東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

【出前講義】大阪府立天王寺高等学校・SSH・天高アカデメイア「アブラナ科植物のいろいろ---形態的多様性、自家不和合性、品種改良---」(10/16)

2013年10月16日 (水)

 午前中は、和歌山市立名草小学校和歌山から天王寺までは阪和線の電車で1hrほど。快速も頻繁にあって、利便性はかなりよいのではと。。。天王寺高校には、昨年の11月今年の6月に出前講義に伺って以来。奇しくもというのは、変な表現かもしれないですが、午前中に小学校で「ダイコン」の講義。午後からは「アブラナ科植物の多様性」というのは、はじめのことだと思います。この講義をしたのは、昨年の観音寺第一高等学校以来昨年の自家不和合性の講義の時もそうでしたが、今回も満員御礼というような状態にびっくりでした。最初に、Brassica oleraceaの種内変異というか、キャベツとブロッコリーとは、形態的に考えると、というか、植物学的に考えると。。。では、それぞれは同種なので交雑でき、雑種ができるので、それを考えてもらい、実際に絵に描いてもらいました。このあたりはさすが高校生です。しっかりと、植物としての特徴を捉えていて。。。

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DSCN0112.JPG ただ、考える、生物というか、植物学というか、作物学というか、そんなのは、はじめてだったようで、。。最初は戸惑っていましたが、このあと、それ以外のアブラナ科植物の作物、平行変異などは比較的スムーズに。また、品種改良というか、育種をするということは、そのために何が必要となるのか。。。その当たりについては、しっかりとしていたのは、さすがだと。。。また、質問コーナーも、F1 hybrid育種の実際、イネでF1 hybrid育種の適応が難しい理由など。。。ぜひ、自分たちで野菜を栽培して、新しい作物を作ってみて下さい。何より、自分たちで実際にやってみるのが、一番だと思いますので。天王寺高校での最後は、恒例の「世界に向けての情報発信!!」という集合写真。

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DSCN0136.JPG 講義のあとは、校長先生、教頭先生を交えての交流会というか、discussionが通常なのですが、今回は出張でいらっしゃらず。。。鐵岡先生、武井先生、小西先生を交えての今日の講義と次への議論。来年も6月くらいにキャリア教育の講義のお願いを頂きました。ありがとうございました。こちらもできるだけのことをしたいと思いますので。


 わたなべしるす

 PS. 研究室というか、仙台は思ったほどのことはなかったようです。ほっとするとともに、現在も救出活動が行われているところも。。。何とか救出されることを、遠く離れたところから、祈念しながら。。。

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台風っすよ(うぱー)

2013年10月16日 (水)

台風26

 

台風が過ぎ去った仙台からお送りします。

皆様、被害の状況はいかがでしたでしょうか?

北海道ではまだ通過中でしょうか?うぱー

東北大では、前日から休講のお知らせがきておりましたが、なにかと由縁のある

仙台一高(SSHとか...)は、なかなか休校にならないことで有名です。その仙台一高、創立以来二度目の休校になりました。共学化の影響かと思う今日この頃です。

 

さてさて、うぱー来前日、なべ研では、10年に一度の台風と安易にニュースを信じ込み、大いに脅かされた私は、これは緊張感を持って台風に備えねばと、T技官の指示のもとガラス温室やファイトトロンなどの実験設備の点検を終え、来るうぱーに備えておりました。

 

ゼミの準備をしていた夜。はて、朝の渋滞に捕まるよりかは、学校に泊まった方が良いのではと気づいてしまい。寝袋の準備を終え、その後記憶はありません。

 

来る朝、雨は降るものの、暴風雨を期待していたものとはるかに違い、そぉーっと通過していったようです。まあこんなもんですよね。片平キャンパスでは最高雨量を観測した時間も降雨はそれほどでもなく。風も樹木の葉が落ちた程度でした。実験設備も被害なし。

 

ただ、全国的にみれば、行方不明の方もいらっしゃると思います。

被害が甚大だったところもあるとおもいます。まずは、平穏無事であったことを感謝し、明日に延期されたゼミの準備をして今日はお開きとさせえていただきます。

 

