東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】仙台市立木町通小学校・6年生特別講義「環境と植物から考える」(2/26, 3/4追記)

2015年2月26日 (木)

 昨日、地震のことを書いたのが良くなかったのでしょうか。出前講義に出かける前の10時11分頃、宮城県沖を震源とするM4.9の地震が。久しぶりに大きな地震でした。「地震が来ます」という緊急地震速報が流れるかと思いましたが、そんなこともなくて。いずれ、ほっとでしたが、地球から見たら、短い人生で大きな地震に2回会うと言うこともあるのではと言う気がしてきました。歴史をひもといたら、地震、災害、戦争など、なぜ、2回もというのはあるようですので。。。昨日あたりまでは少し春らしくなってきていたのに、今日は真冬並みの寒さ。。。出前講義に伺ったときには、曇りだったのが、この記事を書いているときには、時雨れていて。春は近いと思ったのが少しミスでした。余計な雑念を持たないで、春を待つことに。。。

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DSCN6258.JPG このところ、理解不能な案件が多く、出かける前にも。。。CPUの数を増やすか、案件を減らすかしない限り、渡辺の脳みそでは、対応が不可能な形になってきたような。。もちろん、年なのかもしれないですし、案件が理解不能なのが多いこともあるかもしれないですが。。。。そんなで少し遅れての出前講義。今年の6年生は、木町通小学校で七北田小学校のNSPのように通年での教育を始めた学年。つまり、3, 4, 5年生で、それぞれ、ヒマワリヘチマリンゴキャベツを題材として、講義を行った最初の学年。その最後の〆が、この「環境」の講義。学校では「ツバル」の水没について学んだと。場合によっては島から移動しないといけないと。そんな環境問題。3.11を経験している子どもたちには、沿岸部の方々が内陸に移動していると言うことも、環境問題であることの理解は素早いものがあったのは、経験が大事なのだなと。あのときのことを忘れないようにと。。。ただ、理科の環境というイメージしかなかったので、そうではなく、自分のみの周りの色々なこと、通学路に生えているものとか、遊び場の周りの変化とか、学区になるのか、わかりませんが、農学部はあと2年ほどで移転すると。そうしたら、どんな環境変化が起きるのか、そんなことも考えてもらいました。というよりも、それくらい環境というのは、難しいことではなく、身の回りの普段のことだと。

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DSCN6264.JPG これに続いて、気温上昇のシミュレーションのグラフを見えて、気温が上昇すると言うことが何を意味するのか、どんなことに影響が出るのか。校長先生くらいの年齢になって、4oC、夏の気温が上がることは、大変だと。でも、だったら、エアコンをつければ、良いのではと言う方も。しかし、ちゃんと理解している子供さんは、エアコンをつければ、室内の温度が上がるので、さらに大変になると。。。まさに悪循環だと。そうした環境変動というか、環境からのストレスは動物も植物も一緒。子どもたちのストレスの中にも、渡辺が子供時代に感じたようなストレスが。もちろん、そうでなくて、たくさんの習いごとをしていることがという方も。。。子供の時期に自然と触れることが、大きくなって、理系だけでなくて、文系でも何でも、大事だと思うのですが。..と、そんなことを思いつつ。。。

DSCN6266.JPG 講義で最後に盛り上がるのは、品種改良のF1 hybrid育種のダイコンが大きくなることと、イネ科とアブラナ科の植物がなくなったら、ということ。「とんかつ定食」を例に挙げて、少しずつ、ものがなくなり、最後にレモンだけに。そう、「レモン定食」になってしまうと。。。「ええええええええええええええ」というこまったことに。。そうならないように、植物を大事にして下さい。最後に、卒業式が15日ごと言うことから、励ましの言葉というか、贈る言葉というか。昨日もどこかに詳しい記事を書きましたが、大事なことは、約束は守ること。その約束を守るから、信頼関係ができると言うこと。でも、破ってしまったら、信頼関係はあっという間に破綻してしまうと言うこと。それを元に戻すには、果てしない時間がかかると言うこと。学校での友だち関係だけでなく、さらに学校が進んで大学、社会に出てからも同じこと。そうしたことを守るから、今の良い社会があると言うこと。紙にこれをしますというようなことを書いてやる「契約書」をその度ごとに交わすわけでなく、お話しの中で、明日はこれをしようねと決めるのが、普段の生活のはず。だから、毎日、ちゃんと、そうしたことを守って、これからもがんばってほしいと。また、どこかでお会いしましょうと。。立派になっているのを楽しみにしています。最後の最後は、世界に向けて情報発信!!!

