東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

2011年7月の記事です。

【更新】研究教育成果に2011年前半の出前講義を追加

2011年7月 8日 (金)

以下の場所を更新しました。

研究教育成果活動報告>出前講義に、2011年前半の実績を追加。

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【緊急告知】JST・未来の科学者養成講座・「進化論を唱えたダーヴィンも注目した高等植物の自家不和合性~花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構~」特別講義(7/8)

2011年7月 8日 (金)

 一昨年度から始まった、all 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」。今年の開催は、3/11の大地震の影響で危ぶまれましたが、皆様のご尽力で、ここまでこぎ着けました。

 明日は、開講式に続いて、渡辺の「自家不和合性」の講義と、あの地震は何だったのかという、講義があります。今年も受講生は、100名。関係の先生方、保護者の方もいらっしゃるかと。学内の方は、受付で、これを見たといえば、入ることができますので、お時間のある方は、片平、さくらホールで、13:00から、おまちしております。

DSCN0713.JPG なお、講義の場所など詳細については、関連のHPをご覧ください。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/list_h23/list_h23.php
htttp://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/download/pamphlet20110709.pdf


 わたなべしるす

 PS. 渡辺の講義といえば、出し物。今年もやりますので。おたのしみに。

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3/11(金)、14:46から今日まで、その14(7/4, 7/6追記)。

2011年7月 5日 (火)

 前回のその13を記してから、20日近くたちました。そのあと、多くの出前講義オープンラボ招待セミナーなどあり、震災前と同じ状態かと思われるかもしれないですが、来客があり、沿岸部に行くことがありましたが、もちろん、少しずつ、電気が復旧して、信号機が自動で動いていたり、今週末からは、新幹線の徐行区間短くなったり、月末に近い頃には、空路も定期便になるという連絡があり、復旧の足音も見えつつあります。しかしながら、沿岸部の海に近いところまで行くと、まだまだ、車の山があったりで。何がどう片付いているのか、どうすればよいのか、頭を抱えます。また、こうしたところに行くことはあれど、未だ、その被災地を写真に納めることができません。どうしてもその方向にカメラを向けられません。歴史の生き証人として、そうしたことを記しておくことは重要というのはよくわかりますが、。。

 仙台での地震の回数は減りましたが、研究室の学生さんの実家の方で、相次いで大きな地震があったのは、びっくりというか。離れていることもあり、心配になりました。無事が確認でき、ホットということもありました。

DSCN0726.JPG この間には、ずいぶんと集中豪雨というか、ゲリラ豪雨のようなものがありました。これを書いている間にも、ほんの10min間で、かなりの雨が降りました。ただ、大学の周辺では、total 50mmを超えるようなことがありましたが、それによる特に大きな被害もなく。海抜ゼロメートル地帯になったところでは、大きな問題だと思います。

 先にも書いたとおり、ずいぶんと出張に出かけ、新幹線を使いますが、福島、郡山駅に止まったあと、その町の郊外を走りますが、夕方なのに人気がほとんどないというのは、何ともいえず、心が痛みます。放射線量が、時間あたり、1マイクロシーベルトを超えているところがほとんどで、局所的には、その10倍近いところもある「ホットスポット」も検出され、何とかならないのかと思います。遊び盛りに小学生が、外に行けないことは、大変つらいことだろうと。そんな折、夏休みに、北海道などでサマーキャンプをしてという企画も新聞などで見かけました。より大きな方向でこうしたことが広がることを期待したいと思います。もちろん、一部ではありますが、渡辺もお手伝いしている、「科学者の卵」も、夏休みに企画を行います。

 数回前のHPのこのコーナーに、RIの管理区域に入るときにつける、「フィルムバッチ」という、外部被曝量を簡易的に検出するものをつけたらということを書いたような気がします。同じようなことを考えておられるもので、福島県全体に、「フィルムバッチ」を配布して、常時計測という話を聞きました。なによりかと。ただ、宮城県との県境、茨城県との県境、栃木県との県境なども含めて、検討いただけないものかと。。。高所から、俯瞰的な立場にいらっしゃる方々。なにとぞ、なにとぞ。。。渡辺自身も、と思うくらいですので。。。。

 1次補正がゼロ査定ということを書いたところ、ずいぶん多くの方から励ましのお言葉をいただきました。おかげさまというか、大きくゆがんだ実験台は、研究科の方(研究科長裁量経費)で、新しくしていただけるということで、関係の方々に、この場を借りてお礼申し上げます。震災後の何度かの大きな搖れにも持ちこたえつつ、でも、ゆがみが大きくなり、危険度が増していただけに、ありがたいお話でした。8月のお盆前には、交換されるのではと思っております。また、できたら、HPで公開したいと思います。特に、天井部分のひどかった部分について。。。。

DSCN0739.JPG 放射線が苦手な渡辺には、福島第一原発の状態について、あまりテレビ、新聞での報道が減っているのは、気がかりである。一方で、ニュースというより、あのときこうだったというようなドキュメンタリー番組あったりで。。。そういえば、原子力関連学会が、関係機関に対して、事実の早急な報告というのを目にした。こんなことに限らず、研究室であれば、実験をしていて、うまくいった、行かないの報告はある。それがどこの組織でも機能しているので、うまくいっているのだと思う。是非、そうあってほしいと思うのであった。


 わたなべしるす。

 PS. 今日は大学院の講義があった。自由に質問を受け付けて、答えるということを行ったが、相互に十分な満足度があったのだろうか。言いっ放しのような状態では、お互いに進歩がない、。。そのあたりを正確に計る物差しがないものだろうか。。

