東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

【お知らせ・お詫び】3/23(土)~3/25(月)のHP serverの部分的downについて(3/25, 26追記)

2013年3月25日 (月)

 渡辺の研究室HPがdownしたのが、3/23(土)の昼頃だったと思います。夕方には復旧していたので、ほっとしていたら。。。今日、3/25(月)の午後から夕方にかけても。。。年度末の多忙な時期に、以前にこうしたことがあったときには、12日ほどかかりましたが、今回は、多方面のご尽力で、早くの回復でしたが。。。何とか、つながったと言うことで。。。

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 わたなべしるす

 PS. mailの方は、未だ不調のままです。いろいろなご連絡を頂いているのかも知れません。急いで、mailを頂いた方々も。すみません。もう少しかかりそうです。。。回復次第、対応しますので。。。

 PS.のPS. 26日の午後にかけて、netがどうやら、落ち着きました。mailも見ることができるようになり、webも安定してきました。何が原因だったのか。少し調べる必要がありそうです。このdownしていた期間中にmailを頂いた方で、うまくいかなかった方。再送頂ければ、幸甚です。

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【出前講義】山形県立鶴岡南高等学校理数科・SSH理数セミナーI・研究室訪問、実験実習「バナナからDNAを」、特別講義「自家不和合性、植物の生殖」(3/22, 29追記)

2013年3月22日 (金)

 昨日は、日本植物生理学会で、PCP特別企画ランチョンセミナーでした。数日前までが春を通り越したような天気だったに対して、例年並みの寒さだったですが、会場の熱気はかなりのものがあったのが、何よりでした。昨年度も年度末に、研究室訪問と実験実習などを行ってもらった山形県立鶴岡南高等学校今年度から、SSHに採択されて、本格的にこうした活動が、deepにできるようになったのではと。何より楽しみにしております。昨年の時にも書きましたが、渡辺の師匠の日向先生が、市町村合併前の旧藤島町出身で、鶴岡南高等学校の卒業生。今年度は、旧藤島町の方はいらっしゃらず、残念でしたが。。。

DSC_8711.JPG 最初は、「バナナからDNAを」という、先日、小松高校で、実習指導をした実験。簡単そうですが、意外と。。食塩水でつぶして、濾過して、洗剤を入れて、エタノールで析出させる。グループに分かれての実験でしたが、各グループごとで、実験のやり方、細かさなどが違っていて。自分たちだけのことに、いっぱいいっぱいだったかもしれないですが、次回から、こうした実験の時、ぜひ、他のグループがどうしているのかを、観察してみて下さい。自分たちよりも、よいところ、そうでないところが見えてきますので。もちろん、全部のグループで無事DNAは析出して。ほっとでした。この実験に引き続いて、2つの班に分かれて、研究室の中と、外の見学。ここでは、院生の方々に説明をお願いしました。普段見ないような設備、植物の栽培など、ちょっとした気づきがこれからの課題研究のヒントになると思いますので。最後に「自家不和合性、植物の生殖」の講義を。もちろん、自家不和合性というのは、渡辺の師匠の日向先生から、渡辺が教えてもらって、今も研究を継承しているテーマ。日向先生の後輩の方々と将来、一緒に研究ができればと思ったりしながら、お話をしました。最後に見てもらった、受精のところ動画。トレニアの。これも、鶴岡南高等学校の卒業生で、名古屋大の東山先生が撮影されたものと。そんなことも説明したら、あっという間でした。講義の最後にはいくつかの質問も。とても一生懸命な半日ではなかったかと。

DSC_8775.JPG 最後になりましたが、今日の実験、講義、研究室見学をお手伝い頂いた、研究室の大学院生、スタッフの方々に感謝します。ありがとうございました。来週、また、研究室見学があり、それが今年度最後のアウトリーチ活動になるかと。

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 わたなべしるす

 PS. 今日(3/29)に、生徒さんからの感想を頂きました。DNAをとった感動、植物も生殖という点では、必死だということ、世界トップクラスの研究ということ、「何が起きるわからないことを想定しておかないといけない」、自家不和合性のことなど、positiveにとらえてもらえた時間だったのだと。。ありがとうございました。また、次年度も楽しみにしておりますので。



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【招待講演】第54回日本植物生理学会年会のPCP特別企画ランチョンセミナー「論文投稿から審査、受理に至る過程」で講演(3/21)

