東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】秋田県立秋田南高等学校・特別講義「農学・生命科学入門」--アブラナ科植物の自家不和合性と研究者への道--(10/11)

2012年10月11日 (木)

 2011/03/11から、今日で1年7ヶ月。テレビのニュースか、番組で、仙台東部道路よりも海側は今年も水田にならなかった。つまり、津波被害を修復できず、一部は、来年も作付けができないとか。いろいろと予算が投じられているはずなのに。何が足りなくて、どうなっているのか。そうしたことを連載していた記事も、渡辺が忙しいこともあって、書くことがままならないのですが。テレビに映っていた、上空からの写真を見ると、何とも言えない気持ちになりました。また、新聞には、三陸沿岸の鉄道の復旧状況。何とも言えない気持ちとしかいいようがないのですが、あのあたりでは、車がないヒトにとっては、大事な足のはず。また、復旧が遅れれば、戻ってこれない、逆にいるひとも出て行くということになる。何とも言えない気持ちにしかなれません。。。。何とかならないものかと思いつつ。

DSCN3482.JPG 先週が兵庫県立豊岡高等学校。今回は、「科学者の卵」にもたくさん参加してくれている、秋田県立秋田南高等学校から。去年も講義をお願いされましたし、オープンキャンパスの折りにも研究室見学にいらっしゃいました。1年生向けで、文理選択に向けてということで、特に、農学、生命科学をどうこうというより、自家不和合性というサイエンスとキャリア教育を90minで講義しました。さすがに駆け足だったので、どれくらい楽しんで頂けたのか、少し気になりながら。。。自家不和合性のところは、いつものように作物の花。秋田なので、たくさん知っているかと思ったら、以外と。半分くらいだったのは。。。その点では、同じようなスライドを使って、先日、工学部の生命科学Bという講義枠を講義したのですが、以外とたくさん知っていたのが、不思議だったのか。自家不和合性の動画など、やはり、動くものは、人気のようでした。

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DSCN2184.JPG キャリア教育の場面では、渡辺の小学校から大学、現在までの話。いろいろな人と出会うはずで、そうしたヒトのつながり、情報をいかに活用するかなど。あと、若いときに覚えたことは忘れない。いつものように、あやとりをやってもらい、チョウチョという新しいのを見ました。途中でひねりがあったり。かなりこちらがびっくりの技でした。感動しました。まだ、1年生、これからオープンキャンパスに行くなら、ぜひ、いってみたい研究室のスタッフとしゃべってみるとか。昔から比べると、高大の連携というか、敷居も低くなりましたので。今回の講義が進路選択、サイエンスを考えるヒント、キャリアを考えるヒントになれば、幸いです。

 最後になりますが、佐藤校長先生、生物の遠藤先生、1年生の加藤先生をはじめとする関係の先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。また、こうした機会があればと思います。


 わたなべしるす

 PS. 帰り際には、「科学者の卵」の昨年までの受講生が玄関のところ前。うれしい限りです。がんばってください。

 PS.のPS. いつもなら、デジカメの電池くらい確認するはずのところ、行ったら、ない。。あぜんでした。脳みそが疲れているような。。。。

 PS.のPS.のPS. 10/12に、遠藤先生から、写真を頂き、uploadしました。ありがとうございました。



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【出前講義】兵庫県立豊岡高等学校・特別講義「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」(10/6)

2012年10月 6日 (土)

 先月末は、ふるさとの愛媛、今治西条での講義でした。今回は、初めての兵庫県での出前講義。兵庫県というか、神戸大、SSHの全国大会などがあり、これまでもいったことはありましたが、高校での出前講義は初めて。特に、福知山線を通り、途中、丹波・篠山を通ることもあって。鉄道のファンというクラスだと思いますが、高速化対応で「振り子式電車」の最初のモデルだったような。(書いたあと調べたら、勘違いでした。。。)おかげで、書き物をすると、少し、車酔いのような。。。調子が悪かったです。また、単線ということで、列車の行き違いによる待ち合わせも。。予讃線であれば、こんなことはいつもなのですが。。。また、丹波・篠山というと、「クリ」が有名だったような。あとは、「黒豆」でしょうか。ふと、あたまに思い浮かんだのが、子供の頃に聞いていた落語。当時は、ラジオから流れるのを録音していたような。演目は、桂文珍の「崇徳院」。最初の前置きのところで、丹波・篠山の雪道での話が合ったような。仙台に来てずいぶん引越を繰り返したこともあって、いつの間にか手元になくなりましたが、。。「バレンタインのチョコレート」、「それもチューブのチョコレート」、「雪道でチェーンの装着をする」というような話が話の枕だったような。。。

