東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】仙台市立七北田小学校での年間出前講義打合せ(4/15)

2015年4月15日 (水)

 昨日は、古川黎明高校へ出前講義。パンクしていることを書きましたが。。。確かに、それ以前にもどこかに書いたのですが、片付けても仕事がたまる。。。能力が落ちてきたとしか言い様がない。そんな気分ですが、そんなことを言ってもしょうがないので、周りの皆さんのお力を借りて、少しずつこつこつと片付ける毎日です。今年も仙台市立七北田小学校での年間出前講義。通称、NSP(Nanakita Science Project)。かれこれ、7年を超えるような長期プロジェクト。小学生で教えた方が、高校生になっていたというのも、去年経験しました。残念なことに、担任であった先生の名前は覚えていて、渡辺が講義で使う「博士」は覚えてくれていて。。。でも、話したのは、教授の名前は。。。。覚えてない。。。結構、かなり、わびしいものがありました。とはいっても理科が好きとか、きらいとかでなくて、科学的に考えたり、自然に触れるのは大事なこと。

DSCN6552.JPG で、今年度からは新しい理科専科の先生が椎名先生から福嶋先生に。NSPを担当頂く理科専科の先生は、最初の井上先生から数えて、3代目。年代的には、渡辺と同年代というと怒られるかもしれないですが。。。いずれ、学校の帰り道で、花を分解したり、自然の営みを道草で学んだ世代。何とか、そんなことを、学校でできることはないかと。あれこれと、2代目の椎名先生と守屋校長先生も交えて、1hr弱だったでしょうか。何とか、昨年度並みのことはできると思うのですが、NSPを担当している東北大の教員も7年もたつと、それぞれの持ち場での立場など、いろいろあり。。。少しずつ中身の見直しなどせざるを得ないと。。。というようなお話しも。できるだけ、そうありたくはないのですが。。。そんな中で、ヘチマの不思議、連作障害、花が咲いた葉ボタンの取り扱いなど、少し工夫をしたら、小学校でも昔のような分解して、中身を楽しむと言うことができるのではと言う議論となったのは、何よりでした。ものを壊して初めてわかることがあり、最初から組み立てるというのは、難しいこと。小学校1年生で学研の科学と学習の付録の組み立てが、最初は難しかったのを思い出しました。でも、帰り道で、ゴミ捨て場のテレビをぶっ壊すのは、簡単だったなと。。。で、2代目の椎名先生は1年生の担任で、学年主任。是非、1年生に外で遊んで、昔の子どもたちはこんなことをしていたと言うことを伝えて、それを通じて、自然の不思議であったり、理科は面白いなと言うことに気がついてもらえるように。いつもの「博士」をつれて伺うようにと。

 ということで、今年度もよろしくお願いします。

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 わたなべしるす

 PS. 午前中は晴れ間というか、快晴。日差しも強くて。ところが、夕方には、大雨。。。また、今年も春先の天候不順です。。。どうなるのだろう。地球は。。。そんな感じです。

 

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【出前講義】宮城県古川黎明高等学校・SSH特別講義「SSH課題研究を始めるに当たって」(4/14)

2015年4月14日 (火)

 春先の天候不順なのか、ちょっと仕事がパンク気味で。。。昨日は夕方前にdownでした。半年ぶりに熱を出して。。。インフルエンザかなと思いましたが、朝には熱も下がり、普段の忙しさをこなして。。。。だんだん、年は隠せなくなってきました。。。今年度最初の出前講義は、宮城県古川黎明高等学校。時間の関係で、本当に講義の時間だけお邪魔するという形で。申し訳ありませんでした。昨年度、伺った折に新しい校舎に移動されており、その場所は、いつも書くのですが、昔の古川農試があったところ。何ともいえない感覚で、講義を。

