東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

【出前講義】平成25年度宮城県仙台第三高等学校SSH中間発表会・コメンテーター(11/15)

2013年11月15日 (金)

 仙台も数日前に初雪。ずいぶん朝が寒かったですが、今朝は少し落ち着いて穏やかな朝でした。今日、明日と仙台三高のSSH、コアSSHの発表会。午前がSSHの概要と研究授業公開。午後がそれらについての研究協議という形で。概要では、これまでの取り組みのお話しがあり、「国際性」という点では、海外での英語での発表、東北大の研究所主催の高校の部で英語での発表を予定しているとか。この世代から、英語への取り組みというのはよいことだと思いますし、継続してほしいことだと。。。

DSCN0554.JPG 公開授業は「地学」、「課題研究基礎(化学)」、「英語」、「情報」。福島高校、小松高校で拝見したことがあり、ずいぶん久しぶりでした。「地学」では、鉱物を偏光板を使っての観察。渡辺自身、高校で地学を履修していなかったのはありますが、鉱物は子供の頃に、自然科学教室で近くで水晶を拾ったり、花コウ岩がたくさん出るところでもあったので、。。意外と鉱物というか、石にはそれなりに思い入れというか。。。ただ、偏光板を使ったことはなかったような。いろいろとこちらも考えさせられました。「課題研究基礎(化学)」はモル濃度。塩酸を中和実験でちょうどpHが7.0になるかということ。いろいろとトライして、失敗することも大事な仕事だと。。。あとになって、この失敗は活きるのではと。高校時代から白衣を着て実験しているのも新鮮というか。昔はそんなことなく、大学に行って、実験をする時に白衣をgetした時のうれしさ。。。ふと、思い出しました。実験をする時に、自分たちの班だけのことを見ていて、他の班の状況を確認しないのは、時代の流れでしょうか。渡辺の頃なら、どこがうまくいくかというのを見ていてというか、それを調べる担当がいたり。。。。(実際には、研究授業だったので、緊張していて余り動き回らなかったようでした。。。)

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DSCN0556.JPG 「英語」では、柳田理科雄の「空想科学読本」を題材として、その内容を英語で表現。子供の頃に見ていた「仮面ライダー」、「宇宙戦艦ヤマト」などの科学的問題点などをコメントしている本で、渡辺自身も数冊読んだことがあり、楽しみました。それを使っているのが、科学との接点であり、それを英語でというのは、。。。難しいと思いました。渡辺には、。。それをこなしている今の高校生に感服。。という場面でした。「情報」では、パソコンを使って「統計」の平均、分散ということを理解する。SSHなどを見て、統計処理というのは、結構頭を抱えているような内容でもあり。。。これは、なるほどと。。他の高校でも参考になるのではと。。。

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DSCN0559.JPG 午後は午前の研究授業についての研究協議会。「英語」の取り組みとして、英語でしゃべるということでは、外国の小学生向けの英語の教材からスタートしたとか。。。。とても大変なことだと思いました。英語がだめであった渡辺が今の時代の高校生でなくてよかったと。。(ではいけないのですが。。。)。英語についての議論が多く、今回の研究授業以外にも、自分の好きなもの、ことを英語で10minくらいで説明するということをやっているとか。朝の時間外の時間帯で。。。なるほどと。。最後になりますが、お世話になった関係の先生方にお礼申し上げます。明日は、コアSSHでお世話になります。

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 わたなべしるす

 PS. 仙台三が共学になってどれくらいなのか。。。正確にわからないのですが、理数科でも1/4くらいは女子がいる状態に。少しずつ、共学化が進行しているのでしょうか。

 PS.のPS. 参加されていた他校の先生方が宮城県内だけであったのは、少し残念でした。。。

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青い花、複雑系、新たなる進化(11/14)

2013年11月14日 (木)