DSCN6268.JPG 講義のあとは、木町通小学校恒例の一緒に給食。といきたいところだったのですが、諸般の事情で、校長先生、教頭先生、教務の熊谷先生と。。。11月に木町通小学校の卒業生が職場体験できて頂いたと。とても立派でしたと。そんなことしか、話ができなかったですが。。。ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。次年度もより発展させた形での特別講義を展開できればと思っております。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 写真を撮るのを失念しておりましたが、小学校のいつもの玄関というか、正門のところが工事の関係で、いわゆる木町通り側から出入りするようになっていて。理由は、最初に書いた地震対策で、「釣り天井」になっているのは危険なので、それをあらかじめ外しておく工事だそうです。年度末のこの忙しい時期にと思いましたが、地震が多いですので、仕方がないのかもしれないと、ここ数週間の地震で思った次第でした。もちろん、その関係のお世話をされている先生方は、大変だと思います。半月後には、卒業式、その後には、年度替わりと入学式など。。。この時期は、師走より忙しいのではと思いますので。。。くれぐれもご自愛ください。

 PS.のPS. 小学校のすぐ近くにある洋菓子屋さんのものを。。。ありがとうございました。研究室のメンバー、みんな喜んで。午後からの脳みそのglucoseが供給されて、色々できたのではと。本当にありがとうございました。

DSCN6270.JPG PS.のPS.のPS. 昨日から2次試験。片平キャンパスの北門の所に、受験生らしき方を見かけました。今日が2日目なので、東北大は今日で終わりのはず。これまで出前講義をして、今年受験生の方。いかがだったでしょうか。いろいろあると思います。最後の1秒までがんばれたのであれば、きっとそうでないこともがんばれると思いますので。。。吉報をお待ちしております。

 PS.のPS.のPS.のPS. 3/4(水), 16:00に、木町通小学校のHPに記事があるのを見つけました。ありがとうございました。

 

 

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【出前講義】岩手県立盛岡第三高等学校・平成26年度SSH研究成果報告会(2/19)

2015年2月19日 (木)

 四国・香川から東北・岩手へ。移動距離は。。。手元に時刻表がないの計算できないですが、乗車券の有効期限は確か9日だったような。かなりの距離でした。四国ではもちろん、雪景色を見ることはないわけですが、ここ数日の寒波で北関東、東北では雪が。。。。研究室のメンバーから、体調を心配頂きましたが、一方で、なにやら、お菓子が。。。。あれ??どこへ??と言うような記事もあって。盛岡で仕事を終えたら、急ぎもどって、事実確認を。。。大きな問題のような気もしますが、そうでもないような。。。。あと、もちろん、盛岡の方が外気温は寒いですが、会場の体育館などは、かなりの数のストーブが置かれており、意外と寒くない。というより、子供の頃の小学校、今も今治の小学校で暖房がほとんどないので、。。いずれ、さほど寒くない環境での報告会でしたので。。。