DSCN6659.JPG 講義は今年で4年目となる1年生向けのSSH特別講義「SSH課題研究を始めるに当たって」。司会を1年生の代表者がされ、それに続いて、校長先生から渡辺ことを過分にご紹介頂き、恐縮でした。愛媛・今治の出身と言うことから、現在に至るまで。。。紹介の随所に、生徒さんたちに考えさせるように、タオルが名産と言えば、というのは、とてもniceでした。最初にSSHとは、課題研究とはということで。最近のSSHでは海外研修など、グローバル化が進んでいますが、一方で国内のことが忘れられがち。学校のある場所には、以前何があったのか。知っている方は少なかったですし、そこで育成されたイネ品種は。。。「ササニシキ」、「ひとめぼれ」というのがセットで出てこないのは。。。ちょっと気になりました。一方で、駅前で「大正デモクラシーの旗手」 吉野作造生誕の地というのを発見。渡辺は見たことがあったのかもしれないですが、写真を撮るのはたぶん初めて。ということで、早速生徒さんたちに聞いてみたら。。ほとんど知らない。。。地元のことをしっかりと知らないと、グローバルな世界に出たときに、必ず日本ではそれはどうなのと聞かれます。英語をしゃべることに力点を置きがちかもしれないですが、実は、そうではないという足下を固めて、しっかり文理に偏ることなく、色々なことを理解することの大切さを。。。

DSCN6657.JPG 最近、講義をやるときに、モチベーションを上げてもらうために、渡辺の論文別刷を配布するのが、定着。昨今のニュース事情により「Nature」という雑誌も有名になり、。。世界で一番になることの大切さも。ということで、これと言うことを答えてくれた方に、別刷を。読んでみても良いですし、眺めてみて、論文とはこんなものというのを実感頂ければ。大学で研究をしたいという方もいました。そんな方々には、将来のヒントになったのでは。課題研究では、例によって、ちゃんと記録を残す、統計的な処理をする、実験をした分だけ、文章にするというような、渡辺の師匠である「日向先生」が言われていたことを。。。遺伝学だけでなく、統計処理は重要ですので。

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DSCN6674.JPG 後半は、キャリア教育的な講義を。将来何をやりたいのか、どんな教授の下で指導を受けたかによって、その後の人生は結構大きく変わると言うこと。そのためにも、オープンキャンパスで、是非、教授と話してみてほしいと。渡辺のところでは、オープンラボという形の研究室公開を来月やります。時間のある方は、是非。渡辺のHP、或いは「科学者の卵養成講座」のHPでお知らせしますので。何より、どんな教授なのかということを知ることは、孫子の兵法にある「敵を知り己を知れば」ということではないかと思いますので。少ししゃべりすぎで質問の時間が十分でなかったと思いますが、それでもたくさんの質問が。。。こちらの説明不足も露呈。。。「そもそも、課題研究とは。。。。」。確かに。中学校まではやらないですから。これという目標を持ってそれを解決する。ということでしょうか。あと、去年のどこかの高校でもあったのですが、「夢」を持てないというか、与えら得るもののように考えているのは、少し残念でした。もちろん、渡辺のようにテレビから刺激を受けて「ロボット工学」をやろうという方も。そんなちょっとしたことがきっかけでよいと思います。自分自身をしっかり見つめ直してください。

DSCN6682.JPG 最後には、代表の方から講義に対するお礼の言葉。とてもしっかりしていました。課題研究に限らず、色々な事柄に対して、問題意識を持って、考えてみてく ださい。そういえば、科学というのは、哲学みたいなものだと。海外では、博士のことをPhDと言いますが、それは、Doctor of Philosophy。研究に対して、確固たる信念と哲学を持つと言うことだからだと。。。そこまで行く行かないは別として、がんばって下さい。

DSCN6697.JPG 講義のあとに、庄子校長先生、遊佐教頭先生、伊藤先生と講義のことを少し議論。こちらがゆっくりした時間がとれず。今日のことがきっかけとなって、課題研究だけでなく、様々なことに対して、考える生徒さんになって頂ければ。古川、宮城、日本のことをしっかりと理解しながら。。ありがとうございました。今年度の課題研究がよりスムーズになるのを楽しみにしております。また、何かあれば、ご相談頂ければ、幸いです。


