東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】香川県立観音寺第一高等学校・科学教養特別講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」(6/17)

2013年6月17日 (月)

 週末にかけては、医学部系(愛媛大学医学部第38回日本超音波検査学会学術集会)という不慣れなfieldだったですが、今週は、通常の出前講義。少しほっとします。愛媛、香川を結ぶ鉄道は、予讃線。一部を除いて単線なので、途中で「待ち合わせ」があったり、何かのトラブルで、電車が遅れると、玉突きで遅れるように。。。。田舎ですので、仕方ないとはいえ。。。電車の外の水田には、つい最近、田植えが終わったという、まだ、緑が少ない水田から、緑が多くなり、少し早めの収穫ができるような水田も。こうした風景を見ると、やっぱりほっとしますし、子供の頃を思い出します。

DSCN6708.JPG 観音寺第一高等学校へ伺うのは、昨年度末の「運営指導委員会」以来。校長先生が変わられましたが、他のスタッフはほぼこれまで通りというのが心強いです。何より、全校体制ですので。。。講義では、昨年同様に、科学教養特別講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」という、キャリア教育の講義。ここのSSHの特徴でもある、「科学リテラシー」に重きを置いていることと、2011/03/11の東日本大震災を忘れてほしくないということで、震災がらみのことも、渡辺の人生を振り返ってというあとに、スライドを数枚入れておきました。対象は、1年生全員。今日と明日までが「国際植物の日」との連動企画。いつものように、Oxford University Pressと東北大のGoodsを。

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DSCN6716.JPG 今年の1年生は少しおとなしいというか、まだ様子見なのでしょうか。聞いたところでは、いろいろな活動に積極的ということでしたので、。。。。あやとりができるという生徒さんは少なく、ただ、まだ、田舎というか、自宅に帰る前に、信号機がないという生徒さんも。よいところだと思います。そうした自然でたくさんのことを学んで下さい。また、講義で強調したのは、大学は通過点であること、また、将来何をやりたいことを早く決めること、もちろん、その時々で修正をしながら、趣味と仕事は違うということなど。先月の宮城第一高校でも話したようなポイントかもしれません。最後の震災のところで、仙台では何が起きたのか、その時、何を考えたのか、科学を理解して、何をどう行動するのがよいのか、そうした一連のことを。。。最後には、たくさんの質問を頂きました。ぜひ、これからの高校生活の1つの糧というか、方向性になるものになったのであれば、幸いです。

DSCN6725.JPG 講義のあと、時間の関係で少しだけでしたが、木曜日の発表会の準備をしているSSHの3年生と議論をできました。しっかりした発表を楽しみにしております。

 最後になりましたが、講義でお世話になりました、校長先生、石井先生をはじめとする多くの方々にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。木曜日には、運営指導委員会でお世話になります。


 わたなべしるす

 PS. 校舎は現在建て直し中。ということで、今年を入れて、2年間、プレハブ生活を余儀なくされるようです。。。それはそれで大変だと思います。

DSCN6730.JPG PS.のPS. 5/17に抽選された、「ロト7の1等当選くじ」は、「香川県観音寺市観音寺町 観音寺駅通商店街内」というのは、最近、新聞か、何かで見たような。その宝くじ売り場のところを見せてもらいました。このすごさにあやかりたいと。。

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【出前講義】今治市立今治小学校、日吉小学校、美須賀小学校、城東小学校「キャベツとブロッコリー」(2013年度ふるさと出前授業-1、6/14, 16, 19, 27日追記)

2013年6月15日 (土)

 昨年に続き、今治小学校校長の高橋先生に企画頂き、今年も「ふるさと出前授業」を。今年度は、少しでも多くの小学校へということで、6月のこの時期から、開始となりました。6月中旬ということで、愛媛でも田植えが終わり、小さな苗が田んぼにあるのをあちこちで見かけました。梅雨になったとたん、雨が降らなくなり、空梅雨とかいわれており、昨日に続いて、30oC越えだったような。。昨日のように、ガラス室での作業ということではないので、それほど暑いとは思わなかったですが、夜温が下がらないのは、ずいぶん暑いのでしょうか。こんな暑さに加えて、使っているパソコンが普段のディスプレーより小さいことが、そもそもストレスなのかもしれません。。。。

