東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】Google サイエンスフェア in 東北 2014年・研究発表会審査員(8/16, 20追記)

2014年8月16日 (土)

 8/5(火)にアナウンスしたとおり、お盆の期間中であるにもかかわらず、研究発表会。農繁期というので、実験をすることはありましたが、この日程でのアウトリーチ活動は、はじめてではないのかと。。(SSHのダイコンコンソーシアムの関係で、8/16が移動日になったことはあったような気はしますが。。。)。朝から雨模様の仙台。終日、降ったりやんだりで。最高気温も22oC近くという、イネの開花時期に近いこの時期にしては、少し厳しい低温かなと。。。冷害が起きるような温度ではないにしても、少し肌寒い天気でした。

DSCN3570.JPG Google サイエンスフェア in 東北 2014年・研究発表会は、10:30から午前の2hrほどが、ポスター発表でのアピール。これで予選を通過すれば、午後からの口頭発表ができるという仕掛け。先々週の水・木に開催されたSSHの発表会の「ミニ版」という感じ。違うのは、organizeしているのが、今回はGoogleという巨大な会社。一方、SSHはJSTという国の組織というか。いずれ、理数系の様々な分野の発表があったのは、見ていて、おもしろいものでした。会場の関係もあるかもしれないですが、あらかじめ、発表・登録したと思われる生徒さんと彼らの研究を指導した東北大の学部生、大学院生というのは、ポスターを見るという意味では、SSHより比較的ゆっくり見ることができたような気がします。また、1/4-1/3くらいが、実業系の高校、高等専門学校の生徒さんたちと言うのも特徴。研究内容も、震災の被災関連、放射性物質の除去、バイオエネルギーなどが多かったのも、このプロジェクトのもう1つの特徴かなと。時間の関係もあったかもしれないですが、最後の結論にまでいってなくて、結果が出ているという所までのが多かったのは、少し残念かなと。

DSCN3571.JPG 選ばれし午後からの発表では、15題の発表が。時間内にほとんどの発表が入っていて、質疑もしっかりできているのは、niceでした。もちろん、もう少し研究の過去の歴史を知る、一方で、先端の研究がどうなっているかを学習するというのも大事なという研究も。いずれ、発展性のあるよい研究が多かったと思います。あと、この発表は、YouTubeで生中継が。。。もちろん、serverに保存されているので、このあとにも見ることができます。見ることができなかった方はぜひ。こちらからどうぞ。さて、この15題から、東北大学賞、日本科学未来館賞、JAXA賞、Google賞、賞審査員特別賞、アンバサダー賞が選ばれた訳ですが、賞の選考にも携わりましたが、結構難しいものがありました。実は、この審査の会議の裏では、昨年のアンバサダー賞を受賞し、ISEFでも大きな賞を受賞した仙台二高の山中さんがそのことなどについて発表を。科学者の卵養成講座の修了生でもあったので、その発表を最初から伺いたかったのですが、プログラム編成上しょうがないとは言え、後半の部分を聞くことができて。何よりでした。質疑のところで、科学者の卵養成講座についても、広報頂きました。ありがとうございました。

DSCN3574.JPG で、それぞれの賞は、

 東北大学賞:宮城県仙台第二高等学校(砂山シミュレーション)
 日本科学未来館賞:岩手県立釜石高等学校(最強の防波堤)
 賞審査員特別賞(JAXA賞):宮城県仙台第三高等学校(細光ランプで闇夜を照らす)
 Google賞:福島県立磐城高等学校(二酸化炭素からプラスチックを作る)
 特別賞:宮城県農業高等学校(被災地におけるそばの有効性の検証と観光地化への提言)
 アンバサダー賞:福島県立磐城高等学校(二酸化炭素からプラスチックを作る)
 
DSCN3575.JPG
DSCN3580.JPG となりました。受賞された皆さんのさらなる発展を祈念しております。あるいは、どこかでまた、さらに発展させた研究を見ることが得きるのを楽しみにしております。最後になりましたが、Googleの松岡様、上原様をはじめとする関係の皆様方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、来年もこうした企画があれば、お手伝いできればと思います。いまだに、ガラパゴス携帯しか使っていませんが、その当たりは、ご容赦頂ければ。。。。やっぱり、ブラインドタッチで書くことができるパソコンがないとだめな渡辺ですので。。。もちろん、このHPはスマホからでもちゃんと見えるように設定しておりますので。。。


 わたなべしるす

 PS. 発表の中には、仙台第三高等学校・コアSSHを基盤とした「みやぎサイエンスフェスタ」において、中学生で発表していた生徒さんが、高校生になって、その当時の研究をさらに発展させていたものがあって。。。感動でした。あの当時の実験から数段の進化をしており、まだまだ、進化の余地があるので、さらに発展させてください。楽しみにしておりますので。

 PS.のPS. 震災前には、年に2回ほど出前講義で伺っていた福島県立相馬農業高校の生徒さんたちが、バラ科植物の自家不和合性の研究をされていました。こちらが訪問していた当時は、アブラナ科植物の自家不和合性でなく、多様性の方を研究していたのをコメントしていました。時代も流れて、でも、自家不和合性というか、多様性についての研究が継承されているのは、何ともいえず、うれしいことでした。

DSCN3573.JPG PS.のPS.のPS. 高校生の指導をしていたメンターには、科学者の卵養成講座の修了生である「ひよこ」さんたちが、ずいぶん活躍していました。これからもよろしくお願いします。

 PS.のPS.のPS.のPS. 8/20, 22:00, 大学のtop pageの所に、「Googleサイエンスフェア in 東北2014」の記事が書かれてあり、最後に講評をされた吉澤先生のコメントも出ていました。


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