東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

卒業おめでとう

2014年3月27日 (木)

今日は、東北大学の卒業式でした。

そこで、渡辺グループ恒例・卒業の会と先日の野依科学奨励賞のお祝いがダブルで行われました。あー、あと大坂さんの研究科長賞受賞おめでとうも兼ねてます。

今日のケーキはTERRACE Lにて。今回はショーケースのケーキではなく、予約していたアントルメ2個を持って帰ります。よろよろしているなべもと。

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そのアントルメがこれだ!どーん!クールのアントルメと、イチゴのショートケーキのアントルメです。どっちもおいしそうです。

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早速、切って皆で頂きました。その間の大坂さんとなべさん。無事卒業ぷらす、研究科長賞を頂いた大坂さんと、昨日、野依科学奨励賞を頂いたなべさん。賞状を見せっこする男2人。そして笑顔のすどーさん。

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曽根さんは、盾を持ったなべさんとピース!みんな無事卒業でき、うれしそうです。

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ケーキを囲みつつ、思い出話に花が咲きます。

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追いコンに来られなかった、M2三浦さんへの記念品と色紙も贈呈しました。ニットのきんちゃくと、ポーチです。かわいらしいイメージが三浦さんにぴったりで選びました。

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ますたーず、どくたーずには、それぞれサプライズで写真集を作り、メッセージを入れて贈呈しました!M1なべもとが就活の中、こっそり企画していたものです。喜んでもらえました!

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また、卒業生からは、卒業記念品の贈呈が!ティーポットと、ケーキ皿を頂きました。今までケーキ皿がなかったから、茶たくを使っていたのです。ありがとう、大切に使います!

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卒業生に一言づつ言葉を頂き、最後に、なべさんから一言頂きました。それぞれのメンバーとの出会いを、丁寧に語るなべさん。その横で、パノラマ写真を撮る私。右側に田口さんが居るんだけど、どうしても切れちゃって何回も撮ってしまった。すいません。

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おおさかくん、すどうくん、おおしまくん、そねさん。2 or 5年間、ラボを盛り立ててくれ、ありがとうございました。本当にお疲れ様でした!最後にみんなで集合写真を撮りました。

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卒業生の皆さん。ラボでの生活では、良いことも、悪いこともあったと思います。しかし、それは長い人生のたった一部に過ぎません。大事なのはこれから、面白いのもこれからです。奇しくも、コンピューターの分野において革命をもたらした2人が同じような言葉を残しています。

 

問題は未来だ。だから私は過去を振り返らない。

(ビル・ゲイツ マイクロソフト創業者)

 

昔を振り返るのはここでやめにしよう。大切なのは明日何が起きるかだ。

(スティーブ・ジョブス アップル創業者)

 

これからを前向きに考えて、自分の道を進んで下さい。皆さんのますますの飛躍をお祈りしています。

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増子

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平成25年度野依科学奨励賞、表彰式(3/25)

2014年3月25日 (火)

 朝は10oCを下回っていても日中は20oC近い気温。春らしくなり、サクラの開花は確か、積算温度だったような。。。。なので、以外と例年通りくらいに仙台も開花となるのでしょうか。。。そんなことを言うと、また、雪でも降ってはいけないので。。。一方、東京は春真っ盛り。ソメイヨシノも開花したとか。。。。いろいろな色のストックが咲き、気温も高く、初夏という感じでした。これが仙台との物理的な距離なのだと。。。

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DSCN1974.JPG さて、3/4にお知らせしました、野依科学奨励賞の表彰式が、国立科学博物館・地球館特別会議室で執り行われました。最初の集合場所は講堂でとても歴史を感じる木造の建築物で、表彰式の場所は、地球館2Fの日本の飛行機の歴史などが展示されているすぐとなり。表彰式まで少し時間があったので、ちょっとだけの見学でしたが、子供の頃には「紙飛行機」の自由研究をしたこともあり、初の「ジェットエンジン」の設計図が展示されてあったのは、感動でした。もう少し早めに、会場に来ることができればと思ったのですが、年度末の所用で。。。またの機会にゆっくりとと思います。

