東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

【出前講義】鹿児島県立錦江湾高等学校・コアSSH連携キャリア教育「博士になろう!研究をしてみよう!」(12/15, 16日追記)

2012年12月15日 (土)

 2週連続の九州・鹿児島出張。これほど鹿児島が近い存在になるとは。。。今は九州新幹線もできて、博多からなら、1hrちょっと。鹿児島のterminalは、今は鹿児島中央駅といわれていますが、昔なら、「西鹿児島駅」。学生の頃に寝台列車(ブルートレイン)がたくさんあった頃には、帰省から仙台に戻るとき、「瀬戸」、「あさかぜ」、「富士」は乗ったことがあったのですが、「はやぶさ」には乗らずじまい。当時は、東京--西鹿児島間の寝台特急列車でした(乗客減少で、熊本が終点に途中からなってしまいましたが。。)。それくらい遠いところでした。出前講義に行く途中で食べた、鹿児島ラーメンの掲示に、「西鹿児島駅」を見つけたとき、うれしく、思わず、写真を撮ったのでした。

DSCN5012.JPG 今回の講義は、錦江湾高等学校・コアSSHとの連携で、小中学生向けに「キャリア教育」。前に、このHPでもこうした企画があることは、お知らせの通り。2週間前の12/1に、木町通小学校で行った「博士になろう!研究をしてみよう!」というタイトル。当日は昼頃から雨模様で。。プログラム全体としては、キャリア教育の前に、錦江湾高校の生徒さんたちによる理科実験。理科実験では、「樟脳ボート」、「液体窒素」、「ダイコン食味」。「樟脳ボート」、「ダイコン食味」は、先週のコアSSHの発表会でも実施されたものというか、高校連携というか。先週は石川の小松高校さんがやっていたものです。早速ここで活躍していたのが、何よりでした。いろいろなダイコンが展示され、最後はじゃんけんでgetするというおまけもありで。。。液体窒素でバナナを凍らせて、釘を打つというのは、この前の福島での小学生向けの実験教室でもありました。

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DSCN5014.JPG 渡辺のキャリア教育では、いつものように小学生から今に至るまでどのような道のりを歩いて来たのか。小さい時に失敗することがどれだけ大事かということ、大きくなって失敗したときは大変になると。道草をする過程で意外な発見があるとか。もちろん、なぜ、渡辺が科学者になったのか、きっかけが大事であると。もちろん、いろいろと夢は変わるかもしれないけど。。。今日の講義が何かのきっかけになればと思います。質問では、ダイコン辛味成分の分布の違いの理由、遺伝学実験の方法、雑種強勢のメカニズム等々。

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DSC00802.JPG 最後になりましたが、錦江湾高校の讃岐先生、樋之口先生にはお世話になりました。ありがとうございました。また、よりよい連携ができればと思います。

 これが今年最後のアウトリーチ活動。アウトリーチ活動がどうだったのかなどの自己評価というか、そうしたことは、また、年末に記したいと。。


 わたなべしるす

 PS. 福岡からの移動は、九州新幹線。車内放送で、「熊本の次は、せんだい」。川内とかいて、「せんだい」と読むので。今は、薩摩川内市になったところの駅ですが。。。ボー-と聞いていると、あれ???と思いたくなるような。仙台であれば、川内とかいたら、「かわうち」で、東北大の昔でいう、教養部があるところ。何かのご縁があるのでしょうかと思うくらい、不思議な感覚でした。

 PS.のPS. 今回の出張中にも、13時27分頃、福島県沖を震源とするM5.3の地震が。。。仙台はこの前ほど大きな搖れでなかったのが。。。いつまでも収まらないのが。。。

 PS.のPS.のPS. ダイコンコンソーシアムのHPにも関連記事を入れてあります。お時間のあるときに。

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プレゼンの妙と。。。。(12/13)

2012年12月13日 (木)

 プレゼン、プレゼンテーションはどこまでやっても難しいというか、これで完成ということにならない。といつも思う。講義ももちろんであるが、出前講義で最後、はしょらないといけないことになったり。。そんなときに、ちょうど、分子生物学会で、プレゼンについてのフォーラムがあるということで、このHPでも以前にお知らせしました。3名の現在走っている科研費・新学術領域の代表を務められている先生方の発表であり、ある種の壁を突破されてきた方のということもあり、。。これはと思ったわけです。

 さて、実際には、筑波大・深水先生(転写代謝システム)、京都大・松田先生(蛍光生体イメージ)、徳島大・高浜先生(免疫四次元空間)によるものでした。それぞれの先生方のこれという重たい言葉は、いくつかありました。プレゼンを聞く相手の方は誰なのか。時間を厳守すること。あと、聞く相手との駆け引きもあること。練習をすることは当然ですが、何か新しいプレゼンをやろうとしたとき、3ヶ月前から準備をすること。使ってはいけない言葉(とりあえず、一応、軽く、こんな感じです。)、知彼知己、百戦不殆という昔からの格言、原稿は必ず書く、スライドは1枚で1分、自分の悪い口癖を知り直す、ゆっくりしゃべる、餅は餅屋であり、餅は肉屋でない。とても参考になり、しびれるプレゼンでした。

