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研究経過報告|新学術領域|ゲノム・遺伝子相関

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育種学会にてワークショップを行いました。

1012 () 124回育種学会講演会 (鹿児島大学) にて、ワークショップを行いました。新学術領域のテーマである『ゲノム・遺伝子相関』をキーワードとして、得られた研究成果を育種学へどのように発展できるかに重点をおいて発表していただきました。100名近くの人に参加していただきました。グループからは、鈴木班、寺内班、藤本班、村井班の発表や司会進行がありました。また、木下さんからは来年度の新学術領域の公募について説明していただきました。発表及び参加していただきました皆様ありがとうございました。

藤本龍・村井耕二



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論文が掲載されました! Planta (2013) 237: 1001-1013

 

村井班では、核ゲノムとミトコンドリアゲノムの「ゲノム・遺伝子相関」の研究を行っています。植物では、近縁野生種を母親に用い、栽培種を戻し交配親に用いた連続戻し交配によって、野生種の細胞質ゲノム(ミトコンドリアゲノム)をもつ細胞質置換系統が作出できます。近縁野生種Aegilops crassa 細胞質を導入した細胞質置換コムギ系統では、雄ずいが雌ずい化するpistillodyと呼ばれる現象が起こります。これまでの研究から、pistillodyは、雄ずいの形成に関与するMADSボックス遺伝子の発現パターンが変化することが直接的な原因であることが明らかになっています(Hama et al. 2004)。また、ミトコンドリア原因遺伝子の候補として、新規のorf260 を同定しました(Zhu et al. 2008)。この核遺伝子とミトコンドリア遺伝子の間の「遺伝子相関」機構はどのようなものでしょうか?今回、マイクロアレイ解析により、pistillodyを示す幼穂で特異的に発現する新規のカルモジュリン結合タンパク質を同定しました。近年、哺乳類細胞の研究から、ミトコンドリアゲノムから核ゲノムへ何らかのシグナルが伝達され、核遺伝子の発現が制御されるミトコンドリア・レトログレード・シグナル(MRS)の存在が明らかとなってきました。MRSでは、ミトコンドリアからのカルシウムイオン・シグナルが重要な役割を担うと考えられています。カルモジュリンはカルシウムイオン・シグナル系で働く重要な物質です。今回の発見は、動物と植物で共通のMRS機構が存在することを示唆します。

 

Yamamoto et al-Planta2013.pdf

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【福井県立大学】村井班:論文が掲載されました Genes Genet Syst 87:161-168

高等植物の花成(栄養成長から生殖成長への移行)は、主に春化経路、日長反応性経路、構成的促進経路といった遺伝子ネットワークにより制御されています。春化経路は低温に応答して、日長反応性経路は日長に感応して、花成を誘導する機構です。一方、構成的促進経路は環境要因に影響を受けない花成制御機構です。コムギやオオムギなどムギ類の出穂性(花成)は、これらの経路に対応した低温要求性、日長反応性、純粋早晩性の3つの出穂性形質の複合作用により決定されます。今回、村井班では、コムギの日長反応性には、機能分化した2種類のCONSTANS -like遺伝子(WCO1TaHd1)が関与していることを明らかにしました。特に、WCO1は、長日条件下では花成を促進する方向に作用しますが、短日条件下では、強力に花成を抑制する方向に働く、ユニークな遺伝子であることが示唆されました。今後、村井班では、これら花成関連遺伝子とミトコンドリアゲノムとの「ゲノム・遺伝子相関」機構を明らかにしていく予定です。 Kitagawa et al. GGS (2012).pdf

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鋭意レポート執筆中です。しばらくお待ちください。

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