東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

  • TOP
  • 研究室ダイアリー

研究室ダイアリー

【出前講義】石川県立小松高等学校科学探究・実験研究指導「遺伝子組み換え実験を考える」その2(5/9)

2014年5月 9日 (金)

 午前は、加賀市立橋立中学校での出前講義。午後からは急遽、4/16に行った「遺伝子組み換え実験を考える」の続き。前回伺ったときに、遺伝子組み換え実験をどの様に計画するかというのが、課題だったはずなのですが、その時は、基本原理をきちんと理解できてなかったりで。。。その間に、1回くらい、授業の時間があったのでは。

DSCN2369.JPG ということで、4名の生徒さんが考えた実験計画の発表と質疑応答。こちらは、発表したものをベースに、可能な限り質問をする。課題研究の発表会に近いものだったような。授業が「科学探究」と言う枠なので、よいのかなと。。。前回も書いたように、キットというのは、便利そうであって、実は中身がどうなっているのか、例えば、溶液の濃度がどうなっているのか、そうした問題はわかってなかったりするという難点も。。。研究室で実験していても、plasmidの濃度はわかっているけど、あるbufferの組成が不明と言うことも。。。もちろん、キットに書いてあるとおりやれば、きちんとできるはず。で、4名の生徒さんが提案したのは「competency」を持たせるためにbufferの組成を変えてみよう。通常は、Ca++処理でcompetencyを持たせていたような。というか、ずいぶん、competent cellを作ってないですから。で、この二価のカチオンでなくて、K+のような電化が違うイオンを使うと。。。なるほど。そこまでは感動でした。ただ、対照実験等、もう少し工夫が必要なのではと。また、vectorには、GUS, GFPが組み込まれているのが混合されていて。。。こうしたとき、同じoriを持つと1つの大腸菌には組み込まれない。というのを習ってないことはあるにしても、GUS, GFPという色が出る仕掛けになる所をうまく使ったらよいのではと。。。今度こそ、実際、実験をやるとき、渡辺はいません。しっかりしたdataを出して下さい。楽しみにしていますので。。。


 わたなべしるす

 PS. 今日も玄関の「Welcome board」はちゃんと変更されていました。ありがとうございました。


DSCN2368.JPG

ページの一番上へ

【出前講義】加賀市立橋立中学校・特別出前講義「ヘチマとそのなかまたち」(5/9)

2014年5月 9日 (金)

 昨日の夜の雨は1hrほど。竜巻が起きたと言うこともニュースになってないので。。。ただ、午前中は曇ったり、雨が降ったり、晴れたりと。橋立中に到着するまでも、時雨のような雨降りでしたが。。。学校に到着する頃には。無事、雨も上がり。橋立中学校でも毎回、手書きのwelcome boardがあります。ありがたいことです。

DSCN2338.JPG 橋立中学校は、1月以来。今回は3年生。この学年は、1年生で「キャベツとブロッコリー」2年生で「花の不思議な世界--リンゴをモデルにした受粉、自家不和合性--」をやっていて。。。今回はウリ科の多様性を考えてもらう「ヘチマとそのなかまたち」を。基本は小学生向けの講義なのですが、中学生で実施するのははじめてで。教室に入ってきて、「ヘチマがたわしになる、ならない」で、議論をしていて。。。その当たりはさすが中学3年生。小学生向けの講義ではいきなりこんな話にはならないですから。せっかくなので、今回の話の導入はこの「へちまのたわし」は植物のどの部分か。中学生では習ってないかと思いつつ。。。しっかり考えている生徒さんもいて、「水とかの通り道」というのは、とてもniceでした。

DSCN2340.JPG 小学生向けと同じではすぐに講義も終わってしまうので、ヘチマの仲間は「何科??」。これはよく知っていて「ウリ科」。では、普段食べている野菜、果物で知っている「科は???」。バラ科、ユリ科、ナス科など結構出てきましたが、主食の「イネ科」が出てこなかったのは、残念でした。他には、リンネの2命名法、メロンの周りにネットができる理由、高級メロンにはTの茎が残っている理由など。50minの講義でしたが、これからウリ科の野菜がおいしくなる季節。食べながら、講義のことを思い出して下さい。

DSCN2353.JPG 最後になりましたが、明翫先生には、キュウリの準備から講義までお世話になりました。ありがとうございました。今年度もお世話になります。よろしくお願いします。

DSCN2364.JPG
 わたなべしるす

 PS. 講義のあとに、植物の「科」の分類は何を基準に行うのかということを質問にきた生徒さんが。。。そういえば、忘れていたと。花の形態、つまり、花弁の枚数、それが、ばらばらか、結合しているのかなどで分けると。。。よいところに目をつけている質問だったと。しっかり自然を観察して下さい。