被害はなかったので、写真はありません。

おそまつおそまつ

 

おふ

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【出前講義】和歌山市立名草小学校・特別講義「ダイコンの不思議--形、色、根っこと茎???--」(10/16)

2013年10月16日 (水)

 昨日は立命館大の石水先生のところで「招待セミナー」。その間に、台風26号は関東から東北地方へ。午前中が仙台の雨のピークのようですが、風の被害があまりないことを祈りつつ。。。何より、東北ではこれからリンゴなどの果実の収穫が。。。今日、お邪魔した、和歌山市内では昨日の夕方は、雨が降っていましたが、朝には雨も上がり、晴れ間も見えていたり。。。台風一過とまではいかないでしたが、少し寒気が入って、涼しいを通り越すような風が吹いていました。10月も中旬ですので。。。

 3年続けての講義で、一昨年は2学年昨年は3学年での講義でしたが、今回は日程の都合で3年生への講義だけとなりました。名草小学校は、紀三井寺駅から2~3kmくらいのところで、周りの自然はとても豊かで。。また、この3年間、山本校長先生、釘貫先生もいらっしゃり、続けての講義のお願いというのが、うれしい限りでした。

DSCN0069.JPG 今回は、3年生への講義となりましたが、和歌山のオリジナルダイコンを栽培しているのを、観察しているということで、ダイコンについての講義をお願いされました。ダイコンだけの講義というのは、さすがに初めてで、。。。「ダイコンの不思議--形、色、根っこと茎???--」と題して、ダイコンの根っこ、茎の違い、大きさ、色、形の多様性、ダイコンを含むアブラナ科野菜について、学習してもらいました。

DSCN0080.JPG 何をするより、やっぱり、実物。まずは、ダイコンを観察してもらって、ダイコンのいわゆる、食する部分の上部は茎で下は根っこであることの確認。根っこのところには、細い根っこが生えていた根跡を見てもらいました。ダイコンを食べることはあっても、こんなに観察したのは、はじめてではないでしょうか。そのあと、小さなダイコンとして収穫して、葉を食する葉ダイコン、カイワレダイコン、辛みの強いダイコンなども見てもらって。スライドには、いろいろな色のあるダイコン。赤、紫、黒のダイコンとなるのは「アントシアニン」があるから。ちょうど、ブドウと同じだと。。。また、ダイコンはアブラナ科に属して、キャベツ、ハクサイなど、たくさんの仲間がいるということ。その仲間は、普段の食生活でとってもお世話になっているので、ぜひ、おうちで冷蔵庫を開けて、観察しましょうと。。。最後の質問の時間には、あの丸い種子の中に、どの様に子葉が入っているのか。。。とてもすごい質問でした。

DSCN0091.JPG 今回は校長先生が出張されており、お目にかかれませんでしたが、教頭先生と講義のあとに、お話をしましたが、自然が豊かなところ、ぜひ、ダイコンをきっかけに、他のアブラナ科野菜についても学んでもらえればと思います。

 最後になりましたが、お世話になりました、山本校長先生、教頭先生、3年生担任の釘貫先生他、担任の先生方をはじめとする多くの先生方にお世話になりました。また、次年度も時間を見つけて伺うようにしたいと思います。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 出前講義と直接関係ないのですが、先日の大坂くんの記事の中に、論文のacceptのことが記されていましたが、それに関連して、昨日、編集サイドから、mailを頂き、11月号に掲載と。。。また、acceptに加えて、うれしいことにも。。。また、それは、来月、論文掲載時にお知らせしたいと思います。

 PS.のPS. 大学の片平キャンパスで、玄関に国旗が掲揚されているのは、祝日くらい。自分が小学校の頃、玄関には、国旗を出していることはなかったような。国旗掲揚台のところに朝、国旗を揚げたことはあるような。。。伺ったところ、このあたりでは、毎日、国旗を玄関に掲揚するとか。。いろいろな地方に行くと、いろいろと違っていて。そんなことも学ばせて頂きました。