 そういえば、このところ、渡辺自身はわすれものが多いのが、気がかりです。単純に、震災疲れが出ているのだと。。。。どこかでゆっくり休みたいという気持ちと、緊張の糸が切れた瞬間が怖いような。。研究室のスタッフ、学生さんたちも日替わりで体調を崩されることもあり、研究室そのものをどこかのタイミングでリフレッシュしたいと思う、今日この頃でした。皆様、くれぐれもご自愛ください。

 昨日の夕方、こんどは和歌山県で大きな地震が。。出前講義ででかけた、日高高校の近くのようで。この前から起きている、長野・松本の地震、今回の和歌山。小学校の頃に四国で見た中央構造線を思い出し、関係なければと。。。


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【招待セミナー】東京大学教養学部附属教養教育高度化機構科学技術インタープリター養成部門での招待セミナー「アウトリーチ活動の展開と小中高大連携の重要性」(7/1)

2011年7月 2日 (土)

 午後イチのセミナーは、先の自家不和合性のセミナーでしたが、それに引き続いて、これまで渡辺が行ってきた出前講義などのアウトリーチ活動について、プレゼン・討論する機会を頂きました。サイエンスをいかにわかりやすく一般に普及するかということは、今回の震災での様々な災害、福島原発など、渡辺自身も重要性を痛感していますが、東北大では、「未来の科学者の卵」というプログラムが進行しているくらいで、あとは、個人ベースです。それに対して、東京大学では、「科学技術インタープリター養成部門」というところが設置され、専門のプログラムが進行していることは、学ぶところが多いと痛感しました。今回の大地震の震源に近い、東北大として。

 講義では、通常であれば、渡辺が出前講義で使っている資料がどのような意味があって入れているのか、また、昨年の分子生物学会でも話をしたサイエンスイラストレーションの重要性について、before-afterの形式で、お話しをしました。実際に、こうした活動をしたり、将来、こうした活動をやってみようという学生さんたちの集団だけあって、とてもシビアな質問をたくさん頂きました。また、質疑をはさんで、実際に渡辺が使用しているプレゼンのシートなどをお見せして、どのような講義ができるかなど、また、どうやって、大学が小中高とつながるのかなど、deepな議論ができたのは、とてもよい刺激でしたし、これからの活動の方向性を考える上で、大変有益なものでした。何より感動だったのは、この活動に対して、実に細かな点まで注意深く疑問、質問を持っていることでした。渡辺のこれまでの経験が、少しでもお役に立てたのであれば、幸いですし、渡辺の方は、そんなことも考えられるのだと。感心させられ、これからの活動にいかさないとと。。。

DSCN0708.JPG 科学はもちろん、真理の追究という点で重要です。ただ、それをいかに一般の人にわかりやすく社会に発表するのかということは、今回の震災でいったい何が起こっているのか、一部の人だけがわかるのでは意味がないことは、誰しも痛感したことではないかと思います。そうした意味で、科学をよりわかりやすく、講義することに心がけることを実感しました。また、このプログラムを受講している学生さんのバックグラウンドが、文理に渡っているということでした。つまり、文系、理系関係なく、広く、アウトリーチ活動ができるような人材の育成も重要なのだろうと。

 最後になりましたが、こうしたプレゼンする場を企画いただき、招待いただいた、渡辺先生、佐野先生、深草先生に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。これからもよりよい交流を深めて、科学を広く社会に還元する人材育成、アウトリーチ活動ができればと思いました。また、ぜひ、伺わせてくださいと。。


 わたなべしるす

 PS. 午後いちで自家不和合性の話をしたのですが、夕方にかけてのこのセミナーでも、注目された方がいらっしゃり、昔お世話になった先生方をご存じであったり。。。やっぱり、世の中は、狭いのだなと、こんなところでも痛感したというか。よくできていると。

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【招待セミナー】東京大学大学院総合文化研究科での招待セミナー「アブラナ科植物の自家不和合性--細胞間コミュニケーション、低分子RNA等、はやりの事柄を含んだ不思議な形質--」(7/1)

2011年7月 2日 (土)

 このところ、小学校高校での出前講義が多かったですが、本来というか、大学院生対象のセミナーに招待をされました。東京大学大学院総合文化研究科の渡辺雄一郎先生のところで、これまで植物病理にまつわる様々な研究をされており、今回は昨年低分子RNAが自家不和合性の優劣性を制御するということを発表したこともあり、お招き頂きました。ありがとうございました。渡辺がeditorを行っているPlant Cell Physiol.の2010年の論文賞が渡辺先生のお部屋の論文だったことも、不思議なつながりだなと。。。

DSCN0819.JPG 時間が1hrということで、少し駆け足になりましたが、生殖という形質がなぜ重要なのか、自家不和合性とはどういうことで、アブラナ科植物ではどのような分子が係わっているのかという概説をしたあとに、われわれの研究グループとして、2010年のトピック的研究発表をできた「自家不和合性シロイヌナズナ」、「低分子RNAによる対立遺伝子間の優劣性制御」について、お話しをしました。セミナーを聞いている方の興味も様々で、進化、栽培化、優劣性など、多岐に亘る議論ができ、こちらとしても大変有意義でした。ありがとうございました。

 植物病理の病原菌、ウィルスと植物との相互作用は、自家不和合性とよく対比され、これまでもいろいろな場面で語られ、論文も読んできました。その幅がより近くなり、今後さらなる共同研究などに発展できればと思いました。最後になりましたが、招待頂きました、渡辺先生に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 わたなべしるす


 PS. 東京大もいろいろなところにキャンパスがありますが、いつもは、弥生、本郷ということが多かったですが、今回は駒場。大学に入った学部生の頃に、高校の友人がいた頃に、駒場を訪ねて以来と思うと、ずいぶんと伺ってなかったなと。とてもよい環境でまた伺いたい場所になりました。

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