東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

【学会発表】日本植物生理学会シンポジウム「植物の生殖過程における鍵分子とその機能解析」(3/16)

2015年3月17日 (火)

 HPに出前講義等のアウトリーチ活動の記録が多いので、渡辺は本当にサイエンスをしているのか、疑問を持つ方も多いのでは。。。。たしかに。。。昔は、電気泳動をしたり、交配をしたり、花粉管の観察をしたり、もちろん、多くの論文をhandlingして。。。論文のhandlingは、今も重要な活動です。そんな昔の渡辺のことを知っている、Penn. State Univ.のProfessor Kaoと一緒に座長を賜ったのが、日本植物生理学会シンポジウム「植物の生殖過程における鍵分子とその機能解析」。渡辺がはじめて、国際学会に参加したのが、1991年のInternational Congress of Plant Molecular Biologyが米国アリゾナ州ツーソンで開催され、ポスター発表のつもりで申し込んだら、short talkにも選ばれて。その当時は、英語力はほぼゼロ。。。。見かねた師匠の日向先生が原稿を作ってくれ、また、最後に、質問を受けてもこたえることが無理なので、そのための工夫の文章も。その会議で渡辺の発表をきいてくれていたのが、Professor Kao。それ以来、こちらが海外に出た折り、日本で開催の学会などで、話をするようになり、今では様々な場面でお世話になっている方。そんな方と座長を一緒にできるのは、この上ないありがたいことで。。。

DSCN6918.JPG Speakerには、名古屋大・上口先生横浜市大・木下先生Penn. State Univ., Professor Kao奈良先端大・藤井先生名古屋大・東山先生。上口先生からは、昨年、Scienceに掲載されたシダ類とアンセリジオーゲンとの関係。木下先生からは、植物の雑種研究の歴史からepigeneticな制御について。Professor Kaoは、ペチュニアの自家不和合性の歴史。1994年にS-RNaseが雌しべ側S因子であるのを形質転換で証明したスライドもあり、横浜での国際会議で通訳をやったのを思い出しました。。。そこで、渡辺がちょっと大変だったことを覚えている方もいないので。会場には。。。それにしてもいろいろあったのだと。。。藤井先生からは、自家不和合性の乳頭細胞で、何が起きているのか。ずいぶん考えさせられました。ちょっと考えないと。。。かなりですね。最後の東山先生のは、圧巻でした。かなりのヒントを頂きましたし、共同研究が大事なと思いました。こんなに楽しいシンポジウムのお世話役をさせてもらえたのは何よりでした。

 最後に、Concluding Remarksを、Professor Kaoから。このシンポジウムの特徴をしっかり理解して持っていて。30年以上、自家不和合性の研究をされている訳なので、。。感動でした。関係の先生方、さらには、早い時間からきて頂いた皆様に、感謝申し上げます。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. 学会の意向で、audienceの99%は日本人。でも、発表は英語。。。。グローバル化というのは、ありだと思いますが。必要に応じて、渡辺がProfessor Kaoに説明をすればよいわけで。日本語なら。ましてや、Professor Kaoの出身は台湾。大学まで台湾で過ごされ、大学院から米国へ。なので、漢字があれば、かなりのことを理解してくれます。もちろん、グローバル化の時、漢字だけで何とかなるのは、台湾、中国を含めて、少ないかも知れないですが。それでも。。発表して頂いた先生方も必要に応じて、日本語を入れてくれて、audienceに配慮頂いたのは、よかったのではと。ありがとうございました。

 

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【出前講義】飛翔型「科学者の卵養成講座」プレゼン会議・閉講式(3/14, 16追記)

2015年3月15日 (日)

 もうすぐ4月というのに、「山の上」といっている青葉山キャンパスには、雪の塊の残骸というか、たぶん、雪が解け残ったものが。。。片平と「山の上」の気候の違いを肌身で。。。と言うより、びっくりでした。片平には、ずいぶん前になくなりましたので。渡辺が学生時代を過ごした農学部のある雨宮キャンパスでももちろん、雪はないと思いますが、2年後だったでしょうか。山の上のさらに上に上がるというので、どうなるか、今の時期、Brassicaの栽培がある訳なので。。。春化処理をする時間としては長くなりますが。。。地下鉄ができるとはいえ、通うこと、栽培をすることなどでも大変になるような。。。。どうなるのか、一卒業生として、心配な面を見たような。。。(土日、休日でも水やりが必要になることを考えると。。。。かなり。。。)。。。

