東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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研究室ダイアリー

研究室の引っ越し、耐震改修工事、あと、半年の辛抱。。。。

2008年8月11日 (月)

渡辺の研究室がこの場所にできたのが、2005年4月でした。その間、農学研究所、遺伝生態研究センターとして使われていた建物に住んでいました。昨今の地震の騒ぎもあり、また、全国的に、耐震改修工事が行われています。うちの建物もその中にあり、建物ができ多一番古い部分は、1950年だそうです。。。。50年以上前です。。。。良く持ちこたえたものです。今日、引っ越しが終わり、渡辺がここに着任したような空間に戻りました。こうしてみると広い感じですが。。

そんなこともあり、とりあえず、半年間の狭い生活をして、2009年4月からは、新しい場所でまた、実験ができるようになります。この前の大学院入試で3名の新しい大学院生の方が来てくれることも決まりました。新しい場所をぜひ楽しみにしていてください。新しい学部学生さんもぜひいらしてください。新装開店の新しい場所で、実験の基盤も今年中にかなり進展が期待できそうです。

半年は長くて、短そうです。あっという間に、きれいな場所に移動できることを祈念しつつ。

さいごになりましたが、引っ越しをがんばってもらった、lab memberに感謝します。

わたなべしるす

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親子で学ぼう・大雄寺てらスクールで、出前講義

2008年8月11日 (月)

8/10に、栃木県大田原市で、市民向けの出前講義を行いました。
今までは、小学校、高校などが多かったのですが、今回は古い歴史のあるお寺でした。何か時代を200年以上前にもどった感じで、江戸時代にあった、寺子屋を思い出し、「読み書きそろばん」を思い出しながら、植物の生長、食糧、環境問題を講義してきました。

講義に先立ち、東北大大学院生の倉澤さん、長谷川さんが遺伝子とは何かと言うことで、実習、実験をやっていただき、子供たちは親御さんと不思議そうに遺伝子をみていました。彼女たちは、本学のSAとして活動していることもあり、子供さんたちへの接し方もなれたもので、こちらが驚くほどでした。

参加してくれた子供さんの年齢層も幅広く、講義をする上では、少々悩みましたが、いつの日か、植物、食糧、環境問題に興味を持ってくれることを祈るばかりでした。

そういえば、お寺の境内にハスの花が咲いていました。岩手大の21世紀COEを兼任していますが、その中に、「ザゼンソウ」という発熱植物の研究がありますが、ハスの花も発熱植物を思い出し、シャッターを押しました。お寺、ハス、ザゼンソウ、不思議なつながりかもしれません。

講義も有意義でしたが、いろいろと、考えさせられる、とても良い時間でした。

わたなべしるす

追伸 
8/13付けの下野新聞のweb siteにも紹介されました。

http://www.shimotsuke.co.jp/movienews/20080812/36378

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JST・SSH東北地区ミニコンソーシアム「アブラナプロジェクト」

2008年8月 7日 (木)

8/2-3に、岩手大に場所を借り、今年に入ってから、JST・SSHの高校で出前授業などを行ってきました。
その一環として、東北地区をモデルケースとして、ミニコンソーシアムを形成して、「アブラナプロジェクト」を推進してはということになり、その立ち上げなどを行いました。
アブラナ科植物は、モデル植物のシロイヌナズナから、キャベツ、ハクサイ、カブ、ダイコンなど身の回りの野菜がたくさんあります。それらを様々な角度から、研究しようというものです。遺伝子、色素、形態等々たくさんあります。年度内は、東北地区での研究推進ですが、できれば、全国に広げることができればと思っています。月末には、四国、10月には九州地区の高校で講義を行います。
こうしたプロジェクトを通して、植物に興味を持ち、環境、食糧などを解決できる人材育成ができればと思っています。
全国に広がることを楽しみにしつつ。

わたなべ

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立秋近くなれど。。

2008年8月 4日 (月)

8月になり、少しは涼しくなるのが、昔の仙台でした。少なくとも、小生が仙台に来た20年近く前は。。こんなところにも、地球的規模での変化が来ているのを実感します。

花屋さんの前を通ると、一足先に秋らしい花が目立つようになりました。今の暦と言うよりも、旧暦に合わせたかのように。その意味で、あと3日もすれば、立秋というのは、何となくうなずけます。