2013年3月21日 (木)

 昨日がお彼岸の中日。仙台では寒さが幾分ありますが、3/17には、四国・松山でのソメイヨシノの開花。岡山は、開花しているところもあるようですが、毎年測定しているところがまだのようです。特に、当日は、前日まで暖かさから、一転全国的に寒くて。。。そうした中で、3/6にもお知らせしましたが、岡山で開催された第54回日本植物生理学会年会のPCP特別企画ランチョンセミナー「論文投稿から審査、受理に至る過程」で、「論文の審査では、どのようなことが見られているのか ~審査される前に考えておくべきこと~」というタイトルで、論文を書くためというか、論文を一通り書いたあとに気をつけること、というようなイメージで話をさせて頂きました。ランチョンと言うことと、企画がよかったのか、聴衆は、200名近く。。。(もしかしたら、200名を超えていたかも。。)ありがたい限りでした。

 前後にお話頂いた、京都大・鹿内先生、理研・榊原先生のように、論文というもの(科学的・論理的整合性、論文の新規性)は、とか、論文の基本情報(Impact factor被引用数h-index)、PCPへの投稿のadvantage(decisionまでの速さ、)というようなことより、もっと基本的なこと。自分でも経験がありますが、例えば、AというJournalに投稿した。ちょっと背伸びをして。でも、審査結果は、だめ。。。さて、。。。というとき、結構、へこんでいるわけです。自分としては、このJournalにいけると思っていたのに。ところが。。。そうしたときに、結構、冷静な対応ができない。新しく投稿するJournalの投稿規定(Instructions to authorsのようなもの)もあまり見ないで。。というのも、BというJournalの引用とか、Figureの表記とか、結構違っているわけで。。それをきちんと変更しないで出すと、いかにも、Aがだめだったので、Bにしたのだなと。。。たくさん、論文を編集しているEditorなどには、そうしたことがわかります。そうしたとき、なんというか、心を込めて、この原稿を作ったのではなくて、いろいろな意味で、突貫工事でやったのだなと。。。もちろん、原稿の作成でですが。ただ、そのときに、dataの中身の信頼性が、そうした表記で危ぶまれるわけではないわけですが、そのように思われても、仕方ない。。そうならないように、日頃から、それぞれにあわせて、きちんとしたものをつくって、投稿する。当たり前のことですが、結構できてないわけです。

DSCN5812.JPG これは、投稿原稿に限らず、生活一般というか、普段の研究生活というか、教育というか。どこででも、共通することではないかと。そういえば、自分の師匠だった日向先生がこんなことを。。。「ほぼだいたい何かができたというところは、90%終わっているわけでなく、50%くらいしか終わってない。残りをきちんとするための時間というのは、最初のほぼ終わったと同じくらい時間を要する」と。。そんなことを思い出させてくれた講演でした。

 最後になりましたが、今回のランチョンセミナーに招待頂きました、Plant Cell Physiol.編集委員長・山谷先生、Oxford University Pressのみなさまにはお世話になりました。ありがとうございました。また、こうした機会でお世話になることがあるかと。また、よろしくお願いします。


 わたなべしるす

DSCN5810.JPG PS. 今日は3/21と数字が並ぶ日。1982年には、「浦河沖地震」が。。。M7.1だったと。。ちょうど、高校2年の春休みだったためか、四国では、地震がほとんどない頃。そういえば、というくらいしか、記憶にないのは。。。これからは、地震が気になることが多くなるような。。。


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選抜、生き物、フロント。。。。(3/20)

2013年3月20日 (水)

