東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP「花の不思議な世界」--りんごの花からリンゴができるまで??--(9/13)

2010年9月13日 (月)

 8/30に、NSP「多様なイネ:稲穂の観察」を行いました。5年生の生徒さんに参加してもらいましたが、一部の生徒さんでした。今回は、午後から2コマの授業と言うことで。「「花の不思議な世界」--りんごの花からリンゴができるまで??--」という講義を行いました。講義の内容は、先週の遠見塚小学校と同じものですが、学校によって、同じ講義をしても、雰囲気、質問内容などは異なるものです。何とも不思議ですが。。

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 「自家不和合性」がなぜあるのかと言うことを、講義の最後に説明するために、なぜ花があるのか、花の構造は、アブラナで自家不和合性を説明するよりも、普段よく見ている、「リンゴ」も自家不和合性の性質を持っているので、それをモデルとして、説明しました。花から、リンゴ。花を見たことある子どもさんは少なく、もちろん、途中段階は皆無でした。リンゴの花が食べているリンゴとどう対応しているかを、実際のリンゴと比べて、確認してもらいました。これから、リンゴを食べるとき、リンゴの見方が変わるのではと期待しています。

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 そのあと、花粉管侵入の動画、自家不和合性現象の動画を見て、「へーーーー!!」という感動をしてもらいました。植物も動いたり、植物が自分と他人を区別しているのを。そこで、なぜ、自家不和合性という性質があるのかと聞いたら、1人の子どもさんから、「遺伝子が近いものが混じると、良くないことが起きるので。。」。とても、すばらしい答えです。遺伝的多様性がなくなると、奇形が生まれたりする。こんな答えをもらったのは、数年前の小学校での講義以来だと思います。3人目でしょうか。ぜひ、一緒に研究しましょう。楽しみにしています。

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 最後に、研究するために、毎日、努力する、がんばる、続けるという約束をしました。こちらも約束を守るように、また、Natureに論文を載せられるように、がんばりたいと思います。

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 講義が終わったあとには、いつものように、校長先生と講義など様々な連携についての討論会でした。何より、新規な方向性を見出すには、こうした討論が重要かと常々感じております。ありがとうございました。最後になりましたが、理科の椎名先生、5年生の先生方。今日もありがとうございました。

 みなさん、また次は、イネの収穫であいましょう。


 わたなべしるす


 PS. 校長室に、4月に発表したNatureの別刷りを置いています。ぜひ、見に行って下さいね。





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【研究室訪問・実験】宮城第一高校・コアSSHアブラナコンソーシアム参加チーム来訪・出前実験(9/4)

2010年9月11日 (土)

 今年に入って、数回、このメンバーが研究室にきてもらい、討論、実験を行ってきました。これまでにもこのHPで、数回報告しています。その続きの実験を研究室で行ったり、その結果の解釈の続きを行いました。

DSCN4259.JPG 8月の終わりに2回、実験に来てもらい、9/4には、高校の文化祭ということもあって、こちらから伺い、出前実験をしました。これまでの文献を参考にして、目的とするキャベツの仲間を栽培して、PCRで遺伝子増幅し、実験系としてうまくできるかを確認しました。大学でやるとうまくいくけど、高校に戻ると、また、実験設備の違いなどで、ということもあり。システムが違うと、実験が成功しないことは、これまでにもたくさん経験していますので。

 9/4の当日には、2回の実験で、無事、うまくいくことを確認し、今後、実験の発展の方向性を議論しました。4名の生徒さん、ちょうど、季節も涼しくなり始めました。アブラナの生長もよくなります。観察したり、遺伝子の実験が発展することを期待して。。。。

DSCN4260.JPG わたなべしるす

 PS. いろいろな記事を書いていて、これをupするのを失念していました。。。。


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【出前講義】仙台市立遠見塚小学校「花の不思議な世界」--りんごの花からリンゴができるまで??--(9/9)

2010年9月 9日 (木)

 仙台市教育委員会と東北大学の提携で、「学都仙台」、「知の継承」、「門戸開放」等を掲げ、小中学校に出前講義を行っています。最近は、科研費にもこうした出前講義などを行うことが義務づけられ、こうした活動が評価されつつあります。その出前講義、今年度の第1弾は、「遠見塚小学校」でした。渡辺が車などで通ることがありましたが、まだ伺ったことがない学校でした。そんな小学校から今日の出前講義を依頼いただいたのは、昨年の鹿野小学校への出前講義をお世話になった5年生の先生が、遠見塚小学校に異動になり、学校は異なりましたが、昨年の講義が良かったと言うことでの「リピーター」で、ありがたいお話でした。

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 講義内容は、「自家不和合性」がテーマですが、研究をしているアブラナでのお話は難しいので、普段食べている「リンゴ」をモデルにしてお話をしました。「リンゴ」も、もちろん、自家不和合性をもっています。電子顕微鏡写真、花粉管侵入の動画、自家不和合性の動画など、子供さん達は「へーーーー」とみていました。講義には、生徒さんに加えて、担任の先生、校長先生、教頭先生も見に来ていただきました。最後に、質問コーナーを行いましたが、とてもたくさんの質問をくれて、また、こちらが答えに困るような難しい質問もくれました。びっくりでした。これからの発展が楽しみです。