DSCN6205.JPG さて、昨日の香川県立観音寺第一高等学校・運営指導委員会でも話に出た、岩手県立盛岡第三高等学校・平成26年度SSH研究成果報告会。先週の運営指導委員会の時は、すごい雪でしたが、北東北では、少し寒さが緩んでいるのか、道路には雪がなく、ほっとでした。午前中は、SSHで取り組んできた内容について、1年生からプレゼン。プレゼン力は確かに、練習で十分かと。あとは、その背景、現状の問題点なども加味してプレゼンする、つまり、取り上げる内容について、どれだけ深く掘り下げて理解していることがより重要になるのではと。。。そのあとが、恒例の「ディベート決勝」。今年は「震災遺構を残すのか、そうでないのか」。はじめて、ディベートを見た数年前、ディベートの形になっていなかったのですが、今年度は大学教員の指導もあり、ずいぶんしっかりした議論でした。もちろん、様々な社会的背景、それを行うことによる影響など、まだまだ考えることはたくさんあると思いましたが、白熱した議論でした。判断をする判定員というか、ジャスティスの方々は、以前のような判断でなく、しっかり論理性のあるジャッジでしたというか、進化していました。そのあとの英語でのディベート。お題は「死刑制度」。。。日本語でやってもよいくらい難しい問題点。英語で、どれくらい咀嚼できて理解し、プレゼンできたのか。ちょっと「隔靴掻痒」の感じが否めないのではないかと。また、昨今「死刑制度」意外にも法制度として、いろいろなことが社会問題として取り上げられていると思います。

DSCN6206.JPG 午後からは、課題研究発表会。これまでもポスター発表などで伺っていましたが、一通りきいてみると、なるほどと思うところ、逆に、このポイントは押さえてないとだめではないかと言うことが、より明確に。専門外と言うこともあるのかも知れないですが。。。モデルを使った実験というのは、大規模な実験の場合、よく使います。たとえば、キャベツで実験が難しいので、シロイヌナズナを使うとか。その時、シロイヌナズナでの実験をキャベツに戻して考えるわけです。最終目標は。となると、元のターゲットに戻して考えないと。あるいは、元ではどうなるのかを示さないと。と言うことになるわけです。そうしたことは、是非、考えるようにしてほしいなと。。。あと、結果が出たとき、その結果については、なぜ、そうなるのかという「考察」はきちんとしてほしいなと。。。特定の数値で実験する場合があるかと。先のモデルと同じかも知れません。その特定の数値が何を意図しているのかということは、あったほうがと。。。あと、大事なこと。プレゼンの時間は守ること。時間は全ての人に唯一均一なものですから。。。

  最後は、運営指導委員、JSTの主任調査員の方々から好評、コメントが。このSSHを通じて、生きる力を学んでほしいと。それは科学だけでなく、どんな分野にも通じるわけで。文理問わず。。。最終的には、統計処理をしてほしい。高校、大学で学んだことを社会に還元してほしい。他との比較で、自分の考え、コンセプトが位置しているのかと言うことを考えてほしいなと。将来、是非、SSHで培ったもので共同して何かをしてほしいなと。ぜひ、ISEFにでて、がんばってほしい。

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 わたなべしるす

 PS. プレゼンで質問をしようとして、時間の関係でできなかったチームも。でも、休憩の間にしっかり、その質問の内容を確認に来たのは、とても素晴らしいことだなと。。。是非、これからも場面は違っても継続して下さい。楽しみにしております。

 PS.のPS. 会場が体育館であったからでしょうか。進行をされていた生徒さんの声が館内に響き、甲子園球場の銀傘にこだましているウグイス嬢の声のようでした。発表の順番を最初に読み上げて、タイトルを読み上げていたからかもしれないような。。。。でないとしたら、どこかのとあるチームが甲子園に出場しているのに、最近時間がなくて、甲子園に行ってないから、ふとそんなように聞こえたのかなと。。。いずれ、世の中に、似たものがあると言うことなのかもしれないですが。。。

 

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【出前講義】香川県立観音寺第一高等学校・平成26年度SSH研究成果報告会、及び運営指導委員会(2/18)

2015年2月19日 (木)

 前日が今治市内の小学校(日高小宮窪小)で出前講義。曇りがちで時雨れるようなこともありましたが、香川県立観音寺第一高等学校のSSH関連。6月の出前講義と運営指導委員会で伺ったときには、プレハブ校舎から建築中の新校舎が見えていましたが、今回伺ったら、新しくできあがっており、プレハブ校舎と新校舎の両方を使われていて、春休みに引っ越しになるとか。。。新しい建物で学ぶことができるというのは、うれしいのではないでしょうか。渡辺自身は新しい校舎でというのは、小学校6年生の時、だけだったような。。。岩手大の時、現在の建物のいずれも、改修工事で、もちろん、きれいになって、気分一新なのですが。

