東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【緊急告知】JST・未来の科学者養成講座・「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス~大学・学部・学科の選択が君の人生を変える~」キャリア教育特別講義(12/24開催)

2011年12月22日 (木)

 今年もあと10日ほどになり、昨日から、仙台は雪模様。。。。HPに告知を打たないとと思いつつ。。今年で3年目。all 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」。今年のキャリア教育も渡辺が担当になりました。卵のHPも併せてご覧になっているかたにはずいぶん前に告知しました。渡辺の講義を聴いたことある方はご存じかもしれないですが、渡辺が小学校から、どうやって今まできたかを、お見せします。それを参考にして、是非、自分の人生の方向性などを決めてください、という企画です。

DSCN0365.JPG 今年もずいぶん多くの高校で、キャリア教育をお願いされました。それなりに好評でしたが、今回は、1.5hrはしゃべりまくれるということで、可能な限りやります。学内の方は、受付で、これを見たといえば、入ることができますので、お時間のある方は、片平、さくらホールで、15:00から、おまちしております。なお、この渡辺の講義の前には、工学部の安藤先生の「プラズマが拓く未来社会~宇宙・エネルギーからナノ応用へ~」、併せて、お越しください。

 なお、講義の場所など詳細については、関連のHPをご覧ください。


 わたなべしるす

 PS. 先週、全学の講義、 「『レポート力』アップのための情報検索入門」ということで、、「資料・情報の活用方法(4)研究活動の実際と情報探索①-自然科学分野」のテーマで講義を行いました。東北大には、講義のメモ、感想を書く紙として、「ミニットペーパー」というのがあるらしく、それに感想などを書いてまとめてくれたものを、統括されている附属図書館図書館参考調査係の方からいただきました。positiveな感想が多く、好評だったこともあり、来年もまた、この講義をという契約になりました。ありがたい限りです。もっと腕を磨いて、おもしろい講義をしたいと思います。

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【出前講義】福島県立福島高校・SSH、科学者の卵「科学と現実と未来に向けて」と「ダイコン実験」(12/21)

2011年12月21日 (水)

 福島高校のSSHには、震災後から、時間を見つけて、実験環境科学者の卵の活動など、今年も数回伺いました。

 今回は、主に受験直前の3年生にということで、「科学と現実と未来に向けて」というテーマで、渡辺が高校生の頃何を考えていて、実際に受験でどうなったのか、その結果をどうとらえて、どうするのがよかったのか、など、これまで楽しんだというか、夢中になった「科学」を続けるために、今という現実をどうとらえて、未来につなげるのかというような話をしました。

DSCN2014.JPG 渡辺自身は、当時の共通一次試験、今のセンター試験は、思うように点数が出ず、様々な方面から追い詰められ、それをほっとさせてくれたのが、小学校の時の担任の先生でした。5, 6年の。今、お会いできなくなったのは、とてもつらいのですが。。でもそのときいただいた、「行くところがないわけではないのだろう。だったら、そこを目指せば。。」ということで、今があるわけです。

 そんな未来の科学者の継承者というか、卵というか、そうした方々の最初の大きなハードルについて、講義をして、議論ということでした。貴重な受験までの時間をいただきましたが、参考になれば、幸いです。

 講義のあとには、ダイコンの実験について、検討会。渡辺が4年生の時に、研究室の他のメンバーが行っていた薄層クロマトのことを思い出したりしながら、実験でした。懐かしく、楽しいものでした。

DSCN2015.JPG 最後になりましたが、企画頂いた、科学の橋爪先生をはじめとする先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 職員室でお話をしていたときに、和歌山での出前講義の話になったときに、その先生をご存じという先生がおはなしに加わり頂き、世の中の狭さを。ありがとうございました。

 それから、先日、昨年のダイコンコンソーシアムでの講義で、感動してもらったというか、参加していた生徒さんから、目標の大学受験に合格したと。。うれしい報告、ありがとうございました。