 PS.のPS. 講義の前に、寺岸先生の畑の観察。明翫先生からのリクエストというので、桜島大根の個体をpick up。ダイコンの部分が仙台で作るより、ずいぶん大きくなっていて。。。何とか、仙台でももう少し大きくできるようにならないかと。。。

DSCN2334.JPG

ページの一番上へ

【出前講義】石川県立小松高等学校生物部「実験研究指導」(5/8)

2014年5月 8日 (木)

 小松というか北陸遠征は先月に続いて、2回目。今回は、小松市、加賀市、金沢市という異なる市町村にある中学校、高校で出前講義、公開実験、実験指導などなど。小松市高校の上は、ちょうど航空機の通路になっているようで、飛行機をかなりの大きさで見ることができるというのも、ある種すごい場所に学校があると、毎回、訪問して思うのでした。

DSCN2326.JPG さて、今回も最初は、生物部の生徒さんたちとの実験、研究面の意見交換と指導。ダイコンコンソーシアムの活動にも参加しており、小中学校へのアウトリーチ活動もactiveにされていて、ちょうど、ダイコンでの交配実験について2, 3年生が1年生に指導中。はじめてやる1年生にはなかなか難しいもの。同じアブラナ科でも先月、中海小学校で行ったB. oleraceaの仲間であれば、蕾も大きく比較的容易かもしれないですが、ダイコンの雌ずいは小さく。。。かなり苦戦していました。ただ、ピンセットをきちんと持っていなかったのは、ちょっと気になりました。鉛筆を持つようにすると言うことをこの機会に覚えて下さい。

DSCN2324.JPG 実験室の中では「レインボーフラワー」と「アウトリーチ活動」の検討中。来週にアウトリーチ活動に出かけるとか。こちらがうまくお手伝いできず。。実際に自分がやって楽しいと思えること、もちろん、自分が小学生と思って、。。そんなことを考えてみて下さい。ほんの数年前のことでしょうから。レインボーフラワーもかなり試行錯誤を繰り返しているようで。。また、明日にでも、しっかり議論できればと。今回の感動は、部活のなかをしっかりとしたグループに分けて考えているところ。どこかの大学の研究室かと思うような。何より、考えることは大事だと。。。

DSCN2331.JPG
DSCN2332.JPG わたなべしるす

 PS. 今回もnew versionの「Welcome board」がありました。ありがとうございます。今回もよろしくお願いします。

DSCN2330.JPG PS.のPS. 宿でテレビを見ていたら、石川県内にだと思いますが、「竜巻??」の注意報だったか、警報だったか。。。そのアラートの前まで激しい雨が降っていて。。。乾いた畑の作物にはよい雨になりましたが、くれぐれも竜巻など起こらないことを祈りつつ。。。

ページの一番上へ

食べ歩きGW

2014年5月 8日 (木)

全国民待望のGWが終わっちゃいましたね。

今年は飛び石連休でしたが、天気もほどほどで過ごしやすかったですねえ。

GWに卒業生が遊びに来てくれましたが、会えなくて残念!

お土産ありがとねー。美味しく頂いたわ。また遊びに来てねー。

ほんとにねー、まってるわ!あ、似顔絵似てたよ。ニャンちゅー!

 

さて、私のGWですが、盛岡~秋田ツアーへ行ってまいりました。

1日目は無化調ラーメンのいさらぎでラーメンを頂き、夜には美味しいお寿司を頂き、

140510P5040005

2日目、秋田では稲庭饂飩の生麺・乾麺食べ比べと比内地鶏のつくね・ねぎまを頂き(寛文五年堂)、

P5050041P5050043

最終日、高速のSAでめかぶ饂飩を頂きと。。。

P5060059

あれ?寿司以外は麺ばっか喰べてるよ。ま、いっか。

各地でいろんな方にお世話になり、美味しいものも頂き、幸せなGWでありました!

改めて、人の温かさ、人との縁に感謝ですね。

天気に恵まれ、岩手山もきれいでしたよ!雫石には、まだ雪も残っておりました。

やっと北東北の春到来、というところでしょうかねー。秋田は桜もきれいでしたよ。

140510_2140510_3

お土産には秋田土産の定番、金萬(きんまん)を買ってきました!

秋田といえば、金萬か、さなづらかと言われる秋田土産の定番商品。

しかし、定番過ぎるため、最近あまり誰も買って無かったので久々に買ってみたよ。

改めて、美味しいです。甘すぎないのね。ほくほくなのね。

あ、そうそう、M1岩本くん(秋田県人会No.3)曰く、"金萬食べた?"って聞かれたら。。。

"28個食べた"、って答えるのが秋田県人あるあるらしいよ。

140510_4

そんなGWの間にも野菜はすくすく育ち。。。ダイナーズにも花が!しかも雌花!早っ!

