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2012年11月の記事を表示しています

研究成果がDevelopmentに掲載されました

有性生殖過程における花粉管の胚嚢への伸長は、花粉管細胞と雌ずいとの精密な細胞間コミュニケーションにより調節されています。本研究では、そうしたコミュニケーションの実態を可視化するために、Ca2+センサータンパク質yellow cameleon 3.60 (YC3.60)を花粉管および助細胞で発現させたシロイヌナズナを利用し、semi-in vivoの状態で受精させた際の両細胞内のCa2+変動を観察しました。野生型の胚珠に向かって誘導されている花粉管先端のCa2+濃度は、花粉管ガイダンスに異常を示すmyb98変異体の胚珠を共存させた時と比べ、有意に高いことが示されました。また、花粉管が助細胞に到達すると特徴的なCa2+オシレーションが助細胞内で観察されました。精巧な雌雄コミュニケーション機構の存在を示唆する観察結果として今後の展開が期待されます。
Cytoplasmic Ca2+ changes dynamically during the interaction of the pollen tube with synergid cells
Iwano, M., Ngo, Q.A., Entani, T., Shiba, H., Nagai, T., Miyawaki, A., Isogai, A., Grossniklaus, U., Takayama, S.
Development (2012) 139, 4202-4209.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23093426
高山班201211.jpg

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「ライフサイエンス領域融合レビュー」総説公開

「ライフサイエンス領域融合レビュー」にて高山班連携研究者、ERATOリーダーの東山哲也先生の総説が公開されています。この度、LEADING AUTHOR'sという新しいWEBベースの媒体が立ち上げられており、「植物の生殖細胞と受精戦略」というタイトルで、植物の複雑な受精の仕組みを分かりやすく解説されています。

http://leading.lifesciencedb.jp/


すでにこのサイトを利用されている方はご存じかと思いますが、「ライフサイエンス新着論文レビュー FIRSTAUTHOR'S」の姉妹版です。本サイトは、生命科学において注目される分野、学問領域を誰でも無料で閲覧できるメディアです。学部・大学院生にとってこの上ないサイトかと思います。これまでにも、領域代表の高山先生、公募班の山本先生や不肖私もこのサイトに執筆しており、新学術の皆さんにも是非閲覧して頂きたいと存じます。


(論文紹介・木下)

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山元班の実験プロトコルが本に掲載されました

山元班のメンバーが執筆したプロトコル解説が、Neuromethodsと題するSpringer Humana Pressのシリーズ本72巻のうちの一章として出版されました。この本のタイトルは"Genetically Encoded Functional Indicators"、編者はフランスCNRSJean-René Martin博士で、主としてショウジョウバエの脳神経系を対象に、各種のイメージング手法を集約した内容となっています。山元班の古波津創、小金澤雅之、山元大輔は第6章 "in vivo optical recording of brain interneuron activities from a Drosophila male on a treadmill"を担当しています。ショウジョウバエを細いワイヤーにつなぎ、脚に発泡スチロールの球を持たせてその上を位置の移動なしに歩かせるというシステムを用い、行動中の個体から脳のニューロン活動をCa2+イメージングにより記録する画期的手法のプロトコルが紹介されています。

 

出典: Kohatsu, S., Koganezawa, M., and Yamamoto, D. (2012) in vivo optical recording of brain interneuron activities from a Drosophila male on a treadmill, p.103-112, In Genetically encoded functional indicators, Ed. Martin, J.-R.,169pp, Springer: New York.

SSN 0893-2336 ISSN 1940-6045 (electronic) ISBN 978-1-62703-013-7 ISBN 978-1-62703-014-4 (eBook) DOI 10.1007/978-1-62703-014-4

Springer.pdf


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公開講演会2012開催

11/3(土)に秋葉原にて、国立遺伝研の公開講演会が開催されました。北野も「新しい種はどのように誕生するか〜トゲウオの例〜」と題して講演を行いました。事前参加登録が170名を超えるという大盛況でした。一般の方への講演や質疑応答は、なかなか難しかったですが、遺伝研での博士教育に興味のある方の参加も半数を超えており、興味をもってもらった学生もいたのでよかったです。


NT20120927.jpg

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国際シンポジウムを開催しました

去る10月29日に、奈良先端科学技術大学大学院にて、国際シンポジウム"A New Generation of Plant Embryo Research"を開催しました。オーガナイザーは、奈良先端大、中島敬二さん、相田光宏さん、本領域から植田美那子さんと私が務めさせて頂きました。

奈良先端大内外から約100名もの参加者があり、海外若手研究者4名と本領域連携研究者の名古屋大学東山哲也さんを交えて大変活発な討論が行われました。

http://bsw3.naist.jp/topics/event.php?id=819


写真は、看板の前でのスピーカーの集合写真です。

残念ながら、植田さんはこの時ディスカッション中でした。

集合写真.jpg

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