東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】今治市立立花小学校「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(2012年度ふるさと出前授業-2、11/5)

2012年11月 5日 (月)

 午前の日吉小学校での4校合同の講義から、午後は立花小学校に。去年もおじゃましました。なんといってもイメージが強いのは、竹内校長先生の「ぴしっとしなさい」という最初の言葉でした。去年の。今年は、子供たちがきちんとしていて、そんなこともなかったですが、挨拶のところはやはり、ぴしっと締まりました。この厳しさは、自分の小学校、1, 2年生の時の越智先生をイメージする感じで、とても身が引き締まり、また、小学校に入って間もない頃に、こたえることができず、廊下とか、後ろに立たされた思い出、読書感想文を何回も直して、最後に直さず、審査に回らなかったこと。。読んだのは、「もちもちの木」でした。そんなことを思い出しながら。去年も書いたのかもしれないですが、幼稚園から、小学校に上がり、とてもインパクトの強い先生とイメージが重なり、この1週間、がんばるぞというパワーをもらったような。ありがとうございました。

IMG_3590.JPG 講義は午前と同じ、「キャベツとブロッコリー」。対象は、5, 6年生。6年生には去年、「花の不思議な世界」を講義したのでした。全部で、24組のグループに分かれてのモデル図を書いて、プレゼンとなりました。感動だったのは、5-10minで完成した6年生のチーム。これまでこの講義をして、最速でした。また、実物のキャベツ、ブロッコリーを頻繁に見ながら、プレゼンを作成していく。どのグループもとてもよく考えていました。時間配分をこちらがミスして、質疑が長いところがあり、最後の5年生の半分くらいは、プレゼンだけで、質疑ができなかったのがとても申し訳なかったです。質問などは、また、手紙で送ってもらえればと思います。

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IMG_3628.JPG 最後になりましたが、立花小学校校長・竹内先生、5, 6年生の担任の先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 出前講義終了後、今治自然科学教室の会長をされている竹内校長先生と事務局をされている先生と2年前の時と同じように、今年度最終回での特別講義の可能性について、議論する時間をとって頂きました。ありがとうございました。3月を楽しみにしております。




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【出前講義】今治市立今治小学校、美須賀小学校、日吉小学校、城東小学校「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(2012年度ふるさと出前授業-1、11/5, 7, 12追記)

2012年11月 5日 (月)

 昨年に続き、美須賀小学校校長の高橋先生に企画頂き、今年も「ふるさと出前授業」を11月に実施できました。今年は複数小学校での実施も多く有り、9回の講義で、今治市内の13の小学生に講義ができたことをまず、最初に感謝したいと思います。この最初の出前授業は、今治市の中心部にある、4つの小学校(今治市立今治小学校美須賀小学校日吉小学校城東小学校)。その4つの小学校が近いうちに統合されるということも伺い、昔は、今治市のいろいろなことをリードしていた小学校が、まちのドーナツ化現象で、このようになるのは、寂しい限りでした。実施会場は、日吉小学校でした。今まで多くの講義をしてきた、今治小学校美須賀小学校にうかがえなかったのは残念でしたが、今年から近くの城東小学校も加わって頂けたことは、何よりでした。ありがとうございました。合同ということもあり、今年度は6年生のみへの講義となりました。

IMG_3554.JPG 講義内容は、昨年度を踏まえて、今年度は「キャベツとブロッコリー」。トマト、キャベツ、ブロッコリーの生長の様子を説明したあと、キャベツとブロッコリーは実は、同じ種、Brassica oleraceaの1つのケールから、品種改良されたもの。では、その2つの遺伝子をあわせたら。7名程度のグループに分かれて、模造紙に。愛媛、香川では、これを模造紙といわないで、とりのこ用紙といいますが。

IMG_3582.JPG 普段は別々の小学校ということも有り、最初は緊張して、絵を描いたり、プレゼンをしていましたが、最後の方はそれぞれのプレゼンに質問をしたり、よりよい形で統合ができるのではと思いました。最後に、日吉小学校の子供さんたちといっしょに給食。いろいろな質問があったり。盛り上がりました。

