東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

今年のアウトリーチ活動を振り返って。。。(12/20)

2012年12月20日 (木)

 あと10日ほどで、年が変わり、2012年も終わります。2011年3月11日の震災から、今年は復興元年と言われ、何とか全員でがんばろうという1年になったのではと思っています。そこで、今年1年をいろいろな角度から振り返ってみたいと思います。最初は、研究とか、教育とかと言うことかいくことが筋なのかもしれないですが、このHPから発信が一番多かった、アウトリーチ活動、いわゆる、出前講義等について、ということにしたいと思います。

 アウトリーチ活動については、labのHPにもまとめてありますし、それぞれのプロジェクト(新学術領域研究若手研究(S))のHPにも記してあります。細かなことは、そちらをご覧下さい。もちろん、研究室ダイアリーのところをカテゴリー別にしておりますので、出前講義研究室訪問をclick頂ければ、新しいものから見るようになりました。これも4月からのHPの大幅更新で、見やすくなったのではと思います。

DSC_6808.JPG では、その中身ですが、14府県(青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島、栃木、埼玉、石川、大阪、兵庫、香川、愛媛、鹿児島)の小中高と交流できました。ダイコンコンソーシアムに参加頂いている高校も入れれば、3県(岐阜、和歌山、佐賀)、追加されます。それなりのところにうかがえたのではと思います。何より、今年、大阪、兵庫とうかがえたのも、他のSSH校での講義、交流会などでのつながりのおかげです。改めて、ヒトのつながりに感謝したいと思います。もちろん、それぞれの学校に十分なことができたところもあったかもしれないですが、体調を崩して十分な対応ができなかったこともありました。ぜひ、2013年はそうしたことのないように自己管理をしたいと思います。また、時間の調整がつかず、うかがえなかったところも多くありました。そうしたところを来年には改善して、さらには、内容も充実させ、来年もこうした活動をできればと思います。

 訪問したり、見学してもらうだけでなく、その時に質問できなかったことをmailで頂いたり、人生相談のようなものだったり。そうしたものへのmailでの回答も数多くありました。また、そうした方々から、出前講義の記事をHPで見ているというお知らせはありがたいものでした。

 今年度の新しい取り組みとしては、「国際植物の日」への参加でした。期間中に、10校近くで講義をできたのではと思っております。来年は、期間が長くなるのもあり、より多くのところに、うかがえるようにしたいと思います。

 どこまでをアウトリーチ活動と呼ぶのか、難しいですが、アウトリーチ活動を取材頂き、新聞紙上にも数多く取り上げて頂きました。また、初めてでしたが、石川県でテレビ取材もうけ、ニュースにも取り上げて頂きました。さらに、ヒトのつながりのおかげで、11月には、愛媛・今治のFMラジオにも出演しました。ありがとうございました。現在、そのラジオをHPで公開できないか調整をしております。でき次第、また、お知らせします。こうした広報に近い活動かもしれないですが、愛媛新聞社様のご依頼で、今年は、1月から、5週に1度、日曜コラムの「道標」というのを書かせて頂き、次の日曜日が最終回となります。何を書けばよいのかと思った側面もありましたが、何とか、11回を無事つとめさせて頂き、現在、最終稿のゲラの校正段階になりました。ある意味、ほっとしているところです。

DSC_6818.JPG こうした活動ができるのも、外に出ていてもlabを支えてくれる皆様、その間、mail, 電話での対応で了解頂いた、学生の皆さんに感謝したいと思います。ありがとうございました。次回は、教育・研究活動を少し整理したいと思います。


 わたなべしるす


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古いもの、新しいもの、その先を。。(12/18)

2012年12月18日 (火)

 骨董品のような古いものを集める趣味はない。集めているとしたら、実験というか、研究というか、その関係で気に入った種子は集めるようにしているくらいだろうか。ただ、集めるとそれなりに場所をとる。種子であっても。大学時代の師匠であった日向先生の言葉ではないが、「育種は捨てることを考える学問」ということもあり、一定の新陳代謝を図っている、研究についていえば。。。ただ、古いものを見ると、その当時のことを思い出し、懐かしくなるのは、誰しもではないだろうか。ことしは、DNAが二重らせん構造をしているという論文が出て、60年になるらしい。DNAを扱ったことがあるのに、原著はなるほどと思ってみた程度なので、発行年を覚えていないのは、。。と思った。ただ、実際に遺伝子の実験を始めたのは、1990年から。最初はplasmid DNAがとれて、制限酵素で切れて、うれしかった。そのうち、cDNA libraryを作り、phageに組み込んだcDNAをplasmid vectorに移し替えるのには、かなり時間をとられた。というか、できるまでにかなり難航した。とれていると思って、DNA sequencingをしたときに使ったのが、写真のABI 370A sequencer。このあと、version upなどあり、現在に至っている。phage vectorに組み込まれたDNA断片の大きさを判断するのに、PCRを使った。教えてもらった助手の先生とどちらがうまくいくかを勝負して、勝利を収めたのも懐かしい。そのときの機器が、このPCR装置である。