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【研究室訪問】聖ドミニコ学院中学校生、実験、研究室見学(12/15)

2011年12月15日 (木)

 研究室訪問はこれまでにも時々、高校生が来ることがありました。今年のオープンキャンパスのおりに、石川県立小松高校、秋田県立秋田南高校が。いずれも少人数で、研究室の案内ということで、渡辺が少ししたあとは、学生さん、スタッフの方にお願いしてというものでした。

 今回は、市内の聖ドミニコ学院中学校の田嶋先生から、8月にmailを頂き、この12月に研究室見学をということで、このような企画になりました。本来は、先週の予定だったのですが、ダイコンコンソーシアムと重なり、無理を言って、今週にしたのですが、最後のところで、こちらが、横浜に出なくてはいけなくなり、そんなこともあり、2hr弱で、実験、見学をして頂きました。

DSC00654.JPG 実験には、研究室にも議論に来たり、SA(サイエンスエンジェル)として活躍されていた院生の方に教えて頂いた、バナナからDNAをとるという、食塩水とコーヒーフィルター、食器用洗剤、エタノールがあればできるという簡単なもの。4つのグループに分けてやってもらいましたが、みんな上手に、DNAがきれいに見えて、感動していたのは、こちらとしてもほっとでした。何故か、実験道具のプラスチックチューブに興味を持つ生徒さんもいて、サンプルを持って帰られました。お部屋のインテリアになるのでしょうか。

DSC00655.JPG 終わったあと、研究室の中、外を2つの班に分かれて、20minずつくらいで、見学を。震災のあと、実験台なども直して頂いたおかげで、危なくない状態で、見学をして頂いたのは、何よりでした。また、外は、温室、ガラス室での植物の栽培、人工気象器での周年栽培など、中学校ではないような施設を見学できたのではと思います。クリーンベンチのところがかなり気に入った生徒さんもいたりで、いわゆる「理系女子」というのでしょうか。将来が楽しみです。

 最後に、「花粉の写真の本」、正確な名前が出てこないのですが、英国の王立キュウ植物園の方々も協力の花粉の電子顕微鏡写真から、花の写真。値段は少ししますが、とてもきれいです。うちの学生さんたちも、ぺらぺらとめくっては、楽しめるそんな本を紹介しました。あっという間の2hrでした。

DSC00658.JPG 最後になりました、企画頂いた、田嶋先生、引率の大坂先生をはじめとする多くの先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。また、ぜひいらして頂けばと思います。また、お手伝い頂いた、大学院生、スタッフの皆さん、ありがとうございました。


 わたなべしるす



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【出前講義】鹿児島県立錦江湾高校・コアSSH「ダイコンを基盤としたトータルサイエンスの実践(ダイコンコンソーシアム)」・コメンテーター(12/09)

2011年12月10日 (土)

 夏のコアSSH「ダイコンを基盤としたトータルサイエンスの実践(ダイコンコンソーシアム)」の研究計画討論会の成果発表会が、ポスター形式で行われました。トータルサイエンスをどうとらえるかということで、夏にはその方向性など、皆さん、様々なことを考えておられたようですが、発表はそれを見事に反映したものでした。いくつかのSSHの運営指導委員を仰せつかっていることは、これからの人材育成の上でよい経験となり、また、科学者の卵の運営にもとても参考なっております。、