DSCN3882.JPG 前置きが長くなりましたが、今回の出前講義のきっかけは、今年の1月の石川県立小松高等学校での「自家不和合性の講義」が、ちょうど、SSHの発表会の日程と重なっており、そのときに、豊岡高校の先生方もいらしていて、今年度に、ぜひお願いしたいという話で。そんな人のつながりが、今回の出前講義となりました。朝、8:30からの講義というのも、これまで講義を行った中で、一番早い講義だったような。また、最近は、「自家不和合性」、「キャリア教育」をあわせて、2hrとか。あるいは、それぞれを50minでというところを、ゆっくりと、2.5hr以上。あれもこれもしゃべろうとして、結局話し忘れていたり。。講義は、いつものように、最初は、普段食べているものの花の写真から、作物、果実の名前をというクイズ。というか、普段、身の回りをどれくらい観察しているかということになるのかもしれません。10個の花のうち、わからないところでは、本当に1-2個だけしかわからないところが、さすが、自然豊かな、豊岡高校の生徒さん、半分を超えてわかったのは。ただ、丹波ぐりというくらい有名なクリの花を知らなかったのは。。そのあと、生殖の重要性、自家不和合性等の話をして。質問の時間もゆっくりとって、30minはあったかと。自殖弱勢の原因、リンゴ品種・「ふじ」はさし木で増やしている、遺伝学の将来、などなど、たくさんの質問でした。まだまだあるのではと。そのあたりは、レポート、mailで質問頂ければと。お待ちしております。

DSCN3886.JPGDSCN3894.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、教頭先生、三木先生、谷渕先生には、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。来月には、「キャリア教育」の講義でお世話になります。


 わたなべしるす

 PS. 稲刈りも終わり、ちょうど秋祭りののぼりもたっていたり。。。とてもよいところでした。

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【出前講義】仙台市立七北田小学校 NSP 3年生「ひまわりのお花の秘密--たねはいくつあるのかな???--」(10/4, 18追記)

2012年10月 5日 (金)

 9/20には、NSPで5年生を対象に「受粉・受精」ということと「イネの多様性」を講義しました。NSPも2008年に始まり、今年が5年目。いまでは、3年生にも講義をします。植物の生長ということで、ヒマワリの栽培をしています。そういえば、自分の小学校時代にもヒマワリの栽培をしたような。3年生だったのだなと。。。3年生に講義をするのは、2年目。今週は、同じ市内の木町通小学校でも3年生に講義しました。

DSCN3842.JPG 3年生の理科の時間では、植物を材料としたものでは、種を植えて、芽が出て、花がいて、種ができるというのを観察するというのが、植物との最初の接点なのかもしれません。そのヒマワリの生長を、改めて、写真を見ながら確認をしてもらい、花が咲いてから、種ができるためには、媒介する昆虫、ハチ、蝶のようなものが必要と。では、受粉、受精が起きたら、一体いくつの種が、ヒマワリの花にはできるのか、たくさんの種ができることを、実際に数えて、体感してもらいました。クラスごと、グループごとで数えるやり方に多様性があり、最初にその花の中にいくつの種があるかを予想してから、数え始めた訳ですが、ずいぶんと議論している理論派から、まずは花を壊してでも種を出して数える体力派と。。。こうしたことから、いろいろなことを学んだのだと。。。昔を思い出しました。