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【招待セミナー】立命館大・生命科学部・石水研究室で「アブラナ科植物の自家不和合性--研究の現状とその研究を行うための心得--」、招待セミナー(10/15)

2013年10月15日 (火)

 久しぶりの招待セミナーです。渡辺はアブラナ科植物の自家不和合性をずっと研究していましたが、今回お邪魔した、石水先生のところはというか、石水さんが学生の頃、大阪大のタンパク質研究所の崎山先生の研究室でバラ科ナシの自家不和合性の研究をされていました。そんなで学生の頃からずっと存じ上げていて。。。崎山先生のお部屋はずっと物取りというか、タンパク質精製とか、微量分析が本職。そんな中で、遺伝子を扱う実験系を立ち上げられ、ナシの自家不和合性の雌ずい側因子のS-RNaseの立体構造を決める結晶構造解析も。。。そんなのをずっと見ていて。。。その後、理学部化学科に移られ、助手をされていました。その研究室は最初の教授が東北大から赴任された真島先生。胸像が片平キャンパスの中庭にあります(いつか、写真を撮って掲載することにします。)。何かこれということを書いてあったような気がするのですが、忘れました。いずれ、ウルシの成分のウルシオールの構造を決めた方。そこでは、植物細胞壁多糖の生合成について、生化学的にやられていて、こちらはいつも感心させられるばかりでした。数年前に現在のところに異動になり、一度、研究室に伺ってと思っていた時、今回のセミナーをお願いされ。。。セミナーだけでなく、いろいろな情報交換もできました。

DSCN0064.JPG セミナーでは、アブラナ科植物の自家不和合性について、生殖一般から現在、どの様なことまでわかっているのか、これからの問題はということ。それから、普段は出前講義のキャリア教育のところで使っているスライドを使って、研究をするための心がけというか。。。そういえば、そんなことは、この前の記事にも書きましたが。。。自分が人の前で話しをするのは、高校生なら。。。大学生となると。。。また、知っていたり、お世話になった先生方がいるところでというのは。。。あっというまの1.5hrでした。講義のあとで、キャリア形成についての講義のことを伺ってみましたが、東北大でもやっているような単発のゼミ形式のはあるようです。というか、かなり熱心に大学としても取り組まれていると。。

 生命科学研究科の別の研究室で研究をされていた方が、こちらに異動になっていたり、共同研究でお世話になった先生にも。。。世の中、狭いです。というか、また、新しい展開で、共同研究ができればと思います。セミナーの前には、石水先生に学内を案内してもらいながら、共同研究の話しも。。。翌日からの出前講義の関係もあり、短い時間でしたが、充実した時間でした。ありがとうございました。また、こうした機会を持てればと思います。

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 わたなべしるす

 PS. また、台風ですが、今度は仙台に大きな被害が出そうです。そんな時に出張で出かけていてよいのか。。。明日の朝の出勤、登校には気をつけるようにと、事務からmailが流れるくらいですし。雨もすごいようです。被害が出ないことを祈りつつ。。。

 PS.のPS. 石水先生の研究室にも早速記事を書いて頂いていました。ありがとうございました。自家不和合性、研究をするということについて、刺激になったのであれば、幸いです。これからもよろしくお願いします。

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キャリア、人材、心構え(10/14)

2013年10月14日 (月)

 キャリア形成というか、研究者としてどんなことを考え、どんな風に活きてきたのかということについてのセミナーに出ることがあった。それぞれの人の人生でどんなことがあったのか、どんな決断をしたのかという意味では、なるほどと思いつつ。最後はどこまで歯を食いしばって、絶対にやり遂げるという「任務完遂力」というか「気合いと根性」というか、そんなことをいわれていた方もいた。なるほどと思いつつ。。。キャリア形成はたぶん、その人がどの様な道を歩いてきたのか、その過程でどんな先生、師匠などと出会って、何を考えたのか、そうした考え方、つまり、町中で同じ道を歩いていても、そこで感じる感性は人それぞれなので。。。というと、キャリア形成をどうすればよいのかというのは、答えがないようであるが、そんなこともないのかもしれない。一方で、キャリア教育というのを小学生から高校生保護者に、出前講義でお願いされ、小学校から高校、さらに大学まで、最近ではそのあとのというか、現在までの自分自身がどうだったのかを話す。小さい頃から、将来を考えることの大切さ、大学受験が近くなり、大学、学部を決めるということが背景にある。学部教育を行う時間がほとんどないこともあって、例えば、大学の学部教育で「キャリア形成」というようなことを話すというのは聞いたことがない。というか、そんな講義が開講されているというのはないとおもう。何かの形で「キャリア」のつく講義が設定されればと。。。(すでにされているところもあるのかもしれません。そうであれば、お許し下さい。。。)。

