東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

片平の遺跡-3(2/7)

2014年2月 7日 (金)

 明日、明後日にかけて、関東、東北は爆弾低気圧というか、本州の南岸を通る低気圧が発達して、10年ぶりくらいの雪になるとか。。。仙台の日曜の予報は「吹雪」になっていました。初めて見たかもしれないです。その日曜日の翌日の月曜日は、うちの研究室の学生さんの修士論文の審査会。日曜日の雪が解けて、月曜日はパニックにならないことを祈りつつ。そんな中で、うちの研究室でもプレゼンの練習。その練習方法を聞いてびっくり。共同研究をしているとある先生から聞いたことがあるのですが、自分のプレゼンをビデオに撮って、それを再生して、どこがおかしいかを自分で判断するとか。それをうちの学生さんの1人がやっていたとか。感動しました。自分のプレゼンを見るのは、なれるまで見るのははずかしいもの。それを今やっているというのは、さすがです。月曜日のプレゼンを楽しみにしています。

 ということは、月曜日は片平キャンパスは雪景色でしょうか。。。その片平の遺構、その3回目は「真島利行先生」。ウルシは、漆器を作るためには欠かせないもの。そのウルシの成分である「ウルシオール」の成分の化学構造を決定されたのが、この真島先生。片平キャンパスの本部の正面の芝生の上に、胸像があります。裏側を見ると、東北帝国大学理科大学の初代有機化学教授と。有機化学は、教養部時代に電子密度か何かの偏りで、反応が起きるというようなことを習ったような。。。ハプニングがあって、有機化学の試験が2回あったのも覚えています。そのハプニングがなければ、さんざんな点数だったような。ハプニングのおかげで、少し勉強したような。学部でも有機化学はありますが、アミノ酸、核酸などの構造を覚えるというのが主で、どうも苦手でした。覚えるというのが。。。今でこそ、アミノ酸の英文字1字表記を覚えていますが、その当時は、3文字表記すら。。。でしたので。。

眞島利行 胸像.JPG そんな有機化学の基礎を作られたというのであれば、うちの研究室とはと思っていたら、今は、立命館大の生命科学部で准教授をされている石水先生は、前任地が大阪大学理学部。大阪帝国大学としてできた当時、理学部関係の先生方だけか、それ以外もかはよく存じ上げないのですが、多くの東北帝国大学の先生たちが、大阪帝国大学に行かれたとか。その中の1人が、真島先生(直接でなくて、他の大学に異動されてのようですが。。。)。その石水先生がいらした研究室の初代の教授がこの真島先生。世の中のつながりは、何とも不思議にできているというか、その不思議さでつながって、餅は餅屋的な共同研究ができるのだと、この胸像の前を通る時、思うのでした。

 さて、月曜日の審査会。どんな質問が出るのか。異分野交流のような鋭い質問か、守備範囲内のイージーバウンドか。。。いずれにしてもゆだんなく。。。というところでしょうか。明日は、科学者の卵の基礎コース。地震、津波の話と電気の話。それはそれで楽しみです。久しぶりの片平開催ですし。。。。

眞島利行 説明.JPG
 わたなべしるす


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多様性、トップクラス、主観性(2/6)

2014年2月 6日 (木)

 昨日は結局真冬日だったとか。今日の昼頃にプラスの気温なので、40hr弱は氷点下であった。そのタイミングに合わせるように、かぜ引きがピークであった。このところ、週末は、出張出前講義などあって、結局休めていないのが、かぜ引きに。。。弱り目に祟り目でないが、体力が落ちたところに、かぜ引きだったのだろう。この体力で、インフルエンザにならなかったのがよかったと言うべきなのかもしれない。どんな病原菌と戦っているのか、今の次世代高速シークエンサーを使えば、わかるのかもしれない。それによって、どんな薬を処方したら、直るのかという時代が来るのかも。どんな役者というか、免疫系が機能して、病原菌と戦っているのか、その経時変化がわかると、見方も変わるような。もちろん、免疫系に合わせて、日々、変化しているであろう、病原菌の多様性も。少し気温がプラスになったからであろうか、戦いが収束しているからであろうか。体調の方も落ち着いてきた。が、週末には、「科学者の卵養成講座」で研究室見学が、。しっかり直して対応しないと。。。そんな病原菌なるものも、悪者と言うだけではないというのが、論文に。。。熱帯雨林の植物の多様性には病原体、植食性昆虫が寄与しているとか。確かに戦うべき相手がいる方が、張り合いがあるのかもしれない。