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DSCN6189.JPG この観音寺第一高等学校のSSHの運営指導委員を賜ったのも、愛媛県内に出前講義に出かけていたときのヒトとヒトのつながり。そんなことからほぼ、5年近くがたち、4年目の発表会。ここでの報告会では国内外での研修について、参加した生徒さんから発表があるのが特徴。大学、研究所などを見学して、見聞したことはこれからの様々なことに影響してくると思います。もちろん、そのためには、国内の何がすぐれていて、海外の何がよいのか、そうしたことを日々しっかり考えておく、そんなことが大事なような。実験と同じように、対象区というか、controlがあるからこそ、比較ができるわけですから。。。今年度からの新しい取組として、「文系特色クラス課題研究」。文系として何を研究するのか。確かに難しいことがあると思います。ただ、文系、理系と言うことに関係なく、論理的に考えることはとても重要。ある方から伺ったことがありますが、全てとは言わないにしても、法律的に何が、どちらが正しいかは、科学的に物事を考えて、どちらという考え方とさほど違いはないと。。。その意味でも、「論理的思考」をこのSSHで、全校生徒に学んでほしいと。

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DSCN6196.JPG 昼食の間には、授業公開。6つくらいの教室を公開していましたが、どこにしようかと悩んだときは、たくさんの方が見学をしているところ。人気のあるお店を選ぶようなものかなと。。。ちょうど数学と言うか、論理的思考について考えているところ。高校時代、数学は得意な方でしたら、すでにそんなことは機能しなくなっていて。。。ただ、論理的に考えて、そこにはgapがあるだろうというくらいは。そんなところを、生徒さんたちに混じって、渡辺からも質問。質問をしながら、高校時代に「数学」で解法は自分で考え、答え合わせをすると言うことを繰り返したことが、今の論理的思考に繋がっているのを再認識できたのでした。

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DSCN6199.JPG 午後からは、ポスター発表会。午前の文系のも含んでの発表で、全体を細かく拝見するのは苦手なので、。。これはという課題についてdeepに議論を。そんな中で思ったというか、前から思っていることですが、高校での発表を見ていると、必ず、最初から説明をする。確かに、自分の研究を手短に説明できることは大事なこと。ただ、国内外でのポスターセッションでは、pin-pointでここと言うことについて、議論をするわけで。でなければ、何100枚というものの中から、限られた時間で情報収集することは困難。情報収集と言う観点も加味して、ポスター発表について、再構築する時期に来ているのではと言う気がしました。「情報収集」は、サイエンスだけでなく、社会で生きていく上では、大事なことですから。ポスター発表のあとは、今年度の成果と次年度に向けてと言うことで。日本学生科学賞での受賞など、課題研究でも着実に進化しているのを実感できた瞬間でした。あと、評価をどうするのか。特に、課題研究。これはどこのSSH実施校でも悩んでいるようですが、かなり工夫されたsheetができていました。基本的なことですが、これくらいはできてないといけないだろうというか、課題研究において、生徒と先生とのコミュニケーションには、相互にこうしたことを認識した上で、研究を進めることが大事なのだろうと、そんなことを考えさせられました。

DSCN6200.JPG 発表会に続いて、運営指導委員会。時間の関係でdeepな議論ができませんでしたが、次年度が最終年度。再申請に向けて、素地は十分できていると思います。あとは、どこを強調して、どのようにプレゼンするか。ずいぶんと変わりますので。また、この観音寺第一高等学校も全先生方一丸となってやっているのは、以前から書いてあったとおり。次は、全校生徒もと言うことが重要でしょうと言われる委員の方も。そのモデルとして「岩手県立盛岡第三高等学校」のSSH活動がよいでしょうと。そんな話は、先週の盛岡三の運営指導委員会でも。外の学校で渡辺が運営指導委員をやっているところが評価をされるのは、うれし限りでした。最後になりましたが、香川校長先生をはじめとする当日の運営、そのサポート等を頂きました皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。次に伺うのは、6月の運営指導委員会と1年生向けの「キャリア教育」の講義。楽しみにしております。