 先週の土曜日は科学者の卵養成講座のお世話役であった。いつもなら、3-4名の異なる学部の先生方で運営なのであるが、その日は2名の先生が出張、1名の先生はこのプログラムの全国大会への参加。結局、農学部の先生と2名で。前半は工学部の先生がお話し頂いたが、酵素、Enzymeがkey wordで、最後の話題が「花色」。青いバラ、青いカーネーションというのは市販されているが、現実的には青と言うより、紫に近い色。それをもっと変えて、青い色にしたいと。ただ、色が変化するというのは、酵素反応だけの問題でなく、pHだったり、錯体を形成する金属イオンの配位の問題だったり。単純ではない。というか、遺伝学をやっているものには、あり得ないような複雑系を理解しないといけなくなり、どうも苦手である。昨日の新聞にこれまでとはちがう植物の青色を使ってと言うのが。研究チームの中に、「愛媛県農林水産研究所」というのを見つけて。。。そんなこともしているのだと。。。ふるさとの花卉園芸がこれでまた幅が広がるのではと。。。

 複雑系というか、ここでもよく将棋のことを取り上げる。へたくそであるが、それなりに棋譜を見て、なるほどと思うことはある。ただ、どちらが有利なのかというのは、どうも間だ、というか、ずっとわからないような気がする。年間を通じていくつもの棋戦があるので、楽しめる。小学校の頃、もう少し単純な系というか、「チェス」をやったこともあったが、今では、それぞれのコマの配置と動かし方も覚えていない。チェスももちろん、奥深さはあるものの、将棋の方が楽しいと思ったのは、複雑というか、自分のコマが相手のコマになったり、その逆になったり。。。序盤には飛車、角というのを維持したいが、終盤ではそれを切ってでも、勝負に出るとか。コマの交換をしたりして。。。それが余計に複雑さをもたらしているのであろう。また、これが手筋とか、定跡とかというのが、時代によって変化し、進化しているところも複雑さの原因かもしれない。

DSCN0470.JPG 久しぶりに将棋とかと思うが、昔の研究室にあったような将棋盤とか、麻雀パイというのは今ではなくなった。碁盤と碁石は、研究科のどこかで見たことがあったような。囲碁はできないが、五並べというか、連珠ならできる。久しぶりと言えば、アルバイトに来た学生さんに、DNAからアミノ酸への翻訳とか、相同性検索とか。。。ほんの10年少し前までは学生がやるよりも早かった。というか、このweb siteでこうすればよいとか、十分な戦力であった。ところが、いまではもちろん、理屈というか理論はわかっているが、いざ、やろうとすると、どこに何があってと、。。。しばし頭を抱えた。学生最初の頃は、DNASISというのがあって、読んだ塩基配列を翻訳して、とかもちろん、net環境でなく。。。そのうちに、databaseができて、相同性検索というのが、日本米国欧州の3ヶ所でできるようになり、遺伝子登録も。最初の遺伝子登録は、そういえば、netでなくて、floppyにdataを入れて送ったような。。。1990年代半ばの話しであるが。。。頭の中ではわかっていて、あの頃と比べて衰えてないと思っても、そうはいかない。。。その衰えを別の器用さというか、要領で何とかしているという感じかもしれない。netを駆使して。。。そのぶん、ちがうところであたらな進化をしていると思わないと、やっていて寂しくなる。昔であれば、その1点だけを見詰めていたのを、少し高いところと言うほどではないかもしれないが、物事全体を見て、師匠から学んだ、ここはこの一手、ここは少し手順を変えての一手、ということを考えることができるようになったことが、前とはちがう「新たなる進化」なのだろう。立ち位置を変えないで、何も進化しないのでは、10年先を見すえることなどできないのかもしれない。そういえば、10年先を見すえてというプロジェクトのことがあった。さらなる「新たなる進化」をして、紫と言われない青いと言われる花になれるように。。。

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 わたなべしるす

 PS. 関門海峡の橋が架かって、40年になるらしい。あまりイメージがない。小学校の頃のイベントだったからであろうか。それよりは、瀬戸大橋が開通し、道路と鉄道で本州、四国が結ばれた時の感動の方が。。。もちろん、あの頃は大学生になっていて。。。宇高連絡線がなくなる方が、寂しかったような。。。。それはそれで。。。いずれ時代の流れはあっという間。時代の流れを読み、流れを乗り切ることが大事なのであろう。。。