DSCN3851.JPG 最後には質問の時間。いろいろな質問が出ましたが、盛り上がったのは、キノコには、種があるのか。種がないけど、胞子で増える。キノコのようなというか、菌類の仲間が、発酵をさせて、ヨーグルト、納豆、チーズなど、たくさんの食べ物ができていると。。。でも、菌の仲間が。。。かなり、「えええええええええええええええええ。」という、びっくりした様子でした。ヒマワリとは違った感動があったのかもしれません。十分な質問ができませんでした。ぜひ、手紙に書いてください。また、答えますので。

DSCN3866.JPG 最後になりましたが、校長先生、板橋教頭先生、理科の椎名先生、3年生の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。ゆっくりと反省会をしたかったのですが、ちょうど科研費の申請時期。。。そんなことで、お許し頂きました。今月は、4年生への「ウリの仲間」の講義でもまた、お世話になります。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす


 PS. 8月に実験に来てくれた6年生とお会いしました。夏休みの研究をあのあと続けて、まとめて、発表して、表彰されたと。とてもうれしい話でした。ありがとうございました。これからも、がんばってください。

  PS.のPS. そういえば、昨日(10/3)の夕方には、「地震が来ます。震度3。」という、館内放送が。。。久しぶりでびっくりでしたが、その前の日には、10回以上の有感地震も。。。また何かあるのでしょうか。。。少し気にしています。。。

 PS.のPS.のPS. ばたばたしていて今日気がつきました。七北田小学校のHPに関連記事が。ありがとうございました。


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【出前講義】仙台市立木町通小学校・3年生特別講義「ひまわりのお花の秘密--たねはいくつあるのかな???--」(10/1)

2012年10月 1日 (月)

 台風は夜中に雨を降らせて、日中はまた、夏が戻ってきたような暑さです。。。いつになったら秋らしくなるのか。本当に待ち遠しいです。。。そんなで、10月が始まりましたが、10月最初は、木町通小学校の3年生に出前講義で始まりました。先月は5年生対象でしたが、今日は、3年生。3年生はヒマワリの種を植えて、栽培して、種ができるまでを観察してます。その最後の種ができたとき、花にはいくつの種があるのか。実は、ヒマワリは、「キク科」なので、小さな花の集合体。これを説明しようと、質問をしたら、こたえてくれた子供さんも。。。感動でした。で、講義では、グループに分かれて、花の中に種がいくつあるか、最初に予想をして、そのあとに、実際に数える。という講義でした。

DSCN3782.JPG 各クラス、グループごとで、同じように説明しても、少しずつ数え方が違う。見ていて、その多様性に感動でした。すごかったグループは、あっという間に、自分たちが数えるヒマワリの1つの花の種を数えきって、合計4個の花分、種の数で、1,500個以上数えていたのは、感動でした。もちろん、大きな花を数えて、1,500個くらいあるのも。3年生全体で数えたのを平均して、どれくらいの種が、花の中にあるのか、わかったのではないでしょうか。クラスの先生だけでなく、教育実習の先生、また、途中からは、校長先生も見学にいらして。。。

DSCN3810.JPG 講義の最後は、質問コーナー。ハエトリソウのこと。1つの花にはどれくらい種があるものなのかなど、たくさんの質問があり、時間内に収まらず、あとは、質問、お手紙でということになりました。

 木町通小学校では、恒例の一緒に給食。たくさんの質問をもらいながら、楽しく交流できました。最後に時間のとることができた3-1のクラスのみんなと写真を。他のクラスとの時間がとれなかったのは、残念で、申し訳なかったです。

DSCN3823.JPG 最後になりましたが、熊谷校長先生、教務の熊谷先生、佐藤先生を初めとする3年生の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。次は、4年生に「ウリの仲間」の講義ができればと思います。


 わたなべしるす

 PS. 木町通小学校に、愛媛県今治市「常盤小学校」の5年生が一生懸命育てました。被災地の人に元気になってほしいと送ってくださいました。大きなポスターと、常盤小学校の子供たちからの手紙を見つけました。前に、七北田小学校に出前講義をしたときに、少し紹介したことがありましたが。。。とてもうれしかったです。このようなことで、今治と仙台とがつながり。。。ジャガイモは、給食の「カレーライス」として食べたということでした。とてもおいしかったと。。。