 わたなべしるす

 PS. 昼休みの授業の時に、黒板の隅にこんな記載が。渡辺にとっては不思議でない表現。このHPを見てくれている方は、何度か渡辺が書いた表現である「とりのこ用紙」。知らない方には、はて、さて。。「模造紙」のことなのですが、愛媛、香川の瀬戸内沿岸部だと思いますが、こうした表現を使うのが普通。ちゃんとその地方の言葉は、守られているというか、続いているのだなと。。。グローバルと言われる一方で、こうしたローカルと言われるかもしれないですが、方言が維持されているのは、よいことかと。。。なにより、生物種によって、同じアミノ酸を規定するにもどのコドンを使うのかは、違うわけで。それを「方言の違い」というような言葉で表していたような。。。多様であるからこそ、いろいろなことが発展する訳なので。。。

DSCN6198.JPG PS.のPS. 一時期、学生さんたちが出張などでかけると何を食したかがHPに載ることが。渡辺はほとんど載せることがないのですが、「うどん県」と言う言葉も使われるくらいの香川県。この写真くらいは載せても。。。さすが本場のうどんでした。

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【出前講義】今治市立宮窪小学校「キャベツとブロッコリー」(2014年度ふるさと出前授業-15、2/17)

2015年2月19日 (木)

 午前中が日高小学校。旧今治市内の中心から少し外れたところ。ただ、近くには市民の森と、西瀬戸自動車道へのインターチェンジがあり、午後からの宮窪小学校へは、その自動車道最初の三連吊り橋である来島海峡大橋を渡ってすぐの大島の小学校。今治側から吉海小学校があり、奥が今回の宮窪小学校。今でこそ、今治市立となっていますが、先の市町村合併以前は、越智郡吉海町と越智郡宮窪町。渡辺が小学校の頃に、近所の友達と遊びに行った友浦港近くの海岸があるのが、宮窪小学校の町内(地図とか見えない状態で書いているので、。。たぶんですが。あっているかと。。。)。同じ大島の吉海小学校には、11月の「ふるさと出前授業」の最後に伺ったところ。今回の最後もその大島、もう1つの宮窪小学校と言うのも何かのご縁。不思議なものです。今回の出前講義は6年生は26名。渡辺が通っていた桜井小学校から比べると、ずいぶん小規模ですが、海が近くて、山も近い。どちらかというと、農林水産業で生計を立てているという点では、桜井地区と規模の違いだけのような。。。渡辺自身の子供の頃を思い出させてくれるような小学校というのは何ともいえない、うれしさというか、懐かしさも感じる場所でした。

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DSCN6130.JPG 今回の講義は「キャベツとブロッコリー」。校長先生の畑で栽培されていたブロッコリーと春以降のモンシロチョウの実験に使うべく、準備されていたキャベツを用意頂きました。こちらの説明不足で、本物を見せるために、必要だったのですが、普通のキャベツとブロッコリーもあってもよかったと。舌足らずで、何か申し訳なさを。。。講義の準備などは、一昨年、波止浜小学校でお世話になった菅教頭先生。また、ここで再会でき、しっかりとした準備を頂けたのも、不思議なご縁だなと。。