DSCN6629.JPG さて、2013年度、最初の「ふるさと出前授業」は、今治市立今治小学校日吉小学校美須賀小学校城東小学校という、4校合同。昨年度も書きましたが、市内の中心部であり、それに伴い、少子化で、この数年内に統合されると。。ただ、学校によっては、学年の人数が、1桁というのは教育をする上で、ちょっと寂しいものがあるなと。。。その意味では、統合ということが教育上よい効果として現れてくれればと思います。クラスの中にたくさんの子供たちがあふれているという時代に小学校を過ごしたものとしては。。。そんな4校合同ということで、昨年同様に、6年生、90名くらいへの講義となりました。

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DSCN6690.JPG 講義内容は、昨年度と同じ、「キャベツとブロッコリー」。3日前には、仙台市内の七北田小学校で講義をしたのと同じ内容。このよく食べる2つの種(しゅ)は、品種改良でできたもの。では、この2つの作物の遺伝子を持った作物ができるとしたら。。。ただ、そんなことをいきなりいわれても、最初に、トマトを例にして生長の様子を説明。キャベツ、ブロッコリーもスライドを使って説明。キャベツに花があるというのを見たことがあることもさんも。もちろん、ブロッコリーがつぼみの集まりというのは知っていたのは、さすがと。。。では、この2つの作物の遺伝子を持ったものは、というのを、各グループに分かれて、「とりのこ用紙」に描く。

DSCN6652.JPG 学校ごとで特徴があり、あっという間に書き始めるところから、最後まで悩んで、何度も、本物のキャベツ、ブロッコリーを見て考えるグループも。観察をすることは何より大事なことですから。描き終わったら、グループごとにその絵の特徴を説明。とてもしっかり考えていて、また、理科の先生がほとんどの学校にいる「今治市内」ということもあり、茎を共有して、結合できるというのは、さすがとというより、感動でした。また、こちらが、気がつかず、申し訳なかったのですが、ブロッコリーがキャベツの中にあり、その周りに花をかいていたグループで、葉っぱから、花が咲いているのと勘違いしたのですが、実は、花が咲く時には茎が伸びると、描いてありました。茎が伸びるというのも、植物の生長をとてもしっかり観察しているなと、勘違いしたのが、申し訳なかったです。最後に、たくさんの質問をもらって、それでもこたえきれず、手紙に質問は書いてもらうということで終わりました。去年のように、小学校ごとの緊張感のようなものを感じなかったのは、こうした交流事業をこれまでもやってきた方がよい方向になっているのではと。さすがです。

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DSCN6676.JPG 講義のあとは、日吉小学校の子供さんたちといっしょに給食。たくさん質問があったり。盛り上がりました。また、3月の今治自然科学教室で渡辺の講義を聴いていた子供さんも。世の中、狭くできているなと。。。

 最後になりましたが、本企画の立案、計画を取り仕切って頂いた今治小学校校長・高橋先生、日吉小学校校長・藤田先生、理科の阿部先生、また、4校の関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。

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 わたなべしるす

 PS. 高橋校長先生とは、今年度の後半のどこで講義ができそうかなど、議論できました。たくさんの市内の小学校から希望があるとか。うれしい限りです。自分の育った今治からのお願いというのは。今年度もよろしくお願いします。

 PS.のPS. 市内のケーブルテレビの取材も頂き、当日のニュースで放送されたと。。ありがとうございました。

 PS.のPS.のPS. 昨日まで招待セミナー、講演があり、4校の小学校のHPを拝見していませんでしたが、今朝、今治小学校美須賀小学校のHPに関連記事を見つけました。ありがとうございました。

