東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】今治市立吹揚小学校「花の不思議な世界」(2015年度ふるさと出前授業-3、6/11, 22追記)

2015年6月12日 (金)

 前日は曇りで何とか天気も持ちこたえたのですが、九州では集中豪雨でかなりの被害が。何とか収まってほしいなと。一方で沖縄では、平年より10日以上早い梅雨明けとか。この10日以上早いと言うことが他の気象と連動するのか、これから梅雨入りをする東北地方では気になるところです。そんな出前講義2日目は、朝から雨というか、午後から夕方にかけては、ずいぶんの雨となり。。。外を歩こうとすると、雨に降られることが多くて。。。その当たりは頭を抱えるところです。前日が朝倉小学校桜井小学校という今治市のどちらかというと南側。2日目は、吹揚小学校。初日の記事にも書きましたが、昨年度の3月いっぱいで今治小学校、日吉小学校、美須賀小学校、城東小学校が閉校となり、4行が統合されて、あたらしい「吹揚小学校」に。場所は、旧美須賀中学校の跡地。美須賀中学校は1年早く、日吉中学校と統合されるという形で。伺うこともはじめてでしたが、校長室からは、今治城をきれいに見ることができ、何かの時には、ほっとする眺めとなるというのを、このふるさと出前授業を統括頂いている高橋校長先生から伺いました。確かにそんな眺めだなと。。。

DSCN7280.JPG 玄関では、welcome boardがお迎えして頂き、その脇には、3月までの小学校で掲げていた目標の垂れ幕が。統合まで長年の短い時間の交流があったとは伺っていますが、実際に一緒に学校生活をするとなると、それはそれで大変なこと。小学校から中学校に上がるとき、いくつかの小学校が一緒になるとかというのはありますが、それより前にと言うのは、うまく慣れることができるのか、気になるところでした。なにより、渡辺は、当時、桜井小学校、桜井中学校というのは、メンバーの変更がない市内唯一の校区でしたので。学校の外観は、雨の関係で写真を撮ることができていませんが、今治市役所をイメージするような。渡辺が存じ上げなかったのですが、建築家・丹下健三氏の出身は、中学校があった美須賀地区と言うことで、それにちなんだものだと。玄関の所は、かなり広い廊下が。。。以前伺った、石川県加賀市立橋立中学校のような感じで。こうした広いスペースは、開放感があるのと同時に、このスペースで講義をするようなこともあって。渡辺も仙台市内のいくつかの小学校で、こうしたろうかを拡張したようなスペースで講義をしたことも。。

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DSCN7278.JPG 前置きがずいぶん長くなりましたが、講義は前日の朝倉小学校で行った「花の不思議な世界」。朝倉小学校同様にこの時期にリンゴを用意頂くのは、大変なこと。そんなリンゴをつかって。朝倉地区は、山沿いの山村とも言うところで、同じバラ科のナシの栽培もありますが、町中の小学校なので、そうしたものを見る機会は少ないかなと。ただ、最初の導入のところで、リンゴの貯蔵のところでは、少し緊張気味だったのか、ちゃんと挙手して発表すると言うよりも、freeにしゃべっていたので、手を挙げると言うことの大切さを。そのあとのバラ科の植物にはと言うところでは、5枚の花びらに着目したとき、リンゴ以外に、サクラ、ナシ、イチゴが立て続けに出てきたのは、素晴らしかったです。特に、イチゴ、よく観察しているなと。また、いわゆる、5枚の花びらがばらばらになる離弁花に分類されるわけですが、その点もしっかり観察していました。

DSCN7282.JPG 雌しべの先端の電顕写真でその大きさというか、花粉の小ささを実感してもらい、動画で花粉発芽、花粉管侵入を見てもらったときには、「おーー!!」と言う言葉が。どこでもこの動画は人気があるというか、感動をもたらすものだと。花粉管の伸長が根っこが伸びるのに似ていると。それもすごいことで、花粉管の伸長が先端生長であり、似ているわけですので。朝倉小学校同様に、ミカンの品種はたくさん知っていました。中でも「ブラッドオレンジ」という切ると、断面にアントシアニンの色素が広がる新しいタイプのものも知っていて、感動でした。リンゴの品種はもちろん、余り知らないのは、今年の冬からぜひ、スーパーなどで学習して下さい。