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DSCN1986.JPG 表彰式は粛々と。。。最初に主催者代表挨拶と言うことで、国立科学博物館館長・林良博様より、今回の表彰が12回目であり、博物館の達人と言うところから、この賞が始まっていると。。。。表彰式に続いて、この賞の冠となっている野依良治博士からお祝いの言葉が。。。。たくさんの言葉を頂きましたが、心に残ったのは、身近な自然の観察の大切さ、継続は力であると言うこと。2020年には東京オリンピックであり、そこには文化交流もあると。。。この東京オリンピックで日本の存在感を発進することの重要性とその時に日本国を見直すよい機会であるので、スポーツに限らず、それぞれの分野で活躍してほしいと。また、科学的力を身につけることが生きていく上での糧になると。確かに考えることは、どんなことをしていても大事な訳で。。。そうした中から、科学人材が生まれ、かつての科学立国日本が復活すると。。。そのためにも、新しいこと、誰もやらないこと、常識からはずれていることへのチャレンジの重要性を。。。そういえば、かつてのミニ重点領域と呼ばれ、磯貝先生が代表をされていた自家不和合性研究の中で磯貝先生が、「この領域の中で是非、チャレンジングなことをしてほしいと。。。」というのを思い出しました。最後に、もちろん、科学者になる方もいるかもしれないけど、そうでない様々な可能性と活躍の場を見いだす、広げる工夫をと。。

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DSCN2000.JPG 交流会ではサイエンスコミュニケーターの方が座長をされ、最初に20 secで自己紹介。それに続いて、野依博士に質問しようのコーナー。時間の関係で2つの質問に答えて下さいました。1つ目が「子供時代に熱中していたことはなんですか??」。野依博士の子供時代はテレビがない時代。また、電話もそれぞれの家になくて、呼び出し電話だったと。自宅ではそんなことはなかったですが、母親の実家にいくと、たぶん、発電機だと思うのですが、それを回して、交換手を呼んで。。。と言う電話機。もちろん、近所の方も使いにきていたような。終わったあとに、交換手から金額はいくらというのが知らされていたような気がするので。。。今でこそ、いろいろなスポーツがありますが、昔はみんな野球をしていた。また、野山で遊んでいたと。理由は簡単、うちに帰ってもおもしろいことがないから。蓄音機はあったそうですが。。。ここまで聞くと、渡辺より、1周り以上上だと思いますが、何せ、渡辺の実家は田舎でしたので。。。なので、少しのずれはあるかもしれないですが、テレビが白黒で存在していたり、電話機は途中から、存在していたり。。。でも、同じように基本、外が暗くなるまで、野球をして、野山で遊んで。その当たりは同じでした。野依博士の頃は、スーパーマーケットがなかった時代と言うことで、自給自足。ニワトリを飼育し、採卵するヒト、魚を釣るヒト、野菜を作るヒト、それらが物々交換をして助け合う、そんな時代。その当たりは、余り変わらないかも。。。確かに、醤油、お米がなくて、隣に借りに行ったことは、しばしば。お風呂も自分で沸かす。これも同じでした。子供の頃、渡辺もこれが仕事でした。何ともいえず、昔を懐かしんでいたら、。。。急にこちらに質問が降られて、余りに急で「はい!」と答えたのしか覚えていませんでした。緊張をしていたのだなと。。。

DSCN2010.JPG もう一つの質問が「ノーベル賞を取ったときの感想」。受賞者に「ノーベル賞はほしいですか??」と。子供たちはどう思ったのか。。。渡辺は師匠の日向先生に植物の品種改良ではノーベル生理医学賞は難しいと。。。短稈の品種改良をしてノーベル平和賞というのはあったと。。。それへの貢献も難しいような。。。自家不和合性では。。。と言うことを聞いていたので。。。ただ、ここでもサイエンスの話として、チャレンジしないといけない。ヒトと同じことをやってはいけない。違うことをやるのは、大変であるが、それが独創性ということ。最近のヒトと外れているといじめになるという世の中はいけないと。。これはなるほどでした。科学立国日本の復活にはこのあたりからかと。また、1番になることが大事ということで、以前にとある会合で、野依先生とご一緒したことがあり、「1番になることの重要性」を切々と説いていたのを思い出しました。