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近況報告

2013年11月14日 (木)

 こんにちは。報告が遅れてしまいましたが、先月より基礎ゼミの縁で渡辺教授の研究室で学生アルバイトを始めさせていただくことになりました農学部1年の木幡です。このHPへは渡辺教授の基礎ゼミメンバーとして夏までにも何度か記事を投稿させていただきましたが、学生バイトとしての投稿は今回で初めてになります。

 ここ数日で一気に寒さが厳しくなり、秋まで元気だった植物たちも、あるいは休眠をはじめ、またあるいは枯死してしまい、これから少しさびしい季節になってしまいますね。基礎ゼミの野菜栽培で半年間観察を続けていたバナナクリーム唐辛子も秋になり成長を盛り返して収穫が多くなったところでしたが、この寒さで成長が止まってしまったようです。成長していく様子を見るのは楽しいものでしたし、基礎ゼミでの発表内容もたくさん提供してくれました。もっと早くにリタイヤしたキュウリも含めて野菜たちには感謝するばかりです。来年からも、小規模ながら野菜の栽培を続けていきたいと思います。

写真1.jpg 10月30日、最後の収穫。今までほんとにありがとう! とうがらし君。

 蛇足ですが、下の写真の手前に見えるごちゃっとした物は、現在アパートのベランダに持ち込んで管理している人工湿地「ミニ尾瀬」です。どんな植物にもそれぞれの魅力がありますが、その中で特に私を魅了してやまないのが高層湿原に生きる植物たちです。冷温かつ貧栄養、貧酸素という過酷な環境のなかで、小型化、食虫化など独自の進化を遂げた植物たちにはその小さくか弱そうなたたずまいの中に不思議な魅力があるものです。国内では関東北部の尾瀬ヶ原などでこれらの植生を見ることができます。この人工湿地ではモウセンゴケ類、ウメバチソウ、トキソウ、サギソウ、サワギキョウ、ハエトリソウなどの植物を栽培しており、高層湿原の環境を再現するため、夏には水槽用のクーラーを用いて冷水を作り、栽培かご全体をそこに浸して栽培しています。

写真2.jpg ここにきて気温も低くなり、この小さな湿地の植物たちも冬支度を始めるころです。残念ながら上にあげた植物たちはどれも冬芽を作って地上部が枯れてしまい写真の中では見ることができません。

写真3.jpg こちらは、今年の春に芽吹いた時の写真です。来春の芽吹きも今から待ち遠しくて仕方ありません。

 この先も大学での研究として植物に関わる一方で、一園芸家としていろいろな植物の栽培に挑戦、あるいは自生地観察の旅を続けてゆきたいものです。

 最後に、この度の基礎ゼミ発表会において私たちのポスター発表が高く評価されたことは今後の大学生活やその先の研究にも活かすことができるような非常に貴重な経験になりました。発表に導いてくださった渡辺教授をはじめ、ポスター作製の際に協力していただいた研究室の先輩方や共にポスター編集に携わった友人らにはこの場を借りて心から感謝いたします。

 以上、長くなりましたが、挨拶ならびに近況報告でした。


 農学部1年・木幡

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【招待講演】第7回東北大学基礎ゼミFD・ワークショップ講師「作物栽培、観察、経済、双方向コミュニケーションによる毎日が基礎ゼミ」(11/12, 14追記・写真追加)

2013年11月12日 (火)

 今年度は前期、1年生の「基礎ゼミ」を担当しました。実に7年ぶりでした。7年前には「植物の花粉と雌ずいの相互作用とその現象を制御する遺伝子の解析」と題して、サイエンスをやるぞということと、もちろん、観察をしてほしいと言うことの両立を目指したのですが、タイトルがそもそも難しすぎて、集まった受講生のほとんどが第4, 5志望で。。。。なにをしたら、受講生を満足させることができるのかなど、実際にやりながら、苦労したのを思い出します。その間に、出前講義を行ったり、いろいろと講義をするという上で、たくさんのことを学んだような気がします。その反省にたっての今年の基礎ゼミ。「野菜・果物を盆栽として育ててみよう-栽培を通して、観察眼を養い、栽培の大変さも理解してみよう-」と題して、昨年の今頃から、シラバスの登録などを行ったような。。