DSCN7285.JPG 最後の所は、少し難しい、自家不和合性、食べている果実はどこの部分かなど。それでもしっかり考えて、よく発表していました。もちろん、リンゴの果実の中に、がく、ひからびた雄しべ、雌しべがあるのを見たときは、感動。どこも同じです。このちょっと難しかった不思議を冬になってリンゴを食べるようになったとき、是非、思い出して、リンゴを食べてみて下さい。これまでときっとリンゴが違う味がすると思います。それから、今回の出前授業で、「きちんと人の話を聞く」、「手を挙げてたってしゃべる」、と言うようなたくさんの約束をしたと思います。それをこの後もきちんと守って、しっかりした新しい小学校の1期生になって下さい。楽しみにしております。

DSCN7286.JPG 講義の最後には、事前に準備をお願いされた方でなくて、その場で、お礼の挨拶をお願いされた方が、講義の感想などをとてもしっかりと話してくれました。先生に指名されたと言うことでなくて、自分で進んでしゃべることを決断して、きちんとした話ができたことが、とても素晴らしかったです。感動でした。これからもこうしたとき、是非、トライして下さいね。最後は、世界に向かって情報発信。で、と言うパターンで。

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DSCN7296.JPG 最後になりましたが、吹揚小学校校長・高橋先生、理科専科・岡野先生、6年生の担任の先生方をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 校内の別の場所で見つけた横断幕には「一致団結」の文字が。これを送られたのは、4つの小学校の卒業生、つまり、先輩たちから。新しい吹揚小学校の1期生として、また、最初にこの建物で学び始めた「始祖(origin)」として、新たな歴史を積み上げていってほしいなと。。。渡辺の頃は、桜井小学校が大きくなり、卒業後に、国分小学校が新しくできたわけですが、当時の先生方、児童のみんなもそんな風に思ってがんばったのだろうと。改めて、そんなことを感じた1日でした。

DSCN7281.JPG PS.のPS. 6/22(月)、出張から戻り、HPを見ていたら、吹揚小学校のHPに渡辺の記事を発見。ありがとうございました。
 

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【出前講義】今治市立桜井小学校「キャベツとブロッコリー」(2015年度ふるさと出前授業-2、6/10)

2015年6月11日 (木)

 午前の朝倉小学校に続いて、午後からは、渡辺の母校である桜井小学校。校区の境の山を越えたところ。子供頃、自転車で通っていた道ですが、高速道の建設などもあり、少し風景が変わっていたのは。。。時代の流れでしょうか。それでも変わらないのは、小学校の校庭にあるユーカリの木と今となっては一番古い鉄筋コンクリートの建物。これを見ると、桜井小学校に戻ってきたなという気持ちになります。昔は野球部の練習に使っていたバックネットがちょうど180o反対側に。雰囲気は結構違います。これだけで。

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DSCN7266.JPG 今年度も昨年度に続いて、「キャベツとブロッコリー」。考える理科が定着しつつあるのかも知れないと。最初に越智教頭先生から渡辺が桜井小学校の卒業生、先輩であることを紹介いただき、あとは、こちらから。あとから、6年生の担任の先生から伺ったのですが、かなり緊張していたと。だからも知れないです。最初に植物の生長をトマトをモデルに説明するわけですが、栽培をしたことがある方は手を上げてもらうのですが、かなり少なかったのは、緊張のせいだったのだと。。。あとから理解できました。もちろん、講義が進むごとに緊張も解けてきて。。では、キャベツ、ブロッコリーの発芽から生長、開花、結実は。。ブロッコリーの花を見たことがすくなったのは、緊張のせいか、少し観察不足なのか。観察不足でしたら、シーズンが終わってしまいましたので、是非、来春には。もちろん、自宅の冷蔵庫で。キャベツが抽苔して、開花するのを観察しているという方がいたのをびっくり。答えてもらったら、ほぼ、答えがわかってしまうので、ちょっと我慢して、こたえないで、もらって。。。

