東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

松の内

2011年1月 7日 (金)

明けまして、おめでとうございます。
育休中の増子(鈴木)さんと千葉さんから、赤ちゃんの写真付き年賀状が届きました。かわいい女の子です♪  お二人とも(育児疲れはあるかも知れないけど)元気に過ごされている様子で、本当に何よりです。

 

↓こちらは大学に近い柳町通の大日如来です。

無題2.jpg

 

年末年始と夏祭りの時期には街灯に垂れ旗が付けられます。片平キャンパスの北門前にも。

無題3.jpg無題4.jpg 

ところで、
「学生さんたち卒論で大変みたいだから」(渡辺先生)
と言うことで、今回のダイアリーを担当することになりました。
ラボ居室の私の机は孤島ですが、天まで届く本棚郡の向こうの学生大陸から聞こえてくるのは主にキーボードのタイプ音となっております。ある意味「宴もたけなわ」でしょうか(違いますか)。

最後になりましたが、
皆様のご健勝とご多幸をお祈りしますとともに、
本年も当ラボ、当サイトをよろしくお願い申し上げます。
(M)

ページの一番上へ

局所から大局へ、新しい発想を求めて、時代の先を読んで・・・(1/6)

2011年1月 6日 (木)

 新年早々ということなのか、いろいろなことで「企画もの」が多い。そんな中でおもしろいことを見つけた。何でもそうなのかもしれないが、最初はやっているそのポイント、やっていることしか見えない。いわゆる局所的にものを見ている。それがだんだん全体のバランスを見て、どうするべきなのかを判断できるようになる。つまり、大局観が出てくるということなのであろう。将棋のプロ棋士のコメントであった。なるほど、当たり前なのかもしれない。また、その中におもしろいコメントがあった。強くなるほど、考えない。つまり、このことはあり得ないという手を除いて考える。つまり、「経験と勘」でこれが最善というの導くのだろう。この「経験と勘」、育種・品種改良でもよく使う言葉である。これを選べば、よい品種になるというのが、10年も経験したら、わかってくる、という話を現場のひとから聞いたことがある。つまり、余計なものを排除して、これがよいと最善のものを選べるということなのかもしれない、どんなことでも、同じようなものなのかもしれない。

DSCN5294.JPG 「経験と勘」が重要であるという一方で、今までの常法に従って、何かを行えば、ありきたりのdataしか出ないという反面もある。では、全くあり得ない考え方、チャレンジングなこと、ということを考えることも大切であろう。いろいろな情報がなければ、あるいは、深く考えなければ、あり得ないことをやるのもできるかもしれない。しかし、そんなときに、逆に、「経験と勘」が邪魔して、そんなことをしてもしょうがないということが頭をよぎる。この相反することを、頭でどう整理して、葛藤に勝てないと、新しい発想は生まれないだろうし、ひとよりも先を見据えることは、難しいのだろう。

 新しい発想というのは、時代の先を読むということでもある。ただ、歴史でもそうであるが、あまりに時代の先を行きすぎると、それが受け入れられるまでに後の世までかかるということも有名であろう。遺伝学でいえば、メンデルの法則はそれに当たるのかもしれない。メンデルの法則ほど、大げさではないが、先日のとある会議で、新しい「食糧・農業・農村基本計画」についての話があり、平成32年、つまり、10年先には、食糧自給率を50%にする、つまり、今より、10%あげるということであろう。現在の世界状況を考えると、こうしたことの重要性は十分に理解できるが、現状のままではかなり難しい。そこで考えられているのが、「戦略作物」作付けの拡大ということである。ここでは、「戦略作物」として、飼料用米、コムギ、ダイズ等をあげているが、現状の作付けが少ないものをいっているのだろう。このterm、「戦略作物」を5年ほど前に、とある会議で使ったが、その言葉の意味、重要性が理解されなかったが、時代が変わったのだろう。このtermがもっと広く使ってみたくなったというか、使うことにしよう。

DSCN4160.JPG では、今年の研究室での活動において、こうしたことを頭に入れてトライすれば、今までにはなかった、新しいこと、10年先に芽が出ることの基盤がしっかりできるのであろうということを気がつかされたテレビであり、会議であった。


 わたなべしるす

DSCN4150.JPG



ページの一番上へ

2011年を迎えて。。(1/1)

2011年1月 1日 (土)

 1年のなんとかは、というのがある。もちろん、長期的なことを考え、今年、5年先、10年先がどうなるか、どうなってほしいかと言うことは、考えることがある。というか、考えないと、いけない立場であり、それも、仕事であろう。では、短期的に見たとき、遺伝学をベースにしたもので、どんなことができるのだろうか。もちろん、植物の生殖形質を扱うことであるが、。。今の研究の発展系、あるいは、大きな飛躍系を少し考えてみたい。では、長期的に見て、植物の生殖形質というのは。やっぱり、食糧生産、エネルギー生産、環境保全、アメニティーというようなことが重要になるのであろう。ただ、生殖形質をどこまで広く考えるかによっては、もう少し幅の広いこともできるかもしれない。というか、そういうことにチャレンジしてみたいと思う。もちろん、10年先に花が咲くだろうと言うことを考えつつ。

