東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】愛媛県立今治南高等学校・園芸クリエイト科・出前講義「高等植物における生殖・受粉反応--自家不和合性・受精・品種改良--」と交配実習指導(6/22)

2011年6月23日 (木)

 昨日の教育センターとの話を十分に消化できないうちに、翌午前中は、愛媛県立今治南高等学校・園芸クリエイト科・出前講義と交配実習指導を行いました。梅雨の合間の晴れ間というより、30oCを超える天気でした。

 まず、植物の生殖についての一般的な講義を行い、そのトピックとして、自家不和合性、受精、品種改良について、最近の話をしました。講義の中では、この科学の講義とは別に、3/11の大震災のことについてもふれ、そうしたことがあったとき、何が起きるのか、どうすべきなのかなども、講義をしました。

DSCN0755.JPG 講義に続いて、温室内に移動し、トマト、メロン、スイカの観察をしつつ、スイカを材料として、実際に交配実験を行いました。ウリ科は、雄花、雌花になっていること、スイカなどは、各節ごとに雌花がつくわけではない、交配をした雌花には、日付を入れて、収穫できる日にちがわかるようにしておくことなどを説明しました。はじめは、雌花、雄花の区別がわかりにくいようでしたが、雌花の下に子房があることがわかると、雌花を見つけて、積極的に交配してみようという生徒さんもいて、頼もしい限りでした。

 最後に、収穫、可食できるスイカを割って、キュウリなどと同じように、心皮が3室というか、さらに2つに分かれ、6室というか。それを実感してもらいました。まだ、梅雨のこの時期ですが、最近の品種改良のおかげか、糖度も10を超えていて、甘みも十分でした。

DSCN0757.JPG 最後になりましたが、準備から講義の設定をお世話になりました、別府先生にはこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 当日は、愛媛新聞の記者がこの講義を取材頂き、6/23付けの愛媛新聞に記事(・植物の仕組み 今治南高で東北大大学院教授授業)がありました。ありがとうございました。


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愛媛県総合教育センター訪問・出前講義情報交換(6/21)

2011年6月23日 (木)

 これまで多くの出前講義を行ってきました、出身県である愛媛県には正式な名称は失念しましたが、「出前講義の達人」というような名称というか、称号があるということを伺っており、その称号をお持ちの先生との意見交換などは、これからの出前講義を展開したり、これまで気がついてない点の修正、教材の作成技術など、まさに、「目から鱗が落ちる」というものでした。そんな、愛媛県総合教育センターがあることに、感動し、昔から、小学校に理科の先生がいた理由がわかったような気がしました。

 情報交換をした研究室は、昔の理科室というか、理科準備室というか、そんな感じのとても楽しい場所であり、こうしたところで、講義を受ける多くの方々はうれしいだろうなと。

DSCN0718.JPGのサムネール画像 渡辺の場合は、できることは植物、環境、キャリア教育という守備範囲が、物理、化学、生物、地学のほぼ全体をカバーされ、伺ったときも、「太陽光の分光」をきわめて点数の少ない材料で作成されていたのには感動でした。

 また、突出した人材育成、次世代の科学を支える人材育成というような大きなことについても議論できたことは、「科学者の卵」という教育プログラムを運営しているものとしては、よい時間でした。渡辺の高校までを育ててくれた「愛媛県の教育・科学・技術」がこうした意見交換などを通して、よりよい方向に進み、また、出前講義の幅を広げることができたことは、うれしい限りでした。

 最後になりましたが、お世話になりました、村上先生、丸尾先生、ありがとうございました。また、時間を作って、その技、deepな議論ができればと思います。


 わたなべしるす

 PS. 出前講義が続いており、更新が遅くなりましたが、出ている間に、M6.7の地震が東北地方で。出張中に大きな地震があるのは、やっぱり心配です。。。大きな被害がないことを祈りつつ。。

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【出前講義】仙台市立七北田小学校 NSP 5年生「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(6/16)

2011年6月17日 (金)

 6月も半ばを過ぎ、出前講義も本格化してきました。10日ほど前に、「いろいろなイネを栽培してみよう」ということで、七北田小学校で、いろいろなイネの田植えをしました。その5年生を対象に、「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」という出前講義を行いました。渡辺は、普段からアブラナ科植物、特に、Brassica属作物を扱っているので、キャベツとブロッコリーは、同じ祖先であるというのは、ある種の常識のようなものですが、子どもたちにとっては、あんなに形が違うものが、一緒???。では、交配して、遺伝子を一緒にしたら、どうなるのか、ということを考える講義でした。

 まず最初に、キャベツ、ブロッコリーが生長する様子を説明して、その共通性、違うところを見つけてもらい、その上で、実際のキャベツ、ブロッコリーも、2つに切ってみてもらう。その上で、各班ごとに分かれて、相談しながら、絵を描いてもらい、その後、班ごとにその植物の特徴、名前などを発表してもらいました。