DSCN2009.JPG 通常のコアSSHの場合、共通概念で、共通のことをやる。たとえば、何かの観測をやる。何かの遺伝子を全国で調べる。それはそれで1つ方向性があり、おもしろものかもしれません。しかしながら、このダイコン研究は、参加校が独自に研究を行い、どこかで接点ができたところで、議論をしたり、共同したり。観察、調査、分析、物質生産など、ダイコンという単語の元に、様々なサイエンスが行われているのが、ポスターを見る方も楽しみでした。新しいものとして、ダイコンの葉っぱの溶液を使った染め物。品種間差異があれば、おもしろいのかもと。ダイコンの維管束系を食用の部分から、葉っぱの部分にかけて、形態観察。今年、ダイコンの近縁のハクサイ、カブのドラフトゲノムが公開され、近いうちにダイコンのゲノムもopenになるでしょう。そうしたとき、この基礎的なデータの形態観察などは、大きな意味を持ってくると思います。さらなる発展を期待しています。東日本大震災の被災地支援ということで、「耐塩性」を1つのキーワードにして、実験を行っていたのは、東北地方にいるものとしては、ありがたいサポートだと。

DSCN2010.JPG 表彰は、全体の研究レベルが甲乙つけがたいということから、「優秀賞」。個別に、地域貢献、HPへの貢献、奇抜な実験などに対して、「特別賞」となりました。詳しいことは、近日中にダイコンHPに公開予定です。このダイコン研究が始まって、丸3年。あっという間でしたが、これからがさらにおもしろい発展ができると思います。それくらい身近な材料であり、多様性に富んだ研究ができる材料なのでしょう。来年以降の継続もぜひ、楽しみしております。

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 最後になりましたが、ダイコンコンソーシアムを運営している錦江湾高校・讃岐先生をはじめとする多くの先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす




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【出前講義】今治市桜井小学校「花の不思議な世界」、今治市立国分小学校「キャベツとブロッコリー」(2011年度ふるさと出前授業-7, 8、12/02)

2011年12月 3日 (土)

 前日は、金子小、今治小でしたが、最後の4日目の午前は、渡辺の卒業した小学校の桜井。昔から比べると、もちろん木造の校舎はなく、当時、「新校舎」と呼ばれた新しい校舎が全部の校舎になり、木造の講堂で入学式、卒業式をしていたところも、体育館になっていました。残っているのは「ユーカリの木」です。懐かしい反面、ずいぶん変わったなと。。。もう1つ同じものは、昔からの制服。講義をしながら、見ていて、ふと自分が小学生に戻った感覚になった、そんな気持ちでした。

 校長室には、歴代の校長先生の写真があり、渡辺が小学校の時にお世話になった校長先生、その当時は、担任などの先生をされていた方が、後に、校長先生をされたんだなと。とても懐かしく拝見し、昔の先生方にお会いできたような気持ちになり、うれしい限りでした。やっぱり、卒業した学校はよいなと改めて思いました。

DSCN1945.JPG 武本校長先生には、3月の今治自然科学教室の時にもお世話になっており、8月には、自然科学教室を運営されている先生方へのセミナーのようなものもお願いされていたのですが、当方が、3/11の東日本大震災の影響で大変だろうということで、見送って頂いたのは、ありがたいとともに、申し訳ない思いで。ぜひ、次の折には、また、できればと思っております。

DSCN1956.JPG 講義では、このふるさとで前授業の最後の「受粉・受精」講義だったのですが、他の小学校では、もう少し他のこともしゃべったと思っていたのですが、予定をオーバーした講義になっていたのは、びっくりでした。桜井には、リンゴの畑はないと思いますが、通学路に、なしの畑はあったような、ぜひ、観察してみてください。

DSCN1966.JPG 午後からは国分小学校。これも同じ桜井の校区にある小学校なのですが、渡辺が小学校を卒業する頃から、クラスの数が増え、その結果、2つの小学校に分かれた、その新しい小学校が、この国分小学校でした。近くを通ることはあっても、伺うの初めてでした。今回の講義の8回のうち、7回が、先にも書いたとおり、花のこと、自家不和合性のことでしたが、最後の国分小学校だけが、キャベツとブロッコリーから、どんな植物ができるのだろうかという、講義主体というより、各班ごとで考える。キャベツにもちろん根っこがあったり、ブロッコリーに葉っぱがあるのは、われわれ的には当たり前のなのですが、そうしたことを普段見ていない子供さんのために、今治南高の園芸科の別府先生が、授業用に分与頂きました。子供さんたちにも好評でした。この場を借りて、お礼申し上げます。

