文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」
この度、Plant Journal誌にて、シロイヌナズナの細胞周期マーカーについての論文が掲載されました。
これは、植物の細胞周期の進行をリアルタイムで可視化するべく、シロイヌナズナのS期とM期のそれぞれを赤と緑の蛍光で標識した2色マーカー(Cytrap)を作成したものです。この論文では根の表皮細胞に着目し、根の伸長する過程で各細胞の細胞周期がどのように進行するかを可視化しましたが、今後は胚や葉など、さまざまな組織において、成長過程での細胞周期の進行を追跡できると期待しています。
Plant J. 2014 Nov; 80(3): 541-52.
A dual-color marker system for in vivo visualization of cell cycle progression in Arabidopsis.
Yin K, Ueda M, Takagi H, Kajihara T, Sugamata Aki S, Nobusawa T, Umeda-Hara C, Umeda M.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/tpj.12652/full
この度、名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所の「ITbM Research Award」を受賞しました。
Title: Discovery of New Molecules that
Control the Cell Cycle; Understanding the Mechanism of Animal and Plant
Colleagues: Masakazu Nambo, Keiko
Kuwata, Taeko Ohkawa, Daisuke Kurihara
これは、化学と生物(動植物)の共同研究を推進するために作られた賞で、私ともう一人の植物研究者に加え、動物発生、有機化学、分子構造解析の研究者が立ち上げたプロジェクトが受賞の対象となりました。
去る10月29日に、奈良先端科学技術大学大学院にて、国際シンポジウム"A New Generation of Plant Embryo Research"を開催しました。オーガナイザーは、奈良先端大、中島敬二さん、相田光宏さん、本領域から植田美那子さんと私が務めさせて頂きました。
奈良先端大内外から約100名もの参加者があり、海外若手研究者4名と本領域連携研究者の名古屋大学東山哲也さんを交えて大変活発な討論が行われました。
http://bsw3.naist.jp/topics/event.php?id=819
写真は、看板の前でのスピーカーの集合写真です。
残念ながら、植田さんはこの時ディスカッション中でした。
この度、Current Opinion in Plant Biology誌に、シロイヌナズナの胚発生についての総説を掲載していただきました。
Curr Opin Plant Biol. 2012 Aug 22. [Epub ahead of print]
The origin of the plant body axis
Ueda M, Laux T.
これは、シロイヌナズナを中心とした最新の植物胚研究の知見と、シロイヌナズナ以外の植物で開発されてきた様々な研究手法(in vitro受精系や受精卵の単離系など)をまとめた構成となっています。
まだ印刷中につき、号数やページ番号は確定しておりませんが、オンラインでは閲覧可能ですので、ご一読いただけましたら幸いです。
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1369526612001045
この度、日本植物形態学会の学会誌に、シロイヌナズナの胚発生についての和文総説を掲載していただきました。
Plant Morphology vol. 24 pp. 89-97
シロイヌナズナの頂端--基部軸形成を担うWRKY2-WOX8転写因子カスケード
これは、昨年9月に頂きました同学会奨励賞の受賞者ミニレビューとして掲載されたものです。私がこれまでに進めてきた胚発生研究を中心にまとめましたので、本新学術領域で採択されたテーマの背景を網羅した構成となっています。
まだオンラインでは公開されていませんが、いずれ以下のサイトで閲覧できるようになりますので、是非ご一読ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/plmorphol/