DSCN1265.JPG そんな山の上でのイベント、「科学者の卵養成講座」も山の上が、ホームになって、今年で2年目。今年から予算を出しているJSTのプログラム名も「グローバルサイエンスキャンパス」と名前が変わり。。。世界を目指すと言うことで、飛翔型「科学者の卵養成講座」として、英語もしゃべって、サイエンスもできるすごい高校生を育成する。。。と言うのがコンセプトで。その集大成として、年度末のプレゼン会議。プレゼンでは、高校生の科学コンテスト・JSECで1, 2位を独占したのが、この飛翔型「科学者の卵養成講座」に所属している2名の受講生。彼らから、英語でプレゼンをしてもらい、また、渡辺のところで、重点コースをやった丹野さん、佐藤さんには、サンジエゴでの学会発表もおねがいして、もちろん、サンジエゴと同じ、英語で。。。。あとは、発展コースの受講生から簡単に口頭発表、こちらは、日本語。。高校生の時期から英語でしゃべることができる。渡辺には考えられないことで。脳みそが破綻するのは目に見えていると。。。ただ、たまごのHPに受講生向けの記事に書いたり、昨日の最後の講評のところでしゃべったように、学校の帰りの道草をしたり、探検をしたり、秘密基地を作ったりという経験値は、昔の子供の方が多いはず。そのことが、サイエンスをやるようになってから、じわじわと意味を持ってくる感じを、今になって。。。なので、グローバル、英語と言うことももちろん、大事。でも、やっぱり、社会に出るまでに様々な刺激に対して、対応できるような経験値を上げることも。。。そんな風に。

 プレゼンのあとは、ポスター発表。学校推薦の発表も合わさり、例年よりも数多い発表が。集団はheteroになる方が。。。なので、その意味では、楽しめました。いい線に言っている研究もちらほら。ぜひ、次年度に引き継いで、やってもらえればと。。。さらには、国際学会で発表したり、してほしいなと。。。もちろん、基礎を固めるという意味では、科学オリンピックなどへの参加も有意義だと思います。かなり難しいと思いますが、考えることはよいことだと。。。

DSCN1228.JPG ということで、無事というわけにいかないですが、なんとか第6期生も修了。。残ったのは、渡辺が不得意な海外派遣。と言うか、海外研修。物怖じしないでいくのはよいこと。それによって、是非、英語、グローバル以外の経験値を上げてほしいなと。。。そんなことを思った3/14でした。


 わたなべしるす

 PS. いつもなら準備は10:00からで間に合うのですが、この日は「第3回国連防災世界会議」と重なって。。。ただ、行き帰りともHPに予告されていたほどの混雑がなかったのが、何よりで。ほっとでした。

 PS.のPS. これを書く前にとある会議で、工学部の先生とお目にかかり、山の上に上がると言いながら、伺えずに、ご迷惑をおかけしていたのですが。。。仙台から遠く離れた出張先でお目にかかれるとは。お目にかかるのが、遅くなったことをお詫びして。。。なにより、それもこれも。。。◎△■にまつわる、様々なことがあった関係で。。。。何がと言われると。。。、知っている人は知っている、知らない人は覚えてねと言う言葉をどこかで聞いたことがありますが。。。そんなことがあって。。。あちこちにご迷惑をおかけしています。

DSCN1224.JPG PS.のPS.のPS. 3/16(Mon), 11:30。土曜日に福島民報の新聞記者が取材に来られて、このプログラム、これからへの展望など取材をされていかれました。お手元で見られる方は、新聞で、そうでない方は、福島民報のHPに記事が出ております。ご覧頂ければ、幸いです。

 

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3/11(金)、14:46から今日まで、その25(3/11)

2015年3月11日 (水)