 最後のコーナーが、それぞれの受賞者から、なぜこのような研究をしたのか、何がわかったのか。その中でのとっておきの一枚。小中学生の研究は、これという実験の写真がほとんど。自分が研究発表をしても、苦労した写真を載せるだろうと。。。そういえば、1992-1993年頃にRT-PCRで、SRK9の部分断片が増えたときに、暗室の中で「やったー!!!」と叫んだのを、ふと思い出しました。こうした発表に対して、野依博士から「おもしろいと思ったことの意義を問われると。。。」。。たしかに。。。「本当に、その研究はおもしろいの??」。「情報過多の時代に、好奇心というのはどこから来るのか。」という質問も。これは、大学人としてもしっかり考えないといけない問題だと。。。また、励ましの言葉として、評価されないことを気にしない、うまくいっていることはたいしたことがない、うまくいかないときにこそ、次への大きな飛躍があると。それをチャンスとしてつかまないといけないと。。。たしかに。。で、渡辺の活動を発表した訳ですが、これまでの500件を超える出前講義、そこで届いた手紙への返事。そうした中で知り合った子供たちと将来、Nature, Scienceを目指す人材に出会いたいと。。。で、この1枚という写真には、里庄町ご出身の原子核物理学などの基礎をつくられた仁科芳雄先生の「環境が人を創り、人が環境を創る」と言う感動した写真を。これも出前講義に出かけたので、出会えた1枚。と言うプレゼンに対して、こうした活動を高く評価頂くとともに、今日生まれた子供は22世紀まで生きるのだろうと。なので、21世紀だけでなく、22世紀のことを考えて、教育研究をしてほしいと。。。。ありがとうございました。

DSCN1865.JPG 最後になりましたが、この賞を頂けたのは、渡辺の活動が評価されたと言うだけでなく、アウトリーチ活動を行う上で、各地域でサポートを頂きました数多くの先生のおかげです。ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。


 わたなべしるす

 PS. 表彰式の席の上には、本賞の審査員コメントが。。。高く評価頂いたこと。さらにこれをどの様に発展させるのかという宿題も頂きました。しっかりとその宿題に今後取り組みたいと思います。ありがとうございました。

DSCN2009.JPG PS.のPS. 5年前に東北大で「科学者の卵」を始めたとき、この企画の他大学もあわせた全国大会が。。。その中に、筑波大がfollowしている長野県の小学生が。たくさんの野生動物の骨格標本をつくっている方が。渡辺は小学校の頃に、昆虫採集と標本作りはしたことがあっても、動物の骨格標本は。。無理でした。動物は苦手で。。。その小学生が今や中学生になって、この賞を受賞していて、ずいぶん久しぶりお会いして、当たり前ですが、しっかりしていて。。。そんな時の流れも感じました。何より、おめでとう。4月からは、高校生とか。気分も新たにがんばって下さい。また、どこかでお会いできるのを楽しみにして。。。また、渡辺が1名での参加だったので、たくさんの写真も撮影頂きました。ありがとうございました。

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DSCN2008.JPG PS.のPS.のPS. 今日は春の選抜高校野球で、母校・今治西が第2試合に出場。。。。結果は。。。。聞かないでおきましょう。。。なんともいえない。。。。何か考えることが大事なような。。。何を???。。。これが難しいですが。。。。簡単なようで、そうでなくて。。。。応援の皆様、お疲れ様でした。。。。



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焼豚玉子飯を頂く

2014年3月25日 (火)

今治のB級グルメ、焼豚玉子飯のたれを以前お土産に頂いていたため、本日作ってみました。

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・焼豚玉子飯 材料(1人前)

玉子 ---- 1個(お好みで2個でもいいかも)

焼豚 ---- 何枚か

たれ ---- お好みで

ご飯 ---- 茶碗1杯分~丼1杯分


・作り方


①とりあえず、ご飯を炊く。

ラボにあった、2011年産のひとめぼれを炊くことにする。給水時間を長めに取ろうとし、炊飯を忘れる。坂園さんが気づいて、炊飯してくれてほっとする。おたおたしており、写真を取り忘れる。

 

②目玉焼きを焼く。

半熟が良かろう、という判断の下、人数分じゃんじゃん焼く。お腹がすき始める。

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③焼豚を切って、暖める。

目玉焼きを焼く間、焼き豚を切ってもらう。お腹がすいたので、はじっこの部分をつまみ食いする。また、焼き豚は暖かい方が美味しかろう、という意見が出、焼き豚を電子レンジで温める案が浮上する。しかし、フライパンで焼いて、たれを先に絡めるという方法もある、という情報が新たに得られたため、それを採用する。たれがあたたまり、しょうがの香りがする・・・。お腹が空きすぎて、このまま食べてもいいんじゃね?という気がしてくる。