一歩先を考えるのは、やはりとっても難しいことですが、そのヒントは以外にも昔のことにあるのかもしれません。そんな気がしたりしています。

今日が、生命科学研究科の大学院入試でした。受験生の方は、この暑い中、本当にご苦労さまでした。研究室の方は、改修工事という大規模改修ですが、それを乗り越えた来年の4月からは新しい環境で実験できるのが楽しみな状態です。新しい学生さんと研究ができることを楽しみにしつつ。。

わたなべしるす

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19th International Conference on Arabidopsis Research参加中

2008年7月26日 (土)

皆さんこんにちは。PD諏訪部です。
水曜日から始まった19th International Conference on Arabidopsis Research(シロイヌナズナ国際学会)への参加のために、カナダ・モントリオールに来ています。今回はM2五十川さんとPD諏訪部の2名での参加です。今回の学会はシロイヌナズナに焦点を絞ったものですが、研究分野は遺伝学・分子生物学・生化学・生態学・進化学など様々で、毎日たくさんの発表があります。

シロイヌナズナはペンペン草に似た雑草ですが、植物研究ではモデル植物として世界中で使われています。僕たちが研究に使っているアブラナとは同じ科(family)に属しており、進化分類的にとても近縁な種です。今回は、そのシロイヌナズナ研究の世界情勢を確認することと、今後の学会発表に向けての調査を主な目的に参加しています。もちろん2人ともアブラナ研究の発表もします。
さすがモデル植物だけあり、研究の進捗スピードは目を見張るものがあります。例えば、遺伝子発現を制御する小さなRNA(small RNAと呼びます)は、その存在自身が数年前に明らかになったばかりですが、それによって植物の成長ステージや病害抵抗性がコントロールされていることが分かってきました。もちろん、これらはその道のトップグループの成果です。しかし、僕たちの研究室でもD1藤岡君がイネのsmall RNA研究を行っています。彼らのスピードに負けないように頑張りたいですね。うまく研究が進めば世界のトップグループの仲間入り!?かもしれません。
もう1つ驚いたことは、新たな学問分野がどんどん生み出されていることです。シロイヌナズナのゲノム情報は2000年にすべて解読されましたが、その情報を効率的に使ったchemical genetics(化学遺伝学とでもいうのでしょうか?)やEco/Evo genomics(生態・進化ゲノム学??)なる学問が生まれてきています。これらを、いかに自分たちの研究に融合し効率的に研究を進めるかがこれからのポイントなのかもしれません。多くの発表は最後に関係した研究者を紹介しますが、どのグループも大勢で多国籍です。現在、僕たちも国内外のいろんな方達とコラボしていますが、もっと研究フィールドを拡大して、いろんな角度から研究を展開しないといけないなと思いました。

もちろん現地調査(別名:観光)も忘れていません(笑)。1月のUCサンディエゴ・アメリカアカデミズムツアーに続き、McGill大学・カナダアカデミズムツアーを開催しました。モントリオールはフランス文化を踏襲したとても美しい街ですが、McGill大学はイギリス人James McGillの遺産によって1821年に設立された大学とのことです。街の中心(City Centre)にあり、歴史を感じる建物に囲まれた素敵なキャンパスは、人々の憩いの場所にもなっているようです。その中でも、考古学や生態学のラボが維持管理しているレッドパス博物館は素晴らしく、エジプトのミイラや恐竜の骨格標本などが展示してあります。化石・骨格標本マニアの五十川さんと諏訪部にとってはたまらない場所でした。日本では日常生活からかけ離れた研究という世界が、ここモントリオールでは日常生活に溶け込んでいます。日本の大学もこういうスタイルになるといいですね。
食べ物もとてもおいしく、毎日2人で食べ歩いています。昨日は90年近い歴史をもつベーグル屋まで地下鉄に乗って行ってきました。途中で道に迷い、現地の方の暖かさにも触れました(涙)。写真は今日のランチ、フライドポテトにチーズとグレービーソースをかけたもの。これもまた最高です。

だいぶ長くなりました。まだまだ書きたいことがありますが、これから五十川さんのポスターセッションがあるので、この辺で終わりにします。五十川さんにとっては初めての国際学会発表なので、きっとドキドキしていると思います。こっそり彼女の勇姿を見てきます。

今日で学会も中間地点です。残り2日、学会・観光に飛び回って自分たちの研究へのパワーを蓄えてこようと思います。

諏訪部

ついしん:
写真をクリックすると、大きく拡大して見られます。

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