 もう少しで、14:46になる。追悼式典も挙行され、大学の正門には半旗が掲げられていた。外は4年前ほどではないが、少し雪が舞っている。研究室でも時間に合わせて、黙祷。何ともいえないいたたまれない気持ちになった。もしかしたら、この時間にまた揺れるのではと。。。不安にもなったが、。。昨日の東京大空襲、70年の追悼と重なった部分があったからかもしれない。2日連続になるので。「黙祷」という言葉を聞くのが。。。神戸での震災の時、4年くらいして、神戸大に伺ったような気がする。もちろん、今でも空き地になったところはあるが、それでも、東日本大震災のように、がれきはなくなったが。。。。というような状態ではなかったような気がする。あのときと今回の東日本大震災と何がちがうから、こんなに状況がちがうのだろうか。。。

IMG_2888.JPG そんなスピード感の違いが、4年という時間はたったのに。。。となっているのかもしれない。そのためにも、それぞれの持ち場が、解決するという方向に向かって、1つになるというのが大事なことで。やりたいこと、できそうなことからやるのではなくて、今やるべきことは何なのか、何を最優先にするべきなのか。それを考えるのが大事なような。時間がかかればかかるほど、風化をしたり、心が離れたりしてくると言うこともある。そうならないためにも。。。もちろん、言うほど簡単ではないのであるが。。。。その一因に「原発」の問題があるのも。。。

 M5を超える地震は、今でもそれなりに起きる。ただ、あのときのように、長時間にわたり、搖れが大きくならないので、ほっとしている。100年、もっとの期間に起きることが起きたので、しばらくないと思っていたが、最近はそんなこともないというようなことも言われ。。。どうなるのであろうか。いつもなら、もう少し書けるのであるが、今回は。。。。お許しください。

 4年目の3/11, 14:46。何をどうやったら、物事が寄り迅速に進むのか、そんなことを思った。この大震災でなくなられた多くのみなさまに哀悼の意を表し、14:46にあわせての黙祷であった。黙祷。

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 わたなべしるす

 PS. 週末からは、第三回国連防災世界会議が仙台で開催。東北大学復興シンポジウムが3/15に市内で開催されると。渡辺は東京出張なので、学生さんたちに参加をお願いして。何でも、潘基文・国連事務総長の特別講演もあるとか。世界レベルの課題であることは間違いない。。。。

 PS.のPS. 夕方に書けて、天候は大荒れ。東北道が通行止めになったり。王将戦・第5局が日程変更とか。日程変更は異例のことと。。。何事にも「あっ」ということは、あるものだが。。。今週は、びっくりが多い
 

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嵐、「あっ」、難所(3/10)

2015年3月10日 (火)

 昨日は100mmを超える大雨今朝は20m/sを超えるような強風。夕方にかけては雪が。ようやく春らしくなったのに。。。嵐が過ぎ去った明日は、3月11日。あの大震災から、ちょうど4年。そのことについては、また、どこかで。いずれ、春の嵐はまだ収まらないのか。。。こんな嵐の隙間をぬって、年度末の仕事を片付けないと。新しい年度という「嵐」がまた、すぐにやってくる。。。

DSCN6011.JPG 渡辺も「あっ」と思うことはたびたび。周りをよく見て、気をつけないといけないと思うが、これを書くことができていると言うことは、なんとか維持できているのかもしれないですが。。。結構、ピンチもあって、良くくぐり抜けているなと。そんな「あっ」と思うことは、日々の生活でもたくさん。起きないと思っているところで起きるから、怖いわけで。。。先週の日曜日の「将棋NHK杯での二歩」は、netでニュースを見てびっくり。そんなことも起きるのだと。何せ、準決勝第2局ですから。。。追い込まれると、こんなことも起きるわけで、そんなことを反省材料として、こちらも日々の生活を考えないと。。。もちろん、将棋とは異なる「あっ」と思えることは、いくつもあるわけで。。。こんなことあんなこと。確かにと思うわけです。