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④セルフサービスでトッピングする。

ご飯にたれをかけ、焼き豚をトッピングした後、目玉焼きを載せる、という部分をセルフサービスで各自行う。おーー、それっぽい!と言ってニヤニヤする。

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⑤食べる。

目玉焼きをくずしながら頂く。2011年産のひとめぼれはボソボソであったが、たれの甘さと目玉焼きのトロトロにかき消され、あまり気にならずに食べられた。焼き豚が照り照りで非常に良い感じである。美味しく頂いた。

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このたれが甘くて非常に美味しいんですよね。

これで焼きおにぎりを作ったら美味しいんじゃないか、とか、色々案が出てました。

 

お土産で下さった方、ありがとうございました!

なべさん、出張中に食べてすいません!美味しかったですーー!!

 

 

増子(鈴木)

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【出前講義】「東北バイオ教育プロジェクト」研究成果発表会・コメンテーター(3/23)

2014年3月23日 (日)

 昨日までの寒さも少し和らぎ、春らしくなってきたようです。。。天気予報を見ると、1 weekほどは暖かく、10oCを超えるようです。そんな中で、今年度最後のアウトリーチ活動が、「東北バイオ教育プロジェクト」研究成果発表会・コメンテーター「東北バイオ教育プロジェクト」は、協和発酵キリン、リバネスのサポートによる東日本大震災復興支援プロジェクト。岩手、宮城、福島の6校の高校、高専の生徒さんたちによるバイオ研究。この中の1校、福島県立新地高等学校の「環境制御型農業における育成培地の研究」を実際に学校に訪問して指導したり、あるいは福島県内での発表会のポスターでコメントしたりして。。。その研究内容を発表。他には、発酵、バイオ燃料生産、堆肥、自然浄化、多糖バイオマスなどあり、より現場思考の研究という実感でした。

DSCN1966.JPG ハツカダイコンの水耕栽培というチャレンジングなテーマというのは、昨年の学校訪問と出前講義の時からわかっていたのですが、葉菜類・花菜類の水耕栽培というのは、これまでも農業高校などへの出前講義で拝見していましたが、根菜類での水耕栽培はかなり難しいというのが実情です。それでもやってみようというのが、よいことだと。。。それでも昨年7月に伺ったときより、ずいぶんと球形のハツカダイコンになっていたのは、かなり進歩したのだなと。。。もう少し発展させるためにも、通常の土での栽培をしているときにダイコンの根系が土壌からどの様な影響を受けるのか、そうしたことをもう少し考えてみると言うのがよいのでは。「つち」という物理的に堅いものから、どの様な影響を受けるのか、そんなことをヒントにして。。。。それが、ハツカダイコンの本当の姿を知ることにつながり、植物の不思議を知ることになるのであろうと思いますので。あと、高校生の発表で気にかけてないのが光条件。「ルクス」と言う単位で計っているようですが、確か、これはヒトが明るいと感じるかどうか。そうでなくて、そこに光の密度がどれくらいあるのか、という「光量子密度」を計ることが大事で、単位は、マイクロアインシュタインというのだったと。光量子密度計は簡単に手元には入るものではないですが、どこかとコラボして、やってみて下さい。

 これで何とか今年度のアウトリーチ活動も終わりました。また、新年度から気分も新たにlabの研究の発展とともに、アウトリーチ活動もできればと。。。それが、東北復興、日本の復興に人材育成という形で、貢献できるのでしょうから。。。


 わたなべしるす

 PS. 6校の中で唯一の高専の発表は、一関高専。そこで実験指導をされているのは、渡辺が農学部で助手をしたとき、学生実験、研究室で指導をしていた中川先生。世の中狭いなと。。。さらなる発表を期待しております。また、岩手県立高田高校の指導をされていたのは、渡辺の分野で助教授の菅野先生のお弟子さんであった慶應大の伊藤先生。今は、藻類の研究をされているという感じでした。


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育種、農業、グローバル(3/21, 22追記)

2014年3月21日 (金)

