東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

  • TOP
  • 研究室ダイアリー

研究室ダイアリー

【出前講義】仙台市立木町通小学校 5年生「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」(9/18)

2014年9月18日 (木)

 今年は秋が早いこともあって、リンゴの色づきもよくなるのではないかと。今朝も、それなりに寒かったと。。。空もずいぶんと秋空になって。一方で、寒暖の差異も大きいので、普段の生活をする方も体調管理が大変で。。。ただ、湿度が下がってきたのは、しのぎよいのかなと言うもあって。。。写真を撮る時間がありませんでしたが、今年の夏の気象条件がよくなかったからだと思いますが、ヘチマの葉っぱの生育はよかったですが、花があまり咲いてなく、来月の「ヘチマの仲間」の講義で大丈夫かなということで。。。ヘチマも沖縄などでは食べる作物なので、作物の栽培はやっぱり難しいなと。。。一方、建物に入ろうとしたときに、「博士、教授!!」と、窓から声をかけてくれたのは、うれしいですね。また、この木町通小学校では、いつも小さな黒板にwelcomeを書いてくれています。ありがとうございます。いつもうれしく拝見しています。

DSCN3755.JPG
DSCN3756.JPG そんな中で、久しぶりの木町通小学校の5年生に「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」。5月に「キャベツとブロッコリー」を講義して以来です。3クラスが教室に入ってくれたところで、この学年なのだなと。。。思い出しました。最初は、いつものように花を見て、名前を知っているかな??ということ。5つあったうち、ガーベラは難しかったですが、それでもわかる方が。たいしたものでした。また、ヒルガオの理由として、影があるからというのも。では、花を構成している、がく、花びら、雄しべ、雌しべの順番は???となると。その後は花粉管伸長の動画と電子顕微鏡での雌しべの先端の観察。10,000倍以上に見えるというのは、かなり不思議な世界のようでした。

DSCN3758.JPG
DSCN3763.JPG ここまでの花のイントロのあと、では、リンゴの花からリンゴができるまでを知っていますかというと、知っていると。なんと、福島市内におじいちゃんのおうちがあるとか。ちゃんと観察しているのだなと。。とても感動でした。リンゴだけでなくて、多くのバラ科の果樹を栽培していて、色々なバラか果樹を知っているもすごかったです。。。恐れ入りました。では、そのリンゴにはいくつかの不思議があって。。。その1つが「自家不和合性」。なぜ、自分の花粉がきらいで、他人の花粉が好きなのか。。。ずいぶんとみんな考えてくれて、多様な子孫を残すことができると。。。よく考えてくれたと思います。遺伝的多様性の従生の一端を理解してくれたのでは。。。もう1つは、リンゴの下のへこんだ部分には、がくと雄しべ、雌しべがミイラのように乾燥していると。それを実際に観察をしてもらい。。。給食前の時間なので、おなかがすいていたのでしょうか。しっかり観察していました。最後は質問の時間。たくさんの質問をくれました。まだ、十分でなかったと思います。お手紙で送って下さい。お待ちしております。

DSCN3764.JPG
DSCN3766.JPG 木町通小学校で恒例なのは、講義のあとに、一緒の給食。今回は、午後から会議があったり、また、後述しますが、。。。そんなことがあって、今日は給食も校長先生との話もできず、申し訳ありませんでした。次回のヘチマ、ヒマワリの時には、ご一緒できると思いますので。よろしくお願いいたします。最後になりましたが、今回の講義でお世話になった、校長先生、教務の熊谷先生、5年生の担任の先生方、ありがとうございました。これからも科学の芽を育てるために、緊密な連携ができればと思います。

DSCN3768.JPG
DSCN3770.JPG わたなべしるす

 PS. いつもは単純に最後は、がんばろうねという形で終わるのですが、いつも白衣姿で講義をするときに、何も言わず、本当はあまり、そうしたことを人前ですることでもないと思ったのですが、喪章の代わりのものをつけて。。。なぜ、このようなことをしているのか。それは、渡辺に今日の話をした「自家不和合性」のことを教えてくれて、その研究をすることを導いてくれた日向先生が亡くなられ、今日がお通夜で、その場所が、木町通小学校であるからだと。1年くらい前だったでしょうか。日向先生と電話でおはなししたときに「出前講義をがんばっているんだね。」というような声をかけていただき。。。500回の出前講義を新聞で見てくれたからだったかもしれません。正確に覚えていませんが。。。そんなで、そんな日にこの自家不和合性の講義をできたことも、不思議なご縁だと。。。小学生の皆さんには少し難しい話だったかもしれないですが。。。きっといつか、わかってくれるときが来るだろうと。。。それをご了解頂きました、5年生の先生方、ありがとうございました。

