東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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【出前講義】愛媛県立西条高等学校・特別講義「農学・生命科学入門--アブラナ科植物の自家不和合性と研究者への道--」(12/9, 10追記)

2013年12月 9日 (月)

 午前中は、玉川中で、鴨部小、九和小との合同での「ふるさと出前授業」。午後は空き時間ができたこともあり、西条高等学校へ。西条高校では昨年も、田口先生、日浅先生にお世話になり、講義を行いました。今回は、以前、松山北高校でお世話になった矢野先生にorganize頂きました。講義の内容は、前半が「植物の生殖と自家不和合性」、後半が「キャリア教育」という9月の今治西高校10月の宇都宮女子高校での講義と同じパターンで。いつも時間配分で前半がしゃべりすぎなので、なるだけ、後半に重きを置いて。。。と思ったのですが、前半のサイエンスのところが盛り上がりました。

DSCN0774.JPG 作物の花の名前は、知っている生徒さんにはそれなりに問題ないのかもしれないですが、知らない生徒さんには、身近に畑があってもみていない。。。この自然をいかせないのは、もったいないと。。。そうした注意力が、いろいろなことへの注意力になりますので。また、ヒマワリとハチの問題。これは、どこの高校でも同じですが、花が咲く時期、いわゆる、旬という問題と重なるのかもしれないですが、その時期を知らなくなっているのだなと。。。キュウリが年中食べることができるのはよいことかもしれないですが、がわからない、いつがその栽培適期か知らないというのは、少し問題だろうと。。。どこかの高校と同じで、ヒマワリの花の次は、。。。「チューリップ」。もちろん、冷静に夏の花から、春の花にいくのはおかしいと訂正してくれる生徒さんもいましたが。。。その当たりの感覚をつけることで、ずいぶんと世の中が変わるはずなので。ぜひ。ぜひ、磨いて下さい。

DSCN0777.JPG 後半の進路というか、キャリア教育のところでは、しっかりあやとりができる生徒さんも。また、渡辺と同じように小学校の頃は田舎で学校まで信号もなく、車がよけてくれるというか、怒られる訳ですが。。。。そうした経験をしている方も。その経験を忘れず、これからに活かして下さい。どこのタイミングでなにをどの様に考えるかでこれから先、ずいぶんと人生が変わってくるはずです。そうしたこともいろいろな例を交えてお話ししました。何か心に残るというか、気になったことがあれば。。それを糧に、これからがんばって下さい。それから、大学院で渡辺のところで遺伝学をやりたいという方。しっかりと遺伝学、植物学などの基礎を大学で学んで、また、何より、自分で考えるということの大切さを理解して、一緒に実験できるのを楽しみにしていますので。最後に話をした「組織論」のように、野望に燃えてがんばって下さい。

DSCN0779.JPG 最後になりましたが、お世話頂いた、矢野先生をはじめとする関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。次年度以降もこうした形での連携ができればと思います。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 西条高校と今治西高校は、できた経緯を考えると、西条高校が本校で今治西高校がその分校。分校の卒業生が、本校に教えに行くというのは。。。。時が時であれば。。。なかったのではと。。。もちろん、そんなことをいっている時代ではないのかもしれないですが、不思議な感じでした。

DSCN0780.JPG PS.のPS. いくつかの高校でサイエンスの話をするのに「宇宙戦艦ヤマト」を出すのですが、今年、renewalしたのを見ている高校生がいない。。。タキオン粒子波動砲ワープなど、科学の塊と思っているのですが。。。今の高校生などにはすごい科学力に見えないのでしょうか。。。。何とも不思議な。。その当たりに「理科離れ」の解決点があるのではないかと。。。。そんなことをふと。。。

 PS.のPS.のPS. 先日の豊岡高校への出張でも山陰本線が単線で遅れて。。。予讃線も同じ単線。遅れが結構出ていたりして。。。新幹線で普段遅れることがないのを見ていると。。。複線化するというのは、大きなことなのだと。。。あと、四国には先日なくなった漫画家のやなせたかしがデザインした「アンパンマン列車」が。今回、新しくなったと。。。これもある種の地方色で。。。よいものだと。。

DSCN0781.JPG PS.のPS.のPS.のPS. 西条高校がある伊予西条の駅には「新幹線の生みの親 十河信二記念館」というのが。この方は、西条高校の卒業生で、国鉄総裁も務めた方。。。愛媛にはこうした偉人もいらっしゃるのだと。。。いろいろなところに、出かけてみるものだと。。。

