東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

JST・未来の科学者養成講座・開講、第1回特別講義(6/13)

2009年6月14日 (日)

4月から高校1, 2年生を対象に募集していたall 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」の開講式、第1回特別講義を開催しました。100名という募集に対して、418名という4倍を超える応募があり、このプログラムを運営するコアメンバーとしては、心苦しい思いで、100名を選抜し、最初の講義に至りました。

当日は、13:00からの開始にもかかわらず、一部の高校生は10:30すぎから集まり始め、13:00からは、井上総長の開講式でのお言葉をいただき、第1回特別講義を行いました。2コマの講義のうち、最初は、渡辺が行い、「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性--花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構--」と題して、植物の花粉と雌ずいの自他識別のモデルともいえる自家不和合性について、講義しました。講義のあとは、40min程度でレポート提出と質疑応答を行いました。今までにもずいぶん多くの出前講義を行いましたが、これほど集中して、切れのある質問をいただいたことは初めてでした。まさに、将来の「科学者の卵」としての高い能力を感じました。今年1年でどこまでレベルアップした高校生になるかと思うと、これからも楽しみです。

9月には、渡辺のこれまでの履歴な様なことを紹介する形で、キャリア教育を行いたいと思います。また、講義であえることが楽しみです。

わたなべしるす

PS. 当日は、プレスの取材もあり、TBCではローカルニュースで取り上げられました。

6/30付けの河北新報、教育欄にも、今回の講義のことが、細かく取り上げられていました。

ページの一番上へ

鹿児島県立錦江湾高校でのSSHダイコン多様性コンソーシアム設立会議と特別講義・実習「ダイコン多様性の意味・意義と生育調査・遺伝的交配実験」(5/21-23)

2009年5月23日 (土)

 SSH九州地区発信の「ダイコン多様性コンソーシアムプロジェクト」(機関校:鹿児島県立錦江湾高校)が採択され、その指導委員を務めることから、設立・評価会議へ参加し、その第1回目のSSH特別講義を行ってきました。設立会議の席では、県内での連携校2校、中部以西のSSH高11校が参加することが説明され、それ以外にも農業試験場、一般校等の支援機関も10ほど有り、まさに、全国コンソーシアムにふさわしいものであり、運営をされている錦江湾高校の先生方の熱意に感動しました。

 講義では、すでにダイコン研究班が4つ形成されており、交配、畑での播種、ポット栽培など、様々なことに取り組んでいました。鹿児島といえば、桜島ダイコン。そのさやは大きく、15年ほど前にドイツの大学で見たさやダイコンを思い出し、生徒さんにも試食してもらったほどでした。今年いっぱい、耐塩性、辛み成分などについて、錦江湾高校独自で研究を行うとともに、HPでも随時情報公開されるとのことで、これからの発展が楽しみです。

 鹿児島のダイコンといえば、桜島ダイコンでしょうが、農学的には「ogura細胞質雄性不稔」というのがあるのを思い出しました。ハクサイ・カブの細胞質を、野生化・自生化したダイコンの細胞質に置換すると、細胞質雄性不稔が起きるということでした。こうした生殖にまつわるようなことにも発展的な研究を行い、自家不和合性にも研究が発展できないものかと思った次第でした。

 HPでの結果公開を待つことにします。

わたなべしるす

ページの一番上へ

鹿児島大学大学院理工学研究科・非常勤講師(5/20)

2009年5月22日 (金)

 ミヤコグサを使って、研究を始めたのは1998年で、ちょうど10年ほど前でした。そのきっかけとなったのが、今回の非常勤講師をお願いされた鹿児島大の阿部先生でした。講義内容は、「植物の生殖と自家不和合性」という、こちらが20年あまり研究をしている内容でした。これまでの非常勤講師は、農学系、理学系でしたが、初めて工学研究科を含んだものでした。農工連携など、これからの複合的な地球レベルでの問題解決には不可欠な点です。その上でも、今回のような講義をすることができたことは、ありがたいことです。講義で使うpptはいつもと同じでも、言葉を選んで、話すことをしなければならないのは、よい経験でした。

 最後に講義の感想をもらい、幅広い研究をしている大学院生がいたことに改めて驚くとともに、それなりに好評であったことは、何よりでした。今年のうちにまた1度、お願いされており、もう少し違った内容を話すことが楽しみになりました。10年後に、共同研究をできるような研究者として会えることを楽しみにしております。

わたなべしるす

ページの一番上へ

JST・未来の科学者養成講座を広報、第3弾(福島県立福島高等学校)

2009年5月18日 (月)

5/15に、all 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」を福島県立福島高等学校で、その概要、どういうコンセプトでやろうとしているのか、何を求めているのかなど、100名近い生徒の前で1hrほど、説明をしてきました。福島県内の報道関係からの取材もあり、福島県全体としての盛り上がりを感じております。HPにある程度のことは記載してありますが、こちらで想定していない質問、答えにくい質問もあり、生徒さんたちも、どうやれば、講座を受講できるかと言うことを考えておられました。〆切も近いためか、申込書の中身についての質問も多数ありました。

どこの高校よりも多くの質問があり、この100名近い生徒さんが一斉応募したとすると、今までの3校だけで予定数をoverしてしまうことが、申し訳なく思っております。最後に生徒さんたちには話をしましたが、万が一、ここで受講できなくても、何も悲観することはなく、科学に対する気持ちを持ち続けて、大学へ進学し、研究者を目指してほしいと。。

わたなべしるす

ページの一番上へ

福島県立福島高校でのSSH特別講義「アブラナ科植物の自家不和合性と多様性」(5/15)

2009年5月18日 (月)

 SSH東北地区発信の「アブラナプロジェクト」(機関校:岩手県立水沢高校)が採択され、その指導委員を務めることから、第1回目の出前講義でした。SSH特別講義では、自家不和合性、アブラナ科植物の多様性の講義をしました。自家不和合性という植物の自他識別機構、キャベツの仲間であるBrassica oleraceaには、ケール、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー等、多様に分化していることを講義し、この講義をベースに、今年度のSSHの活動の一部とするようでした。

 福島高校では、植物の持つ色素に興味があるようで、ハボタン、ダイコンの花の花色を研究するようでした。仙台と福島という物理的に近い距離であることもふまえて、よりよい連携ができればと思います。

 明日からは、鹿児島県立錦江湾高校が行う「ダイコンプロジェクト」も指導します。東西の両雄がどのように発展し、連携できるのかを検討したいと思います。

わたなべしるす

ページの一番上へ

diary Top« 121 | 122 | 123 | 124 | 125 | 126 | 127 | 128 | 129 | 130 | 131

ARCHIVE