DSCN3772.JPG PS.のPS. 1年前に木町通小学校で同じ講義をしたとき、こんなことを記していました。「師匠よりも優れたこととして、「青は藍より出でて藍より青し」ということわざが。。それが講義の合間で出てきて、ちゃんと知っている方も。。。感動の連続でした。。」と。。。。去年の同じ日の講義を見て、どれだけ師匠よりもちゃんとできているのだろうかと、この記事を書きながら、深く考えた1日でした。ありがとうございました。さらに精進したいと思います。

ページの一番上へ

一喜一憂

2014年9月18日 (木)

お日様の光と心地よい風。
過ごしやすいお天気ですね。
技術補佐員の伊藤です。
朝晩が急に涼しくなってきたので、この時期は布団が恋しい
季節でもあります。
DSC00876.JPG
こんな気温の変化ゆえ、周辺では風邪ひき情報もちらほら。
そんな中で、今朝の我が家の3兄妹の会話。
長女「昨日後ろの席の子が授業中に熱を出したの。39℃もあったんだよ!」
長男「えっ!それってデング熱じゃない!( ̄ー ̄)ニヤ...
  (ちょっとからかい気味に)

長女「、、、、(°◇°;)」
  (焦る)

次男「大丈夫!デング熱は人から人へはうつらないから\(^_^ )」
  (ちょっと知ったかぶりに)

長女「あ〜、良かった〜(⌒_⌒)」
  (とりあえず、一安心)

長男「でも外で一緒に遊んだでしょ (^m^ ) くすっ
   その子を刺した蚊の中でウイルスが増えて、、、
   次にその蚊に刺されたら、、、うつるよ〜( ̄ー ̄)ニヤリッ」
  (かなり、からかい気味に)

長女「、、、( ´д`)ぇ~」
  (撃沈)

娘が一喜一憂しなくても済むように、この涼しさでデング熱騒動が
収束に向かうと良いなと思う朝の一コマでした。


DSC00937.jpg
↑ 普段は仲の良い兄妹です

いとう

ページの一番上へ

【出前講義】宮城県宮城第一高等学校・平成26年度理数科「課題研究中間発表会」講師・第2回目(9/16)

2014年9月16日 (火)

 朝は、15oCを下回るくらいまで涼しくなりました。秋が深まるというのか。冬が近いというのか。。。ただ、一方で、日中は日が照ると、ずいぶん暖かく、。この温度差に耐えるというのが、大変です。そんな中で、2週連続なりますが、城県宮城第一高等学校・平成26年度理数科「課題研究中間発表会」。あっという間の1週間でした。生物領域だけは、研究課題が多い関係で、2週連続の発表会となったわけです。その間に、何があったのか。思い出せないのですが、今日の発表のちょうど真ん中くらいの12:28頃、茨城県南部を震源地とするM5.6の地震が、。。震度5弱というのが。仙台市青葉区は、震度1でしたが。。そういえば、その間、netが不安定になったような。この影響だったのでしょうか。。。

DSCN3734.JPG 前回は、小さなクラゲの話が3題。今回は、乳酸菌、自律神経、アリという多様性に富んだ発表でした。まだ、計画段階というのもありましたが、身の回りのことを取り上げているのは、なるほどと。4題、いずれの発表にも例によって質問をするわけですが。。実際の環境というか、例えば、体の中であれば、基本、溶液には、たぶん、緩衝能があったり。。。あと、アリが何に近づくのか。。。何で誘引されるのか、ということは、わからないのですが。ただ、列を成しているのは、なんとかというフェロモンだったような。応用昆虫学で松田先生に教えて頂いたことを思い出しつつ。。。子供の頃なら、お砂糖を台所から持ち出して、アリの通り道などに置いたら、運ばれるというか、そんなことをした覚えが。。。自律神経というが何だったのか、動物は苦手だったので。ただ、そんなことを制御できるのは、修行を積んだ修行僧くらいかなと。。。なので、「禅」の世界を知ってみるのも、どうでしょうかと。「科学」と「禅」というのがどれくらいつながるのか。渡辺にはわからないですが。脳みそ、神経は、どうも苦手なので。

DSCN3741.JPG まとめのところは、しっかりと誰にもわかるようなノートを書くこと。これは、倫理というのではなくて、約束事だからと。あと、比較実験というか、対象区は必ず置くことと。。。あっという間の1hrでした。

