東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】山形県立鶴岡南高等学校理数科・研究室訪問、実験実習「バナナからDNAを」、特別講義「自家不和合性、植物の生殖」(3/17)

2012年3月22日 (木)

 今年度も多くの出前講義・研究室訪問をお引き受けしました。今年度最後となりそうなのが、山形県立鶴岡南高等学校でした。2月の東北地区SSH指定校等教員研修会等でもお会いして、今回の研究室訪問、実験、講義となりました。山形県からの訪問、出前講義は今回が初めて。最後のPSに記しておきますが、山形県とは結構ご縁がありまして。。。。びっくりするようなことも。

DSCN2366.JPG 最初は、「バナナからDNAを」ということで食塩水でつぶして、濾過して、洗剤を入れて、エタノールで析出させる。これまでも多くのところで実験していますが、ちょっとした手つきなどにも、多様性があり、見ている方も楽しめます。無事、全部の班でDNAを見ることでき、感動のようでした。そのあと、2つの班に分かれて、研究室の中と、外の見学。ここでは、院生、スタッフの方々に説明をお願いしました。普段見ないような設備、植物の栽培など、これからの課題研究のヒントになるようなことがあったのではと思います。最後に「自家不和合性、植物の生殖」の講義を。動画などを見てもらいながら、簡単にでした。時間の関係で。それでも、たくさんの質問を頂き、自家不和合性がいつ頃からで来たのかとか、また、大学院の博士課程まで行きたいとか。植物の研究をしたいとか。とても楽しみな方々だと。あっという間の2.5hrでした。

 最後になりましたが、今日の実験、講義、研究室見学をお手伝い頂いた、研究室の大学院生、スタッフの方々に感謝します。ありがとうございました。来年度からもこうした活動がいくつかあると思いますが、ご協力よろしくお願いします。

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 わたなべしるす

 PS. 鶴岡には、ずいぶん前に一度行ったことがあるくらいなのですが、研究の関係では結構、deepな関係で。実は、渡辺の師匠の日向先生。ご出身は今は、鶴岡市に統合されていますが、旧藤島町のご出身。もちろん、鶴岡南高校の卒業生。帰り際に日向先生のことを聞いたことがあるという生徒さんも。。。世の中狭いです。それから、いつも受精の動画を使わせて頂いている、名古屋大の東山先生も鶴岡南高校の出身。生徒さんたちには、先輩方の植物生殖分野での活躍を見て頂けたのでは。。。何とも不思議な時間でした。こちらも。また、是非、いらしてください。

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【出前講義】仙台市立七北田小学校・内藤惠子校長先生定年退職記念講演会(3/17)

2012年3月20日 (火)

 年度末。いろいろなことが重なるものです。大学にいると、年末の師走と同じくらい、忙しい時期なのかもしれません。もちろん、アブラナの研究をやっているので、春は農繁期な訳ですが。。

 さて、遅くなりましたが、いつも七北田小学校のNSPでお世話になっている、内藤校長先生がこの3月で定年退職。ということで、地域の方々が、記念講演会「38年間の教職生活を振り返って」ということで、おはなしがあるということで、伺いました。

 内藤校長先生と最初にお会いしたのは、2006年の仙台市教育委員会と東北大との提携による「出前講義」。その当時は、川前小学校にいらっしゃいました。最初は、「自家不和合性」の話をしました。翌年には、校長先生の方からお願いされ、6年生向けだったと思いますが、「キャリア教育」を初めて行いました。サイエンスを語らないで、人生を語った、初めての機会をいただきました。これがきっかけで、小学校、高校でのキャリア教育に弾みがつきました。今では、キャリア教育の方が人気なのかもしれません。

 そのあと、七北田小学校に移られ、NSP (Nanakita Science Project)ということで、仙台市では珍しいというか、七北田小学校くらいと思いますが、理科専科の取り組みを、今は、広瀬小学校に移られた井上先生が理科専科として普段のことを指導され、こちらはだんだん、レパートリーを増やしながら、今では、3年生から6年生までの理科の植物の部分を出前講義するようになりました。

 講演会では、38年の教職生活のいろいろなことをおはなし頂きましたが、「ひととのつながり」、「本物を見せること」等、大切な言葉をいただきました。ありがとうございました。

 来年度以降も、NSPを継続することで、これまで以上の発展ができればと思った次第でした。

 最後になりましたが、この会をorganizeして頂いた、学校、地域、保護者の皆様、ありがとうございました。とても感動的な会でした。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. 小学生もたくさん来ており、渡辺を見かけたときに、「今日は博士は来てないの??」と。すっかり、NSPが定着しているのだなと。また、NSPの立ち上げでお世話になった、井上先生とも久しぶりにお会いでき、来年度以降、是非また、出前講義等で連携できればと。よろしくお願いします。

 PS. 理科専科といえば、今週の日曜日の愛媛新聞に渡辺自身が、愛媛・今治での理科専科の取り組みについて、記事を書かせて頂いております。あわせて、ご覧ください。

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無事「科学者の卵」の最終回、終了(3/18)

2012年3月18日 (日)

 通称「科学者の卵養成講座」。本名はとっても長くなりますので、全国的な事業名としては、JSTサポートによる「未来の科学者養成講座」。2009年度からの3年間の契約で今年度で終了。その最後のプレゼン発表会が今日の午後から開催され、最後には表彰式、閉講式も。今年度の受講生だけでなく、1期目、2期目の受講生も。total 150名は軽く超える参加で、会場いっぱいでした。表彰式では、渡辺自身が表彰状を渡す側。人生初めての経験でした。結構、かなり緊張しました。