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 講義のあとには、子供さん達と写真を撮ったり、校長先生との反省会のような企画もあり、今後また、継続して、キャリア教育のような講義もお願いされました。ありがたいことです。ぜひ、今年、実現したいと思っています。何より、お世話になった5年生の先生方、校長先生、教頭先生をはじめとする先生方に感謝です。ありがとうございました。

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 来週にもまた、2つ、小学校での出前講義です。楽しみにしていますので。


 わたなべしるす

 PS. 渡辺が普段言っているスーパーの近くでした。学校があるのは。見かけたら、声をかけてくださいね。それから、遠見塚小学校のHPにも記事がありました。ありがとうございました



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【研究室訪問・講義】理科中核教員養成プログラム・研究室訪問・実習(9/7)

2010年9月 7日 (火)

 東北大と宮城教育大の連携プログラムの「理科中核教員養成プログラム」の受講生10名が、研究室を見学し、理科教員を目指し、特に、理科全般の実験、観察に強い教員の育成にむけて、ということで、研究室に来て、意見交換、見学などを行いました。特に、渡辺自身が、100件を超える出前講義を行っていることから、そうしたときの経験もお話しして、いかに、子供さん達に興味もってもらうか、それを維持するか、そのたいへんさを講義しました。

DSC01333.JPG そのあと、出前講義でお会いした、楽しい実験器具を作製している先生方のお話をして、身近なものを使って、いろいろなものを作ることができるし、それが苦手な人は、身の回りを観察することの重要性を語りました。そのとき、初めて、今治市立常盤小学校で講義をしたときに、お世話になった村上先生の記事を紹介しました。ちょうど、先日、自由研究、理科教育についてのコメントが数学の秋山仁先生とご一緒であったものを、ご紹介いただきましたので。村上先生は、愛媛県の実験のプロフェッショナルとして、認定されていると言います。いつも感動させるものを見せていただいたり、話を来たり、頂いたり。

DSC01330.JPG そのあと、研究室を見学し、最後にガラス室の様々なキャベツの仲間を観察し、キャベツの表面に大量のワックスがあること、仲間同士を交配して、雑種を作れることなど、実際に手にとって、感動してもらいました。先生になったら、大きな感動を生徒さん達に教えてください。

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 わたなべしるす


 PS. 実習のお世話を頂いた、理学部・教育研究支援部・アウトリーチ支援室の久利先生、ありがとうございました。そちらにも記事があります。合わせてご覧ください。



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太陽エネルギー、植物って、猛暑はいつまで。。。(9/6)

2010年9月 6日 (月)

 仙台でも毎日のように30oCを超える。仙台に来て、25年になるが、こんなことは初めてである。気象台開設以来という暑さなのだから、当たり前なのかもしれないが。。。それにしても、この太陽エネルギー、何とか、使えないかと思う。小学校の頃だったろうか、隣の県の香川県仁尾町で、太陽エネルギーを集光して、電気エネルギーに変えるというような計画だったのか、何かあったような記憶がある。実際に見たかったが、何かの都合で見ていない。今、太陽光パネルは、当たり前のように使われているが、その当時は画期的だったと思う。太陽エネルギーはすばらしいと。。

DSCN4055.JPG そんな太陽エネルギーを、一身に集めているものが、身の回りにたくさんある。「植物・作物」である。太陽エネルギーを、糖・デンプンにかえるとができるというのは、この先端科学のオンパレードの工学力でも無理のようである。もちろん、完全に不可能というわけではなく、植物並みの効率をもってと言うことである。と、考えると、進化の果てにこの様な形、システムをもった植物というのは、尊敬に値する気がする。この太陽エネルギーのおかげで、今年はお米の収量も上がっているとか。夜温が下がってないので、食味の低下が気になるところであるが。。。

DSCN4107.JPG この前、とあるセミナーに出ていて、電気エネルギーをためるのには、例えば、パソコンのリチウム電池のようなものがあるけどと。。いろいろなシステムで、発電しているが、発電量を調節して、余らないように足りないようにしないといけないらしい。そう考えたとき、植物は、余りに強い光の時、葉緑体は、壊れないように逃げるというか、それに近い行動をとる。また、作りすぎたエネルギーは、例えば、イモのようにデンプンとして地下にためることもできる。これまた、植物のすばらしさを実感した。

 こんなすばらしい植物の能力を可能な限り解明して、工学との連携で、植物も模倣することをどこかで考える必要があるような気がする。単に、この猛暑対策だけでなくて。それにしても、この猛暑、いつまで続くのであろうか。天気予報を見る限り、今週の台風が来れば、涼しさが来るような。。あてにして、外れたときの。。。が、厳しいので、涼しくなってから、感動することにしよう。何より、秋のアブラナの栽培もままならないので涼しさがほしい、今日この頃でした。。

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わたなべしるす



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