東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】秋田県立秋田高等学校生との「科学者の卵養成講座」特別討論(10/29)

2011年11月 4日 (金)

 10/28, 29と秋田県立秋田南高等学校で、3コマの出前講義でした。それに続いて、秋田市内の別の高校(秋田県立秋田高等学校)から「科学者の卵養成講座」の第1期生とサイエンス、研究、大学、進路など多岐に亘る議論をしたいということで、3hrあまりの「科学者の卵養成講座」特別討論というか、番外編を行いました。9/13の岩手県立盛岡第一高等学校生との討論に続いて、番外編第2弾となりました。

 1回目より、ゆっくり時間をとることができ、大学進路後にどんなことができるのか、大学院で大学を変わることはどれくらい大変なのか、文系、理系というのは、大学ではどう影響してくるのか。進路を大学に入る時点で考えないといけない、高校生には将来のことがわからないと、闇の中を歩かないといけないのではと、気になることなのだと思います。科学者の卵養成講座でも、「キャリア教育」をやっていますが、大学人のわれわれがどうやって、研究者になった位を話す程度で、。もう少しキャリア教育を重点化した様な講義体制も必要だと思いました。

 理系でも文系の力は必要ですし、文系でも理系の力は必要です。研究をやっていても、「費用対効果」という経済概念を考えさせられる昨今。理系にも文系力が十分に必要だと思います。今から、文理融合のコンセプトを頭に持って、大学進学を決めれることは、すばらしいと思います。とてもdeepな議論が多岐に亘ってできたのは、こちらにもよい刺激でした。ありがとうございました。ぜひ、目標を達成できるようにがんばってください。

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 わたなべしるす

 PS. 季節の変わり目で、今年は暑い、寒いの繰り返しがひどく、体調を崩したというか、かぜ引きでした。そんなで記事のupdateが遅れております。少しお時間を頂ければ。。

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【出前講義】秋田県立秋田南高等学校・討論会、集中講義(1年生・理系志望討論会、3年生・特別講義、2年生・特別講義)(10/28-29)

2011年10月30日 (日)

 秋田県では、博士号取得者が通常の教員採用とは別枠で採用され、いくつかの高校にモデル的に配置して、理系科目の底上げをするということがずいぶん前から行われています。また、科学者の卵にも、初年度は秋田高校、2年目からは、秋田南高校からの応募がたくさんありました。こうした科学者の卵への応募の後押しになっているのが、こうした博士号取得教員の採用の効果とも。そんなことで、生物の遠藤先生が科学者の卵などに参加頂いていたことがきっかけで、今回の討論会、集中講義となりました。

DSCN1579.JPGのサムネール画像 1日目は「1年生・理系志望討論会」から始まりました。1hrの枠ということで、参加者にサイエンス、キャリア教育などの希望を聞いて、サイエンス中心の話と質疑応答になりました。1年生ですが、植物をよく理解していて、自家不和合性についても、なるほどと。また、胚乳があることの意義など、シビアな質問を頂き、博士号取得教員が配置されていることのすごさというか、すばらしさを実感しました。

 続く「3年生・特別講義」では、受験まであと少しであり、翌土曜日には、模擬試験があるにもかかわらず、30名近い受講生あったのは驚きでした。自家不和合性の話が中心でしたが、最後の時間を使って、渡辺自身が、センター試験というか、共通一次試験でどうなって、そのあとどんな選択をして、現在に至っているのか。また、大学、学部、学科をどのように選ぶことが、これら大事であるか、さらには、受験に向けての自分の反省を込めて、どう立ち向かうのがよいかなど、講義をしました。質問の中には、震災と科学のことなど、シビアな質問がここでも続出でした。また、科学者になりたい、博士になりたい、農学部に進学したい、東北大希望という生徒さんも多く、感動でした。ぜひ、来年、仙台でお会いしましょう。受験もあと数ヶ月、がんばってください。