 PS.のPS.のPS.のPS. 今朝、日吉小学校のHPに関連記事を見つけました。ありがとうございました。

 PS.のPS.のPS.のPS.のPS. 今日(6/27)に城東小学校のHPに関連記事を見つけました。ありがとうございました。

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【出前講義】愛媛県立今治南高等学校・出前講義「高等植物における生殖・受粉反応」と「農学・生命科学入門」(6/13)

2013年6月13日 (木)

 ここ2年、この時期に、愛媛県立今治南高等学校に出前講義に来ております。昨年は台風一過でしたが、今年は上陸もなく、今日には熱帯低気圧になるのではと言うことで、ほっとしました。そのぶんという訳ではないですが、仙台から比べると、ずいぶんと暑いです。昨日は、フェーン現象で、35oCを超えた地点もあったようです。

 さて、講義は、午前が園芸クリエイト科に講義と交配の実習。例年より春先の天候が愛媛ではよかったようで、実習に使う、メロン、スイカの花は、ピークを過ぎていました。講義では、花がある意義、自家不和合性、果実の内部形態などを簡単におはなしして。その中で、いつも花と作物の名前の一致、ヒマワリの上のハチはどこから来て、どこへ行くのか。ということを聞く訳ですが、半分くらいの作物は、正解が。さすが、園芸クリエイト科だと思いました。なにより、トケイソウを知っているのはよく毎日の花を観察しているなと。正解した生徒さんには、「国際植物の日」関連の提供頂いたGoodsを。提供頂いたOxford University Press東北大には、この場でお礼を。。。

20130613今治南 (11).JPG そのあとの実習では、メロンは使えるような花がなく、スイカを使って交配実験。うちの研究室でも、ガラス室での栽培をしていますが、もちろん、地面を這わせての栽培でなく、支柱を立てての栽培。ここに掲載していないたくさんの写真を撮って、labでの栽培と、基礎ゼミへの参考にと。。基礎ゼミの記事の時に、写真をまた掲載したいと思います。終わりかけということもあり、しっかり観察して、雌花を探して、10-20花くらいはあったのではないかと思います。グループごとでしたが、受粉をして、あとはうまく結実するのを祈るだけですが、天気もよいので、大丈夫ではないでしょうか。交配後には、交配した日付けのラベルを。大事なことです。収穫までの日数を理解するためには。

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20130613今治南 (22).JPG このあと、実際にスイカを割って、試食。このあたりがよいですね。自分でつくって、自分で食べてみる。それがどれくらい大変なことか。。。これは、今年の渡辺の「基礎ゼミ」のポイントでもありますが。。。

20130613今治南 (31).JPG 午後からは、普通科の希望者に、「農学・生命科学入門」と題して、先日の仙台第一高等学校金沢泉丘高等学校と同じ講義で、自家不和合性・生殖の話しとキャリア形成というか、渡辺のこれまでの歩みを。。植物、作物好きの生徒さんだったのが、何よりでした。1.5hrという短い時間だったですが、自分見詰めて考えたり、植物の不思議を理解頂けたのではないでしょうか。

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20130613今治南 (60).JPG 最後になりましたが、お世話になりました、別府先生をはじめとする関係の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 一昨年、ここでの愛媛新聞社の取材がきっかけで、昨年の年間通しての日曜コラムにつながったのかもしれません。その愛媛新聞社が今日も取材頂きました。ありがとうございました。取材頂いた方は、昨年まで、コラムに簡単な10文字くらいの中身を説明するようなコメントをされることを担当頂いていた方。もちろん、渡辺のもつけて頂いたそうです。。。びっくりしました。。。本当に世の中狭いです。ありがとうございました。記事を楽しみにしております。

 PS.のPS. 午前の講義の前に、今年度から就任された校長先生とお目にかかって、最近の農業科など、高校教育についてお話しできたのは、何よりでした。ありがとうございました。

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【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(6/11)

2013年6月12日 (水)