DSCN0708.JPG 戦うと言えば、昨日、名人戦のA級順位戦が最終局を前にして、72期名人戦の名人への挑戦者が羽生善治三冠に決まったとか。3期連続での森内名人との対戦であり、渡辺より6つくらい下の世代が、こうしてこの世界のトップを走っているというのは、まだまだとがんばらないといけないと感じる。将棋もある種のせめぎ合いなので、どのタイミングは守るとか、攻めに出るとか。ある種の駆け引きがあるのだろう。というのも、小学校の時には、将棋をやっていたが、上手にならないのでやめてしまって、将棋の定跡、格言というのを覚えないうちに。。。なので、様々な棋戦を見ていても、どちらが雄性と言われても、。。。わからないことの方が多い。最後の最後になって、これで詰みだろうという時、なるほどと。。。そんな羽生善治三冠が東京大学2013年度冬学期の全学体験ゼミナール「将棋で磨く知性と感性」(教養学部1, 2年生が対象)というのを見つけた。net上にuploadされていて、2hr弱、話を聞けるようになっているというか、トップクラスの話を聞けるというのは、どんな分野でも刺激的であり、このあと、時間を見つけて、聞いてみたい。というか、東北大の基礎ゼミのようなものでも、こうしたトップクラスの何かがあれば、また、ちがった刺激を受けるのではと。。

 そういえば、今日のNatureに、いわゆる、論文の査読について心理学から考察した論文があった。細かなことはわかりにくいので、要約だけめくると、。。なるほど。というようなことが。行動心理というか、どれだけ主観性を発揮できるかと。。。この世の中、誰しも何らかの「集団」の中におかれていて、その集団と何らかの関係性を持たざるを得ない。その中で主観性を発揮するのは、確かに難しい。。。ただ、先の将棋ではないが、定跡というのを打破して、新しい定跡を確立する試みをするので、ここまで発展というか、進化してきたところがある。どこの社会も同じなのかもしれない。ふと、自分を振り返った時、どれだけ主観性を発揮しているのか。。。結構難しい。。主観性を磨いて、これまでになかったことを始めることができるような心構えを作るのが大事なのであろう。風邪を引いて、脳みそは、ぼーーーとしているかもしれないが、そんな時だからこそ、主観性が磨けるような。。。

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 わたなべしるす


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Dron

2014年2月 3日 (月)

本年度早くも二回目の更新です。 
 

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本日D論発表試験がありました。
発表は40分間、質疑応答も40分弱の時間を過ごしてきました。
発表に関しては、多くの先生方から意見を頂き、改めて色々な方から意見を頂くことは非常に
面白いと感じた次第であります。また、40分間もしゃべることは今後、数回あるかないかだと思
います。その点に関しても非常に有意義な時間を過ごすことができ、貴重な経験を経たと感じて
おります。 
 
一つ気がかりだった点が、ピンマイクの音がうるさかった点です。
 
5年間の集大成ともなると感慨深い思いがあります。
この5年間非常に多くの方に支えられ、ご指導いただいた研究成果になります。その点では、現
時点でのベストな発表内容だと思っています。研究はまだ終わりではなく、もっとやらなければい
けないことがたくさんあり、本当はもっと研究をしたいという気持ちもあります。しかし、多くの方が
言うように研究に終わりはないというのが実際です。その点は今後の研究を行う方に託し、残され
た時間は引き継ぎ作業に時間を当てること、そして、残っている実験課題、及びその他もろもろを
少しでも消化していくことに尽力していきたいと思っております。  
 
resize0033.jpgのサムネール画像
ひとまずこれにてoscaの研究生活の一つの区切りかと思います。
これまでご指導、ご支援いただいた方、誠にありがとうございました。
ではでは、今度は卒業するときに日記を書きます。
osca

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せつぶん!