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 では、この2つの植物の遺伝子を持つ、新しい植物、キャベッコリーは、どんな形になるのか。8つのグループで考えてもらうことに。もちろん、用意していただいたキャベツ、ブロッコリーを半分に切って、それぞれの部分がどの部位なのか、はっぱ、茎、花など。そんな理科で習ったことをしっかり頭に入れて。まとまりがあって、比較的早く書いたり、色をつけたり、発表練習ができるところも。一方で、最後までまとまらず、えいやーで、書くところも。いずれも、時間内に無事完成。時間を5min, 最後は、1min刻みでなくなるのをカウントするとき、いつもであれば「あと、5minです」というところを、今治で講義ができると言うことは、今治の言葉というか、「あと、5min、はよせな、時間ないぞ。(早くしないと、時間がない)」と、話ができるのは、ありがたいことです。もちろん、研究室でも、ほぼ、今治の言葉のままでしゃべって、それを理解してくれている学生さんたちもいるわけですが。

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DSCN7243.JPG 班ごとに発表をして、時間の関係で、3名だけ、質問者を限定。ほぼ、どの班にも制限を超える質問が。とても鋭い質問をする児童の方も。また、発表する方も、なぜ、このような形になるのか、しっかり理由を説明できている班も。素晴らしかったです。と言うか、頼もしい後輩たちでした。発表のあとに、こちらでどの様な形になるかという解説を。茎を中心に考えることの重要性がわかったもらえたのでは。講義のあと、全体で世界に向けて情報発信。

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DSCN7253.JPG いつもなら、説明を手伝ってもらう「博士」たちを持つことを希望するみんなで大変なことになるのですが、この学年は上記の通り、とても静かで。床の上に置かれているのは、はじめてかも。そのあと、男女1名ずつが、お礼の言葉。どちらもとてもしっかりしていて、感動でした。男の子は、「キャベツとブロッコリーを見る眼が変わったと。。。」というような言葉。終わったあとには、片付けをしながら、将来、研究者になりたいと言うことで、世代を超えての握手。渡辺のアブラナ科植物の研究の継承者となってくれるのを楽しみにしています。

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DSCN7261.JPG 桜井小学校で給食を一緒にすると、サイン会が恒例なのですが、今回は午後の開催。ということで、それもなく。と言うか、少し寂しかったですね。ただ、体育館からの帰り道、低学年の方でしょうか。先生とゴミ捨てをしながら、こちらにしっかりと挨拶をしてくれて。しっかりしていました。講義が終わったあと、窪田校長と最近の教育事情について貴重な議論を頂きました。その中で、渡辺が子供の頃も小学校の頃は、男の子よりも女の子の方が、仕切っていたりと。ただ、最後のプレゼンくらいは、男の子がやっていたような。あれこれ言われながら。。。そんなことを思い出しながら。母校の校長室でこうした話ができるとは。本当にありがたいことでした。

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DSCN7264.JPG 最後になりましたが、桜井小学校校長・窪田先生、教頭・越智先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。やっぱり母校に戻ってくるとほっとします。楽しい時間でした。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。

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 わたなべしるす

 PS. 今年の夏休みには、渡辺が卒業した桜井小学校、桜井中学校の同期会を企画頂いていると。そんなお知らせを先日頂きました。今回の話をまたそうした機会にできればと。。。

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DSCN7220.JPG PS.のPS. 渡辺が小学校の頃には、鉄筋コンクリートの建物は、6年生の時にできた当時の名前で「新校舎」。それ以外は、第1から4校舎は、木造。一番小さかった、第3校舎に、今治--尾道ルートで島伝いに橋が架かるという模型があったのを思い出します。では、今の小学校の中で見つけた懐かしいというか、こんなものもあるのだなというものを。渡辺自身もへーと思ったもの。桜井漆器の歴史のようなものも。あの当時からあったのであれば、ちゃんと気がつかなかったのは。。。と思ったものですから。やっぱり母校ですから。

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DSCN7267.JPG PS.のPS.のPS. 来週、出前講義に伺う西条農・別府先生とも来週に向けて、打合せができました。この2日間。お忙しい中、時間を頂戴して。ありがとうございました。来週が楽しみになってきました。よろしくお願いします。

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DSCN7274.JPG PS.のPS.のPS.のPS. 6/11(木), 19:30、このHPをuploadしていて、桜井小学校のHPに記事を見つけました。こちらより先に記事を書いて頂き、感謝です。ありがとうございました。

 PS.のPS.のPS.のPS.のPS. 明日の講義について、川滝小学校の村上校長先生から連絡を頂き、HPを拝見したら、渡辺の記事が。ありがたいことです。感謝です。
 