 つい先日までは、初夏のような天候でしたが、台風が来ているおかげか、梅雨前線が活発になり、仙台も霧雨のようなものがここ数日。。七北田小学校には、この前の「いろいろなイネの栽培」で講義と田植えをして以来。時間がなくて、そちらの方の観察はできなかったですが、理科の椎名先生の話では、例年になく順調に生育しているとか。うちのPDの坂園さんとM2の田口さんの苗立てがよかったのだと。。。ほっとしました。というか、前回は忘れ物をして、パニックでした。

 さて、今回は、「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」の講義。今年度に入って、5/9(木)に小松市立中海小学校で、5/23に仙台市立木町通小学校ででした。今回が3回目で、また、ぎりぎりに伺ったこともあり、国際植物の日のイベントというのを説明し忘れました。。。

DSCN6508.JPG キャベツ、ブロッコリーのどちらも子供たちにはなじみがあり、とても大好きな野菜。最初に、トマトの生育を復習しながら、植物の成り立ち、つまり、子葉、本葉、茎、葉、蕾、花というように変化が出てくる。それらの相互関係がどうなっているか、図示して。。。そのあと、キャベツとブロッコリーのそれぞれの生育ステージごとの変化を比較しながら。似ているところ、違っているところを。。。ブロッコリーの方が、緑が濃いというのに気がついた方もいたのは、とてもよい観察力です。ブロッコリーの蕾を数えてみたらという話をしたら、。。結構な驚きと、そんな大変なことをするのだと。。でも、実際に夏休みの宿題でやってほしいですね。聞いた数と、自分で数える大変さは大きく違いますので。

DSCN6515.JPG ここで、キャベツとブロッコリーは同じ種。元々は、青汁にするケールを品種改良したもの。では、交配できて、両方の遺伝子を持ったものができるということで、それを実験するのは大変なので、そうでなくて、グループで相談して、説明をした植物の形態の決まりを守って遺伝子を混ぜると、どんな植物になるのか。今回は、12のグループに分かれて、30minくらいで書いてもらい、そのあとに、プレゼンでした。何より、みんなで考えて、見たこともないものを想像する力を養ったことはよいことだったと思います。

DSCN6534.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、校長先生、教頭先生、理科の椎名先生、5年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. みんなが考えた新しい植物の絵は、5年生の廊下に掲示されるとか。みんなで、また、議論して下さい。それも大事なことです。

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【出前講義】宮城県仙台第三高等学校・SSH運営指導委員会(6/10)

2013年6月10日 (月)

 今年度も多くのSSH実施校での運営指導委員を仰せつかっております。その最初の運営指導委員会が、宮城県仙台第三高等学校でした。今週後半から来週にかけて、愛媛、香川、大阪での出前講義となっており、その出前講義の中でも、SSH実施校での講義、運営指導委員会もあることから、よい刺激を頂きました。

 今年度の事業計画と言うことで、5年間の事業の4年目と言うことで、次も見すえた方策を練られているようでした。何より、この4年間の活動内容が評価されて、3年目以降は、このSSH活動がやりたくて、入学してくるという生徒が多くなりつつあるというのは、この活動が県下で受け入れられているということではないかと思いました。国際連携と言うことも、東北大と行っており、初年度から比べると、ずいぶんと充実した取り組みが行われ、今年度の計画も興味深いものとなっていました。

DSCN6501.JPG 質疑の中では、SSHがあったので、このように伸びたと言うことをどの様に浸透させるのか。中間評価の問題点をどの様にクリアされているのか。コアSSHとしての連携の立ち位置とは何か。生徒自身の積極性が上がってきている要因はどの様なものがあるのか。英語力・国際性の育成への取り組みとはどの様なものがあるのかなど、シビアな質疑が行われ、今年度のSSHの活動がよくなるのではないかと思います。年度末の運営指導委員会を楽しみにしております。

 最後になりましたが、校長先生、教頭先生をはじめとする関係の先生方、宮城県教育委員会の方々に、この場を借りてお礼申し上げます。

 わたなべしるす

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