 これを書いている間、明日の震災4年目を前に、big dataで検証をしている。兵站の難しさがまざまざと。。。何かの昔の歌で、「行きはよいよい、帰りは怖い。。。」とあったような。いくことはできても、帰ることができなければ。。。何事でもそうかもしれない。双方向というのは、大事ですから。今も手元には、小学校で出前講義をしたあとの子供さんからの手紙が。6年生なので、卒業式前に戻さないと。。。すぐに迫ってくる「難所」。何とかしないと。さっきのように「あっ」となってはいけないので。そんな難所。どこにでもあるようで。鉄道に2両増やしただけで、大変なことになるとか。どんな難所で嵐が来ても「あっ」といわないように、日々、精進しないと、弾が後ろから飛んできたりすることもあるわけで。。。ふと、そんなことを思った出来事でした。

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 わたなべしるす

 PS. 出前講義、科学者の卵養成講座などで講義をした生徒さんから、大学受験に合格したとのmailをいくつか頂きました。おめでとうございます。4月から大学生、がんばって下さい。というか、こんなお知らせを頂けるのは、ありがたいことです。

 PS.のPS. どうやら年は隠せなくなったようです。何も考えずにふと置いたものを半日以上探して。見つけてくれたのは、学生さん。何を。。。それだけはお許しを。見つけてくれた学生さん。ありがとう!!!!!!!、というか、見つけた瞬間は「あっ」だったと。渡辺にとっては、脳みそが、だめだなーという意味で「あーあ。。。」なのかもしれないと。

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【出前講義】金光学園中学・高等学校・探求I「課題研究中間発表会」

2015年3月 8日 (日)

 国際化の取組と言うことで、全校レベルで英語での発表を大規模にやられていたのが、すごかったのを思い出し、今回は課題研究の中間発表のコメントと言うことで。

 研究対象は「カニ」、「発酵」、「コケ」など。多様に。実際の自然環境の中での調査。実際に、いろいろな形質を測定するとき、大量に測定したあとに、全体のトレンドがどうなっているかを考えがちかもしれないですが、そうではなく、実験、観察、測定をした順番にdata整理をする。基本的なことですが、研究室で実験をしていても、ついついdata整理はあとにとなりがち。それを反省させられるような研究もあり、こちらも学ばされたような。。。

DSCN6288.JPG 生態系の中での調査の時、個別種のlife cycleがどうなっているのか、研究室で実験をしていると、アブラナであれば、こういう葉っぱの形態になれば、花が咲きそうになるというのは、長年栽培していれば、わかること。では、栽培したことがないものだと、。。いつどの様な形態になるかを調べないと。遺伝学のように決まった数の種であれば、簡単かも知れないですが、生態系は複雑系。かなりの数の因子の相互作用。それをどう考えるか。。。すでに数学がだめになった渡辺には、この複雑系は。。。とはいっても、生徒さんたちがやっているコメントくらいはでしたが。

 野外での生物種調査も。渡辺も田舎で育ったので、たくさん見ていますが、それぞれが、どんな名前なのか、知らないで、捕まえたりして、遊んでいました。小学校1, 2年生の頃だったか、昆虫の標本を作ったことも。種名がわからず、学校に聴きいったけど、それでもわからないのが、多かったのを。それ以来、分類というのが余り好きでなくなったのかも。そんな中で、種名まで一致させている研究をしているのは、よくやっているなと。というか、指導されている先生方、大変ではないかと。。。

 最後になりましたが、田中先生、森下先生、籠崎先先生をはじめとする多くの先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。今回のコメントを参考にして、次回さらに研究が発展するのを祈念しております。


 わたなべしるす

 PS. ポスター発表のポスターの作成について、質問を頂きました。一番上には、タイトルなどを書くわけですが、左上には、基本、要旨(Abstract)をかいて、そのあと、導入・緒言(Introduction)、実験及び方法(Materials and Methods)、結果、考察、結論という順番で、左上から右下へ。これは、人間の視覚の動きから考えても、これがよいと。渡辺がコラムを書いた筑波大の田中先生が編集されている「Power Pointによる理系学生・研究者のためのビジュアルデザイン入門」にも。是非、この本を参考に頂ければ。そうでなくて、左上に要旨、右上に結論というのがよいというのを、別の本で見かけたとか。。。どんな本なのか。ちょっと調べてみないと。一般的なことを高校生に教える意味でも。と言うか、びっくりでした。。。。

 

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