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【出前講義】今治市立朝倉小学校「花の不思議な世界」(2015年度ふるさと出前授業-1、6/10, 11追記)

2015年6月10日 (水)

 前日の仙台は朝から雨。かなりの雨が降ったのは、台風通過よりも前の4月のいつだったでしょうか。それくらい降っていなかったので。恵みの雨になったのかと思いましたが、そうでもなかったようです。少しはないよりはましで、雑草にも恵みの雨だとしたら、。。。。野放図に伸びないように。。。その管理も大変だなと。四国の梅雨は小中高と学校に行くとき、湿度が高くて。土砂降りでくつに水が入って、裸足で歩いて帰ったり。そんな子供時代でした。そんな梅雨の走りとなったこの時期は、3年前から「ふるさと出前授業」と冠を頂き、今年は、6/10-6/15の4日間で、7つの小学校へ。今年度も今治市立吹揚小学校の高橋校長先生がとりまとめをして下さり、こちらは今治市と近郊の四国中央市(旧川之江市)、新居浜市で実施。今年度、市内の中心部にある今治小学校、日吉小学校、美須賀小学校、城東小学校が統合され、吹揚小学校に。学校の立ち上げだけでも大変な折りに、このプログラムの日程調整も賜り、ありがとうございました。今年度も生まれ育った今治でふるさと出前授業ができるのは、望外の喜びです。去年までは、そんな梅雨らしい梅雨でなくて、わりと晴天に恵まれたような気がするのですが、今年は、初日の朝は、仙台の梅雨のように、低いところまで霧が立ちこめて、講義が始まる頃には霧も晴れていましたが、愛媛県内ではかなりひどいところもあったようで、交通事情にも影響が出たとか。。。。。おまけに、比較的気温が低いのが、どうしたのかなと。。。ただ、この低めの気温も週末には、30oC近い温度になるようで。。。やっぱり、ここは愛媛なのだなと。というか、少し高いような。いずれ、実際の温度を感じながら。また、このHPからと言うことで。

DSCN7217.JPG さて、2015年度、最初の「ふるさと出前授業」は、今治市立朝倉小学校。ここは、渡辺の通っていた小学校の隣の校区。というか、近くの頓田川をはさんで川向こう。子供の頃は、カブトムシ、クワガタムシをgetするための秘密の場所があったり。長い坂を登って、一気に下ると、となりの周桑郡だったか、東予市だったか。。。いずれ、あのころは、自転車でいろんな所に出かけていました。昨年度から、上朝小学校と下朝小学校が統合されて、朝倉小学校に。もと、下朝小学校があった場所に。近くに高速道路ができているので、その関係で少しずつ風景は変わっていますが、それでも昔ながらの所もあって。何より、畑、田んぼがあるのは、ほっとする風景です。

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DSCN7175.JPG 朝倉小学校の講義は5, 6年生合同で行うこともあって、1年おきに違うテーマ。昨年度が「キャベツとブロッコリー」でしたので、今年度は「花の不思議な世界」。リンゴをモデルにして話をしましたが、朝倉は、ナシの生産で有名なところ。暖地リンゴも九州などでは生産が多いようですが、四国は少なかったような。ナシの生産を行っている古谷地区の方もいらして。そんな話をする前に、この朝倉の自然の中で、いろいろな体験ができることの大切さを。学校の行き帰りに、農作物の生長であったり、花を分解してみてほしいと。渡辺が子供の頃は、ゴミ捨て場にあるテレビを壊して、真空管を取り出したり、テレビの裏に書いてある回路図を見て、かっこいいと思ったものでした。ところが、今は、何を壊しても、ほぼ、集積回路。時代は変わっても花の形態は変化していないので。この朝倉の自然の中でそうした体験を積むことがきっと将来につながるからと。少し長めのintroから。。。

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DSCN7193.JPG 講義の本題では、花から結実までをリンゴをモデルで、講義形式。もちろん、いろいろなことをみんなに答えてもらうようにして。花の名前を見て知っているかの所では、伺ってすぐに越智校長先生と植物の観察について、ちょっとした話をしていて、分類は花の形態でと言うことを話していたことを思いだして、花の名前だけ出なくて、キク科、バラ科など科(family)という分類単位のことを説明して。花粉管伸長の動画は、かなり感動してくれたのは、うれしかったですね。日々の自然の中でこうしたことが起きていることを実感してもらえれば。。