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DSCN6135.JPG 最初に渡辺の自己紹介。今治の町中の小学生とは少しイメージが違うのは、渡辺と同じ「いなかで育った子供たち」。静かにきいている感じで、。。午前中の日高小学校でも書いてもらった、渡辺が今の遺伝学の実験をするようになったきっかけの「ハイブリッドライス」。遺伝子を混ぜるという点では、今日の講義のとっかかりとしては、よいかなと。それに続いて、植物の形態というか、成り立ちをトマトをモデルにして復習を。学校の行き帰りに、小さな畑があったりするので、見ているのはあると思います。もちろん、学校でも栽培したと思いますし。そのあと、キャベツとブロッコリーの生長の様子を写真と先の実物を見ながら、考えてもらって。ブロッコリーの先端、つまり、蕾なのですが、せっかくなので、半分に割ったときに切れてしまう蕾のかけらというか、それを観察してもらうと、「へーーー」という感じでしたが、実際に畑で栽培されているのが花を咲かせると思います。しっかり観察してみて下さい。

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DSCN6140.JPG ここまでの前置きをして、6つのグループに分かれて、キャベツとブロッコリーの遺伝子を持った新しい植物はどんな植物の形をしているのか、先の植物の形態で説明したルールを守って、また、実際のキャベツとブロッコリーをよく観察して。宮窪小学校の子供たちがしっかりしていたのは、各班ごとに誰かがリードしていて、周りが手伝ったり、他のグループの観察をしたり。ちょうど、渡辺が子供の頃、遊びで役割分担をしていたように。とりのこ用紙に鉛筆書きでなくて、マジックでいきなり書いていく度胸というか、その当たりもそうなんだなと。この当たりも昔の自分を思い出して。。。

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DSCN6159.JPG で、この後、各班ごとにプレゼン。ほとんどの小学校で最初にやるのは。。。という感じですが、実は、最初にやった方が、意外と質問されなかったり、他の班と同じ意見であっても、最初なので、やりやすいところはあると思うのですが。。。班ごとの特徴があって、予想通り、最後の方は、全員の質問をとっていたら、時間をoverするので。。。6班ですから、いつもよりは駆け足でなくてよいのが、よかったです。どこの小学校で書いたのか。意外と渡辺の卒業した桜井小学校だったような。発表を始めた段階で、内輪もめするパターン。せっかくまとまって書いたわけです。そこで上手に誰がどこをしゃべる、えーーー、それは、違うとか言うのは、よくないですねと。で、最後は、どんな植物ができのか、謎解き。植物の形態のルールを守ること、両親から遺伝子をもらうので、どれくらいどちらから遺伝子を受け継ぐかで、変わってくると。兄弟姉妹でそうだろうと。そんな話をして。また、この宮窪の自然の中で生活できると言うこと、その自然からたくさんのことを学んでほしいと。。。きっとできると思います。最後は、校長先生も入って頂き、世界に向かっての情報発信。

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DSCN6177.JPG 講義のあと、校長室で、村上校長先生、菅教頭先生を交えて、今日の講義のことなどを議論できました。ありがとうございました。その中で、村上校長先生は、この旧宮窪町のご出身と(渡辺の母校である、今治西高等学校の10級先輩。)。渡辺がはじめて、桜井小学校で、出前講義をできたとき、何ともいえない感動がありました。そんな気持ちで毎日、子供たちに接しているのだろうなと。また、そんな校長先生に教えてもらえる子供たちは、なんとよいことなのだろうと。ふと、そんなことを。。。最後になりましたが、宮窪小学校・村上校長先生、菅教頭先生をはじめとする6年生の関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。また、これで今年度の「ふるさと出前授業」も、無事、完了。統括頂きました、今治小学校・高橋校長先生、ありがとうございました。また、次年度もお世話になります。

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 わたなべしるす

 PS. 講義が終わった当日の夜には、宮窪小学校のHPにこの日の記事が。。。光速でのuploadありがとうございました。
 

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【出前講義】今治市立日高小学校「花の不思議な世界」(2014年度ふるさと出前授業-14、2/17, 20追記)

2015年2月17日 (火)