P5070063P5070060

頼もしい成長っぷり!見習いたいものであります。

休みぼけから明けきらないうちに今週も終わりそうですが、5月も頑張っていきたいと思います。

 

増子

ページの一番上へ

母集団、水面下、ササニシキ(5/8)

2014年5月 8日 (木)

 遺伝学の実験をするときに、一体、何個体を使って実験すればよいのか、そもそも母集団をどれくらいにしたら、目的の遺伝子をマップできるのかなど、母集団というのは、遺伝学の実験に限らず、重要な問題である。母集団が大きくなれば、マップする精度は上昇するが、その代わりそれだけの個体、植物体を維持・管理しなくてはいけない。。。結構大変な問題である。逆に小さくすれば、マップできた位置が本当にそこでよいのかという疑問が残ってくる。ただ、昔のようなマップをするのではなく、NGS(Next Generation Sequencer:次世代シークエンサー)が登場したことにより、ずいぶんと母集団は、小さくてすむとか聞いたことがある。技術革新がもたらしてくるものがあるにせよ、一定の数をこなすことは、何においても不可欠である。その小さくした母集団に技術革新を重ねて、よりおもしろいことをできるように考えること、そのことも大事なのかもしれない。

DSCN2271.JPG 遺伝学をやると、2つの集団間での差異があるかを検定することが多い。平均、分散など検定の手法が異なることは、これまでもいくつかやったことがあるので、イメージはある。ただ、統計学には検定だけでなく、推定というのがあったような。。。母集団がどれくらいなのかを推定するというもの。実際に遺伝学をやり始めてからは使ったことがない。因子が多くなったとき、主成分分析のような因子分析はやることは知っていても使ったことはない。いずれこうした分析は、母集団全体を調べることができないので、その一部から、全体を理解したいというものと思っている。たしか、氷山の場合、水面の上にでているのは、1/10以下だったような。これも同じで、見えない水面下を予想することが重要となる。同じような意味では、地球上の大陸の部分の全部も理解できてないが、海洋の深海になると、。。。最近、ずいぶんたくさんの深海魚とかが捕獲されているが、本当の深海がどうなっているのか、いつも知りたいと思う。そうしたら、地震が起きるところがどうなっているのか、目視で判断できる。こんな風に水面下をもっと理解できる方法がないものだろうか。

 水面下、つまり、見えないところでは、いろいろなことが起きている。トンネル工事であったり。もちろん、水面の上は普通見えるので、日々、こんなことが起きているのだと。そういえば、東京と上野の間が在来線で直通になるとか。東北本線、高崎線なら、埼京線経由で上野を通らずに、東海道本線に乗り入れている。ただ、常磐線はこのパターンが使えなかったのが、来年の春からは、在来線で直通になるとか。沿線の方々には、たしかに。自分で使うことがあるかと言えば。。。少し考える。ただ、たとえば、東海道方面のターミナルは東京、東北、上越方面は上野、長野方面というか、中央線は新宿というのがあったが。。。1ヶ所に集中するのは、便利かもしれないが。。。そんな見える、見えないでなくて、そういえばと言うのが、新聞に。1993年の大冷害の時に、栽培面積がササニシキからひとめぼれに転換して、ササニシキをスーパーで見かけることが少なくなった。作付面積は減っているのだろう。昔、大学の時のサークルで、ササニシキとコシヒカリのどちらがおいしいかというのを食べ比べたことがある。当時は、同じ炊飯器でなく、実際にはどっちもどっちだったような。。。ただ、聞いたことがあるのは、コシヒカリの方が水加減が比較的ゆとりがあるのに対して、ササニシキはそれがシビアだと。。。なので、ササニシキは上手に炊く必要が。。。で、見つけたのは、その両者の遺伝子を持った系統「東北194号」が育成され、ササニシキの食味で、コシヒカリ並の耐冷性とか。。。新聞のタイトルにもあったが、「禁断」のというか、「究極」のというか。。。育種をする上では、もちろん、母集団は大きいに越したことはない。と言うか、そうしないと、どこかで行き詰まる。なので、禁断であり、究極なのだろう。このあたりで、水面下に隠れたこれというものを見直す、そんな画期的なことをしないといけないのであろう。なにかといわれると。。。それを今回の出張では考えてみたい。。。

DSCN2281.JPG
 わたなべしする

 

ページの一番上へ

« 97 | 98 | 99 | 100 | 101 | 102 | 103 | 104 | 105 | 106 | 107

ARCHIVE