DSCN2339.JPG こんなプログラムがあるということで、東北大として何とかできないかと足を運んだのが確か3年前の冬頃。理学部、工学部、農学部のいろいろな先生とお話をして、この形にまとめ、無事かどうか、ヒアリングに合格して、最終的に合格をいただいたのが、2009年の4月頃だったでしょうか。理学部、工学部、農学部の先生数名がコアメンバーとして活動はじめ、mailでの会議、ポスター、HPの立ち上げ、公募の案内での高校での説明会。何より、ヒアリングでの100名の受講生ということに対して、それができますかという質問をいただいたこと。もちろん、あれこれ考えていましたが、これを質問されたことがバネとなり、400名を超える募集に。あれから3年、あっという間でした。途中では、3/11の東日本大震災。あの翌日には、第2期の発表会が予定されており、もし、これが当日だったらと、背筋が凍る思いも。全国大会でも、受講生の方々、東北大を代表して活躍してくれました。

 こうしたことがあり、また、数多く参加頂いた高校の先生方、保護者の方々、何より、運営の実態をやって頂いた、生命科学研究科の事務の方々にはこの場を借りてお礼申し上げます。このように皆さんから好評だったプログラムが、ここで終わるわけには。。。。何とか、1年の継続をまずは目指して、次なる予算獲得をがんばります。次のことが決まったら、また、お知らせしますので。


 わたなべしるす

 PS. 科学者の卵にも記事があります。お時間のあるときに。

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【出前講義】宮城県宮城第一高等学校理数科課題研究説明会・特別講義「大学から見た課題研究」と植物解析実験指導(3/6)

2012年3月 8日 (木)

 昨日の大雪もそのあとの大雨でずいぶん溶けました。まだ、白い地面もありますが。。。昨日の「平成23年度宮城県高等学校理数科課題研究発表会」でも、宮城県宮城第一高等学校の発表を伺いましたが、今日は、今の1年生、来年度の2年生対象に、課題研究の説明会ということで、普段、ダイコン、アブラナ、遺伝子などの研究指導を行っていることもあり、この課題研究がどの様なポイントでやることが大事かなどを、特別講義しました。

 渡辺が高校の頃にも、理数科というのがあったのかもしれないですが、今治地区にはなかったと。その当時は、単に理数科の科目が多いだけだったのかもしれないですが、今では、2年次に「課題研究」を行い、まとめて、発表をします。理数が好きだということで、それまでも夏休みの自由研究などで実験をしていたかもしれないですが、大学での研究、高校での課題研究とは、もちろん違う点、同じ点があります。そうしたことを踏まえて、これから1年間取り組む上での大事なポイントをいくつかに分けておはなししました。諸先輩方の研究から問題点などを発見し、それを継続すること。その担当する課題に対して、どのようなアプローチでその課題を解決するのかということ。高校生らしい研究という点ではということと、この時期に育成してほしいポイントとしての「観察」の重要性。観察をすることは、楽しくないかもしれないですが、これから計測技術は上がるものの、観察する人間の力、感性はいくつになっても大事だということ。こうした力を育成することが、大学、大学院、社会での研究、社会活動にとっての大きな力になると思います。また、領域横断的な観点から生物だけにこだわることなく、他の分野との共同研究、議論などをしてほしいと。次年度も、ダイコンなどの研究についてサポートしたいと思います。

DSCN2320.JPG 講義のあと、2/25-28に研究室で解析していた遺伝子について、こう考えるのがよいとか、やっている生徒さん・先生からの疑問などにお答えするというか、議論をする時間もありました。近いうちに発表する機会もあるとか。楽しみにしております。


 最後になりましたが、お世話になりました、生物の小松原先生、関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。。


 わたなべしるす

 PS. 説明会などから、少し時間が過ぎました。昨日(3/7)には、科学者の卵のことを取材したいということで来客もありました。近いうちにその記事もどこかのHPに掲載予定です。また、決まりましたら、お知らせします。

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【出前講義】平成23年度宮城県高等学校理数科課題研究発表会・コメンテーター(3/5)

2012年3月 5日 (月)

 今年は本当に雪がたくさん降ります。。。先週2回、今日も17cmとか。。春の雪なのと、雪のあと雨に変わったこともあり、明日にはかなりの雪が溶けると思いますが、足下が悪いのには、困ったものです。

 こうした中で「平成23年度宮城県高等学校理数科課題研究発表会」が、仙台市内で開催されました。最初に、宮城県高等学校理数教育研究会会長である、仙台向山高等学校校長先生からご挨拶があり、昨年の3/11の東日本大震災と科学ということでお話しがありました。

 発表は、仙台市の理数科のある宮城県宮城第一高等学校、仙台向山高等学校、仙台第三高等学校から、各2題の発表がありました。宮城第一高等学校には、課題研究、出前講義などで伺っております。仙台向山高等学校からは、科学者の卵の参加者が。仙台第三高等学校では、SSHの運営指導委員を仰せつかっております。そんな中で、発表内容は数学、物理、化学、生物、地学と多様性に飛んでいました。それぞれの学校代表ということでしっかりした研究内容でした。質疑もしっかりしており、いろいろな意味での模範になったのではと思います。さらにこの実験を後輩の方々が発展させることでより大きな結果になるのではと思います。ぜひ、そうしたことも考えてみてはいかがでしょうか。また、実験には、対象区(Control)重要になります。どんな実験でもです。そうしたことも考えて実験区の設定を行ってください。

DSCN2316.JPG 渡辺の方から、全体へのコメントとして、実験・研究をすること、発表すること、それらを論文としてまとめることの重要性をお話ししました。今日お会いした方々と、また、どこかでお会いできるのを楽しみにして。

 最後になりましたが、お世話になりました、3つの高校の関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。。


 わたなべしるす

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