DSCN5291.JPG では、教育面はどうであろうか。教育こそ、長期的な戦略が必要であろう。ゆとり教育が、いろいろ議論されいるが、教育というのは、10年くらいたってから、それの結果が現れ、評価を余儀なくされる。そうしたとき、本当に良かったなと言われるような俯瞰的な目をもって、戦略を考えておく必要があろう。10年たったとき、あのとき、あれをやっておいて良かったねと言うような評価を受けれるような、そんな教育システムというか、体系というか、そんなことをやっておきたいと考える。

 今年の天気の長期予報は聞いていない。去年のように、大冷害と言われつつ、全くそうではなかったというようなこともあるだろう。植物を研究する限り、こうした天気に左右されることは致し方ない。であれば、そうした天気がどうあれ、植物がきちんと生育するようなそんなことを、次なる戦略として考えることも重要なことなのであろう。

 また、これまでも多くの共同研究でいろいろな方面とおもしろい実験ができたと思っている。さらに、今年はもっと新しい方面との共同研究ができればと思う。実際にこれというideaがすぐにはないが、これまでにはない、新しい方向性を打ち出せる基盤のようなことが。もちろん、そんなことが論文になるのは、ずいぶん先のことになるのかもしれないが。

DSCN5289.JPG 何より、今年もより多くの論文を発表し、また、教育研究を展開しつつ、社会貢献ができればと思いつつ、2011年の最初のブログとしておく。


 わたなべしるす

 PS. そういえば、今年の4月で、大学での職について、ちょうど25年を迎える。良く続いていると、自分でも感心する。次の25年に向けての出発点にもなることに気がついた。もちろん、大学での職は、あと20年足らずなのかもしれないが。。

DSCN5293.JPG



ページの一番上へ

2010年を振り返って。。(12/30)

2010年12月30日 (木)

 このところの例年であれば、12/31に記事を書いていた。今年は、様々なことが重なり、1日前に記している。研究室のHPには、ニュースとブログのような形でずいぶんいろいろなお知らせをしてきた。何より、朗報だったのは、これまで行ってきた社会貢献である、「出前講義」が新聞紙上などにも取り上げられ、こうした活動をすることの大切さを、改めて、知るとともに、1年間の活動の励みとなったのは、お世話になった皆様方のおかげと思っております。ありがとうございました。

DSCN4491.JPG もう1つの大きなことは、何より、これまでの研究成果をより多く発表でき、また、自家不和合性では、2つの論文(自家不和合性シロイヌナズナ優劣性)が掲載されたことである。人生でNatureに何回載せることができるかは、まさに、お天道さまが知っているところだと思うが、2000年に最初のNatureの論文を発表できてから、10年というのも、また、何かの縁ではないかと思う。これも共同研究者の方々の努力のおかげだと。ありがとうございました。

 春先から、天候不順で、今年は年回り的にも気候的にも、冷害になると言うことで、ずいぶん実験のことを心配しましたが、ふたを開けたら、猛暑で、イネの実験には問題なかったのに対して、アブラナ科植物の秋の生育には大きな支障が出たのは。。。その支障がなんとか、来春には続かないようにと思う次第です。そんなとき、春先に打合せでいくことのあった、沖縄の風景を思い出しました。何気ないキャベツ畑の写真ですが、少なくとも、仙台ではあり得ない。奥に植わっているのは、バナナの木。そんなものが両立できるんだと。初めて見たときには、感動でした。。。

DSCN4058.JPG また、来春からは、3名の新しいM1の方をお迎えできることも、うれしい限りですね。ぜひ、研究室で大きく成長してほしいと、。。。もちろん、最大限のサポートをしますので。メンバーなどは、また、来年のHPで紹介をしますので。

 植物の生殖と言うことで、自家不和合性等の形質を扱っているわけですが、遺伝学を考えるとき、植物の多様性と言うことは、いろいろなところで目にします。野菜、果物、花卉、何をとって、毎日の生活に欠かせなく、多様であるから、楽しいと言うことがありますが、その多様性を活かして、今年の研究室もいろいろなことができたのだと思います。そんな意味で、今年の研究室の活動にご協力いただいた、様々な関係の方々にこの場を借りてお礼を申し上げることとして、終わりにしたいと。

 では、皆さん、良いお年をお迎え下さい。


 わたなべしるす

DSCN5246.JPG



ページの一番上へ

クリスマス寒波到来

2010年12月26日 (日)

仙台にクリスマス寒波がやって来ました。

24日には雪がちらつく程度で風情があって良いな、と思っていたのですが。。。

25日朝には驚くほどの積雪がありました。

 

ビフォー(12月前半の庭)

RIMG0188

アフター(12月25日の庭)

RIMG0367

 ちまちま味噌汁の具にしてきた、小松菜や二十日大根、春菊が埋もれてしまいました。

我が家周辺は仙台でも積もる方なので、5~10cmほどの積雪がありました。

RIMG0366

つい数日前には、嵐のような雨があったばかりだったのに。。。

やはり今年は天候が不安定でしたね。

来年はどんな気候になるのでしょうか。

 

今年ももう終わりですね。

今年ほど周りに助けて頂いて過ごした年もありません。

本当にありがとうございました。

来年もどうかよろしくお願いいたします!

修論、D論で忙しいメンバーの皆、雪で通学大変だろうけど、執筆追い込み頑張ってください!

 

増子(鈴木)

ページの一番上へ

diary Top« 129 | 130 | 131 | 132 | 133 | 134 | 135 | 136 | 137 | 138 | 139

ARCHIVE