天王寺高校に伺う最寄り駅から高校までの道ばたには花が咲いていたり、今年も玄関にたくさんのウメが結実していました。去年よりも多くの結実だったのは、春先の天候がよかったというのが関係しているのではと。ちゃんと比べているわけではないのですが。話をできなかったのですが、町中でもちょっとした自然の変化はありますので、是非、見てほしいなと。
講義内容は水曜日の香川県立観音寺第一高等学校でのSSH特別講義と同じ。渡辺が小学校の頃から現在に至るまでを振り返り、それを踏まえて、と言うか、それをモデルとして、生徒さんたちに将来設計を考えてほしいというもの。もちろん、いつものように出し物として、というか、双方向の講義なので、自分の意見、コメントをしてくれた方には、渡辺の論文の別刷をプレゼント。もらったことが何かのきっかけになれば、うれしいですね。
渡辺が小学校時代というか、高校までを過ごしたのは、天王寺高校があるような都会ではなくて田舎。そんな田舎の自然から受ける刺激は変えがたいものですが、最初にも書いたとおり、天王寺高校周辺にもちょっとした自然がたくさんあります。キュウリ、ズッキーニが栽培されていたり、その葉っぱにうどんこ病が出ていたり。見つけることができれば。まだまだありますから。是非、トライしてみてください。また、小学生の頃覚えたあやとりは今でもできるわけで、同じようにできる生徒さんも。まさか、やってくれた方ができるとみんなは思っておらず、感動ものだったようです。それから、渡辺が小学校の頃から何となく科学に対して興味を持ったのは、テレビアニメにでる、博士、教授のおかげ。それが少なくなったのが、理科離れでないのか、少し気になりましたが、昔のアニメの博士もfollowしているのは、さすがだなと。
高校時代、まさに今の生徒さんたちですが、渡辺は何を学んでいた。数学で論理的に考えること。今のような数学の問題集とは違い、答えの数字しかなくて、考えることの大切さを学んだのだと。是非、そんな考えることを大切にしてほしいと。また、化学の先生からは、高校時代と言うよりも、教育実習にいって、いかにたくさんある仕事を片付けて、自分のやりたいことをやるか、その大事さを。また、高校時代に見たテレビの影響で、今の植物遺伝学の道に。きっかけとは、そんなものだからと。大事にして下さい。
大学以降、どんな師匠のもとで仕事をするか、生徒さんたちが考えているよりも大事なことで、渡辺は運良く、日向先生というアブラナ科植物の自家不和合性の大家のもとで研究をできたわけです。今のように情報がない時代に。もちろん、ある種の偶然となりますが。。。でも、今なら、オープンキャンパスなど、たくさんの機会がある訳なので、是非、そんなチャンスを活かして、将来設計をしてほしいと。また、研究でも何でもですが、世界トップクラスを目指してほしいと。渡辺であれば、Nature, Scienceという世界トップを目指す訳なので。また、歴史を学ぶことの重要性。どうしても歴史というと「年号」と思いがちな今の教育。そうではなくて、これから起こるであろうイベントの壮大な実験事例が過去の歴史の中にあると。だから、それをしっかり理解して、よりよいミラにしてほしいと。最後はいつもの組織論で。余分に時間を頂きながら、終わったのは、予定通り。ちょっと申し訳なかったです。もうすこしちゃんと時間コントロールをしないと。。。反省でした。
講義のあと、質問コーナーでは、大学生としてこうあってほしくないというモデルはとかということを生物系、農学系を希望している生徒さんから。ちゃんと、自分で考えて実験等できることが大事だと。また、別の方からは、なぜ、しゃべりがじょうずなのかなど。しゃべりの質問を頂くのは、はじめてのこと。ちょっとびっくりでしたが、たぶん、今回の出前講義で、アウトリーチ活動がtotal 700回程度になるはず。ということで、それくらいしゃべることをすれば、誰でもできるようになるからと。もちろん、渡辺も最初は、全然へたくそでしたので。質問のあと、代表の生徒さんからお礼の挨拶。こちらが言いたいと思っていることをきちんと理解してくれていたのは、感動でした。確実に「進化」していると思いますので、がんばって下さい。何より、東北大で一緒に研究できる方に、この中から会うことができれば。望外の喜びです。そのあとは、いつものように世界に向かって情報発信。カメラの都合上、両端の方々が入っていないかも知れないですが、お許しください。
最後になりましたが、谷井校長先生、今堀教頭先生、SSH担当の武井先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、秋に自家不和合性の講義でうかがえるのを楽しみにしております。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。
わたなべしるす
PS. 帰り道の玄関先で、去年までお世話になっていた先生とお話しする機会があり、その高校では、東北沿岸の被災地に4年連続でボランティアにきて頂いていると。ありがたい限りです。こうしたつながりができることが何より、ありがたく、うれしいことですので。よろしくお願いいたします。