DSCN0553.JPG 4月になり、受講したいという1年生からmailがきて、作物の栽培知識はないですが。。。というのもあったり、。そうした質問には、小学校時代から考えれば、ヒマワリ、ヘチマなどを栽培している訳で、そのことを思い出して、チャレンジしてほしいと。。。集まってくれたのは、医学部、工学部、農学部、法学部、薬学部、理学部という多様な学生さんでした。講義、ゼミ発表HPへの記事の掲載などを通じて、いろいろなことを学んだのではないかと思います。なにより、4人のチャレンジャーな受講生が、ポスター発表をして、最優秀賞とプレゼンテーション賞のdouble受賞。指導してきた側としては、うれしい限りでした。

 そんな基礎ゼミでしたが、この基礎ゼミを学生さんたちが高く評価頂いたようで、その関係で、次年度、基礎ゼミを担当される教員向けの「第7回東北大学基礎ゼミFD・ワークショップ」の講師に選んで頂き、「作物栽培、観察、経済、双方向コミュニケーションによる毎日が基礎ゼミ--2006年度の基礎ゼミの反省を踏まえて、何を考え、どの様に対応したのか--」と題して、話をしてきました。時間ばかり気になって。。。もう少しこう説明したらとか、あれも話せばよかったというのがあったのですが。。。その後に、ワークショップがあったので、ここでご一緒した先生方には、こちらの意図は通じたと思います。

全体会②.JPG 渡辺の報告のあとには、高等教育開発推進センターの中川先生から「フィールドワークをとおして日本史を学ぼう」というテーマで、学内、大学近郊を調査したり、震災後の古文書の修復、ということにトライされていて、体験を通じていろいろなことを学ぶという点では、渡辺と共通したことではないかと。あと、参加した学生さんからコメント。特に気になったのは「様々な学部からの受講生の受け入れ」ということ。渡辺の基礎ゼミでも多様な学部からの参加でしたし、遺伝的な多様性というのは何より大事ですので。。。自家不和合性を研究しているものからすれば。。3人目は、理学部の板先生、国際高等研究教育機構の田中先生の「【君天】君が天文学者になるセメスター」。田中先生には、科学者の卵養成講座でも、何年もお世話になっております。発展コースで受講して苦労をした卵の受講生がいたのを思い出しました。受験的思考からの脱出。決まったパターンでなくて、自分で考えるということの大切さをいわれていたのは、感動でした。渡辺の基礎ゼミと共通していたのは、できるだけ講義をしない、HPなどを活用した情報交換、身近な疑問をしっかり考える、自分で選択できる、自己責任を持たせる、新しい価値観・教育観。。。などなど。一方、こちらが欠落していた点として「基礎ゼミをどの様に実施するかという実施計画書の提出」。どの作物をどの様に栽培し、できたらどの様に食したい。経費はこれくらいに抑えたい。というようなことをまた、機会があれば、これも枠の中に入れておけば、よりよいものになるのではと思いました。参考になりました。

ワークショップ①.JPG 後半は、3つのグループに分かれて、グループ形式のワークショップ。議論の内容は、材料として使うものの「倫理性」。植物を使っていると、倫理がないのかと言われると難しいのですが、動物の場合は。。というが、難しいところだと思います。MRIを使うとか、材料物性というような倫理とは余り関係ないというような。。テーマはトップダウンか、ボトムアップか。。。ボトムアップがよいのは最もですが、卒論、修論くらいまでは、教員側からテーマを出すという訳なので。。。そう考えれば、この段階で余り背伸びをする必要はないのでは。。。という気がしますが。。。もちろん、いろいろな考え方もあると思いますが。。。今回のことが、次年度から基礎ゼミを行う教員の方々の何らかの参考になれば、幸いです。