 わたなべしるす

 PS. 古川駅には、大崎市の温泉郷である、鳴子温泉郷が横綱認定とか。もちろん、日本の中でtopと言うこと。SSHを活用することで、是非、日本一、世界一を目指してください。

DSCN6656.JPG PS.のPS. 2015年度が始まったばかり。とは言いつつ、まだ、昨年度の後始末も終わらない状況。。。なんとか、連休をめどに片付けたいというか、それまでに何とかしないと。この破綻状況からの脱出は。危うい。。。そんなことを考えていたら、駅の広告には、2015年度末、北海道新幹線開業。2015年3月のダイヤ改正に合わせて、函館まで。。。時間がたつのが早いというか。北海道までも近くなるのだなと。というか、函館にカニ、ラーメンというのを日帰りで。というの十分可能かなと。時刻表上は。。。

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【出前講義】飛翔型「科学者の卵養成講座」・米国リバーサイド研修-3(3/26)

2015年3月26日 (木)

 3日目の研修は、STEM校で安藤先生の講義というか、東北大、科学者の卵などの説明。もちろん、専門の「プラズマ工学」についても。その時に、あわせて、15名の生徒さんは、英語で自己紹介。それぞれ個性をうまく表現して。安藤先生の講義で、STEM校の生徒さんにも、東北大の電気に関わる分野がこれまでいかに社会に貢献してきたかを理解して頂けたように。。

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DSCN6547.JPG 安藤先生の講義のあと、UCRに移動して、昆虫学(Entomology)の教授からの講義。100年前にUCRが設立されたというのmainは、カンキツの育種からスタートとか。これまでに100種類以上の品種を世に出してきたとか。このあたりが、日本と違うところ。近くの試験場などとのコラボだというのはきいたことがありますが。また、日本であれば、昆虫学と言っても農学部に1つ研究室がある程度ですが、40名近いstaffがいるとか。そういえば、20年近く前にPenn. State Univ.のProfessor Kaoのlabにお邪魔したとき、昆虫学のすごい標本室を見せてもらったのを思い出して。。。もちろん、育種、遺伝学をしていなければ、害虫研の松田先生のところで、学んでいただろうと。。。そんなことも考えながら。。。「ナナフシ」、「カマキリ」、「マダガスカルゴキブリ」などなど。そのなかに、「シバンムシ」とおぼしきものも。。。学部生か、大学院生の頃、「シバンムシ」を見つけて、拾って帰って、松田先生のところへ。「渡辺君、相変わらず、おもしろいものを拾ってくるね。これは、死骸とか、ゴミを片付ける虫だよ。。。。」。そんなことを行ってもらったのを思い出して。

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DSCN6559.JPG UCRの校内を移動しながら、キャンパスの紹介を頂き、そのあとは、Department of Geology。鉱物、化石など、日本で言えば、地学に当たる分野でしょうか。日本で化石が出るところは限られていますが、それでも渡辺が小学校の時、自然科学教室で葉っぱの化石を見つけたことがありました。場所は、昔の川内町のどこか。あとは、最近、恐竜などの化石がたくさん出るのは、福井県勝山市。その規模は、世界の化石がたくさん出るところから比べたら。。。大きな化石の実物を見ることは、本物を見ると言うことで、大事なこと。よい刺激になったのでは。また、鉱物は、地球の歴史であって、それが植生であったり、様々なことにも影響するわけです。そんなことも理解できたのでは。。。