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DSCN5005.JPG では、最新のものは。。。顕微鏡なのに、鏡筒がないのもあるらしいというか、ものだけは見た。sequencerにしても、次世代sequecerが登場し、その次の世代も開発だけでなく、実用段階にある。ただ、あまりに大量でどうやってこなすのか、など考えただけで、昔のやり方では無理があるというか、無理である。それは、RIでsequenceをしていたときには、X-ray filmからバンドをよんで、ATGCをtypingしていた。それが、sequencerの登場ではそれも不必要になった。新しいものが生まれることで、それに付随した他のfactorが必要になってくる。今回の次世代sequencerは、かなりギャップが大きいような気がするが、何とかしないといけない。。。

 では、その先はどうなるのか。。。結構難しい話かもしれないが、何とか読み間違えをしないようにと思う。ただ、この前に新聞で見たが、今年の将棋の名人戦で流れを変えたのは、読み間違えだったとあったような。。。プロでもそうだから、というのは許されないと思う。こちらも別の意味でプロなので。少なくとも2013年に飛躍するために、読み違えないように、さらにその先に続くようにと考えるきっかけになった古いものであった。

 わたなべしるす


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次元、将棋、雲の上。。(12/12)

2012年12月12日 (水)

 高校時代に教えて頂いた二人の先生(長井先生:学年主任(数学)、3年次副担任(江島先生:英語))から、11月の今治西高校での「蛍雪記念講演会」のあとに手紙とmailを頂いた。とても懐かしく、うれしかった。どちらの先生も退職されているが、少人数で生徒さんを指導されていると伺い、そのactivityに感動した。その学年主任をされていた、長井先生から進路についての本を頂いた。ちょうど、九州出張だったので、ぱらぱらとめくり、その内容の豊富さというか、細かさに感動した。1年から3年まで、何をどのように考え、生徒指導を行うのか、それによって、どのように進路を考えるのか。渡辺がこれまで出前講義でキャリア教育を行ってきたが、それとは、レベルが違うというか、次元が違う気がした。渡辺のものが、時系列で2次元くらいはあるかもしれないものを、もっと俯瞰的に見ていて、3次元以上、時間軸を考えると、4次元以上のもの、数学的にはn次元とでも言えるような、そうしたコンセプトの元に、指導して頂いたことに感動した。こうした戦略とか戦術のことを自分なりに考え始めたのは、そんなに前ではない。と考えると、まだ超えられない、師匠という大きな壁を感じた。

 前にも書いたかもしれないが、将棋のプロが差し手を考えているときの脳の状態を理化学研究所と共同で研究しているとか。よく頭の中を見てみたいというが、それができる時代になったのかもしれない。さらに、先日の記事で、一般の人でも、将棋のプロまではいかないまでも、脳みそのactiveな部分を、活性化できると。では、一般の人でもプロになれるかというと、そうはいかない。脳みそ以外の部分で何か重要なものがあるような気がする。そういえば、小学校の時の友達で、将棋がとても強いのがいた。どうやっても勝てなかった。すごい集中力を見せていたような気がする。その時代から、自分とは次元の違う脳みその使い方を知っていたというか、鍛えていたというか。。。また、数学の問題を解くときに、ぱっと、補助線を引けるやつもいた。この両者に共通しているのは、俯瞰的に見て、より高い次元でその物事を見ているのではという気がする。もちろん、今考えればであって、その当時は、何をどうしようもなく、勝てない将棋、補助線を引かないやり方での数学の解法を考えていたような。。。。

DSCN2181.JPG そんな俯瞰的なことといえば、飛行機の中から見る「雲の発達」もそうなのかもしれない。できている形は様々なで、あれをコンピューターで予測できるのだろうか。上から見た雲と、同じものを下から見たら、また違って見えるだろうし、中に入れば、かなりの衝撃がある。飛行機に乗った方なら、わかるのではないだろうか。雲の発達が植物の何かに見えるような気もするが、雲を作るのには遺伝子、DNAは関係していないはずである。でも、似ているのは、。。。と考えると、自然の観察はどこまでも奥が深いものなのであろう。ちょっとずつかもしれないが、植物の理解が自然全体の理解につながるような気がした。


