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総説が Evolution & Development に掲載されました

脊椎動物の手足の起源については、古くから古生物学者や発生生物学者によって研究がされてきました。手足は原始的な魚の対になった鰭が進化したものです。化石の記録などからは、顎を獲得する前の原始的脊椎動物(無顎類)の祖先で対になった鰭が出現したとされています。しかしながら、現存する無顎類であるヤツメウナギやメクラウナギは対になった鰭を持たないために、脊椎動物の祖先がどういった発生プログラムの変化を経て対になった鰭を獲得したかはわかりませんでした。
しかし、近年になって、現存する様々な原始的脊索動物や脊椎動物の体壁をつくる側板中胚葉(Lateral plate mesoderm)の発生メカニズムを調べることで、脊椎動物の祖先が体壁に対になった鰭を獲得するまでの軌跡の一部が明らかになってきました。本総説では、この分野における近年の研究成果を紹介し、手足の起源について議論しています。


Mikiko Tanaka, Koh Onimaru

Acquisition of the paired fins: a view from the sequential evolution of the lateral plate mesoderm.

Evolution & Development 誌
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1525-142X.2012.00561.x/full
Article first published online: 5 SEP 2012
DOI:10.1111/j.1525-142X.2012.00561.x

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