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DSCN6566.JPG お昼をはさんで、Bolsa Chica Coastal Wetlandsへ。昨日が乾燥した場所での植生の観察でしたが、今日は湿地というか、太平洋の海岸線へ。植生は環境からの影響が大きく、もちろん、そうしたことを含めて、比較することは大事で。その道中、昨日の乾燥地というか、公園での観察の結果発表と講評、表彰。ちゃんとやることは大事で。また、道中はバスでの移動。STEM校の生徒さんと交流しながら。また、米国、カリフォルニア州の歴史、文化の解説。1ドル札の秘密。そんな時、高速で事故。カリフォルニア州という車社会で、こうしたトラブルが起きると、高速がどうなるか。よい勉強になりました。また、一方で、車での行き帰り、席のとなりは、ほとんどがSTEM校の生徒さん。つまり、どんな議論が巻き起こるか、瞬時に対応しないといけない。科学の問題だけでなく、社会問題、歴史問題など、科学をやる上では、不可欠ですし、科学を目指す前に一般の日本人として、何をどう考えているかを問われていること。それをどこまでちゃんと回答できるのか、議論できるのか、それこそが、グローバルを考える上で、一番の根本のような気がしました。最後まで頑張った受講生の方。たいしたものです。是非、明日からもがんばってください。今日の頑張りが明日につながりますので。

DSCN6575.JPG Bolsa Chica Coastal Wetlandsに到着してからは、汽水域と言うよりは、ほぼ海水域での植生、動物生態系全体の観察。なぜ、そこに植物があるのか、あるいは動物の補食側と捕食される側が、など、考えることは、たくさんありました。渡辺にとっては、植物の多様性が日本とは違う植生なので、楽しく観察し、最後には受講生と遺伝学的多様性の重要性を生態系を含めた多角的な議論で。この観察のあとは、STEM校の生徒さんも交えて、夕食をしながらのこれまでの活動の中間的討論。自然を見ながら、様々なことを考え、議論、討論できたのではないかと。初めてのほぼ終日の研修。大変だったかも知れないですが、収穫もいろいろあったのではと。

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DSCN6590.JPG と言うことで、4日目も完了。最後の最後に、今日もまた、ちょっとしたトラブルが、。。あきらめてもどろうと言うときに、捜し物は現れて。。。ほっとでした。外国では、緊張感をしっかり持つこと。それは何より大事ですから。常に360oの緊張感を持って。決して、背中をとらせない、何とかのように。。。。

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 わたなべしるす

 PS. Department of Entomologyから校内を歩いていたら、日本人から声をかけられて。。。「日本の方ですか。。。」。そういえば、昆虫学の説明をしてくれたProfessorがこのDepartementに日本人がいて、その方が一番新しくこのDepartmentに来た方だと。。。その方がDr. Yamanaka。お互いに自己紹介をして、ところで、大学の時の指導教官はと伺ったら、東大の片岡先生だと。「農学部にいらした鈴木先生のところの。。。」ときいたら、「はい。」と(現在は、柏キャンパスの新領域の教授をされている方ですが。。。)。渡辺が学部生、大学院生の頃、鈴木先生の研究室というか、生物有機化学研究室助教授だった磯貝先生のところにSLGとかの精製とか、いろいろなことで伺っており、その時、片岡先生から「渡辺君、また来たのね」と言って、かわいがってもらいました。そんなことを思い出して。なんと世の中狭いのだと。。。どこかで共同研究ができたら、。。よろしくお願いいたします。というか、びっくりとありがとうございました。

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DSCN6558.JPG PS.のPS. 1日目の夕方にSTEM校で「流暢に日本語をしゃべられる生徒さん」とお目にかかり、話をしたら、お母さんが福岡県の出身とか。ラーメンが好きというのは、さすが九州の遺伝子を受け継いでいるのだなと。そのお母さんという方が、安藤先生の講義にいらして、講義の前に少し話ができました。これも不思議なご縁。是非、日本に来られたときは、仙台まで足を伸ばして頂ければと。。

 PS.のPS.のPS. TAというか、mentorとしてきてくれている大学生。指導的立場と言うことで、日々、リーダーシップを発揮してくれています。言われたことはしっかり守る。当たり前ですが、それをきちんとやるのは、難しいわけで。勝手に自分なりの理解をして、レポート提出が遅れるというのは、研究者だけでなく、社会人、大人として大事なこと。是非、受講生もその当たりはしっかり見習ってください。

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DSCN6572.JPG PS.のPS.のPS.のPS. カリフォルニア州では、石油が採掘されているというのを、高校の地理の時間に習ったような。本物を見ると、まさに、習うより世慣れよ。と言う言葉の通りだと。