DSCN1584.JPG 翌29日の午前は、「2年生・特別講義」ということで、「植物の花からたねができるまでに見られる不思議--世界トップ水準の研究維持とそれを支えてきた大学・学部・学科の選択--」と題した自家不和合性研究というか、植物の生殖の不思議と渡辺の小学校からこれまでのキャリアをまとめてお話ししました。生物履修者ということでしたが、普段食べている作物の花と作物の関係は、いまいちでした。せっかくです、この機会に覚えてください。植物は動くことができない関係から、低分子ペプチドと受容体を利用した細胞間コミュニケーションが多用されていることについては、感動してもらえました。また、後半の渡辺のこれまでの人生というか、小学生からの営みを見てもらって、繰り返してやること、体験することの重要性は理解してもらえたのでは。

 最後になりましたが、2日間お世話になりました、遠藤先生をはじめとする多くの先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。また、来年度以降もこうした機会ができればと思っております。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

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 PS. 訪問までの移動の間に、運営に係わっている「科学者の卵」の卒業生から、大学のAO入試に合格したというお知らせを頂きました。このようなお知らせを頂けることは望外の喜びであり、4月から大学生としてがんばってください。ありがとうございました。




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【出前講義】仙台市立七北田小学校 NSP 4年生「ヘチマとそのなかまたち--実は、たくさんの仲間がいます--」(10/27)

2011年10月28日 (金)

 9/23には、NSPで3年生を対象に「植物の成長」ということで、「ヒマワリ」を題材として、「成長過程、開花、結実」を講義するために、ヒマワリの種を数えてみようという講義をしました。初めての3年生のNSPで、かなり緊張したのを覚えています。

DSCN1501.JPG 今日は、渡辺が小学生の頃から、小学校で夏に栽培される「ヘチマ」を題材として、「ウリ科」の身近な作物の類似点と多様性を講義しました。4年生ということもあり、クイズ形式で、「種子」、「子葉」、「雌花」、「果実」、「果実の横断面」などを、ヘチマ以外に、スイカ、キュウリ、メロン、カボチャ、ゴーヤについて、比較を行ってもらいました。似すぎていて、区別がつきにくいもの、逆に、すぐに区別がつくもの。その不思議さを体験してもらいました。とてもチャレンジングな子供たちで、どんなに難しくても、こたえようという心意気がすごかったです。圧倒されそうでした。

 後半は各教室に分かれて、質問コーナー。たくさんのシビアな質問をもらいました。「なぜ、スイカ、メロンには模様があるのか?」、「なぜ、黄色い花が多いのか?」、「ウリの仲間というのは、どのようにして決めているか?」、等々。最後の分類の話、「ウリ科」ということについての質問は、今の分類学の基本についての質問。とても感動しました。もっとたくさんの質問があったようですが、いつものように、質問シートに書いて、コメントが届いております。お待ちください。

DSCN1554.JPG 最後になりましたが、理科の椎名先生、4年生の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。今回も講義のあと、校長先生と今日の講義についての反省会というか、盛り上がりを議論できたのは、何よりでした。ありがとうございました。


 わたなべしるす


 PS. 七北田小学校のHPにも関連記事を見つけました。ありがとうございました。お時間のある方は、ぜひ。

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【出前授業】栃木県立宇都宮女子高等学校、SSH特別講義「植物の花からたねができるまでに見られる不思議--世界トップ水準の研究維持とそれを支えてきた大学・学部・学科の選択--」(10/24)

2011年10月24日 (月)

 4年連続で、栃木県立宇都宮女子高等学校で実施されているSSHの取組である「第1学年講演会」に招待され、出前講義を行いました。1, 2年目は、「自家不和合性」というサイエンスの講義を、昨年は進路決定の一助とするということで、「キャリア教育」でしたが、今年は、少し欲張って、その両方を1hrちょっとの講義で行いました。

 昨年度から、校長先生が変わられていましたが、おあいしてすぐに、「仙台の震災は??」とご心配頂きました。震災後からの、一連のことをお話ししたあと、体育館で講義となりました。

