東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

News Release

【研究成果】アブラナ科植物の受粉時における新規な花粉・雌しべ認識機構に関する遺伝学的解析をG3; Genes, Genomes, Genetics誌に発表(4/11追記)

2013年4月10日

 当研究室では、植物の生殖機構に関わる形質について研究を行っております。中でもアブラナ科植物の自家不和合性機構に関しては、渡辺教授の学生時代からのテーマでもあり、受粉時に起こる自他認識機構に関する多くの発表をして参りました(http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/result/cat10/)。
オープンアクセスジャーナルですので、興味のある方はご覧になってください。ご質問やご意見等ございましたらご連絡ください。

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 本研究は、アブラナ科植物の自家不和合性形質に関わる研究の中、偶然に発見した新規な花粉・雌しべ認識を司る因子の遺伝学的解析結果をまとめたものです。この形質は、私の学生時代からの研究テーマであります。現在は認識を支配する雄側、雌側両因子の単離解析という、料理で言えばメインディッシュにあたる研究を進めております。

 本研究の基礎部分では、Mコースを修了した佐藤陽洋君が非常に多くの仕事をしてくれました。また、技術補佐員をしていただいた今高さんには、多くの植物の解析を手伝っていただきました。奈良先端大の高山先生、柴先生(現 茨城大)には材料の提供以外にも多くの議論・コメントを頂きました。また、大阪教育大の鈴木先生にはとにかく何から何までお世話になっております。皆様に感謝申し上げます。

 形質の発見から長い時間がかかってしまいましたが、一刻も早くこの場で次の報告できるよう努力いたします。

Involvement of MLPK pathway in intraspecies unilateral incompatibility regulated by a single locus with stigma and pollen factors.
Takada, Y., Sato, T., Suzuki, G., Shiba, H., Takayama, S., and Watanabe, M.
G3 (Genes Genomes Genetics) (2013) 3;719-726
http://www.g3journal.org/content/3/4/719.full.pdf+html


高田美信

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PS. (4/11, 追記) 研究科新学術領域のHPにも関連記事が出ております。あわせてご覧頂ければ、幸いです。