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DSCN6585.JPG PS.のPS.のPS.のPS.のPS. で、長かったのか、短かったのか、渡辺には十分すぎる長さですが、。。海外を場所とした高校生向けの初めての活動も今日で終わり。渡辺は明日、ロサンゼルス経由で日本へ。ということで。最後の最後まで。netが使えるというか、netに追われる環境ができたのは、よいことなのか、何なのか。。。

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【出前講義】飛翔型「科学者の卵養成講座」・米国リバーサイド研修-2(3/25)

2015年3月25日 (水)

 2日目の研修は、STEM校での割り箸と輪ゴムを使って、机からどれくらい長い橋を作ることができるかと言うことからスタート。2年前の福島高校のコアSSHで、学校対抗で行った科学競技。どれくらいおもりを作るのか、長くしたら、その分、机の上の部分を重く、長くしないと。。。そのバランスをどうするか。正解のない問題を考える。とても大事なことです。また、最初に、日本からの受講生がルールを説明。もちろん、英語で。。。2日目になって少しずつ要領を得てきましたが、やっぱり大変なこと。その説明に続いて、グループ分けをして、昨日とは異なり、今回は、最初から日米で一緒にグループを作って、2ゲーム。ずいぶん苦労をしていたようでした。日本人だけで以前にもトライしたことがあるようでしたが、提案した意見が採用されないなど。。。論理的にこちらの方がよいというのを英語で説明するのは、難しいことだと。。2ゲームは、同じグループでなくて、米国側が違うクラスから参加。いずれも計測上位から1~4位には、表彰とGoods。競うと言うことは、何よりの刺激で、最後の表彰は盛り上がりが最高に。競争意識もしっかりと定着しつつあるのではと。。。期待通りに。

DSCN6483.JPG お昼をはさんで、午後からはリバーサイド市長を表敬訪問。仙台市とリバーサイド市は姉妹都市。仙台市内のバスにも、リバーサイド市とのことがしるされているものをみかけることが。。そんな時に、ミカンの絵があるのを思い出して。。。市長からはリバーサイド市の地政学的、地理学的な側面、さらには、様々なカンキツが主力産業として、栽培されいることなどの説明を受けて。。。カリフォルニア州立大・リバーサイド校でも、柑橘の品種改良などの研究をしていると。そういえば、1日目の午後に、高大な柑橘の畑を見せて頂き、この栽培条件と愛媛のカンキツの栽培環境で競合することは、並のことでないのだと。だからこそ、最近、愛媛からも多くの新規品種が育成されているのだと。そんなことも考えさせられた。

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DSCN6474.JPG そのあと、市内にある国定建築物「原田ハウス」における日系移民の歴史を。歴史というと文系のように思うかも知れないが、日本人が米国に移民として、大変だったことを考えることは、「グローバル」ということを考える上では、重要なモデルケースでした。1900年代の初めに移民し、どのようにカリフォルニアの地で周りの方々と協力して、いろいろな地位を獲得したのか、さらには、太平洋戦争が始まったあと、日系移民がどうなったのか。「英語」でのコミュニケーションに困っている今の現状とは比べものにならないような困難があったと。もちろん、現在の「グローバル化」にもいろいろと考えさせられることがあるわけですが。。。。飛翔型「科学者の卵養成講座」の共通コンセプトは「グローバルサイエンスキャンパス」。サイエンスでグローバルを考えるのも重要であるが、普段の生活などもあわせて考えるよい機会になったのではと。

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DSCN6517.JPG 午後の一番日差しの強い時間帯に、Sycamore Canyon Widerness Areaへ。危険な動植物もある場所ですが、明らかに仙台、日本とは植生の異なる場所。アブラナ科植物の2種ほど見かけましたが、種名までは。。。まだまだ、修行が足りないなと。。。サボテンの花が開花していると言うこと、柑橘の主力産地であることは、かなり温暖なわけで。。。もちろん、形態的には、明らかにバッタ目に属する昆虫。ただ、ここまで地面の色とよく似て、擬態に近いバッタは。。よくできているなと。一方で、急勾配の遊歩道は、高校生にはno problemかも知れないですが。。。渡辺には。。。短い時間でしたが、自然の中を歩き、観察することの大切さを改めて実感して頂いたのではないかと。。。