2014年2月 3日 (月)

みなさんこんにちは.
M2の曽根です.

突然ですが,私は仙台出身者でありながら,青葉城に行ったことがありません.
一度も行かずに仙台を離れるわけにはいかない!
ということで,先日青葉城へ行ってきました.
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じゃーん!!
あの有名な伊達正宗像です!本物!!
高校までは,仙台駅にある伊達正宗像前(通称:だてまえ)でよく待ち合わせしていたものです.

そして,仙台市内も見渡せました.夜景はもっとキレイらしいです.

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あ,ちなみに青葉城にお城はないのでご注意を.

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近くには宮城縣護國神社がありました.
おみくじの種類が豊富!その中でも目を引くこんなものが.

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なんと,獅子舞が踊りながらおみくじを引いてくれるというのです!
今年初詣で大吉を引き当てたわたし.
ここで凶が出たらいやだなぁと思いながらもおもしろそうなのでやってみました.
すると・・・・

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第1番の恵比須さまの大吉でした!(^O^)
すばらしい!
「人と協力するよりも,一人で行動することで,本来の実力を発揮できる人です.」
と書いてあり,一人が好きなわたしを知っているかのような一言でした.
これからも一人で頑張っていきたいと思います.


また,この神社で節分の豆が売られていました!

mame.jpeg mame2.jpeg

早速研究室でプチ豆まき.

P2030355.JPG P2030362.JPGのサムネール画像

ここは東北,もちろん落花生ですよ.

P2030255.JPG P2030349.JPG

恵方巻きも食べました.
どっち向いて食べるの?
食べ終わるまでしゃべっちゃだめだよね?
・・・と話していると,増子さんが
「そもそも恵方巻きは節分の夜に食べるものらしいよ」と一言.
昼に食べたら結局意味ないね!
ということで,みんなでワイワイ食べました.


今年も一年,不幸や災いのない一年になりますように.
まず,来週の修論発表無事に終わりますように.


M2 曽根

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【出前講義】東北大学サイエンスカフェ第100回スペシャル「楽しい実験・展示ショー」に「花の不思議を探しだそう!!」(1/31)

2014年1月31日 (金)

 想定外というのは天気に当てはめるのは、かわいそうかもしれないですが、今日の予報は朝だけ雪またはみぞれ交じり。というので、安心していましたが、昼過ぎには温室の屋根が真っ白に。。。写真を撮ってなかったのは、このあと記す「東北大学サイエンスカフェ第100回スペシャル」での「楽しい実験・展示ショー」に「花の不思議を探しだそう!!」という出し物をする関係とやっぱり、年度末、あれこれと仕事が。。。それから、昨日から書き忘れていましたが、共同研究をしている大阪教育大の鈴木先生が打合せとこれからの研究の方針などをlab memberとの話しをと言うことで、いらしていて。。。こちらも、電話ではたまに議論することはあっても。やっぱり、顔を合わせて話しをすると、つい忘れていたようなことも、ちゃんと忘れずに、議論できたような。。。(たぶんですが。。。)。ありがとうございました。大阪教育大は奈良県境ということもあり、意外と雪は降るようで、。。慌ててなかったのは、さすがと。というか、3日間、ありがとうございました。

 で、夕方にかけては、東北大学サイエンスカフェ第100回スペシャルで「花の不思議を探しだそう!!」という実験講座というか、実際には、きて頂いた方々への質問への回答という感じでしたが。。。こちらが準備したのは、第64回でお話しした「花の不思議、自家不和合性」について、わかりやすく、前回同様に「リンゴ」をモデルとして、。。そのポスターの隣では、曽根さんが修論発表会に使うように準備していた花粉動態の映像。ボードの裏には、実験コーナーで、花の観察、DNAの単離、それらを体験して頂いた方々には、5つのりんご品種「サンふじ、王林、シナノスイート、サンジョナゴールド、星の金貨」から1つをプレゼント。