DSCN1095.JPG プレゼンの中身もすごかったですが、3名のプレゼンの全体としての終了時間が終わったこと。もちろん、お世話役の筑波大・小林先生、三輪先生のorganize力があるにせよ。感動でした。ありがとうございました。これを参考にして、プレゼン力を磨きたいと思います。


 わたなべ拝

 PS. 「餅は餅屋」というのは、自分の指導教官であった日向先生がよく使われる言葉で、プロに任せなさいと。なるほど、だから、餅は肉屋ではないのだと。。。何より、今回のプレゼンで語られていた多くのことは、どこかで日向先生がよく言われていた。「スライドは1枚で1分」とか。いつの時代も、よいものはよいのだろうと。また、本題ではなかったが、「Nobody is more interested in your work than you are.」ということをいわれた先生も。解釈はいろいろあるかもしれないが、「あなたの仕事を知っているのは、あなたが一番なのだ。」というように解釈もできるとか。この言葉も、日向先生が実験の責任についてしゃべるときに、「あなたに任せてある実験は、世界の誰よりもそのことを知っている訳なのだから、きちんとしなさい。」と。。。昔のひとはよいことをいっていたのだ。もう一度、ノートをひっくり返し見ることにする。出張が開けたら。。。

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次元、将棋、雲の上。。(12/12)

2012年12月12日 (水)

 高校時代に教えて頂いた二人の先生(長井先生:学年主任(数学)、3年次副担任(江島先生:英語))から、11月の今治西高校での「蛍雪記念講演会」のあとに手紙とmailを頂いた。とても懐かしく、うれしかった。どちらの先生も退職されているが、少人数で生徒さんを指導されていると伺い、そのactivityに感動した。その学年主任をされていた、長井先生から進路についての本を頂いた。ちょうど、九州出張だったので、ぱらぱらとめくり、その内容の豊富さというか、細かさに感動した。1年から3年まで、何をどのように考え、生徒指導を行うのか、それによって、どのように進路を考えるのか。渡辺がこれまで出前講義でキャリア教育を行ってきたが、それとは、レベルが違うというか、次元が違う気がした。渡辺のものが、時系列で2次元くらいはあるかもしれないものを、もっと俯瞰的に見ていて、3次元以上、時間軸を考えると、4次元以上のもの、数学的にはn次元とでも言えるような、そうしたコンセプトの元に、指導して頂いたことに感動した。こうした戦略とか戦術のことを自分なりに考え始めたのは、そんなに前ではない。と考えると、まだ超えられない、師匠という大きな壁を感じた。

 前にも書いたかもしれないが、将棋のプロが差し手を考えているときの脳の状態を理化学研究所と共同で研究しているとか。よく頭の中を見てみたいというが、それができる時代になったのかもしれない。さらに、先日の記事で、一般の人でも、将棋のプロまではいかないまでも、脳みそのactiveな部分を、活性化できると。では、一般の人でもプロになれるかというと、そうはいかない。脳みそ以外の部分で何か重要なものがあるような気がする。そういえば、小学校の時の友達で、将棋がとても強いのがいた。どうやっても勝てなかった。すごい集中力を見せていたような気がする。その時代から、自分とは次元の違う脳みその使い方を知っていたというか、鍛えていたというか。。。また、数学の問題を解くときに、ぱっと、補助線を引けるやつもいた。この両者に共通しているのは、俯瞰的に見て、より高い次元でその物事を見ているのではという気がする。もちろん、今考えればであって、その当時は、何をどうしようもなく、勝てない将棋、補助線を引かないやり方での数学の解法を考えていたような。。。。

DSCN2181.JPG そんな俯瞰的なことといえば、飛行機の中から見る「雲の発達」もそうなのかもしれない。できている形は様々なで、あれをコンピューターで予測できるのだろうか。上から見た雲と、同じものを下から見たら、また違って見えるだろうし、中に入れば、かなりの衝撃がある。飛行機に乗った方なら、わかるのではないだろうか。雲の発達が植物の何かに見えるような気もするが、雲を作るのには遺伝子、DNAは関係していないはずである。でも、似ているのは、。。。と考えると、自然の観察はどこまでも奥が深いものなのであろう。ちょっとずつかもしれないが、植物の理解が自然全体の理解につながるような気がした。


 わたなべしるす

 PS. 今日は、2012/12/12というとても「ごろ」のよい日である。いちに、いちに、いちに、。。少しずつでは歩いていけるというか、歩こうと思える日であった。少しずつ。。。

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【出前講義】ふくしまサイエンススクールコミュニティーサイエンスフェア・「バナナからDNAをとろう、ヘチマの仲間」(12/9)

2012年12月 9日 (日)