IMG_3565.JPG 最後になりましたが、本企画の立案、計画を取り仕切って頂いた美須賀小学校校長・高橋先生、日吉小学校校長・藤田先生、理科の矢野先生、また、4校の関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。

 わたなべしるす

IMG_3586.JPG PS. 11/7の夕食を今治市内で。そこで、偶然、この日の「キャベツとブロッコリー」の講義を受けた6年生とお会いして。去年は、「リンゴの不思議」のことを聞いたのを覚えていると。そんな出会いがあるのも、不思議なご縁で。。。ありがとうございました。

 PS.のPS. 美須賀小学校日吉小学校のHPに今回の出前講義の関連記事を見つけました。ありがとうございました。


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【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP科学クラブ「花を解剖して、花の構造を理解しよう!!」(11/2)

2012年11月 2日 (金)

 先月の愛媛新聞の道標にも書きましたが、何でも壊してみることは、子供の頃に大切だと思います。自分が子供の頃は、帰り道に道草をして、いろいろな植物をちぎったり、花をばらばらにして、歩いて帰っていました。通学路でない道であることも。。。しょっちゅうでした。この前も出前講義をしていて、小学生の頃は、そうした花をいじったり、花の絵を描くのですが、学年が上になるほど、そうした機会がなくなる。それが生物、植物に興味が薄れるきっかけのような。そんなこともあって、今年最後の七北田小学校NSPは、4, 5, 6年生で構成されるクラブ活動である、「科学クラブ」で、花を中心にを解剖して、それを並べてみたり、顕微鏡で観察してみたりということを、顕微鏡という科学の力と、やっぱり、手作業の重要性を実感してもらいながら、実験を行いました。渡辺が小学校の頃には、「科学クラブ」のようなものはなくて、5, 6年生の時に活動し、6年生の時は、学校の補修をする、そんなクラブで、くぎとかなづちを持って、直していたのを思い出しました。

DSCN4375.JPG 今年の花は、キク、キキョウ、ダリア、ナデシコなど、例年になく多様でした。また、解剖セットを学校の方で準備頂き、短い時間でしたが、いろいろな顕微鏡を使って、観察をしてもらいました。

DSCN4376.JPG 順番に外から解剖したり、いきなり、雄しべ、雌しべを出して、顕微鏡観察も。花びらを切断して、それを観察とか。やっている人の個性が出る、なかなかおもしろい試みだったと思います。実体顕微鏡は、2台、震災に伴い、神戸大学理学部から、分譲されたものを使って、大きく拡大して感動していた子供たちも多かったです。最後は、例年通り、みんなで集合写真。とてもよくまとまっているクラブ活動でした。

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DSCN4379.JPG 新聞にも書きましたが、何より、解剖すること、というか、壊すことが物事の始まりで、その後に続いて、作ってみることになると思います。今回のことをきっかけにして、いろいろなものを解剖したり、壊したりしてみてください。

DSCN4380.JPG 科学クラブの椎名先生を初めとする関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。NSPも今年度は、年明けの環境のお話を6年生にすると、最後に。今から、楽しみです。


 わたなべしるす

 PS. クラブで活動されている方に、8月に研究室に来て、実験をしてくれた子供さんも。とっても科学が大好きなのがよくわかりました。あと、学校に行くと、3-6年生で、出前講義をしている関係で、「博士、教授!!!!」という名前で呼ばれることも。覚えてもらえるのはうれしい限りです。ありがとうございます。どうやら、渡辺の物まねも流行っているようです。うれしいですね。

 PS.のPS. きのうがハロウィンだったのでしょうか。大きなカボチャが、きれいにくりぬかれていたのも、感動でした。

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【出前講義】石川県立小松高等学校SSH集中講義・討論会-2(キャリア教育、自家不和合性)(10/26, 27, 28追記)

2012年10月26日 (金)

 前日は、3コマの小中での出前講義(湖北小学校橋立中学校中海小学校)。今日は、高校での4コマの講義。午前が小松高校でした(文章のuploadは、午前、午後が逆になりました。。。お許しください。)。