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DSCN7199.JPG 果実形成が始まると、摘果をするわけですが、その理由もきちんと理解していて。また、摘果作業をすることで、リンゴの大きさは、日本のものと海外で品種が同じでも違うことを、代表の方にたって、握りこぶしを作って、実感してもらったり。いつも写真を撮っておけばと思うのですが。。。後の祭りで。毎年感じることですが、愛媛の児童のみんなには、ミカンの名前はたくさん知っている。でも、リンゴの品種は。。。。これはしょうがないことですが、今回の講義をきっかけに少し覚えてもらえれば。ただ、リンゴの季節には少し早いので、冬にたくさんのリンゴの品種が出るまで、覚えておいてくれるよいのですが。というか、この時期にリンゴを用意して頂いた先生方に感謝でした。この時期にリンゴを用意するための工夫についても。少しだけ。難しかったでしょうか。

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DSCN7205.JPG 後半は、リンゴが持っている、自家不和合性、逆さま、リンゴのどこを食べているのか、リンゴのどの部分は、両親の遺伝子なのか、片方の親なのか。リンゴが逆さまというのは、実際に実物のリンゴを見て、観察してもらいました。すこし難しい問題と思いましたが、などのたくさんの不思議をおうちに戻って話してみて下さい。最後は、世界に向かって情報発信。最後の最後というか、全体を代表して、今日の感想とお礼の挨拶。とてもしっかりしていました。是非、朝倉の自然を活かして、これからもがんばって下さい。次は、高校生になった頃にどこかでお目にかかれればと。。。

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DSCN7210.JPG 講義のあとは、6年の児童の皆さんと給食。ちょうど座った席からは、以前、山火事になった笠松山がずいぶん緑にもどっていたのは、感動というか、自然の偉大さを感じました。質問をくれたり、あれこれと質問をしたり。楽しい時間でした。給食の準備までと終わったあと、伺ってすぐは、越智校長先生と昨今の教育事情などについて。この旧朝倉村のご出身で、このあたりでたくさん自然から学んだと。だからこそ、たくさんのことを学ばせてあげたいという校長先生の強い思いを頂きました。去年度の宮窪小学校・村上校長先生と同じく、地元愛というか、それはそうだなと。。。この後に書くであろう、桜井小学校では、渡辺も同じ事ですので。。。感動だったのは、キャベツとブロッコリーの交雑をされたり、接ぎ木をされたり、植物でいろいろなことをtryされていたことでした。うまくいかなかったようですが、それを反省にして次の年にと考えておられたのも、是非、児童の皆さんにも学んでほしいなと。

DSCN7213.JPG 最後になりましたが、本企画の立案、計画を取り仕切って頂いた吹揚小学校校長・高橋先生、朝倉小学校校長・越智先生、理科専科の渡邉先生を、はじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。最初が順調なスタートでしたので、4日間、がんばってできそうです。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 渡辺が最初に講義の準備をしていたら、5, 6年生が入場。いすに座るのをもたついていたら、羽藤教頭先生が「ちゃんとしなさい。そんなことでぐずぐず言わずに!!」と。いつぞやの立花小学校の竹内校長先生ほどではないですが、今治の風土なのでしょうか。感動でした。ありがとうございました。

DSCN7212.JPG PS.のPS. 講義が終わったあと、全体の片付けをしていたのは、6年生。最高学年として、しっかりしていました。そんな6年生にちゃんとお礼を言ってから、片付けをお願いして、4時間目の授業に出た5年生も素晴らしかったです。何かをやるとき、お互い様と言うことはたくさんあります。そうしたとき、こうした交流ができることは大事なことですから。大事にして下さい。

 PS.のPS.のPS. 午後からは、地区の方が、竹細工の工作指導をされるというので、校長室で少しお話しを。写真のような竹細工を作られるそうなのですが、稲わらでのしめ縄作りは、苦手とか。渡辺は子供頃に、近所の方に教えていただき、今もたぶん、作ることができると思うのですが。。。いずれ、地域の人的資源というか、古くからの知恵を吸収できる子供たちは、恵まれているなと。。。