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【出前講義】今治市立富田小学校・特別講義「ヘチマとそのなかまたち--実は、たくさんの仲間がいます--」(9/27)

2012年9月27日 (木)

 一昨日、昨日と、西条高等学校今治西高等学校という高校での講義でした。今日は一転、小学校4年生。伺ったのは、今治市立富田小学校。富田小学校とは、渡辺が通っていた、桜井小学校と隣の校区。富田小学校の校区でもたくさん子供の頃、遊びましたし、何よりお世話になった小学校の時の担任の先生のご自宅があった場所も、富田小学校の校区。小学校卒業後から折を見て伺っておりました。その意味で懐かしい場所での講義となりました。また、富田小学校には、初めて、今治市内で出前講義を行ったときからお世話になっている、「授業の達人」である、村上先生が今年から、教頭先生として、赴任されたこともあり、こちらもぜひ伺いたいと。そんなことが重なっての講義となりました。

DSCN3767.JPG 4年生が対象ということもあって、渡辺が小学生の頃から、小学校で夏に栽培される「ヘチマ」を題材として、「ウリ科」の身近な作物の類似点と多様性を講義。前日の今治西高等学校での講義で、「ヘチマは、雄花と雌花があることは知っている。小学校で習ったから。でも、同じウリ科の、スイカ、キュウリ、メロン、ゴーヤになると。。。。」という以外と知られてないというか。。。実際の実物がある方がよいので、「ヘチマ」と「キュウリ」を、村上教頭先生とクラス担任の越智先生に用意して頂きました。それにしても、渡辺が小学校の頃から、今でも「ヘチマを使っているのは??」と思いましたが、キュウリ、スイカ、メロンとなると、栽培が困難。結実させることが難しい、病気になりやすいということがあるのだろうなと。。。

DSCN3771.JPG さて、講義では、クイズ形式で、「種子」、「子葉」、「雌花」、「果実」、「果実の横断面」などを、ヘチマ以外に、スイカ、キュウリ、メロン、カボチャ、ゴーヤについて、比較を行ってもらいました。同じような種、切り口が似ているもの、その切り口が何に似ているか、メロンに「Tの字の茎の一部が残っているのはなぜか」というようなことを話したり。どのクイズにもとても積極的にこたえて、また、とてもよく考える力があるのは、さすが、「授業の達人」が理科の授業をしているからだろうと。感動でした。また、質問コーナーでも、こちら困るような「なぜ、種の大きさが違うのか。。。。」。。。考えました。かなり。それと何より感動したこと、というか、一番の感動は。3, 4時間目が講義だったのですが、途中でチャイムが鳴り、10minの休憩。一度休憩をしますかと聞いたら、子供たちが、「続ける!!!!」という反応があったのも初めて。すごい集中力で、全員が、3, 4時間目を一気に突破という感じでした。すごかったです。

DSCN3777.JPG 講義のあとは、恒例の給食タイム。給食の時間にもたくさんの質問があって。終わったあとには、久し振りでした。「サイン会」。帽子、下敷き、資料集、教科書、ノートなど、いろいろなものに。少しでもこれからの励みになったのであれば、幸いです。十分質問ができなかった方は、ぜひ、質問とかを手紙に書いておくってください。お待ちしております。

 最後になりましたが、橋田校長先生、村上教頭先生、担任の越智先生、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。今回も講義のあと、校長先生、教頭先生と今日の講義についての反省会というか、初めての「常盤小学校の講義より進歩したと、村上教頭先生から、お褒めの言葉を頂けたのは、望外の喜びでした」。ありがとうございました。これまで以上に修行に励みたいと思います。


 わたなべしるす

 PS. 前日の教室の確認など、打合せで、村上教頭先生が作成中のソーラーカーを目にして。すごい感動でした。やっぱり、超えるにはあまりに高い壁だと。。。修行あるのみと。。。

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