DSCN0773.JPG PS.のPS.のPS.のPS.のPS. 12/10, 西条高校でお世話になった矢野先生から、西条高校のHPにも記事が掲載された連絡を頂きました。ありがとうございました。


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2013年12月 9日 (月)

お久しぶりです。大嶋です。

最近寒いですね。土日はすごく人がにぎわっていてどうしたのかと思っていたのですが、
どうやら光のページェントが始まったみたいです。
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もうこんな時期が来たのですね。
仙台6年目の自分にとっては、もう6回目の冬です。
6年も同じ土地にいるといろいろな思い出ができますね。
週末は学部の時の友達が久しぶりに仙台に来てくれて、
なんやかんやと話をしました。
同期が結婚したり、海外で仕事をしていたりという話を聞くと、
今の自分は何をやっているのかと思ったり、もっと頑張らないといけないと思ったり、
心がせわしなくなります。
みんな仙台出身というわけでもないのに、大学の4年間を仙台で一緒に過ごし、
気が付けばみんな仙台にはもういなくなってしまいました。
本当に縁って不思議だなと思います。
6年前はこのラボに来るとは思っていなかったけれど、
今はこのラボにいて、この日記を書いています。
これからどんな人生を送っていくのかまだまだ、
先のことは分からないので、想像してみるとわくわくもし、また怖さも感じます。
いい縁が舞い込んでくることを願って、頑張っていきたいと思います。
M2 大嶋

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【出前講義】今治市立玉川中学校、鴨部小学校、九和小学校「花の不思議な世界」(2013年度ふるさと出前授業-4)(12/9)

2013年12月 9日 (月)

 先週の土曜日は、鹿児島でのコアSSHの発表会日曜日には、今治南高の別府先生にお世話になり、今後の出前講義、野菜の準備などを頂き。。。今週からは、6月に、昔で言う、今治市越智郡管内の小学校で始まった「ふるさと出前授業」。今年度の第2弾が、今週、12/9-13までの5日間で8コマの講義。早くに秋冬の出前講義予定が決まりそうだったこともあり、昨年に続き、今治小学校校長の高橋先生が7月中に企画頂き、旧今治市内の小学校はいくつかにお邪魔できなかったくらいでほぼ達成。今回は、昔の玉川町の小学校、中学校にも。また、造船所がたくさんある波止浜地区にも。新しいところで講義ができるのは、何よりです。

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DSCN0738.JPG さて、冬の陣、最初は旧玉川町から。今治市の水源である「玉川ダム」があったり、海岸ルートでなく、山越えで松山に抜ける道路も整備され、道路もずいぶんとよくなりました。なにより、中学校と小学校の合同(玉川中鴨部小九和小)というのも初めての試みでした。講義は「花の不思議な世界-」。朝から曇りがちで本格的な冬の寒さという中での講義のスタートでしたが、100名近い受講生の熱気で。旧玉川町と田畑に恵まれたところにしては、あれ、こんなことを知ってないのかなというところと、さすが、よく観察しているなというところ。リンゴ、ナシの栽培は、中山間地の方で作られていることもあって、。。せっかくの自然豊かな環境、しっかり日々の自然の変化を観察してもらえることができればと。。

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DSCN0760.JPG また、こちらから質問することに、必ず誰かはきちんと答えることができるのは、とてもすばらしいと。。。このあたりは先の自然の恩恵を十分活かして、理科というか、科学を考えているなと。。。リンゴの花から結実までのたくさんの不思議を話しましたが、自家不和合性、リンゴに蕚片が残っているというのには驚きがたくさんあったようです。ぜひ、この自然を活かして、日々、観察して下さい。最後に、中学生代表からの挨拶。とてもしっかりしていて、感動でした。ありがとうございました。また、どこかでお会いできれば。。。挨拶を頂いたあとに、各学校ごとに集合写真で、世界に情報発信。あっという間の1.5hrでした。講義の最後のところで、時間を気にしていたのもあって、リンゴの食べている部分は、雌しべ由来。それに対して、種子の部分は、両親の遺伝子由来。なので、自家不和合性があっても、問題ないということを説明するのをすっかり失念していました。HPを見て、また、それぞれの学校の先生方と考える時間を持って頂ければ、幸いです。

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DSCN0764.JPG 講義のあとには、3校の校長先生方と給食をご一緒して。昨今の教育問題など、いろいろなことを。よい刺激を頂きました。ありがとうございました。なにより、3人の校長先生方は、いずれも渡辺の高校の先輩方。。。こうした機会を頂ける先輩方に改めて感謝でした。