 自家不和合性のはじめには、好例の「作物の花」とその作物の関係。最近、こちらも庭先でよく見かけるようになったのですが、「トケイソウ」。これが一番最初にわかったのは驚きでした。ただ、クダモノトケイソウが、パッションフルーツというのは、あまり浸透してないようです。サツマイモ、サトイモ、レタスの花は難しかったようです。それでも、オクラ、クリの花がわかったのはさすがだと。感動でした。

DSCN1489.JPG 後半は、渡辺の小学生時代から、今に至るまでの「キャリア」というか、どう考えてきたかなどをお話ししました。そのことによって、受講生の皆さんは、自分とこんなことは同じとか、わかったのでは。感動したのは、「一人あやとり」がきちんとできること。それはそれですばらしいと思いました。何より経験が大事です。高校生以降のことは、まだ、経験をしてない部分かもしれないですが、これから起きること。少しずつ考えながら、選択をしてください。また、質疑では、高校時代にどのように勉強したとか、研究者は毎日、実験しかしてないのか、文系で博士になるとは、自家不和合性より、雌雄異花の方がよいのではないかなど、たくさんのシビアな質問をもらいました。まだ、博士になるという実感がない部分はあると思いますが、目標に向かって、がんばってください。目標ができれば、いろいろなことができるようになると思いますので。また、自家不和合性に興味を持ってくれ、こうして講義をした生徒さんといっしょに、将来、自家不和合性の研究をいっしょにできれば、幸いです。というか、講師冥利に尽きると思います。なにより、渡辺がたどった人生を参考にして、よりよい進路選択になってくれればとおもいます。まだ、1年生です。選択肢はたくさんありますので。

 今日の講義でお世話になった、吉永先生をはじめとする先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。
 
 
 わたなべしるす

 PS. 写真を撮ることができませんでした、正門のところに、サッカーなでしこジャパンで活躍されている「安藤梢」選手が、宇都宮女子高等学校、卒業ということで、お祝いの横断幕があったり、玄関先には、「北京五輪」の時の記念のものがあったり。世界一になることのすばらしさを改めて、実感するとともに、来年のロンドン五輪もがんばってほしいと。こうしたすばらしい先輩がいることは、世界で活躍することの励みになるだろうと。ぜひ、がんばってください。

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【出前お手伝い(ボランティア)】仙台市立木町通小学校、放射線計測のお手伝いと現状視察、その4(10/20)

2011年10月20日 (木)

 4/21, 6/3, 7/12に、仙台市立木町通小学校からお願いされ、放射線計測のお手伝いを行いました。月1回程度の測定というお約束でしたが、科学者の卵の関係で、使いたいという受講生がいらして、9月の測定ができず、失礼をしておりました。ほぼ3ヶ月あきましたが、なんとか。。。

DSCN0428.JPG 先週も3年生に「ヒマワリの種」についてということで、出前講義を行いましたが、そのときは、こちらが時間の都合がとれず、。。今日、ようやく時間がとれ、校内の測定ができました。前回の測定場所を継続するとともに、これまでの測定の経験で、大きな値が出そうなところを見ましたが、それなりに通常値より大きな値であったり、さほど大きな値でなかったり。ただ、前回から、3ヶ月ということもあり、右肩下がりで、低下が見られるというのが、一般的な感触でした。ただ、他と比べて、すこし大きな数値を示すところもはありましたので、その点について、担当の先生、校長先生などと意見交換ができたのは、何よりでした。また、来月も継続的に、測定をしたいと思います。

 お世話になった、熊谷先生、校長先生、教頭先生に、この場を借りてお礼申し上げます。これからもよろしくお願いいたしいます。


 わたなべしるす

 PS. 先週の会議で、七北田小学校NSPの取り組みについて、聞く機会があったようで、是非、そうした同様の取り組みを木町通小学校でもということを伺い、こちらとしてもできるだけ、サポートしたいということで、おはなしできたことも何よりでした。ありがとうございました。

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