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DSCN6540.JPG と言うことで、2日目も完了。終わったところで少しトラブルと言うほどでないですが、緊張感をしっかり持ち、かつ、さらにdeepな研修になることを祈念しつつ。。。


 わたなべしるす

 PS. いろいろな場所へ移動しての研修。その時に重要なのは、きちんとメンバーがそろっているか。もちろん、受講生が率先してそうした行動をとることの重要性は、スタッフからも説明をしているわけですが。。。こうした移動などのたびごとに、メンバーを統括しているのが、メンターとして活躍してくれている大学生4名。これからの領域融合など様々なプロジェクトを統括する場面は多くなるはず。そうしたことができると言うことは、大事な評価ポイント。そうしたこともしっかり習得いただければ。。。

 PS.のPS. 米国での高校教育、教員の指導と言う、大学教員ではわかりにくい側面もカバー頂いているのが、仙台一・小松原先生。これまでSSHなどでお世話になっていたのですが、今回はこちらのプログラムをサポート頂きました。何より普段接している高校生との距離も近いこと、2日間、適切なコメント、指示も頂きました。ありがとうございました。また、受講生からの毎日の簡易的なレポート回収法も提案頂き、日々の受講生の変化なども捉えることが光速で行うことができ、運営側でもそれを評価できるシステムで。ありがとうございます。と言うか、始まったばかりですが、よろしくお願いいたします。

DSCN6506.JPG PS.のPS.のPS. 「原田ハウス」にまつわる話を伺い、いろいろなことを思い出したり、考えたりしました。施設の補修、維持に向けて、様々な努力をされていると。。。2011/03/11の震災で、リバーサイド市からもずいぶんのdonationをして頂いたと。。。そんなことも重なり、些細でしたが。。。お役に立てることがあればと。。。もちろん、大変なことを何とかできるわけではないのですが。。。

 PS.のPS.のPS.のPS. 市庁舎では、歴代大統領の言葉を発見。簡単に書かれている言葉ほど、難しいことはないというのはこのこと。。。

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【出前講義】飛翔型「科学者の卵養成講座」・米国リバーサイド研修-1(3/23)

2015年3月24日 (火)

 成田を出たのが、日本時間の22日(日)の17:00すぎ。ロサンゼルス経由でリバーサイドへ。時差の関係で到着したが、同じく日曜日の昼頃。2回目の日曜日。得をしたのか、損をしたのか。いつもこの時差には、頭を抱えます。ロスからリバーサイドへは、バスで1hrほど。ただ、通勤時間になると、2hrはかかるとか。車社会の象徴のような。。。植生はサンジエゴに学会で行ったときと同じような感じですが、少し季節が春らしく。

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DSCN6414.JPG 引率をした15名の受講生を受け入れてくれるご家族のおうちでというか、屋外で最初のwelcome partyのようなものを。バスから日本の国旗を振って頂き、。。welcomeされているのが、よくわかりました。ありがとうございました。受講生たちの適応力はそれぞれですが、TAと言うか、メンターとして同行してくれている大学生4名も交流、撮影など、このプログラムを支えてくれているのを実感し。。。軽食をしながら、しばらく交流。終わったあとに、日米の実務メンバーで、この1 week、何をどの様に行うのか、この頃には、渡辺は、時差で脳みそがやられて。。。サンジエゴでの学会発表の時もそうですが、午後から夕方にかけては、。。かなり、無理です。この時差は。

