しばらく先の話になるかもしれないですが、ご予定のつく方は、ぜひ、ご参加ください。
渡辺が併任しております、岩手大21COEが主催となり、渡辺が頂いている科研費・若手研究(S)が共催となるJoint Symposiumを10/27-29に開催します。副題として、「The effect of Climate Change on Biological Systems in Cold Regions」をつけてあり、ストレス、生殖、進化、等、複合的な観点からのシンポジウムになります。
場所は、岩手県盛岡市のAllina Hallです。参加は無料です。
渡辺は、アブラナ科植物の自家不和合性の最近の進歩についてお話をして、counter partとして、Penn State Univ.のProf. Kaoを招いて、ペチュニアを用いた配偶体型自家不和合性について、お話しいただきます。他にも国内外から著名な方をお招きしますので、ぜひ、ご参加ください。
みなさまとお会いできるのを楽しみにして。
岩手大・21COEのsiteもご覧ください。
http://www.iwate-u.ac.jp/coe/coesympo.html
わたなべしるす
2008年8月の記事です。
2008 21COE Joint Symposiumの開催(10/27-29)
2008年8月20日 (水)
共同研究成果:イネ・BT型細胞質雄性不稔の稔性回復機構解明
2008年8月11日 (月)
イネはアジアを中心とした数億の民の食糧であるとともに、近年はバイオエタノール、バイオマテリアルへの利用の可能性も示唆され、応用度の高いモデル植物といえる。イネを高収量で生産するための手法として、中国などでは雑種強勢によるF1品種育成がなされている。その基礎技術となるのが、細胞質雄性不稔である。
BT型細胞質雄性不稔は、品種Chinsurah Boro II細胞質に由来し、ORF79が蓄積することにより、不稔性が誘発されることは明らかになっていた。また、その稔性を回復させるために、PPR(pnetatricopeptide-repeat)タンパク質をコードするRF1が重要であることは示されていた。しかしながら、その分子機構は不明であった。
当研究室では、本学農学研究科・鳥山教授、名古屋大・杉田教授との共同研究により、ORF79タンパク質の蓄積の量的制御が不稔性に影響していること、RF1タンパク質が直接的に、atp6-orf79転写産物のプロセッシングを制御し、稔性を回復させていることを示した。今後はこの研究をさらに発展させて、さらなる分子メカニズムを解明したい。
この研究内容をPlant J. (2008) 55: 619-628に発表した。なお、Plant J.のImpact factorは、6.8である。
以上の論文のabstractは以下のリンクから是非ご覧ください。
http://dx.doi.org/10.1111/j.1365-313X.2008.03529.x
わたなべ