東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】日本植物生理学会 x 東北大学次世代型「科学者の卵養成講座」高校生シンポジウムで特別講演「植物も自他識別できる?!」(8/6)

2012年8月 6日 (月)

 7/3, 7/16にお知らせしました、「日本植物生理学会 x 東北大学次世代型「科学者の卵養成講座」高校生シンポジウム」で、寺島 一郎 先生 (東京大学 教授)「光合成工場としての葉 --葉はなぜ緑色なのだろうか?--」、芦苅 基行 先生(名古屋大学 教授)「 スーパーライスの開発 --植物の基礎研究を応用して世界の食糧危機を救う--」に続いて、渡辺の方から、「植物も自他識別できる?! --花粉と雄しべのコミュニケーション--」という講義を行いました。当日は昼前に、13mm/hrという雷を伴った豪雨があり、びっくりでした。

 最初に、植物生理学会長をされている名古屋大・教授の町田先生から、なぜ、学会として、この科学者の卵養成講座をサポートしたのか。東日本大震災の様々面をサポートした、次世代の科学者を養成したいという話を頂きました。

DSCN3342.JPG 続いての講義では、寺島先生は、最近の光合成の話。光合成には緑の光は使えないというのが、学生の頃からいわれていたような。。。ところが、緑の光も使える。。。入試問題で「光合成に使っている光は???」と聞かれたら、どうすればよいのでしょうか。。。。とても疑問でした。

DSCN3347.JPG 芦苅先生のお話は、最初は、穀類(イネ、ムギ、トウモロコシ)の重要性、また、お米と味噌の組合せの妙。お米を肉に変えると、とんでもなく、コストがかかるということから始まり、遺伝子集積によるスーパーライスの話。遺伝、育種の応用であり、とても楽しいものでした。自家不和合性でも、こうしたことを応用できないものかと。あるいは、アブラナ科作物でもこうしたことができないかと考えさせられました。

DSCN3356.JPG 渡辺はいつも、自家不和合性の話。この話を聞いている受講生も何名かいたので、今回の花の問題は、写真を変更。少し難しくなったのか、簡単になったのか。楽しんで頂けたでしょうか。また、普通にハチが飛ぶことで、花粉が混じることの自然さも。

DSCN3364.JPG 最後は、東北大・次世代型「科学者の卵養成講座」の運営をされている工学部・安藤先生からのご挨拶で、閉幕と。。。学会との連携という点では、以前にも行いましたが、そのときは一般向け。今回は、高校生に。今後もこうしたheteroな組合せで楽しい取組ができればと思います。

 文末になりましたが、植物生理学会、関係の先生方には旅費の支援、講演を引き受けて頂き、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

DSCN3365.JPG わたなべしるす


 PS. 今日から仙台七夕。待ちでは多くの人出になっているのでは。受講生の皆さんも楽しんでください。

 PS.のPS. 科学者の卵にも同様の記事を記しておきました。ぜひ、ご覧ください。

  PS.のPS.のPS. 講義が終わった後に、高校3年生から、受験の悩みの相談。その時にお話ししたのは、自分が将来何をやりたいのか。あと半年になり、悩むことも多いと思います。そんなとき、また、渡辺にmailでもください。渡辺も悩みましたので。。。それから、片付け終わった後に、茨城県内の高校生2名が、研究室見学をしてくれました。いろいろなことで慌てていて、写真を撮っていません。。。すみません。いつもなら、写真と一緒に掲載できるのですが。農学、植物に興味があるというのは、うれしいですね。ぜひ、一緒に研究できればと。。




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