DSCN3754.JPG 最後になりましたが、今回企画頂きました、理数科・柏葉先生、鈴木先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございます。来週の発表会も楽しみにしております。


 わたなべしるす

ページの一番上へ

やってみる、なんとかする、その先へ。。。(9/15)

2014年9月15日 (月)

 今日は敬老の日で旗日。子供の頃の敬老の日と偶然重なった。なんとか、というので、連休になる仕組みがよいのか、どうなのか。。。いずれ、歴史が決めるのであろうが、その日に決めた経緯を考えると。。。という気がする。で、せっかくの連休であったが、このところ、慌ただしくて、まともな週末がなかったので、久しぶりに寝ることに時間を費やした。明らかな寝過ぎであるのだが。。。やらないといけないことはずいぶんとたまっている。ただ、とりあえず、順番をつけて、やらないことには。明日も別のことが待っている。先送りはよくないというのを出前講義で話をする。その割に、最近、消化率がよくない。。。もちろん、立ち止まって考えるのも大事。どこからやろうか。どうやってやるのが近道なのか。そんなやってみることを教えてくれたのが師匠の日向先生。近道を考えるということを教えてくれたのが、当時の助教授の長戸先生。日向先生が師匠であったので、まずは、やってみようという思いが強いのかもしれない。

DSCN1816.JPG 「なんとかなるっちゃね。」と日向先生がよく言われていた。フランス語だったろうか。「ケセラセラ。」とも。でも、ほったらかしては何ともならないとも思った。何とかしようとするから、何とかなるのであって。。。どんなことがあってもくじけずに、何とかしてみる。だから少しずつ前に行くのだと今も思っている。研究科の公式HPの英語版を作るというのが来ている。どうも、英語は苦手である。ともいってられない。。

 そうして教えてもらった「まずはやってみる」というのと「何とかしているから、何とかなる」ということをモットーに、その先に持って行かないと。なにを。すべてをだろう。そういえば、高校生に講義をするときに、宇宙戦艦ヤマト・初代艦長・沖田十三の言葉である「明日のために今日の屈辱に耐えるんだ」というのを使っている。研究科の公式HPにも掲載している。今日がどんなにつらくても、その先があるから、がんばれるのだろう。。。そんな昔の教えが身にしみた、きょう、敬老の日であった。なにをいわんや。。。そのあたりは、もう少しして、また、このHPから。。。師匠の教えに心から感謝して、。。。

DSCN1829.JPG
 わたなべしるす

ページの一番上へ

【出前講義】仙台白百合学園中学・高等学校・特別講義「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」と「花の解剖実習」(9/12)

2014年9月12日 (金)

 昨日の午後から夕方にかけての50mmを越える雨が嘘のように、夜には月もでているし、思ったほどの水たまりもなく。。。片平もかなりふったと思うのですが。このあたりの水はけがよいのか。。。ただ、市内でも冠水した道路があったようで。。。県内には大きな被害が出たところも。。。一夜明けて、今日は晴れ間は見えて、気温も上がったのですが、また、今日もどこかで「ゲリラ豪雨」があるのではないかと、今から心配になっているところで。。。

DSCN3697.JPG
DSCN3702.JPG そんな週末の金曜日。科学者の卵養成講座に参加している生徒さんから出前講義をお願いされて。。。そんなつながりで、仙台白百合学園中学・高等学校へ出前講義に。また、この記事の前にも書かれていますが、アルバイトの進藤さんが通っていた中学校でもあって。そんなで、また、同行していただき、写真撮影係をお願いして。。。本来なら、7/11(金)の予定だったのですが、予定の調整不足で、double bookingに。。。申し訳ありませんでした。改めて調整していただき、講義をするの受験生である3年生が対象なのですが、この時期に。受験まで早いAO入試などは、あまり時間もないはず。渡辺の講義で少し脳みそをリフレッシュできればということだったでしょうか。講義の前半は、植物の生殖の話。その前に、農作物の花の絵を見てもらって、それが何の花かを考えてもらう。意外とわからないようでした。もちろん、家庭菜園をしていて、しっかり観察している生徒さんも。たいしたものです。その観察する心を大切にして下さい。その一方で、同じ講義をやったときに問題となる、ヒマワリの上のハチがどこから来てどこへ行くのか。それによって何が起きるのか。ということを考えてもらうわけで。。。。ハチが自由に飛ぶことは、雑種ができる可能性があるわけで。。。でも、なぜできないのか、あるいは、できたりするのかということを考えてもらうわけです。その時に、ヒマワリが咲いている時期に咲いている花をこれまでの出前講義だと考えられず、いきなり、春の花の「チューリップ」、「ソメイヨシノ」がでてくるわけですが。。ちゃんと、「ヒマワリは夏に咲くので。。。アサガオは夏だけど朝なので。。」と、季節と時間をしっかり考えているのは、すばらしかったですね。季節感、旬というのは、大事ですから。しっかり考えるように。。。それに続いて、多様性をもたらす「自家不和合性」についてとその分子メカニズム。低分子タンパク質と受容体という組合せによって、植物が色々なセンサーを持つようになれたと。その1つが、自家不和合性であり、同じような仕掛けが受精の時にもあると。。。けっこう、へーーー。だったようです。皆さん、積極的であっという間の前半戦でした。