DSCN7214.JPG PS.のPS.のPS.のPS. 6/11(木) 20:00, 朝倉小学校のHPに記事を見つけました。ありがとうございました。たくさん書いて頂いていました。また、児童の感想も。感動です。ありがとうございました。

 

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【出前講義】仙台市立木町通小学校・特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(6/8)

2015年6月 8日 (月)

 今月になって、少し涼しさが。オホーツクより北からの寒気が入っているとか。ただ、これくらいで例年並みのような。暑さでこたえている人間と植物には、ほっとという感じではないかと。また、今晩からは、少し雨も降るとか。恵みの雨というか、気温が下がり、乾いていた土が落ち着くので。というか、このまま、梅雨入りなどと言うことがないことを祈りつつ。

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DSCN7107.JPG そんな6月2週目の月曜日。どうも月曜日の朝の早起きは苦手で。。。ばたばたで、仙台市立木町通小学校・特別講義。5年生に「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」。先々週の七北田小学校と同じ講義。慌てて、学校に入ったので、学校の花壇にキャベツが植えてあるのを見ることはできたのですが、写真を撮り忘れ。。。いつものように玄関でwelcome boardがお迎えしてくれて。。。遅れたときに限ってです。エレベーターが定期点検中。人生とはそんなものと思いつつ。この5年生は3, 4年生と講義をしてきた学年。講義の中に博士が出てくるのは、当たり前かなと。それでも。最初は渡辺の自己紹介と思いましたが、新しく来られた方はいなかったので、。。

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DSCN7113.JPG で、いつものように、トマトの栽培の復習から。子葉がでて、その後、どうなって。なぜ、種子ができるのか。その当たりもしっかり理解していました。もちろん、絵を描きながら、もう一度、理解を深めて。。。ちょうどこの当たりだったでしょうか。少し静かにきいてない方も。。。この前の七北田小学校ではないですが、今回は最初が肝心と言うことで、話をしていたとおぼしき5人を注意して。注意の時間、他のみんなの時間を無駄にしてしまっているということ、忘れないで下さい。

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DSCN7126.JPG その後は、キャベツ、ブロッコリーがどの様に生長しているのか。キャベツの花を見たことがあるというのは、たいしたものでした。キャベツも用意頂き、切っ てみると、真ん中の茎の所から、葉っぱが。ということをヒントにして、キャベツとブロッコリーの遺伝子を混ぜると、どうなるのか。少し考える時間が短かっ たですが、時間内でがんばってくれたのは、すばらしいことだったなと。

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DSCN7139.JPG 終わったあとは、クラス対抗ではないですが、グループごとに発表。ちゃんと誰かが発表して、誰かが、キャベツとブロッコリーを持つというポイントもできていました。質問のほとんどが渡辺だったのが、残念でしたが、さっきの授業中のおしゃべりのようなことを渡辺の近くでやめるようにいってくれていた方がいたのは、最初のお話しを理解してくれていた賜物だと。続けて下さいね。で、最後は、謎解き。これを言うのを忘れそうになっていたのを質問してくれた方がいて。ありがとうございました。葉っぱからは名が出るというのは、理科では習わないこと。葉っぱは茎から。覚えて下さいね。ということと、理科の時間に習った法則から外れてないものは、それでOKと言うこと。これが、理科というか、科学ですから。最後の締めの言葉で、担任の先生から、「5年生らしく、最高学年まで、あと1年。普段からいっているちゃんと話を聞く、静かにすることを、今日も言われましたが、ちゃんとするように。。。」、とてもありがたいお言葉でした。というか、児童の皆さん、それぞれが自分のことと思って、明日から、がんばって下さい。

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DSCN7160.JPG 木町通小学校では、講義のあとは、給食を一緒に。給食の時間、色々な質問がありました、実際に自分で栽培しているマメの苗を持ってきて、どうしたら、大きくなるかとか。あと、アサガオだったでしょうか。牛乳パックに育てていて、最近元気がないので、どうしたらよいかなど。科学的な質問も。少し水加減が問題かなと思いました。ちょっと工夫をしてみて下さい。それでもだめなとき、うまくいったとき、是非お知らせ下さい。

DSCN7163.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、渡邉校長先生、教務の熊谷先生、5年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。次に5年生に講義をするとき、どの様に変わっているか、楽しみにしております。


