東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

News Release

2013年11月の記事です。

【お知らせ】生命科学セミナー「アブラナ科植物の雑種強勢について」を11月28日に開催

2013年11月20日 (水)

 生命科学セミナー「アブラナ科植物の雑種強勢について」を11月28日に開催します。今回は、神戸大学農学部の藤本 龍 准教授に、セミナーをお願いしました。

 藤本 龍 准教授は、東北大で学位を取得後、遺伝研、豪州・CSIROでPDをされ、その後、新潟大を経て、現在に至っています。PDのころから、epigeneticな制御に興味を持たれ、2010年にもこちらでセミナーをやって頂いております。現在では、だれもが注目している「雑種強勢」の分子メカニズムの解明に向けて、研究をされています。今回、来仙すると言うこともあり、セミナーをお願いした次第です。

↓クリックでポスターのPDF版がダウンロードできます(size=162kb)
2013 1128 セミナー要旨 Fujimoto R.jpg 雑種強勢でわかりやすい例は「トウモロコシ」かもしれないですが。。。今回は、アブラナ科のシロイヌナズナとハクサイを材料にして、現象面から現在どこまで理解されているかなどを、お話し頂けるものと思っております。この現象は、動植物を問わず、注目されている現象ですので、植物ではありますが、関連の様々な研究分野の方々も興味を持って、聞けるのではないかと思いますので、ぜひ、ご参加いただければと思います。

 11/28(Thr), 16:00~18:00に、生命科学研究科・本館会議室 (片平・3F)で行います。たくさんのご来場をお待ちしております。


 わたなべしるす

 PS. 翌日には「Nature Communications Open Access Seminar in 東北大」も開催されます。合わせてご参加下さい。

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【お知らせ・再々掲】『レポート力』アップのための情報探索入門--資料・情報の活用方法(4)--の講義、学部一年生向け、12/19(木)に実施(11/15)

2013年11月15日 (金)

 今年度は学部教育を例年になく、担当しているという感じです。前期が「基礎ゼミ」。後期は工学部1年生を主対象にした「生命科学B」。それと年末の12月の終わり頃に行うのが、「『レポート力』アップのための情報探索入門」。今年で3年連続。最初の案内は、この講義が決まった時の8/20に。そのあと、後期が始まる10/1に。今年は例年、講義が金曜日だったのが、木曜日に変更になったからと言うのもあるようで、少し受講生が減っていると伺い、残念。。。正規受講生は、50名程度と聞いています。渡辺の講義だけでも飛び込みでというのも、例年ありと言われておりますので、ほぼ、1ヶ月前になりましたので、改めて、お知らせしておきます。

 渡辺が担当するのは「『レポート力』アップのための情報探索入門」の12回目の講義。「資料・情報の活用方法(4), 研究活動の実際と情報検索(1)--自然科学分野」というタイトルで、渡辺の研究内容から始まり、大半の時間を基本、植物、遺伝学などかもしれないですが、そうした情報をどの様にpick upし、活用するかと言うこと。また、論文、レポートを書くためによく使うweb siteのURLも紹介します。最後は、論文を書いた時の雑誌の評価、あるいは個人の評価ということも。。。1年生ですぐに役に立つことは、論文などの情報収拾かもしれないですが、その後のことは、学部生、大学院生になってから。。。と思うなかれ、将来を見すえて、研究とか、論文の世界がそんな風になっているのだというのを、Impact Factor (IF), h-indexというなこともあわせて。。。百聞は一見にしかず。正規で受講していなくても、これまで渡辺の基礎ゼミをとったとか、生命科学Bをとったとか。何かの拍子にこのHPを見たなど、縁とは不思議なもので。。。

DSCN5086.JPG 再々掲なので、渡辺が担当するのは、

 講義名:『レポート力』アップのための情報探索入門--資料・情報の活用方法 (4), 研究活動の実際と情報探索①--自然科学分野--

 日時:12/19(木), 5講時(16:20-17:50)。川北講義棟A106です。


 では、上記の時間にお待ちしております。

DSCN5190.JPG
 わたなべしるす

 PS. 例年そうですが、出し物を用意しております。出し物???と思う方、ぜひ、お立ち寄りを。。。。

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【お知らせ】Nature Communications Open Access Seminar in 東北大を11月29日(金)に生命科学研究科講義室で開催(11/12, 27追記)

2013年11月12日 (火)

 昔であれば、論文というのは、冊子体で図書館で読むもの、あるいは、それをcopyして読むというのが、当たり前でした。いつ頃からでしょうか。On-lineでpdfをdownloadして読むようになったのは。2000年当たりからでしょうか。少しずつ多くなってきたのが。さらに、最近では、server上だけにpdfがあり、冊子体が存在しないようなJournalも多くなりました。また、そのHPでだれでも自由に読むことができるようにするために、著者側がコストを払う「Open Access」というのも一般化してきました。先日、Osaka et al. (2013)として発表した論文も、Open Accessにして、より多くの方々に読んで頂けるように。