 わたなべしるす

 PS. 今日は、2012/12/12というとても「ごろ」のよい日である。いちに、いちに、いちに、。。少しずつでは歩いていけるというか、歩こうと思える日であった。少しずつ。。。

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自然、自然とは。。、自然だけでなくても・・・・(12/6)

2012年12月 6日 (木)

 昨日から今日にかけて、低気圧が日本を通過し、北陸、東北、北海道方面では、雪、風のために交通機関に対して大きな影響が出ているというニュースが飛びかっている。そういえば、昨日からの九州方面への出張では、飛行機がかなり揺れたし、向かい風が強いとかいっていたような。これから数ヶ月は、この風の影響で、これに類した交通機関への影響が大きく出るのではと。自然の猛威というか、自然のすごさというのは、昨年の3/11の震災以降、竜巻などこれまでになったようなものも。そういえば、「爆弾低気圧」という単語が今年の流行語大賞の候補にもなっていたような。。。

 また、「自然」という単語は幅広く使われる。今日のどこかの新聞紙上にあった記事を読んで、自然を改めて考えさせられた。アメリカのどこかの国立公園でオオカミがいなくなり、生態系が変化したということで、別の場所からオオカミを持ってきたと。。。これによって、オオカミがいた時代の生態系に戻りつつあると。。。これを考えた時、どちらが自然なのか。結構難しい問題のような気がする。新聞にもあったが、どちらも人間の都合で、こうなっているわけで。。。こうしたことは、別にアメリカの国立公園に限った話ではなく、日本の中にもあると思う。農業を考えた時にも、自然農法というのがある。何もしないというわけではないだろうが、限りなく、作物が持つ能力を使って栽培するというものだろう。一方で、通常は農薬と化学肥料で栽培する。どちらがよいのか。。。ただ、作物の育種を学んだものからすると、元々野生にあった植物を作物にするという栽培化があり、さらに、近年の交雑による品種改良があった。つまり、自然にあったものから見たら、いろいろな品種に分化し、おいしい食卓になっている。では、こうした品種改良がなく、自然のままの小さな果実を食べるというのがよいのだろうか。。。これも考えないといけない問題のような気がする。もちろん、フキ、ツクシ、ゼンマイなど、自然のままのものを食するような場合もあるわけであるが。。。

DSCN4959.JPG こうした自然に学ぶというか、自然から考えさせられることもあるが、そうでないものかも学ぶことはたくさんある。とある、マンガを読んでいたら、こんな言葉に出くわした。「一度廻りはじめた水車は水がつきるまで廻り続けなくてはならぬ」と。。。子供の頃に水車がある環境ではなかったが、動き始めたものを止めるというは、ものすごいエネルギーがかかる。田植え前に用水路に大量の水が流れると、それまでとは比べものにならないくらい、早い水の流れになって、怖い思いをしたこともある。もちろん、動かし始めるところも、止めるのと同じくらいのエネルギーが必要となる。また、考えようによっては、先のオオカミの話に通じるものがあるようにも感じる。何かイベントが起きると、それが終わるまで、止まらない。。。良きにつけ、悪きにつけ。。。少しでも自然と共存できるようにと思ってみた路面電車と芝生でした。。。

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 わたなべしるす

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ゆるゆるいきましょう

2012年12月 4日 (火)

こんにちは。
当ラボのゆるキャラ担当です。

さて、先日行われたゆるキャラグランプリ2012バリィさんがグランプリになりました。

われらがボスの出身地、愛媛県今治市のゆるキャラです。


banner1.gif去年のグランプリはというと
そう、「くまモン」です。

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熊本出身の学生がおられます。
くまもんグッズをもってらっしゃいました

そういう私の出身地は滋賀県。
滋賀県のゆるキャラといえば、

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はい、みなさんご存知、「ひこにゃん」です。
ゆるキャラブームの火付け役と言っていいのではないでしょうか。

では、ここ宮城県のゆるキャラもご紹介いたしましょう。

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このこ、かなりのポテンシャルを秘めています。
人気のゆるキャラは線が少ないという常識をぶち壊してほしいですね。
顔だけみると線が少ないので、いける気がします。

むすび丸」といいます。
ゆるキャラグランプリ2013が開催された際は、ぜひむすび丸に投票してください。


M1、D2は就職活動、M2は修士論文と、学生はみな忙しい時期に入りました。
気負いせずに、緩めるところは緩めていきたいですね。

ゆるキャラ担当がお届けしました。

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