 今日、明日と仙台で日本育種学会。仙台開催はたぶん、1996年以来。当時は、日向教授の下で助手をしていて、プレゼンにはスライドを使っていたような。。。スライドといって、わからない世代もいるのでは。。。ポジフィルムというか。。。1997年12月に岩手大に異動になって、1998年にも開催した。それ以来の身近での開催。岩手の時は、スライドからOHPシートへの変換の年。途中でOHPの映写機のランプが切れて、慌てたり。。。それから考えると、ずいぶんと時代がたった。変わったことは、1996, 1998年はいずれも秋開催。今ほど、温暖化してなく、それなり天候のよい条件での開催だったような。雨が降ったとか、そんなことも覚えてないので、たぶん、そうしたこともなかったのだろう。。。ただ、今回は春開催。昨日、今日と積雪。足下が悪い中での、来仙というのは申し訳なかったと思う。以前は、春開催は、関東近郊だったのが、開催地の東京からの距離というか、半径を大きくしたので、仙台も入ったとか。春の開催地ではサクラの開花を見るという楽しみもあった。今回は、沿岸低気圧が爆弾低気圧になり、仙台で2cm、ただ、少し寒気が降りるのが大きければ、10cmを越えていたであろう。実際、岩手の沿岸では、かなりの積雪だったとか。。。交通も大変になるし、来る方も大変。育種をするときにも栽培適地を考えて、それぞれの品種を育成する。適地適作がよいのであろうが、できるだけ、広域で栽培するために、より適応範囲の広い育種をする。ただ、季節外れの大雪のようなものまで対応することはできない。なので、この冬の大雪による雪害は甚大なものがあった。せめて開催地くらい、温暖なというか、適地でできればと思う。もちろん、たまに雪を見るのもよいことなのかもしれないが。。。

DSCN1962.JPG 品種改良はよりよい食糧になるように。ということはもちろんであるが、時代の要請もある。昔から見たら、トマトがトマトくさいというか、青くさいというか、トマトらしさが亡くなっている感はある。それも時代の要請であれば。。。ただ、もう少し「旬」というの意識しての栽培になれば、農作物を作る方も食べる方もちがうのだと思う。旬の時期に食べる野菜、果物とそうでない時期とでは、味の濃さというか、そうしたものがちがうと感じる。せっかく食べるのだから、できるだけ旬のものを食べたい。だれとしゃべっていたときか、忘れたが、最近は、道の駅などでの作った農家が見えるような野菜、果物を食すとか。小さな農家というか、そうしたたぐいの人たちも出荷できるそういうのが、これまでの野菜の味がするとか。。。遺伝的に考えれば、品種が持つ遺伝子の力と実際に栽培する環境の複合的な作用で、味など、品種特性が出てくる。その意味では、よりおいしく作るために、遺伝子以外のものも、十分に考えないといけない、そんなことも考えさせられる。

 そうしたネコの額のような狭いところでの集約農業は、グローバルな農業展開とどう対抗するというか、どの様に対応するのか、。。。とても難しい問題である。グローバルという文字で、愛媛の今治からは、ずいぶんたくさんのタオル産業が海外に出た。一方で、最近は、「今治タオル」というブランドで、今治での生産も戻ってきたと思う。もちろん、タオル生産という工業と農業とは、先の気象の影響を考えると簡単な問題ではない。ただ、これから先に起こるであろうグローバル化に対して、何らかのことを考えないといけない。もちろん、それは、農業という栽培をする側だけでなく、品種改良をする側である種苗会社出会ったり、その基礎を考えているわれわれのような研究者サイドも。さらには、日本の細やかで、先端的な工学力との融合など、もっと幅広く考えないといけないのであろう。そうすることが、育種という総合学問が考えるべきことであり、残り20年弱となった研究者としての人生を改めて、現場から考え直してみないといけないと。そんなことを色々な方々と話をして、考えさせられた。とてもよい刺激であった。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. 3/22(土)、今日で学会も終わり。比較的早く帰る方も。。。もちろん、ポスターの忘れ物も。14:00現在で、10枚のポスターの忘れ物も。。。。その一方で、ポスターが入った筒を、置きっ放しで、それを廃棄して下さいとのコメントもついて。。。「旅の恥は何とか。。。。。」といっても、名前と電話番号まで書いて、捨てて下さいというのは。。。。観光地に行ってもできるだけゴミは持ち帰りましょうという時代。もう少し、きちんとした対応がなされるべきでないかと。これを読んでいる高校生、大学生、大学院生の皆さん。こうしたことはしないように。。。ヒトとして。。。。だと思います。

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