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DSCN4340.JPG 最初に、1年生の理数科向けに、キャリア教育。4月に課題研究の話をしましたので、今回はキャリア教育。科学者になったのはどのような理由からか、また、高校から大学へ行くときに、いろいろなことを考えたこと。社会に出るに当たり、考えることなど。いつもと同じ講義かもしれないですが、そうしたことに力点をおいて。時間的にぎりぎりだったこともあり、十分な質問時間もとれなかったですが、レポートで回答することにします。あと、1年生とは、寺岸先生のおかげで、夏休みのレポートで、渡辺のHP新聞記事を読んでというのがあり、十分にかけてない生徒さんには、しっかり書くようにコメントしたのだったのですが、講義の最後にも、ここで書くことを覚えないと、かけないと。。。。ということが、最重要課題だったかと思います。レポートを楽しみにしています。

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DSCN4297.JPG 3コマでは、2年生の生物履修の生徒さんに、自家不和合性と生殖の話。最初に作物の花の名前というか、そこでずいぶんとすごい回答が。。。さらに、ヒマワリの上で花粉を集めたハチは次にどこへ行くのか。。。ここで、「タンポポ」という、春の花の名前。。。前にもどこかの高校で、同じようなことが。タイムワープでしょうか。。。というと、通常は、間違えましたと。。。。ところが、「そうです!!!!!」。。この強気は。。。というか、?????でした。あまりのそのイメージがすごすぎ、ここに記すことを失念するほど。。。。。いずれの講義にも、校長先生にもご参加頂いたのは、感動でした。ありがとうございました。

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DSCN4337.JPG 議論をしたということでは、昨日の生物部、SSH関係以外で、講義などの質問、疑問などをmailで頂いていた生徒さんたちとも。こちらもいろいろと問題のあたまの中が整理できました。ありがとうございました。もちろん、SSH関係の先生方とも、今回もdeepな議論ができました。total 6hrを超えるような。ありがとうございました。

 最後に、ダイコンHPにもあった「カブトガニ」を見せて頂きました。瀬戸内では、「神の動物」のように扱われていて、昔、どこかの干潟で見たような。。。伺ったところ、瀬戸内では、天然記念物とか。それ以外では、出回ることが可能とか。子供の頃に見て以来。。驚きと懐かしさでした。ありがとうございました。

DSCN4372.JPG 最後になりましたが、今回の講義をお世話頂きました、SSHの寺岸先生、松原先生、金田先生をはじめとする多くの先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。次は、1月の発表会に伺いたいと思います。


 わたなべしるす

 PS. 最後には、出口のところに「おれい」のboardが。何ともうれしいです。ありがとうございました。また来ることが楽しみになります。ありがとうございました。

DSCN4373.JPG PS.のPS. きょうも仙台で比較的大きな地震が。昨日ほどでなかったのが、ほっとですが。びっくりでした。

 PS.のPS.のPS. 10/27付けの北國新聞に「教授が進路アドバイス」というタイトルで記事になっていました。ありがとうございました。

 PSのPS.のPS.のPS. 帰り際に、寺岸先生から、「レインボーフラワー」の小さな花瓶を頂きました。よく考えたら、金曜日の夕方に生徒さんたちが、そんな実験をされているなとは思ったのですが、渡辺様に用意してもらっているとは。ありがとうございました。

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【出前講義】石川県立金沢泉丘高等学校・SSH特別講義「農学・生命科学入門」と進路特別講義「農学、生物学、生命科学系学部、学科の紹介」(10/26)

2012年10月26日 (金)