 大学・学部3年生の講義で、「植物育種学I, II」というのを日向先生から講義を受けた。出張先なので、当時のノートはないが、最初は、光合成、耐病性とか、育種、つまり、品種改良を考える上で考えなければならないポイントだったような。もちろん、他の講義でも聴いたことがあるようなことを何度も聞いたような。。。後半になってくると、実際の育種・品種改良をするためには、どのようなことが問題となり、どのような方法があるかの講義となった。そのときに考えないといけないのは、自家不和合性を持っているような他人の花粉で種子形成が起きる「他殖性」の場合と、自分の花粉でも問題なく自殖弱勢が出ない、イネのような「自殖性」の場合。自殖性であれば、簡単にというわけでもないかもしれないが、純系は作りやすい。一方、他殖の場合は、自殖弱勢が出て、雄性不稔などが現れることから、単純に自殖を繰り返すわけにはいかない。また、純系ができても、どの組合せとどの組合せがよいのか、など、最終的には、たくさんの子孫ができた中から、そのときの社会情勢あうような形質を持った系統を選抜することが大事になる。ただ、実際に育種・品種改良をしたことがないものが言うのは、おこがましいが、それぞれの親の持つ形質、それがどのように子孫に受け継がれるのか、結果、どの系統を選抜するのがよいかというのは、その選抜する眼を持たなければならない。現場の人に言わせると、10年も特定の作物を見ていれば、この系統が使えるというのが見えるらしい。確かに、30年近くアブラナを見ているが、このままの栽培では、よくないとか、そうしたことくらいはわかるようになったような気がする。それぞれの系統の特性を理解して、この場面では使いにくいけど、別の場面では活用できると言うこともある。そうしたことを理解して、育種して、品種にするというのは、植物育種学を学んだものとしては、いろいろな場面で考えないといけない、そんな気がする。

DSCN5798.JPG 今の研究室は、植物育種学という名前にすることはできなかったと言うことと、遺伝学をやりたかった、生殖という形質を扱っているので、「植物生殖遺伝分野」とした。何れ、植物、作物を扱い、その遺伝子の機能を決めるということが目標である。では、遺伝子がわかれば、その植物、作物が理解できるかと言えば。。。確かに一面、理解できるように思う。例えば、その遺伝子が機能しないと、おしべが花びらに変化するとか。確かに、理解できるように思える。ところが、どのような化学反応が起きたのか、もっと言えば、分子とか、原子のレベルで何が起きたのかという理解にはなっていない。つまり、生き物として、大まかには理解できたのかもしれない。ただ、そうはいっても、もっと小さなレベルで見たときに起きていることまで、理解できたというわけではない。つまり、どの次元でわかっているのかと言うことを理解した上で、今の現状を把握して、さらにつぎに進めると言うことを考えないといけない、まだというか、そんな時代のような気がする。では、そうしたことがいつできるようになるのか、。。ずっと先かもしれないし、異分野との交流で、意外と近いのかも。。。簡単には予想できない感は否めない。。。

 植物で遺伝子の解析をしたフロントランナーというのは誰かというと、。。これは、古い文献を調べればわかることである(たぶん、1980年代には、遺伝子がクローニングされていたと思うが、それが誰なのか、何なのかは。。。比較的早いのは、花の花色だったような。。。違っていたら、すみません。)。では、品種改良のフロントランナーとなると、。。これも、教科書的には、集団育種法とか、F1雑種育種法というのが、書かれていたが、それを厳密に誰が最初にと言うのは、書かれてなかったような。。。もっと言えば、品種改良というのは、人類が野生にあったものを、これは食べることができると言うことから、選抜し、さらなる改良をしたわけで。。。そうなると、そのフロントランナーを歴史から探すのは、ほぼというか、不可能であろう。少なくとも誰もやっていないことにトライして、その時代時代で、ここまではできるということをしたからこそ、現時点での優秀な農作物が確立されているのであろう。

 ということを、愛媛出張をして、菜の花が咲き乱れている自然を見ながら、ふと感じた、雨のお彼岸の中日であった。。。

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 わたなべしるす



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2年間のお礼

2013年3月18日 (月)

先ほど引越の荷物を送りだして、このダイアリーを書いています。
仙台に来た時には車1台分しか荷物がなかったのに、大幅に増えていました。
今度はシンプルライフを心がけます。
あと、次回はごみの収集日に引越をしようと反省しました。
引越をする上で楽しみだったのが、「冷蔵庫の裏から何がでてくるか」
小型冷蔵庫は背が低いので裏側に物を落としてしまうのですが
出たのはポテトマッシャ―、しゃもじ、乾燥わかめの袋、排水溝ネットの袋 で意外と面白いものはありませんでした。

先日はラボの追いコンやお別れケーキ会を開いて頂き、いよいよ卒業だなと実感しています。
美味しいケーキがたくさん食べられて幸せでした。

入学当初は東日本大震災の直後で、どうなることかと思いましたが、渡辺先生のお力であっという間に実験器具をそろえていただき、充実した生活を送ることができました。
先輩方・同期・後輩の皆さんには実験だけでなく様々な面で温かく励ましてもらいました。

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2年間どうもありがとうございました。

M2 山村

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