 最後になりましたが、玉川中学校校長・渡部先生、鴨部小学校校長・村上先生、九和小学校校長・池内先生、また、3校の関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。

 わたなべしるす

 PS. 鴨部小学校の6年生の担任の先生は、渡辺と高校時代の同期。。。。。文系と理系だったということと、当時は、45人の10クラス。知らない方の方が多いというのは、普通かもしれないですが。。。その先生は102。渡辺は104。隣の隣のクラスで。。。そのクラスにいったこともあったはずなのですが。。。何との世の中の狭いこと。。。今後ともよろしくお願いします。

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【出前講義】愛媛県立今治南高等学校・来年に向けての出前講義打合せ(12/8)

2013年12月 8日 (日)

 鹿児島での出前講義のあとは愛媛。今は便利です。九州新幹線なるものもあって。。。「かごしまちゅうおう」の次は「せんだい」???と思うのは、仙台の方かもしれないですが。。今でこそ、薩摩川内市といいますが。。。川内とかいて、せんだい。仙台市なら、川内と書いて、旧教養部のある、川内地区。ややこしいことを書いているかもしれないですが。九州新幹線はほとんどがトンネル。。。どれくらい外の風景があったでしょうか。

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DSCN0702.JPG 愛媛での最初は、愛媛県立今治南高等学校・別府先生と来年に向けての出前講義打合せ。今年も交配であったり、水稲の栽培実験等。イネの栽培実験は、仙台一との栽培地の気温、緯度の違いなどが違う条件での、出穂期などの比較。今年は十分にできなかったですので、その改善をどうするのか。どちらの学校もそうですが、鳥害対策。。。どこでも難しい問題です。うちの学生が農学部の牧野先生の水田をお借りして、栽培している水田も、鳥害とネズミなどの小動物の被害。。。頭を抱えます。

 この打合せと平行して、圃場、温室の見学。その時に、話題になったのが「頂芽優勢」、「無限成長性・有限成長性」。もちろん、それぞれは別の現象なのかもしれないですが、栽培というか、肥培管理をしている時に、キクのように特殊な仕立てをする場合には、これらをうまく考えないといけないというか、指導することが必要になるようです。こちらは花はたくさん咲かせればよいということで、主茎を早い段階で切除して、茎の数を多くして、より多くの施肥をして管理している訳ですが、アブラナ以外では、こちらが考えている以上の様々なことを考える必要があることを、こちらも考えるよい機会になりました。温室でこの時期に、トマト、キュウリの水耕栽培。。。仙台ではさすがに。。少しどころか、かなり難しい。。気温の違いがこんなにもと。。

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DSCN0728.JPG こうしたことを踏まえて、来年というか、来年度になるかもしれないですが、また、出前講義でうかがえることができればと。。。


 わたなべ拝

 PS. 2003年頃だったかと。まだ、岩手大・農学部の時代。地域連携をされていた先生にお願いされて、愛媛での農業問題というか、地域おこしというか、異業種フォーラムというようなのだったと思いますが。その時に、渡辺の前後に話をされたのが「さいさいきて屋」の方。。今回、10年ぶりくらいでお目にかかれました。当時話されていた、小さいなと頃が連携することで、大きくなると。。。それが大きく実現されていたのが、また感動でした。
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【出前講義】鹿児島県立錦江湾高等学校コアSSH発表会・コメンテーター(12/7)

2013年12月 7日 (土)

 今年は4回目の鹿児島です。2月にSSH発表会のコメンテーターとプレゼン指導8月はコアの計画発表会小学生向けの実験指導を仙台一、福島高校の生徒さんたちと。10月は育種学会で曽根さんが発表してくれました。それで今回は8月のコアSSHで計画したものの発表会。いつもなら、2日間という予定が取れるのですが、最近はどこも高校生がいろいろなactivityをしているようで、1日だけになりました。