ワークショップ③.JPG 最後になりました、今回の企画に招待してくれました関内先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、こうしたことでお役にたてれれば、幸いです。


 わたなべしする

 PS. 会場の前には、渡辺の学生さんが発表したポスターが掲示されていて、左肩には受賞の札も見えました。うれしい限りでした。ありがとうございました。

DSCN0552.JPG PS.のPS. 田中先生の発表スライドに、卵の受講生がいるのを見つけました。第2期生のスライドでした。その時に「君天」をされていた皆さん、元気にされているでしょうか。。と、気になりました。

 PS.のPS.のPS. 後半のワークショップにも科学者の卵養成講座でお世話になっている、浅虫の経塚先生にお会いしました。12月の寒い時期になりますが、今年度の発展コースでお世話になります。よろしくお願いいたします。

 PS.のPS.のPS.のPS. 11/14、朝、全学教育企画係の方から、当日の講義、ワークショップ風景の写真を頂きました。ありがとうございました。全体の会議像がわかりやすくなったのではないかと思います。多くの方々の参考になれば、幸いです。ありがとうございました。

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入れ替え、青天井、積み上げ(11/11)

2013年11月11日 (月)

 今年も残すところ、あと、50日あまり。ずいぶんとやり残したことがあるように思っていて、それを何とか少なくとも年内に片付けないと。。。ただ、多くの場合、年内と言うよりも年度という単位の方が、優先するというか、そちらの方が意味があったりする。そう考えれば、まだ、もう少し余裕があるのかもしれないが、年あがければ、学位の審査などがあり、あっという間に、年度末になるのが常である。何かが終わる時、それを継承するのか、それともそれをやめて、新しいことをするのか。とても悩ましい。大学等のように新しい学年が進むたびに、少なからず、入れ替えが生じる。組織である限り、どんな入れ替えがあっても、その入れ替えに耐えて、さらなる進化をしないといけないと思うのだが、なかなか難しい。そんなことを考えながら、残りの時間を過ごすことを考えないといけない季節になったのかもしれない。

DSCN0443.JPG それと共に、科学は常に進歩している。日々、新しい論文が出て、こんなことができるんだと思うこともあれば、この発想は、やられたと思うこともある。そうしたものを吸収して、いかに進化して、次の一手を打てるかと言うことでもある。そのためにも、自分の枠組みの中にとどまるのではなくて、新しい領域と融合したり、これまでは、こんなこととこんなことは、一緒にやらないだろうというようなことを発想しないといけない時代になったような気がする。そう考えると、何の世界もそうかもしれないが、青天井である。どんな発想をするのか、それに基づいて、新しいことをやるのか。もちろん、必要に応じて、実験等の入れ替えも必要になってくる。青天井と言うことは競争であり、それは相手との競争だけでなく、一方で時間との競争ということでもある。

 天井の上には、また天井があった。これはこれまでもたくさん経験してきた。だからこそ、それを反省して、その次に進まないといけない。論文が掲載されるというイベントは、その一瞬かもしれないが、その前には、長い積み上げと歴史がある。自分たちの研究と言うことだけでなく、自分の研究室、その領域、関連領域、科学全体というか。。。そう考えれば、長い歴史の延長線上に積み上げられたものとして、今の結果がある。先のことを見るのはもちろん大切であるが、それまでに何が起こって、それは何をどうしたから、そうなったのか。そうしたことを考えれば、今、何をすべきかと言うことは、ある程度わかってくるのではないだろうか。今やることを理解し、その先をどうするかと言うことを積み上げることができれば、物事はずいぶんと進歩するように思う。残り50日ほどで、どれくらい積み上げができるか、それによって、2014年がどうなるかが決まるように思う。そのためにも、最後の「火事場のばか力」で、。。。。まずは、出前講義で届いている手紙の返事を書くことを仕上げよう。。。。

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 わたなべしるす

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