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DSCN6430.JPG 2日目。23日(月)は、7:30に高校へ。普段、こんなに早い時間に。。。labでも4月からは早い時間に出勤するようにしないと。。。STEM(Science, Technology, Engineering, and Math)という科学に特化した学校。米国のシステムをちゃんと理解してないのですが、中高一貫校のような感じ。毎日「科学(Science)」の時間があるとか。。。昼前までは付箋紙とストローを使って、何をどうやったら、高い構築物ができたり、大きな構築物ができるか。最初は、日米の対抗戦。僅差で、日本のチームが惜敗とか。甲子園ではないですが、1点差で勝つ、負けるが決まるわけで。。。サイエンスにもそんな側面があるわけで。仕方ないことかも知れないですが、そんなことも、楽しいと言うことに加えて、よい体験になったのでは。もちろん、後半戦は、日米で交流しながら。。。それも大事なことで。。。受講生の研修の合間に、米国の理科室の見学も。大学生が使っているような生物学の教科書であったり、1300年以降の歴史の教科書も。昨今問題となっている「近代史」もちゃんと扱われ、日本でも考えないといけな。い問題だと。

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DSCN6438.JPGDSCN6437.JPG 昼までの時間、校長先生からSTEM校のコンセプトなどの概説。領域融合、何をどの様にdesignするか。。。さらに、様々な授業風景も見学。教室の中が日本とは異なること、もちろん、日本で行われているようなことも。花を分解して、はり付けるというのは、七北田小学校の科学クラブで行っていることに近いような。光合成を学習しているところも。世界地図で日本が中央にあるのを普通に日本で見ていますが、それとは違うのを見ると、「極東」と言う言葉がfitするのだなと。。。これも文化の違い。何をどの様に教育することが、21世紀の若者に大事なのか、校長先生からの講義と校内の説明でなるほどと理解できたのは、何よりでした。

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DSCN6446.JPG 昼食をはさんで、VOCADEMYという企業で、ものづくりの実習。ものづくりと言えば、日本だと思うのですが、。。そういえば、中学校の技術の時間に万力、旋盤など、あったのを思い出します。溶接は今治で言えば、造船で重要な技術。子供頃に見たことがあるような。。また、テレビ番組で絶対に穴を開けることができるドリルとどんなドリルにも耐える金属。そんなのをイメージさせるようなドリルも。そんなところで、最新技術ともいえる「3D-printer」と「laser cutter」の実習。技術的背景、実際に何を使うのかなど。。。

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DSCN6462.JPG 1日目からかなりハードで。。。なにより、朝の集合が7:00というのは。。。では、続きは、また、1, 2日後に。。。


 わたなべしるす

 PS. STEM AcademyのHPに東北大学への歓迎メッセージが掲載されていると言うことが。ありがたいことです。

 PS.のPS. 授業風景見学中にも、また、コンテストがあったとか。そこでは、メンター、事務局メンバーが上位入賞したとか。これも大事なこと。コンテストになれば、容赦なく、年齢に関係なく。そんなことも学んでくれたのだと。

 PS.のPS.のPS. 部屋と部屋の壁をはさんで、向こう側で何が起きているか、niceなsystemというか、レンズのこんな使い方があるとは。うまく使えば。。。これはいけると。

DSCN6460.JPG PS.のPS.のPS.のPS. 小学校の頃、学校の帰り道で「レモン」の果実を見て、びっくりしたことがあったのですが、瀬戸内でも、今では「岩城島」で結構、レモンの作付けしているとか。ただ、同じように周年で開花、結実する「グレープフルーツ」は、冬場の低温の関係もあると言うのを大学での「果樹園芸学」の時間にきいたような。実際に広島県の「シトラスパーク瀬戸田」では、温室内に展示があったような。ただ、屋外での栽培を見たのは、はじめてのような。花の付き方、果実を見て、なるほどと。こんなのを「百聞は一見にしかず」というのだなと。。

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DSCN6418.JPG  PS.のPS.のPS.のPS.のPS. お昼をはさんで見学・実習したVOCADEMYに、「TEDx」と言う文字列が。。。どこかで見たことが。。何か思い出したのは、終わりに近い頃。TEDxTohoku2013と言うイベントをゲノムの東谷先生にご紹介頂き、その時にTEDというのが、カリフォルニアにある団体と。。世界的に活動をしているということも。こんなところでお目にかかるとは。びっくりでした。
 
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