東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

・・・らしさ、世界的・・・、その先に。。(6/4)

2012年6月 4日 (月)

 師匠に倣ったわけではないが、この時期に人間ドックにしている。師匠は、大学の開校記念日を当てていたような。毎年一定の時に、同じようなことを行うことはたくさんある。今であれば、何であろうか。。。ぱっと出てこない。田植えも終わって、アブラナも終わりそうで。。。論文は周年でいつでも体制であるし。。

 いろいろなものに、「・・・らしさ」というのがある。出前講義では、最近、「高校生らしい課題研究」等と言って、大事なポイントを上げて話をしてる。現時点では、そのらしさがあてはまるであろうし、5-10年は続くと思う。身の回りで言えば、研究者らしさ、かもしれない。研究者にもいろいろな側面があり、また、日々、進化しているような気がする。自分が学生の頃は、あることが当たり前でも、今では、そうでないこともある。ただ、手先の器用さというのは、らしさではないかもしれないが、何かと求められることかもしれない。もっと広く言えば、器用さかもしれない。

DSCN2177.JPG 「・・・らしさ」というのでは、日本人らしさ、関西人らしさ、愛媛県人らしさ、などなど。というのもあるような気がする。ある特定の集団を見れば、ある種の特徴のようなものが。そのらしさがあるからこそ、その集団を特徴付けるものであり、もちろん、よい場合も、悪い場合もあるのかもしれない。震災の時に、並んでものをもらう、買う、というようなことは、positiveな評価なのかもしれない。というか、失ってほしくない、らしさともいえよう。それに対して、「・・・らしさ」という形で、失ってしまったものもたくさんあるような気がする。その陰に、「世界的・・・」とか、「統一・・・」というように、個性ではなくて、地球規模のまとまりというか。もちろん、それがよい場合もある。そろいの良さという点では、F1雑種育種でできた、最近の野菜(蔬菜)類の種子。肥培管理も収穫にも便利かもしれないが、それに対する病害虫が発生すれば、いっぺんにだめになる。。。という危険性も。。。

 そうした、「・・・らしさ」と「世界的・・・、統一・・・」というものをいかにバランスにかけて、物事を発展させるかと言うことが、これからの大きな問題なのかもしれない。どちらかがかけても、大切なものを失ってしまうような気がする。何とかならないものかと、頭を抱える。。。とも言ってられないので、何とかしないと思いつつの毎日である。


 わたなべしるす

 PS. 方言もそのらしさの1つなのかもしれない。すでに消えそうであるのが気になるが。。

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日食はどこへ。。。(5/23)

2012年5月23日 (水)

 5/21(月)は、朝から金環食で、テレビもnetも。。。ところが。。。植物をやっている研究室なのか、この話はあまり。。植物と天体とは、不和合性???と思ったくらい。渡辺自身もそれまでの疲れもあって、また、仙台が金環食でないことも。何となく、少し外は暗かったのでしょうか。うちの研究室だけでなく、周りの研究室でも早起きしたと言うところは。。。なかったような。。。太陽エネルギーは、植物に不可欠なのですが。。それにしても、話題にもならない。。不思議な日食でした。

 日食よりも気になっているのは、ここ数日の気温の上がり下がりの方かもしれません。今日も日が照れば、暑いですが。。。変な天気で植物の方が心配で。やっぱり、餅は餅屋なのかもしれません。と、つくづく思うわけです。。。

 そういえば、昨日も夕方、雨の中、研究室見学に。ありがたいことです。

 というような日常を語るのも、ずいぶんと久しぶりのような。。

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 わたなべしるす

 PS. 渡辺が運営指導委員を行っているコアSSHのダイコンコンソーシアムが今年度から拡大して、他の領域にも進出とか。その第1弾が。金環食の観測。HPに記事があり、結構見るのは、感動です。

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【出前講義】仙台市立木町通小学校・特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(5/22, 8/3追記)

2012年5月22日 (火)

 4/18に、小松市立中海小学校で、「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」の講義をしました。その頃は、春先でずいぶん寒かったのですが、それから1ヶ月もたったのに、今日の仙台も最高気温が16oCに届かないという、4月の気温。雨も降りそうなそんな天気でした。キャベツ、ブロッコリーと同じ種である、葉ボタンの花も黄色く咲いていました。前にもお知らせしましたように、木町通小学校でも七北田小学校のNSPと同様に通年で講義をということになりました。その最初の講義が今回でした。

DSCN2719.JPG 最初に、キャベツ、ブロッコリーの成長の様子を説明して、最初の双葉が似ている、最後の花も似ている、というようなことを話をして。ここで驚いたのは、キャベツとかブロッコリーの成長過程を知っていると言うこともさんの多いこと。近所で作っていたり、おじいちゃん、おばあちゃんのところで作っているの見ている、とてもすごいことだと思いました。そのあとに、実は、同じ種ということを話して、交配できる、遺伝子が混じったものができると。その上で、絵を描きましょうと。どの班もみんなで相談をして、楽しくまた、よく考えていたと思います。最後になぜ、このような絵になったのかを説明してもらい、こちらで解説を。いつものことですが、「答えは??」というのには、困ります。。。小学校の理科では答えは1つなのかもしれないですが、実際にできる植物はキャベツに似ているもの、ブロッコリーに似ているもがあります。なので、植物としておかしくない限り、間違ってはいませんので。