 わたなべしるす

 PS. 最初のwelcome boardにもあったように、歯学部の福本先生が別の学年向けに出前講義をされていて。福本先生には、科学者の卵養成講座の発展コースでも、実験でお世話になり、木町通小学校に来られていたのは、拝見していたのですが、小学校で一緒の日程になるのは、初めて。今年度もまた、科学者の卵養成講座でお世話になることができれば。よろしくお願いいたします。

 PS.のPS. 本来なら、別枠で書くのが良いのですが、時間の関係で。夕方にかけて、SSH、科学者の卵養成講座でお世話になっている仙台一の小松原先生が研究室に。SSH、科学者の卵養成講座など、貴重な情報交換ができました。今年度もさらに発展させることができればと思います。よろしくお願いいたします。今年度も仙台一で講義ができると言うことで。また、どこかで講義をした方々にお目にかかることができれば。楽しみにしております。

 

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【集中講義】名古屋大学大学院生命農学研究科・集中講義「高等植物の生殖とアブラナ科植物の自家不和合性」(6/3-4)

2015年6月 4日 (木)

 あっという間に今年度の第一四半期の最後の月。。。沖縄、九州、四国、中国、近畿では梅雨入りとか。随分と雨が少なかった5月でしたので、土が随分乾いている分、雨がほしいのはありますが、降りすぎも。。。なんか、加減をしてほしいなと。。。今朝は、宮城県内に強風警報が出ていたとか。とかというのも。名古屋大での集中講義で仙台を離れているので。。。何も被害など出てなければ、よいのですが。。。

DSCN7102.JPG 名古屋大・農の森先生に昨年、何かへの出張先でお目にかかったとき、今年度の集中講義をお願いされ。。。あっという間に、その日程となり。。。講義の内容は、アブラナ科植物の自家不和合性ですが、歴史物風に、渡辺の師匠の日向先生が自家不和合性をはじめ、渡辺がそれをどの様に継承して、現在に至っているのか。渡辺よりも20級以上先輩の話から、現在の研究の一端まで。その過程で、東大、奈良先端大でお世話になった磯貝先生奈良先端大・高山先生をはじめとする多くの方々の話も織り込みながら、。。なにより、遺伝学と生物有機化学というそれまでになかった分野の融合が新しいことを生み出しましたので。渡辺が話をしていた磯貝先生の書き物。時間のあるとき、ご一読頂ければ、その時代背景などもわかるのではと。。。人数は、10-20名の受講でしたが、普段、学部生に講義をする時間があまりないので、さすがにしゃべり慣れないというか。出前講義の2hrというパターンが多いので、長くなると、どうも時間のcontrolができないようで。ただ、少しは話すことがなれてきたのか、これは、出前講義のおかげかなと。

 講義を受講していた学生さんは、backgroundが様々で、その関係もあって、できるだけわかりやすくを心がけたつもりでしたが。どれくらい楽しんで頂けたのか。時になるところでした。そんなこともあり、講義で自由に質問を入れてよいと、いつものように言いますが、なかなか難しいようでした。もちろん、中には講義の合間に、積極的に質問に来てくれたり、講義のレポートの最後に質問を書いてくれた方も。ありがたい限りです。レポートの最後にあったものについては、また、時間を見つけて、森先生経由で、と思います。少しお待ち下さい。

DSCN7103.JPG こうした集中講義をお願いされるのは、去年の三重大に続いて2年目。このように講義をするのもよいなと。また、どこかでリクエスト頂ければ。最後になりましたが、講義の準備から何から何までお世話になった名古屋大・農・森先生、ありがとうございました。よい刺激を頂きました。この刺激をこれからの教育研究に活かしていければと思いますので。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 講義の受講生の中に、仙台、東北大出身の方が。。。渡辺が関係しているアウトリーチ活動でお世話になっている先生方、かつての研究室メンバーなどをよくご存じで。。。びっくりというか、どこに行っても世の中狭くできているのだなと。。。今後ともよろしくお願いいたします。びっくりをありがとうございました。

 PS.のPS. 歴史の重要性は、3月の科学者の卵での米国研修でも。最近、見かけた本の書き出しのところに、英国でも米国でも歴史学部というのがもっとも伝統があると。その本の中の文章を引用すると、「歴史こそ実験室といえる。。。」。なるほどと。

 

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