DSCN0681.JPG 午前中は、京都大学・防災研究所附属火山活動研究センター・井口教授が「火山はなぜ噴火するのか--1年間1,000回爆発桜島のマグマ--」ということで、火山とそれに伴う災害の話し。前にも書いたことがあるかもしれないですが、鹿児島市には桜島があり、かなり火山活動が活発で、夏にもずいぶんと火山灰にやられました。このように近い距離に火山と県庁所在地があるというのも世界的に珍しいとか。。。講義では、桜島火山活動の歴史、火山噴火発生のメカニズム、桜島のマグマ供給システムと火山噴火予知、火山防災とその予測について、様々なトピックを交えて。興味深かったのは、桜島が島でなくて、九州と地続きになった「大正噴火とM7.1の地震の連動」。大正噴火と前兆群発地震の連動。。。また、今後10年間が、桜島の噴火にとって、何かある時期になるとか。。。。2030年頃には。。。。大噴火になると、火山灰で鳥居が埋没したこともあるとか。。。また、この大正噴火以降、これを越える火山噴火が20世紀以降で最大規模。。。。そう考えると、最近、小笠原諸島・西ノ島でも海底火山噴火、陸地形成がされているが、あれでも小規模とか。。。。また、火山灰の降下によって、交通が麻痺すると。道路であれば、1cmの堆積で。。。。2011/03/11の震災を経験したものには、昨今の日本での火山活動と大きな地震との関係はやっぱり気になるところ。これからどうなるのか、いろいろなことを考えさせられました。地球という時間軸からは、まだ短いことかもしれないですが、すでに、震災から1,000日。次の大きな地震のことも気になりますので。。。

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DSCN0686.JPG 講義のあとは、昼食をはさんでのポスター発表。かなりの参加校なので、4つのグループに分けて。。。ダイコンコンソーシアムからのスタートでしたが、このコアSSHでは、それ以外の理数の研究もwelcomeというか、そうしたほか領域への発展を目的としているので。。。そう考えると、ずいぶんとheteroになったと。。。研究対象が、ダイコン、イネ、津波、火山、バイオマス、遺伝相関などなど。。。deepなdiscussionができたのは何よりでした。また、次年度は、ぜひ、これをさらに発展させてほしいと。それが、このコアSSHの発展にもなりますので。

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DSCN0687.JPG 午後の特別講義として、鹿児島大・理・阿部教授から「マメ科植物と根瘤菌~共生の仕組みと窒素固定~」。窒素循環、工業的窒素固定(haber and Bosch法)、生物的窒素固定(ニトロゲナーゼ触媒)、単生窒素固定菌、共生窒素固定菌(マメ科、ヤシ科、シロアリ、ハンノキ、アカウキクサ)、マメ科の根瘤菌形成、根瘤菌と植物との相互作用という点についての現状とこれからの問題としての宿主特異性。根瘤菌と植物との相互作用は、自家不和合性をイメージするものがあって。。。少しこのあたりもカバーしないといけないと。。。最後に出ていた写真では、1995年に宮崎大での育種学会の時のシンポジウムでお世話になった、東先生も写っていたような。。。何かとても懐かしかったです。

 最後は、恒例の表彰。様々なポイントから・・・。なによりも、この1年間の活動であったり、今回のポスター発表がどれも甲乙つけがたく。。また、さらに精進してほしいというところについては、そうしたコメントも。。。今年度はコアSSHの中間年。次年度が最終年となる訳で、次にどの様に発展させるのかというのが、大きな問題であり、宿題でないかと。。。こちらもできるだけのことをしたいと思いますので。お世話になりました関係の先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。さらに発展することを祈念しておりますので。

DSCN0690.JPG わたなべしるす

 PS. 鹿児島までの行程は、仙台一の小松原先生と2名の生徒さんと偶然一緒。これから飛行機に乗る前にと言うところでお目にかかって。。。びっくりでした。世の中狭いです。また、会議の前日には、コアSSHのコアな先生方と食事をしながらの情報交換もできました。ありがとうございました。これからどう発展させればよいのか、そのために、こちらがどの様なサポートができるのか、というようなことが少し見えたような気がしました。次年度以降が楽しみになってきました。ありがとうございました。

 PS.のPS. 2011/03/11の大地震がどの様に、なぜ起きたのかということについて、金曜日のScienceに論文が出ていました。細かな内容まで理解できた訳ではないのですが。。。。

 PS.のPS.のPS. 午前中の講義の中に、桜島爆発記念碑に「本島ノ爆発ハ古来歴史ニ照シ後日復亦免レザルハ必然ノコトナルベシ 住民ハ理論ニ信頼セズ異変ヲ認知スル時ハ未然ニ避難ノ用意尤モ肝要トシ平素勤倹産ヲ活メ何時変災ニ遭モ路途ニ迷ハザル覚悟ナカルベカラズ 大正十三年一月 東桜島村」と。。。日頃からの備え、自主的に判断することの重要性を再認識させてくれたのでした。。。。

 PS.のPS.のPS.のPS. ポスター発表の時間に錦江湾高校の家庭科、理科実習助手の先生方とキャリア教育をはじめ、様々な教育問題について議論できました。ありがとうございました。また、折を見て、出前講義にうかがえれば、幸いです。

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