 5年2組の生徒さんたちと給食をしながら、こんなものでは雑種ができるのかなど、かなり興味を持ったようでした。これからたくさんの花が咲きますので、是非、トライしてみてください。もちろん、必ずしも、雑種ができるというわけではないですが、興味を持ったことにトライするのは大切ですから。国際植物の日との連動の出前講義も来週の2つの学校を残すばかりです。何とか、走り切れそうです。。。

DSCN2730.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、熊谷先生、教務主任の熊谷先生、5年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 終わったあとに、昨年度末に、3年生の担任をされていた佐藤先生から、「花桃」で1つの木に白からピンクまでのいろいろな花があると。少し調べて、動く遺伝子、トランスポゾンとわかり、それを調べた子供さんに説明しました。その方がお礼を言いたいというので、帰りにお会いしました。あのときのすばらしい観察力とレポートを再び拝見して、感動しました。また、今年もすごい発見をしてください。楽しみにしています。

 PS.のPS. 遅くなりましたが、木町通小学校のHPに、記事を見つけました。ありがとうございました。


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【研究室訪問】香川県立観音寺第一高等学校・SSH担当石井先生来訪(5/18)

2012年5月21日 (月)

 5/18は、実は慌ただしい日でした。午後は市内の宮城第一高等学校で、キャリア教育と自家不和合性の出前講義。そのあとは、科学者の卵の今年度の計画の議論。。議論が終わったのは、午前様にはならなかったですが、ニュース記事をあげたら、午前様でした。。

 そんな慌ただしい日にもかかわらず、渡辺がSSHの運営指導委員を仰せつかっている香川県立観音寺第一高等学校・石井先生が研究室にいらっしゃいました。午後から東北大でシンポジウムのようなものがあるとか。香川と宮城。ずいぶん遠い距離というか、渡辺はその隣の愛媛県が出身なので。。。当日は雨降りでしたので、研究室の中を見学して頂きながら、震災の時、ここはこうなったとか。顕微鏡が落ちたとか。。今は、ほとんど修繕されていましたので、あまり実感がなかったのかもしれないですが、当日、ちょうど、階段などの補修工事をしていて、その写真を撮っておられました。実際に住んでいるものとしては、あの程度の補修で階段が落ちないのか、。。。気になりますが。。。。

DSCN2591.JPG 研究室の中だけでなく、外の温室なども見て頂き、東北大の施設にはこんなものもあると。また、渡辺が午後から、出前講義でしたので、途中までご一緒して、東北大の川内、青葉山地区も見学いただきました。これで、香川から東北大に来る方が少しでも増えればと。。

 来月には、講義、運営指導委員会で伺います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 後日談ですが、被災地を実際に見学したいとかで、石巻、女川方面に出かけられたとか。女川の町中で、農学部の学生さんたちと会われ、話しかけたら、なんと、うちのアルバイトの学生さん。。。世の中、不思議にできていますね。。。と思ったのでした。

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【出前講義】宮城県宮城第一高等学校での出前講義 (1)「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」、(2) 「高等植物の自家不和合性」(5/18)

2012年5月18日 (金)

 今週最後の「国際植物の日」との連動、出前講義は、宮城県宮城第一高等学校。今日がちょうどその「国際植物の日」。植物の光合成にとって大事な太陽光が見えない、雨降りなのが残念ですが。。

 この講義と同様の講義を行ったのは、今の2年生。昨年度の2/23でした。前半に、普通科も加えた1年生全体に、進路関係の講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス---大学・学部・学科の選択が君の人生を変える-----大学・学部・学科の選択が君の人生を変える---」、後半は、理数科対象にサイエンスの講義「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性--花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構--」となりました。

 先日の愛媛新聞にもコラムを書きましたが、出前講義の多くがキャリア教育に力点が置かれてきたような。今年度も今後、観音寺第一、宇都宮女子、小松、三本木、釜石、豊岡、金沢泉丘、今治西等でお願いをされております。先日は、磐城高校に実施しました。高校まではあまり自分自信での選択というのがないかもしれません。文理選択、大学、学部の選択、さらに就職など、どんどん選択肢は増えていくばかりです。そうした中で、自分できちんと決めることができるようにすること、また、将来を見据えた(人生)戦略を考える上で、渡辺が歩んできた道が何かの参考になればと思った次第です。途中で、あやとり、ルービックキューブなどをできる生徒さんも。いつもより多かったような。質問もたくさんいただきました。

DSCN2702.JPG 後半は、理数科の生徒さんたちに、植物の生殖、自家不和合性ということで講義としました。昨日、仙台第一高等学校で講義した内容と同じです。学年が違う分、少し反応が違うのが、また、おもしろいところでした。ただ、結構、作物の花を知らないのは、また、花を見て、あり得ない答えとか、ちょっと、首をかしげたくなるような場面もありましたが、最後に質問コーナー。なぜ、1つの卵に1つの花粉管なのか。自家不和合性のもっと詳しい仕組みなど、とても鋭い質問でした。さすが、理数科というような。是非、がんばって、来年の課題研究に備えてください。楽しみにしております。

 最後になりましたが、今回の講義を設定頂きました佐伯先生、三文字先生、鈴木先生をはじめとする、関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。また、折を見て、伺いたいと思います。

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 わたなべしるす

 PS. 国際植物の日との連動の5月の出前講義も来週、再来週の小学校・高校での3件で終わる予定です。もちろん、研究室訪問など、飛び入りもwelcomeですので。

 PS.のPS. 今日の午後は、旧遺伝生態研の研究室対抗のソフトボール大会。この雨模様で、来月に持ち越し。今日であれば、参加は無理だったのですが、日程が延びたので、久しぶりに。。とおもったりも。。


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