 前日が愛媛県立今治南高等学校への出前講義。昨日の夕方から今朝にかけて、弱い雨が降ったようでした。愛媛に来た金曜日はずいぶん夜に寒さを感じましたが、こうした一雨ごとに春が近づいてくるのだろうと。今日は午前、午後と今年度最後の「ふるさと出前授業」と思っていたら、8時6分頃、三陸沖を震源地とするM6.9の地震というニュースが。津波警報も出たので、びっくり。ただ、きょうの研究室からの記事を見る限り、研究室への被害はなさそうでほっとでした。そのあと、午後からも、13時46分頃、岩手県沖を震源地とするM5.7の地震も。こちらは2つの講義が終わって伺い、びっくりしたのですが。この後、大きな事にならなければ、よいのですがと思いつつ。

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DSCN6076.JPG 午前中は、日高小学校昨年の9月に昨日、出前講義に伺った今治南高の生徒さんたちと「ジャガイモの作付け」で一緒に出前講義を行った小学校。場所的に近いことから、それぞれの学年で、作物種を変えて指導しているとか。で、5年生になっても覚えているかなと。半数くらいでしょうか。高校生のお兄さん、お姉さんと実験というか、野菜栽培をしたことは大切な経験というか、自然観察です。思い出して下さいね。今回の講義は「花の不思議な世界」。最初に自己紹介をして、なぜ、遺伝学をやるようになったのか。それも植物、作物を使って。そのきっかけが「謎のコメが日本を狙う」と言う番組。そこで紹介されていたハイブリッドライスのことを。ちょうど、学校まで来るときにお世話になった教頭先生の車が「ハイブリッドカー」。「ハイブリッド」と言う言葉は、5年生にもなじみが十分にあるのだなと。

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DSCN6078.JPG その話に続いて、花の種類をどれくらい知っているかなというか、花から結実までをどれくらい見たり、観察したことがあるか。花では、ガーベラを知っている方がいたのは、感動でした。また、自宅でリンゴを栽培しているという方も。昔のように花を分解しながら帰宅というのは、少なくなったようです。分解して、壊してみるから不思議な発見があります。是非、やってみて下さい。雌しべの先端の電子顕微鏡像であったり、花粉管発芽の動画は、へーーーだったようで。どうやって花粉がふくらむのか、それが雌しべ、空気中からの吸水と知って、びっくりでした。では、リンゴは、どんな風に大きくなるのか、途中で摘果するのはなぜなのか、いろいろなリンゴの種類があるけど、どれくらい知っているかなと。。。毎年のことですが、今治では、ミカンというか、柑橘の種類は、たくさん知っているわけですが、リンゴは産地でないので、ほとんど知らない。。というのは仕方ないことかも知れないですが、今回の講義をきっかけに、スーパーで見たら、新しいリンゴを調べてみて下さい。

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DSCN6097.JPG このあたりまでは、小学生でもカバーできる範囲かも知れないですが、自家不和合性という、自他花粉を雌しべが識別できると言うことは、動画を見るまでは、子供たちには余りに不思議な世界だったようで。。。では、なぜ、自己花粉を拒絶するのかと言うことについて考えてもらいましたが、近親交配による害をしっかり理解している児童が何人もいたのは、さすがだなと。この自家不和合性も難しいことだと思いますが、リンゴの果実の中のそれぞれの部分が両親の遺伝子なのか、片親なのか。そんなこと、きっと考えたこともなかったとおもいます。また、果実には蕚片などが残っているというのを話し、観察してもらったのですが、これまた、びっくりものだったようでした。今日の講義でたくさんの不思議を覚えたと思います。おうちに帰って話をして、びっくりしたことを復習して下さい。最後は、世界に向かっての情報発信。

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DSCN6105.JPG 講義のあと、校長室で渡部校長先生と講義についてのお話をしていると、あっという間に給食の準備ができたと言うことで、5-1のクラスのみんなと給食を。食べている間、ほぼ休みなしで質問攻めに。とても感動でした。これからもいろいろなことを考えるようにして下さいね。なにより、今度は、高校生になってどこかで会うことができればと。。。楽しみにしております。最後になりましたが、日高小学校・渡部校長先生、教頭先生、5年生の関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。

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 わたなべしるす

 PS. 2/20(金), 22:00。日高小学校のHPに当日の記事を見つけました。ありがとうございました。
 

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