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DSCN1559.JPG 実験講座の前には、サイエンスカフェの企画したきっかけ、日本・世界のサイエンスカフェの状況。そのあと、サイエンスカフェを企画されていた科学者の卵養成講座でもいっしょにやっている工学部の安藤先生、防災研の久利先生等がひな壇に並んでのパネルディスカッション。その時、高校サイドからと言うことで、いつもお世話になっている、仙台一・小松原先生からなぜ、サイエンスカフェに参加するようになったのかという話しも。スライドには、渡辺が出前講義を行っているところを使って頂いていました。ありがとうございました。

DSCN1561.JPG このあとがこちらの時間。20minしかなかったですが、用意したポスターのパンフレット、花粉のことを記してある資料、バナナからDNAをとるという資料を配りながら、ポスターに書いたリンゴが逆さまになっている理由、自家不和合性があると言うこと、自家不和合性があっても、食べている部分は問題なく、ふじなら、ふじの味になる不思議の話。また、農薬減のリンゴとか、ポリフェノールがどこにあるのかというような難しい質問も。あっという間に、用意したリンゴもなくなり、資料も100部用意しましたが、こちらもほぼ、なくなったのでは。聴衆の方々に楽しんで頂けたのであれば、。。と思うばかりでした。

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DSCN1595.JPG 実際に手伝いをしてくれた増子さんには、花の顕微鏡観察、DNA単離実験がどうなっているかをサポートする余裕もなく。。すみませんでした。。と言うか、お任せにして、しっかりやってくれ、ありがとうございました。また、辺本さんもサイエンスカフェの学生メンバーとして企画をされていましたが、そうしたものを見る機会もなく。。。あっという間の20minでした。最後には、リンゴもほぼなくなる勢いでどれだけたくさんの方が集まったか、。。

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DSCN1572.JPG 今回の資料作成から当日の準備、展示、片付け、撤収という何から何まで、labの増子さんにはお世話になりました。ありがとうございました。もちろん、資料の詰め込みでは、伊藤さん、花の準備と動画の提供では、曽根さん、片付けのところは、辺本さんと仙台一の生徒さんたち。それから、20minのプレゼンの間、写真撮影担当を頂いたのは、科学者の卵養成講座の事務局を担当されている白戸様でした。皆様、本当にありがとうございました。皆様のサポートがあって、これらのことができました。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. パネリストだった仙台一の小松原先生とは、今後の出前講義とか、これからの方向性など、いろいろと議論頂きました。ありがとうございました。また、ちょうど1年ほど前に宮城教育大に赴任された小林先生をご紹介頂きました。科研費の日向特定領域をやっていたとき、京都大・荒木先生のところで、後にフロリゲンというのが確定するFT遺伝子のことをされていた方で。その当時、何とかアミンの酵素と相同性があるおもしろい遺伝子が見つかったという話とそのあと、それがフロリゲンだったということになって。かなり、すごいことをされていたのを今も思い出します。その小林先生とは、若手の会でお会いしたことがあったようなという記憶だったのですが、当時のことを思い出して、楽しい議論の時間でした。ありがとうございました。これからもよりよい連携ができればと。。。

DSCN1596.JPG PS.のPS. サイエンスカフェの学生スタッフの中に、渡辺が出前講義に行って、講義を聴いたという方にお目にかかって。。。びっくりでした。。。世の中は、狭くできているなと。。。どこかでぜひ、コラボできればと。。

 PS.のPS.のPS. 大学のtop pageに「東北大学雨宮キャンパス売却に係る落札者の決定について」というのが。。雪が降ったのもあって、育ったところがなくなる実感がより大きくなって。。。という感じでした。。。農学研究所も今の場所でなかったのは前にも書きましたが。。。なんというか。。。やっぱり寂しさが。。



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