 前日、午前中までは、小松市、加賀市内の小中高(小松高校湖北小学校橋立中学校中海小学校)での講義でしたが、午後からは県庁所在地の金沢市。農学部の同期で教養、学部といっしょで、研究室は渡辺は植物育種学講座でしたが、その方は「害虫研究室」。渡辺も小学校から虫は大好きでしたので、研究室を選ぶとき、最後まで、育種にするか、虫にするか悩みました。当時の虫の部屋には松田先生と数名の学生、院生の方が。虫が好きだったこともあり、3年生の時にも1, 2度研究室におじゃましたことがあったような。その学部つながりの方とは、卒業後は年賀状だけのやりとりでしたが、昨年の3/11の東北地方太平洋沖地震があったあと、たしか、1-2週間たった頃でしょうか。突然、電話を頂き。。。「元気か、大丈夫か、食べるものはあるのか?」と。仙台に来ているので、会えませんかと。大学のある片平キャンパスで20年以上、お目にかかってなかったので。いろいろな食糧とその当時、入手が難しかった、「卵」、「ウインナーソーセージ」、「菓子パン」を頂いたのを、今でも鮮明に覚えています。毎日、どうすればよいのか、これからどうなるかという時に、こうしたものを頂いたこと、忘れずにいて、訪ねてきてくれたことがとてもうれしくて。。。その方が卒業された高校が、今回おじゃました石川県立金沢泉丘高等学校。農学科では、愛媛県、石川県出身というのは、関西というわけではないですが、仙台から見たとき、遠いところからでした。そんな震災でのつながりもあって、今回の講義となりました。

 前置きがずいぶんと長くなりましたが、講義の内容は、先日の宇都宮女子高等学校のSSH特別講義と同じ形式で、前半に渡辺が研究している「自家不和合性」、後半が渡辺が小学校から現在に至るまで、どのような決断をして今に至っているかという「キャリア教育」。慌ただしかったこともあり、出し物をできなかったのが残念でした。。。宇都宮女子高等学校では、1年生の全学年対象でしたが、ここでは理数科に限定した形式。ちょうど、月初めの豊岡高校と同じパターン。午前の小松高校での講義と同じで、ヒマワリの上で花粉、ハチミツを集めている「ハチ」は、次にどこに行くのか。ここでも「違う花。。。」。では、その種類はと。「レンゲ。。」。。。それは春の花で。。。また、相対性理論を使ったワープが必要。。。これには困りました。というか、花にしても野菜にしても、旬というか、咲く時期がわからなくならないくらい、ものが豊かになったのかもしれません。そんな前置きのあと、自家不和合性の仕組み、花粉とめしべの相互作用などをお話ししました。このあとは、渡辺の小学校から今までを語り、どこでどう決断するかという「キャリア教育」。理数科であり、課題研究があるわけですが、大学での研究は研究室にテーマがあり、それをやるのは、先輩の基礎があり、研究費があるから。などなど。少し夢がなくなったかもしれないですが、現実も見れたのでは。。。質問する時間を十分にとれませんでした。続きは、レポートに書いてください。お待ちしております。どれか、1枚のスライドはおもしろかったとか、おもしろい話があったのであれば、幸いですし、これがきっかけで、植物もおもしろいと思って頂ければ。もちろん、渡辺の研究室での研究は、Super-welcomeですので。

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DSCN4354.JPG SSH・特別講義に続いて、農学部、生物系の生徒さん向けの講義。農学部、生物系ではどのようなことを学ぶことができるのか、また将来の就職先は。さらに、自分の高校の時を例に引いて、何を今学んでおいて、大学に進んでほしいか。そうしたことを講義した上で、可能な限り、質問をうけました。何より、自分にfitした師匠を見つけてほしいと。質問では、遺伝学をやりたいという生徒さんも。うれしいですね。ぜひ、渡辺のところでいっしょに、自家不和合性、アブラナ科作物の多様性の研究をしましょう。楽しみにしています。

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DSCN4371.JPG 講義のあとに校長先生と話す時間を頂き、震災のことなど、ご心配頂き、また、次年度以降も今回のような出前講義をお願いしたいという依頼を頂けたのは、何よりでした。ありがとうございました。

 最後になりましたが、今回の講義をお世話頂きました、SSHの濱本先生、長谷部先生、村上先生、進路の吉村先生をはじめとする多くの先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。


 わたなべしるす

 PS. 講義の最後に、この文章の最初のところで書いた、金沢泉丘高校に来た理由を話しかけたら、震災当時のすごかったことを思い出し、あついものがこみ上げてきそうになるのをこらえるのが。。それほど、震災のことは、まだ、心の中で残っているのだなと。。。。そう考えたとき、津波など、もっとひどい被害を受けておられる方々の苦労が忍ばれ、つらくなりました。一日も早い復旧、復興を願わざるを得ない気持ちで講義を終えました。






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