DSCN1967.JPG さて、授業の方ですが、5, 6年生が、それぞれ5つのグループに分かれ、キャベツとブロッコリーからどんな植物ができるのかを様々な観点から、模造紙に書きました(愛媛では、これをとりのこ用紙という名前で呼びます。昔も今も。)。今回の講義でもそうだったのですが、市販のものではないのか。ということの質問が多かったですが、キャベツとブロッコリーのそれぞれの特徴を見て、考えるようにと何度かいうと、みんな考えるようになり、新しい植物を書き始めました。書き上げたところで、全体へのプレゼン。なぜ、このような植物を書いたのかという点に力点を置き、その上で、それ以外の特徴も。

DSCN1986.JPG 1つのグループが少しブロッコリーの特徴を十分に含んでいなかったというコメントをした以外、よく両者の特徴を取り込んで、新しい植物が書かれていました。また、どのグループもみんなでよく相談したり、グループをリードする子供さんがいたのは、特徴的でした。この背景には、先にも書いた、「今治自然科学教室」で自然をよく観察し、科学を見るというシステムがあり、そこに理科好きの5, 6年の子供さんたちが参加していることがあるのだろうと。。もちろん、日々の理科の先生、クラスの先生方のご努力の上ということは当然のことですが。。

DSCN2005.JPG 最後になりましたが、桜井小学校・武本先生をはじめとする先生方、国分小学校・別府校長先生をはじめとする先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。講義を行った体育館など、各所を暖かくして頂き、腰痛を抱えての最終日は、本当に助かりました。ありがとうございました。また、来年もぜひ、お世話になれればと思います。

 4日間の午前午後で、8校に伺い、今年度の「ふるさと出前授業」は無事終了しました。本当にお世話になりました。それぞれの学校の先生方のご配慮があり、腰痛で危ないと思いつつ、何とか最後までこなすことができました。ありがとうございました。また、未来の科学者となって、どこかでお会いできればうれしいです。最後になりますが、今回のふるさとで前授業の調整役をして頂きました、美須賀小学校・高橋校長先生には、この場を借りて、改めてお礼申し上げます。来年以降もよろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 他の小学校にも声をかけてあったつもりだったのですが、こちらの連絡不足で、保護者の方がご参加頂いたのは、この国分小学校で、1名の方でした。それも、数日前の日吉小学校の理科支援員をして頂いている方からの口コミだったとか。ありがたいお話しだと思いました。こうして、輪が広がることができれば、より、理科大好きになれると思います。

 余談かもしれないですが、昨年、一昨年のいわゆる「事業仕分け」で、この「理科支援員」制度が廃止になるとか。先にも書いたとおり、今治は、自然科学教室があり、理科の先生方がいるので、ずいぶんと理科好きの子供も育っていると思います。そこに理科支援員さんがいれば、さらなる底上げになるはずなのに。今治でないところでは、理科の専科の先生がいないというところがずいぶん多いことに、全国を出前講義すると、わかってきました。そんな大変な環境で、理科支援員制度もなくなる。いったい現場は、どうやって、理科好きの子供を作ればよいのでしょうか。渡辺が理科が好きになったのも、小学校からの理科の先生と自然科学教室です。全国でもこうした環境がないことを考えると、理科支援員の廃止の事業仕分けをされた方々、ぜひ、ご一考頂けないものかと、痛感しました。ノーベル賞を増やすとか、いろいろなすごいことをいっていますが、何より、次の世代を背負う子供たちが理科が好きになってくれないとどうしようもない。なにとぞ、立派な立場にいらっしゃる方々。この制度を復活させ、理科大好き、科学立国日本を目指してほしいと思います。科学立国日本以外に、この先、生き残る道がないと思いつつ。。。。

DSCN1859.JPGのサムネール画像

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