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東京農業大学生物資源ゲノム解析センターとの共同研究で、ニホンウズラのゲノム解読に成功し、その研究成果がGenomics誌に掲載されました。

ニホンウズラは体が小さく成熟期間が6週間と非常に短いなど、鳥類のモデル動物として有用な特性をもちますが、ゲノム情報がないことから遺伝学的な解析は困難でした。私たちは、東京農業大学生物資源ゲノム解析センターとの共同研究で、ニワトリゲノムの80%に相当するニホンウズラのゲノム配列の解読に成功し、ウズラにおいてもニワトリと同様にポストゲノム研究が可能となりました。さらに、私たちは、得られたゲノム配列情報に基づき、ウズラの遺伝解析のためのツールとして、1 ‒ 28番染色体とZ染色体をカバーする150のマイクロサテライトマーカーを開発しました。これらの研究成果は、現在私たちが取り組んでいるニワトリーウズラのF1雑種における胚性致死と性特異的な致死現象を引き起こす遺伝的制御機構の分子基盤に関する研究を進めるうえで、次世代シーケンサーを用いた雑種胚における遺伝子発現の網羅的解析を可能にするものであり、今後の研究の発展が大いに期待できます。

 

Kawahara-Miki R, Sano S, Nunome M, Shimmura T, Kuwayama T, Takahashi S, Kawashima T, Matsuda Y*, Yoshimura T and Kono T* (2013): Next-generation sequencing reveals genomic features in the Japanese quail. Genomics 101: 345-353. (* corresponding authors) 

 

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