーションがあるってことは、日本の最中みたいなものかもね(つぶあん、こしあん、等々、種類が沢山あるし)。

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そして、日本人がもっとも親しんでいるポピュラーなものが「マカロン・パリジャン」。パリ風マカロンです。老舗の菓子店「ダロワイヨ」が1832年に作ったマカロンにアーモンドクリームを挟んだものが原型と言われたり、1930年に「ラデュレ」が2枚のマカロンにジャムやクリームを挟んで売ったのが始まりとか言われています(諸説あります)。ちなみに、最中の商品としての起源は江戸時代、吉原の当時の煎餅屋、「竹村伊勢」で売り出されたものだと言われています。

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そんな「マカロン・パリジャン」ですが、すべすべの肌に、"ピエ"と呼ばれるぎざぎざがついており、ほろっとほどける食感が最大の特徴です。これ、実は作るのにかなりコツがいるそうで、作り手泣かせのお菓子なのだそうです。その日の天候、気温に左右され、プロのパティシエでも、まれに失敗することがあるとか。ちなみに、最中のあんこも、その時の小豆の含水率、気温、湿度に出来上がりが左右されます。一定の風味を保つため、熟練の職人さんが日々、煮詰め方を変えているそうです。

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現在のマカロンはその可愛らしい外見と、多様な香味から日本でも広く愛されています。「マカロン・パリジャン」自体がシンプルなレシピであるからこそ、加えた素材の個性が生かしやすく、各店ごと多様なバリエーションが生み出されていると言えるでしょう。代表的なところで言えば、ピエール・エルメ・パリラデュレ(かつてピエールエルメも在籍してました)、サダハル・アオキ等々が代表的なマカロンの名店です。まさに群雄割拠の戦国時代ですね。お値段もピンからキリまであります。最中の価格もピンからキリまで、あるしねー。


ま、いろいろ語ってみたけーどー。難しい解釈は抜きで、一口で幸せな気持ちにさせてくれるものだと思うんですよ、マカロンって。もちもちしてほろっとほどける、はかなげな食感も日本人好みなのかもしれませんね。女性を中心に、幅広い層に支持されているのも納得な気がーするー。

 

と言う訳で、マカロンごちそうさまでした!

 

 

ますこ

 

ついしん。

 

展開ゼミ、準備してます。いまのところの種リストはこんな感じです。

暫定案なので、まだ変更の余地あります。鉢植えとして育ててもらうもの2種と、モヤシ(スプラウト)を育ててもらおうと思ってます。秋冬なんで、基本的に葉もの、根もの主体になるよ(ブロッコリー、カリフラワーは花だけど)。仙台の凍てつき霜降る冬の中、実物を育てたいという猛者のために、一応種はあります。奇特な方はお声掛けを。ともあれ、楽しんでくれるのが一番うれしいので、気楽に。だけど、レポートのためのデータ取りは忘れずに!

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