
渡辺のところで扱っている遺伝学。生物学の中でも、異質な扱いというか、遺伝学が苦手というか、そんな方も多い。優性、劣性というのは、A, aのような単純なものであり、DNAの情報で言えば、A, T, G, Cである。最近は、メチル化をされたCを5文字目というように考えるところもある。何れ5文字。A, aから比べると、ずいぶん複雑になる。また、どの形質扱うのか、その形質が、特定の遺伝子座の上の対立遺伝子なのか。そんなことを考えないといけないので、余計に遺伝学が苦手になるのかもしれない。ただ、先に書いたようなNGSを使うと、様々な解析が容易にできるようになったのも事実である。原因を突き止めるのは難しいような形質でも、そうでもなくなりつつある。研究室でも、観察用に様々な生き物が育成というか、栽培というか、されている。その違いをわかるようになること、それが生き物を生き物らしく見ること。もし、交雑をして、その形質がどのように遺伝しているのかということを見つけるのが難しくても、どの形質が違うのか、2つの植物で観察する心を磨くのは、毎日の作業の中でできるのではないだろうか。写真を撮るのを忘れていたが、この前、受粉したトマトが結実して、キュウリはゆがんでいた。なぜ、この結果になったのか、そんなことを考えることが、遺伝学のきっかけのような気がする。そんな風に遺伝学を考えると、その違いを生み出すものを見つける。おもしろいものが見つかる、そんな気がする。そういえば、明日には海外出張からのスタッフ、学生さんも戻ってくる。新しい情報が満載で、それをどう考えるかで、また方向性も変わりそうで、楽しみである。

わたなべしるす
PS. 明日が大学院入試の〆切り。前期というか、I期の。どうなるのだろうか。。。心配をしてもしょうがないというか、結果を待つしかない。何があってもよいような体制を考えておくのが、渡辺の仕事なのだろう。。。一昨年も、I, II期でそれぞれ学生さんが来てくれたことを思い出しつつ。。。
PS.のPS. 高校生時代から、この道でやろうという決意と、崖っぷちというようなテレビをニュースでやっていたのを見て、。。高校生でこんな決意をするのだと。ある意味、感動でした。常にそうありたいと。。。。「高き理想を。。。」と思った瞬間でした。