 こうしたOpen Accessの波は、様々なJournalに波及している訳ですが、科学者であれば目指す最高峰、Natureではまだ実施されてないですが、その姉妹紙のNature Communicationsでは、それが可能。いつか、チャレンジしたいと思っていました。そんな時、とある発表会のブースで、nature publishing groupの方とお目にかかり、東北大で「Nature Communications Open Access Seminar」を企画したいのだと。。。こちらもそんな話が聞けるのであればと。。。話が決まったのは早かったのですが、様々なことがあり、ポスターを作成して、掲示できるのには、ずいぶんと時間がかかりました。。。すみません。セミナーは、

↓クリックするとPDF版ポスターをダウンロード出来ます。
(size=1.2Mb)
1112SEMINAR1.jpg日時:2013年11月29日(金) 16:00~18:30
場所:東北大学大学院生命科学研究科講義室(プロジェクト棟1F)
講師:Nature Communications Exective Editor, Dr. E. Gerstner
講演内容:世界におけるオープンアクセスジャーナルのトレンド、オープンアクセスジャーナルへの投稿について、カスタムセッション、質疑応答。カスタムセッションでは、あらかじめ、acceptをつかむために、どの様なことを考えればよいかと言うことを中心にお話しをお願いしてあります。
言語:英語

 ということで、11月最後の金曜日となりますが、多くの方々にセミナーにきて頂ければと思います。


 わたなべしるす

 PS. 11/27追記。当日は、nature publishing groupの方で、先着150名様に「Nature Communicationsのストラップ付カードケース(首からかけるものです)」を頂けると言うことです。これから論文を書くための何よりの励みになるのではと思います。

 また、とてもフランクなEditorですので、ぜひ、多くの方にご参加頂き、皆さんに積極的にご質問いただければと思います。


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【研究成果】次世代高速シークエンサーとアブラナ科植物3種の融合による乳頭細胞発現遺伝子群の解析と基盤構築をPlant Cell Physiol.に発表(11/2)

2013年11月 2日 (土)

 今年に入って、4報目の論文発表になります。いずれも自家不和合性関係で、Takada et al. (2013) G3, Hiroi et al. (2013) Ann. Bot., Sakazono et al. (2013) APPSに続いてとなりました。前にも書きましたが、2011/03/11の震災後、activityが下がっていたのが、ようやくもどりつつあるという感じです。特に今回の論文は、渡辺の研究室でも多くの学生、スタッフの方々の協力の賜物ですし、渡辺の研究室以外に、三重大大阪教育大奈良先端大名古屋大明治大スイス・チューリッヒ大、韓国・忠南大という多くの方々のProfessionalityを融合して、完成したものです。

F1.medium.gif 雌ずいにおいて、花粉と接着し、コミュニケーションするために特殊化した細胞といわれているのが雌ずい先端の「乳頭細胞、乳頭状突起細胞(papilla cell)」です。電子顕微鏡等で拡大すると、雌しべの先端がこの乳頭細胞で敷き詰められているのがよくわかります。これまで、花粉を含む葯での遺伝子発現は、イネミヤコグサ、アブラナなどで、マイクロアレイ法を用いて、網羅的に解析したことはありますが、乳頭細胞は雌ずいの先端に他の細胞と結合していることから、解析が容易ではありませんでした。また、サンプルの大きさも小さく、量を集めることも大変でした。そこで、以前にイネ葯タペート細胞だけを切り出し、遺伝子発現を行ったレーザーマイクロダイセクション法を適応し、また、植物材料には、自家不和合性種(Arabidopsis halleri, Brassica rapa)と自家和合性種(A. thaliana)を用いて、それらを比較することで、受粉反応の共通性、特異性を理解し、乳頭細胞で受粉反応が起きるためにどの様な遺伝子群が機能しているかを、次世代高速シークエンサーを用いて、解析しました。興味深いことは、不和合性種、和合性種を問わず、遺伝子発現では60%が共通しているということでした。これは、不和合性種でも、和合花粉を受粉した時には、花粉発芽、花粉管伸長などのイベントが起き、それらは、和合性種で起きていることと、同様な遺伝子を活用しているということを意味しているのだと思います。

DSCN0255.JPG 今回の論文は、発現遺伝子カタログというようなものになっていると思います。この次のステップとして、個々の遺伝子解析に向けて、研究を展開したいと思っています(Osaka et al. (2013) Cell type-specific transcriptome of Brassicaceae stigmatic papilla cells from a combination of laser microdissection and RNA sequencing. Plant Cell Physiol., 54: 1894-1906.)。なお、Plant Cell Physiol.の2012のImpact factorは、4.134です。この論文は、Open accessになっていますので、HPをごらんのどなたでもpdfを読んで頂けます。また、今回はわれわれの研究を評価頂き、11月号の表紙に取り上げて頂き(英文は公開、日本文は後ほど。。。)、あわせて、11月号の4つの興味深い論文であるResearch Highlightsにも採用されました(HPでは、まだ、10月号のままですが、。。)。改めて、共同研究の重要性を実感できた論文でした。ありがとうございました。乳頭細胞は、生殖特異的かもしれないですが、cell-cell communicationのモデルでもあります。そうした観点から見て頂ければ、多くの方々の実験のヒントになるのではと思います。ぜひ、お読み頂ければ、。。。百聞は一見にしかずですから

DSCN5785.JPG
 今年度もあと5ヶ月を切りましたが、これに続いて、より多くの論文を発表したいと。。。


 わたなべしるす

 PS. 新学術領域研究研究科のHPにも、関連記事を。。。合わせてご覧下さい。

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