 昨日は科学者の卵で高校生向けの講義。今日は福島高校コアSSHの企画との連動で、高校生といっしょに小学生向けの講座。これまでも、小学生向けの講座というのは、いろいろやってきましたが、高校生といっしょというのは、はじめてでした。前日の夕方からみぞれ交じりだったのが、夜には雪になり、朝には仙台で2cmの積雪。。。結構、困りました。で、出前講義の当日は、福島高校の卒業生で、高校時代SSH、科学者の卵をされていて、今は、渡辺の研究室でアルバイトをしてくれている南條さんにもお手伝い頂きました。

DSCN5000.JPG 講義としては、これまでもいくつかのところでやってきた「バナナからDNAをとろう」というのと、「ヘチマの仲間」。いずれの講座にも、15-20名ほどの方が参加頂きました。午前のバナナからDNAの方は、DNAとか、遺伝子という名前も知らないような小学校の低学年。一生懸命つぶして、濾過して、最後にDNAを析出させる。親子での参加で、あっという間に1hr弱の講座を終えました。南條さんに実験助手をしてもらっていましたが、それでも時間いっぱいいっぱいで。。みんな白い析出を見たときには、感動でした。最後に、広報から頂きました、東北大のシールとファイルを配布して。とても喜んでくれていました。講座の最後の枠でしたが、「ヘチマの仲間」つまり、ウリ科のいろいろなものを見てもらい、なぜ、スイカとか、メロンを横に切らないのか、メロンの茎が残っているものとないものがあるのかなど、。。参加をして頂いた中に、農家の方がいらして。さすが、毎日、観察しているのは、すごいと。。。そんな農家の方が、元は福島高校で数学の教員をされていた方とか。。。これまたびっくりでしたし。帰り際に、数学のパズルも頂きました。とてもよくできていて。南條さんと1つずつ、頂きました。ありがとうございました。

DSCN4999.JPG ポスターをゆっくり見る時間はなかったですが、1つだけ、福島第一中学の発表を。とてもしっかりしていましたが、気になったところをいくつかコメントして。。。あっという間に時間が終わったという1日でした。

 最後になりましたが、お世話になりました、福島高校・橋爪先生、原先生をはじめとする関係のみなさまにこの場を借りてお礼申し上げます。これを機にさらに交流できればと思います。ありがとうございました。


 わたなべしるす

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【出前講義】次世代型「科学者の卵養成講座」・キャリア教育「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」(12/8)

2012年12月 8日 (土)

 昨日まで錦江湾コアSSHなど、九州でした。また、昨日の夕方には、三陸沖でM7クラスの地震が。出張先にいるときに、これだけ大きな地震があるのも。。。電話での連絡がしばらくつかず、落ち着かないものです。研究室に戻って、無事なのを見ると、ほっとしました。あとは、週明けにlab memberとあって話ができれば。。。時間があった頃は、「3/11からという記事」を書いていたのですが、時間がなく。。ただ、毎月11日前後に揺れていたのを思い出し、危ない頃だったのかもしれません。なんとかは、忘れた頃にやってくるともいいますし。あと、昨年の3/11の2日前の3/9に前震というのがあったというのも、ニュースや心配を頂いたmailにあったので、明日は、少し気をつけておかないと。。。と思ったりしつつ。

DSCN4977.JPG 本題の「科学者の卵」前回は、日本植物生理学会との共同開催。オープン参加もありというこれまでとは違った形式。今回は従来通りで、渡辺が毎年担当しているキャリア教育。ちょうど、昨日、錦江湾コアSSHで講義した内容と同じversionのもの。時間的に余裕がなかったのに、少ししゃべりすぎたのかもしれません。いつものように小学校から現在までの自分を振り返り、その節目節目で何をどう考えたのか、また、高校生として、何を学ぶことが大切なのか、出前講義などであちこちに出かけて、今の高校生に何が必要と感じているのかなど。受講生も1, 2年生ですが、受験というのが目の前に少しは見えてきたのではと思っています。その意味では、どれかのスライドは、自分にとって、何かの刺激になったのではと思っています。進路を考えるきっかけ、こんなことをやりたいと思うきっかけ等々。

DSCN4983.JPG 今回の講義で感動だったのは、かなりの種類のあやとりができる受講生。すごかったです。このレベルの聴講生に会ったのは初めて。こちらもできないというか、忘れていたものを思い出したり。とてもすばらしいですね。


 わたなべしるす

 PS. あすは、福島高等学校コアSSH事業で、実験と講義で福島市内に伺います。お知らせの通り。今度は小学生に講義ができるのを楽しみにしつつ。。。卵の受講生にも明日、参加するという方も。うれしい限りです。

 PS.のPS. 前半は工学部の浅井先生の飛行機の話。子供頃に紙飛行機はたくさん作りました。いきものの話も出てきて、楽しかったです。何か共同研究のようなことができればと思った次第です。ありがとうございました。

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