DSCN3710.JPG
DSCN3716.JPG 後半戦は、小学校、中学校でも行う「花の解剖」。今年の夏にも市内の中学生にきてもらって行いました。時間の関係で、今回は季節的なこともあって「キク」。確か、集合花という形態だったと思いますが、小さな花が真ん中の所に集まっている形。また、雄しべ、雌しべが熟するタイミングも中心部と周辺部で外れていて。。。と言う厄介者ですが、それによって、違う花粉がかかるような仕組み。また、自家不和合性でもあるはずで。キク科は。。。キク科全体かどうかは、渡辺も勉強不足なので。。。興味のある方は、調べてみて下さい。で、実際に分解を始めると、性格が出る訳で。やっている生徒さんたちもおもしろいかも知れないですが、もちろん。それ以上に、見ているこちらも楽しめる訳です。どれだけきちんと並べるかなど、実験を終わったあとの整理などを考えると、とても大事なポイント。全部をいっぺんにばらばらにするのは、簡単。でも、それだと、後始末が大変。。となる訳です。最後は、世界に向かって、情報発信。最初にも書きましたが、受験生な訳です。がんばって、あと少しです。もちろん、大学に入ってもやらないといけないことはたくさんありますし、その先にも。ただ、よい師匠と巡り会うためにも、今、がんばることだと思います。

DSCN3721.JPG
DSCN3724.JPG 最後になりましたが、今回の発表会でお世話になりました、生物の多賀先生をはじめとする先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

DSCN3728.JPG
 わたなべしるす

 PS. 多賀先生の大学時代のご専門は「ゾウリムシ」。そういえば、渡辺が学部の頃に「モノクローナル抗体」を作るために通っていた理学部・生物の竹内研は、その前の教授の先生がゾウリムシのmatingの研究をされていた樋渡先生。研究室のあちこちに樋渡研と書いたものがあったりしましたし、当時の言葉で、over-doctorだったと思いますが、博士研究員というか。ゾウリムシをつぶして実験をされている先輩がいらっしゃいました。農学部から慣れない理学部の生物にきて、とても親切であれこれとして頂いたのを思い出しました。多賀先生は樋渡先生のお弟子さんのお弟子さんとか。。。世の中狭くできていました。あと、仙台白百合学園中学・高等学校の卒業生といえば、渡辺の研究室ができて間もない頃にアルバイトをしてくれていた「若林さん」がそうでした。HPを見たのですが、その当時のHPのdataがなくて。。。ここでアルバイトをされたあと、農学部の応用微生物の金子先生の修士課程をでられて、今は発酵関係の企業に就職していると。。ずいぶん、懐かしく、ご無沙汰なのですが、こんな環境で育って、社会に出たのだなと。。。

 PS.のPS. 再来週は、中四国方面に出前講義。母校の今治西高等学校でも。楽しみにしています。あと、いつも農業科でお世話になっている今治南高等学校へも。今日の愛媛新聞を見たのですが、「メロンたわわ、ユニーク栽培法で収穫 今治南高」という記事が。渡辺が6月に伺い、スイカの交配などの指導と講義をする場所。とても立派なメロンができているようでした。9月末に伺ったとき、講義が終わったあと、拝見できれば。。。できれば、試食できればと思いつつ。楽しみが増えました。

 PS.のPS.のPS. ちょうど、9月になったので、科研費を書く時期。今も、作戦をどうしようかと考えているわけですが。。。そんな科研費関係でとてもお世話になっていた事務の方がこの9月いっぱいで退職ということで、挨拶に来て頂きました。こちらから伺わないといけないのに。。。恐縮でした。お世話頂いた「科研費の心」の部分を次の科研費につなげるようにがんばりたいと思いますので。ありがとうございました。本当にお世話になりました。また、いつの日かお世話になることがあればと。。。何よりも世の中、狭いので。。。

DSCN3729.JPG

ページの一番上へ

« 68 | 69 | 70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78

ARCHIVE