DSCN0670.JPG 50min近くで考えをまとめて、それを班の中で、相談して絵にして、発表内容を考える。小学校5年生には大変なことだと思いますが、みんなよく頑張ってくれました。1つだけ気になったことは、書いている途中で、先生、子供さんを問わず、「答えは何でしょうか???」というのがありました。小学校の頃のテストをも出すと、枠があって、そこに答えを埋める。そうだったような。。。。答えがないと安心できないのか、ないといけないのか。世の中には、間違った答えなのに、それが正しいと言い切っているのも見ますし、逆のことも。そんなことはさておき、植物の基本である、ふたばが出て、茎が生長して、葉っぱが出て、先端に花がつくというパターンを考えていただければ、どうなることが、理論的に考えられるのか、幅を持って考えることができると思います。そんな考える、理科を楽しんでほしいと思いました。

DSCN0678.JPG 最後になりましたが、講義でお世話になった5年生の先生方、教頭先生、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。最後のところで十分な時間がなく、イネの観察会などできなかったのは残念ですが、また、来月行うことにします。


 わたなべしるす

 PS. 今週は、6年生が修学旅行だったのだそうで、校長先生、理科の椎名先生は、いらっしゃいませんでした。また、月頭くらいからでしょうか、宮城教育大の教育実習生が3名いらしていました。渡辺も20年以上前に、出身校で教育実習をしたのを思い出しました。あの頃から比べたら、少しは講義が上達したのかなと。。。

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【出前授業】JST・未来の科学者養成講座を広報、第4弾(宮城県仙台第三高等学校; 6/9)

2011年6月14日 (火)

 昨日の説明会は、同じく市内の宮城県仙台二華高等学校でしたが、この日は、SSH(Super Science High school)の運営指導委員も仰せつかっている、宮城県立仙台第三高等学校となりました。先日も、理数科の日ということで伺いました。そのときは、活発な議論をする時間がありましたが、今回は、渡辺の法の仕事の都合で、1hrの短い時間での訪問となりました。

 all 東北大企画の「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」について、その概要、どういうコンセプトでやろうとしているのか、何を求めているのか、今年の募集の変更点など、10名弱の生徒の前で45minほど、説明をしました。震災等の影響による特別の枠の話などをしました。説明会には、保護者の方も来られているということで、かなりの定着感を得ることができました。また、仙台三高校も、3年連続での説明会で、やはりリピーターのありがたさを実感しました。

DSCN0646.JPG 十分な質疑の時間がとれませんでしたが、去年も説明会にきていたけど、合格できなかったという生徒さんもいらっしゃいました。今年こそ、がんばってください。

 7/12には、SSHの特別講義を依頼されております。そちらでは、専門の自家不和合性のお話をします。また、ゆっくりとお話をして、議論できるのを楽しみにしております。


 最後になりましたが、生物の千葉先生にはお世話になりました。ありがとうございました。

 これで今年の説明会も終わりました。締め切りまで後、1週間程度、まだ、数名の応募しかありません。多くの方の応募をお待ちしております。

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 わたなべしるす。

 PS. また、科学者の卵のHPにも、関連記事があります。お時間のある方は、。。。。


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【出前授業】JST・未来の科学者養成講座を広報、第3弾と講座模擬授業(宮城県仙台二華高等学校; 6/8)

2011年6月10日 (金)

 前回の説明会は、市内の宮城県宮城第一高等学校でしたが、この日は、宮城県立仙台二華高等学校となりました。この高校は、昨年も訪問しましたが、特徴的なこととして、中高一貫校であるということです。そんなこともあり、説明会と模擬授業には、中学生も参加してくれていました。より幅の広がった、広報と出前講義になりました。

 最初に、all 東北大企画の「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」について、その概要、どういうコンセプトでやろうとしているのか、何を求めているのか、今年の募集の変更点など、20名弱の生徒の前で1hrほど、説明をしました。震災等の影響による特別の枠の話などをしました。説明会には、昨年度の受講生もきていらしたのですが、時間の都合で、受講内容については、生徒さんたちに話をして頂くことができず、少しインパクトに欠けたのかもしれません。仙台二華高校も、3年連続での説明会で、やはりリピーターのありがたさを実感しました。

 質問の中に、どういうたぐいの答案が採択されるのか、これは、とてもこたえにくく、また、答えのないようなものだと思いました。まさに、受講したいという切なる気持ちをどう表現するかは、ヒトそれぞれであり、その人がどう感じて、どう表現するか、その思いの丈をどれだけ綴れるかだと思いました。がんばってください。

 説明会のあとには、模擬講義ということで、「自家不和合性」のお話しをしました。高校生になると、塾もあり、その時間の関係で、30minの短縮版だったようですが、講義の様子は理解してもらえたのだと思います。また、講義のあとには、受講を希望する生徒さんたちと、自分たちで受講してついて行けるのだろうかというような、素朴な疑問にも回答しておきました。より多くの方々にトライしていただければと思いました。

 最後になりましたが、生物の菅原先生にはお世話になりました。ありがとうございました。

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 わたなべしるす。

 PS. 正式には、科学者の卵のHPに記しますが、郵便事情に不具合があり、高校の方に一部、パンフレットなどが届いてないということが判明して、6/15の〆切りを6/22に延長することが決まりました。詳しいことは、科学者の卵のHPをご覧ください。〆切りも延長され、より多くの方々の応募を楽しみにしております。

 また、科学者の卵のHPにも、関連記事があります。お時間のある方は、。。。。

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