東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

News Release

2011年2月の記事です。

【研究成果】イネ遺伝子発現ネットワーク解析統合データベース:OryzaExpressをPlant Cell Physiol.に発表(国内7研究室との共同研究; 2/11, 2/14追加)

2011年2月11日 (金)

 これまでに生殖器官における遺伝子発現をmicroarrayなどを利用して解析し、多くの論文を発表してきました。3年前にも、イネ葯のタペート細胞と花粉の発達過程にそっての遺伝子発現解析の論文があります(Suwabe et al. 2008, Hobo et al. 2008)。これらの大量のdataをきれいに消化するまで、解析するというのは、いわゆる、wetの解析をやっているわれわれには、どうしても無理があります。

 そこで、今年度の3月が最後となる、特定領域研究「植物ゲノム障壁」で、これまでにも共同研究を行っていた明治大・矢野さんを中心にしたグループとの共同研究で、OryzaExpressと銘打った統合データベースを国際誌Plant Cell Physiol.に発表しました(Hamada et al. (2011) Plant Cell Physiol. 52: 220-229)。この論文は、access freeとなっておりますので、ぜひ、pdfをよんで、databaseを活用していただければ幸いです。

DSCN5049.JPG これから、多くのdataをとるというdryの仕事も増えてくると思います。そうしたwetとdryをどう融合して、研究を発展させるかが、今後の重要なテーマだろうと思っています。

 なお、研究科のHPにも関連記事があるので、参考にしてほしい。


わたなべしるす

PS. Plant Cell Physiol. (2011) vol. 52, no. 2は、database特集号になっています。こんなのがあると使いやすいなというものに出会えるかもしれません。ぜひ、一度、ご覧下さい。イネ、アラビ以外にもトマトなどいろいろありますので。

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【研究成果】植物生殖遺伝領域のこの10年、これからの10年という抄録(Review article)をGenes Genet. Syst.に発表(2/8)

2011年2月 8日 (火)

 渡辺が仙台に研究室を持ってからこの4月で7年目を迎える。21世紀になってから、様々な科学分野でのトピック的な研究がたくさんあった。では、植物生殖遺伝という領域を考えた時どうであろう。自家不和合性研究を始めた当時、1990年代はじめは、その当時には、植物で唯一の細胞間での自他識別反応として注目され、世界でも多くの研究者がこの研究に取り組み、渡辺も多くの抄録、Review articleを書いた。しかし、それらの多くは、自家不和合性に限定されたものがほとんどであった。

 そんな折、国際誌Genes Genet. Syst.の編集委員から抄録の執筆をお願いされ、自家不和合性を含めた、植物生殖遺伝領域全体をまとめるようなものを記した。昨年、Natureに論文が採択されたこともpositiveに影響しているのかもしれない。そんなことも思った。

12.JPG 論文は、

 Suwabe, K., Suzuki, G., and Watanabe, M. (2010) Achievement of genetics in plant reproduction research: past decade for coming decade. Genes Genet. Syst. 85: 297-310.

Abstract: http://www.jstage.jst.go.jp/article/ggs/85/5/85_297/_article

Article: http://www.jstage.jst.go.jp/article/ggs/85/5/297/_pdf

 から見ることができ、freeでdownloadできる。自家不和合性、細胞質雄性不稔性、核支配不稔性、種の障壁の実態、花粉分化・発達、花粉管誘導物質、雌ずいの分化・発達を中心に最近の研究を幅広く紹介した。植物の生殖形質をこれから研究してみようという方、その研究のダイナミクスをのぞき見たい方、自分の研究領域と比較してみようという方、ぜひ、ご一読頂ければ、幸いである。そういえば、1944年に、台湾帝國大学の安田貞雄博士が「高等植物生殖生理学」と題する植物生殖生理学のバイブルのような書物もあるが、それには及ばないが、そうした日本が築いた植物生殖領域の発展にこれからも少しでも貢献したいと思うのである。

 なお、研究科のHPにも関連記事があるので、参考にしてほしい。


 わたなべしるす

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【研究成果】第7回(平成22年度)日本学術振興会賞を受賞決定--受賞者25名に渡辺も選出--(2/3, 2/7, 2/14, 2/25, 2/28追加)

2011年2月 3日 (木)

 このHPを立ち上げてから、様々なことを発信してきました。研究成果、論文発表出前講義等々。これまでもいくつか受賞歴がありますが、新たに「日本学術振興会賞」というのを加えることとなりました

 日本学術振興会のHPにもあるとおり、第7回(平成22年度)日本学術振興会賞者25名に、渡辺も生物系の中から選出されました。受賞タイトルは、「アブラナ科植物の自家不和合性における自他識別責任遺伝子座の同定と分子識別機構の解明」です。これまでの教育研究が評価されたのはこの上ない喜びとともに、共同研究をしていただいたり、大学院生などとして一緒に研究をしていただいた方々に、この場を借りてお礼申し上げます。教育面では、数多くの出前講義なども評価されたのだと思っております。これからも継続していきたいと考えております。

 これまでの受賞者を拝見すると、そうそうたるメンバーであり、身の引き締まる思いと、これからもこの賞に恥じないように、教育研究をできればと思っております。

 日本学術振興会のHPにもある通り、3/3(木)に、東京で授賞式がある予定です。

DSC_1556.JPGわたなべしるす

PS. 研究科のHPにも関連記事出身学部の農学部のHPにも関連記事大学HPにも関連記事日経バイテクにも関連記事が、ありますので、あわせてご覧ください。
 その後、ダイコンコンソーシアムユイ・システム工房アブラナコンソーシアムなど、普段こちらがお世話になっている方々のHPにも関連記事を見つけました。ありがとうございました。

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