DSCN0062.JPG そんな大学での人材育成というのがはやりというか、話題というか。昔は少なくとも、人材というのは、たぶん、大学生、大学院生に対しては余り使わない単語だった。社会に出ると、そこでは人材という。大学では学生であって。。。卒業をして社会に出ると人材になるのであれば大学にいる間に「人材」として磨き上げるというか、鍛えるというか、そんなことを考えないといけないのかもしれない。自分が学生、院生の頃には、そんなことなど考えてもなかったし、研究室であったり、それ以前のどこかで何らかの形で、身につけていたのかもしれないとしたら、本来は、なぜ、そんな風に変化したかを考えるのが、サイエンスなのだが、。。。それを考えないようにしているのだろうか。ただ、ちまたでは、国際性のある人材、起業力のある人材、リーダーシップのある人材など、人材の前につく単語が多様化し、あふれている。例えば、国際性。どうやったら育成できるのか。教養部の頃の英語、ドイツ語教育では。。。。また、学部、大学院では、英語の論文を読んだり、国際会議に行ったり。国際会議にはじめて出た時には、何もしゃべれなかった。何回目だろうか。一緒に行くといっていた助教授の方が体調を崩して、初めての一人旅。10日余りを一人で。最初は何となくしゃべって聞いていたのが、最後のlabでのゼミの時は、不思議なくらい英語が出てくるし、質問で何を言っているのかも、ありないくらいわかった。。。ただ、日本にもどったら、。。。ふつうになっていた。また、フランスの研究所で同じような研究をしている研究者3名に囲まれて、1hrほどこれでもかというくらい質問攻めに。最初は余り聞き取れなかったが、終わる頃には。。。もちろん、日本に戻ったら。。。。学生の頃に、研究室で英語をしゃべるのは、外国の有名な教授が来た時。必ず、日向先生が院生のところにきて、自分の実験を20minくらいで説明したり、議論するようにいわれた。最近、うちの研究室に外国の方が来ることがないが、その代わり、科研費での海外出張が可能になったり、国内の学会に行っても開国の方に英語で説明することも必要になってきた。そう考えると、昔も今も英語でしゃべる機会はそれなりにあったのかもしれない。

DSCN0043.JPG ただ、こうしたキャリア、人材というのは、やっぱり本人がどう考えているのか、という心構えがないと。。。どんな心構えがいるのか。。。簡単ではない。 そう考えると、自分自身としての人生観、そのために、どんな戦略、戦術で取り組むのか。そのために、今何をすべきで、将来何をすればよいのか。というよう なことが必要になるのだろう。そんなことを考えるための心構えも大切かもしれないが、「心の余裕」というか「遊び心」というか、そんなものもないといけな いと思う。高校までは、ある程度のことを詰め込むというか、受験に向けて基礎学力というのは必要であろうが、大学生くらいの年齢以降なら、そうしたことを 考える余裕を持つようにならないと。。。。とはいったものの、自分はどうだったのか。少なくとも教養部にいた頃までは。。。学部生、大学院生になってか ら。。。もう少し、遊び心があれば。。という気もする。何とも難しい。。

DSCN0054.JPG そういえば、また、台風である。こんなに台風が来ると、また余裕がなくなる。。。今シーズン、一番大きいような台風とか。。。少しでも被害が少なくなってほしい。。。


 わたなべしるす

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