東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】岩手県立釜石高等学校SSH集中先端講演会-1(3年生キャリア特別講義、3年生との討論会)(7/1-2)

2012年7月 2日 (月)

 先週の金曜日から、埼玉県立浦和第一女子高等学校宮城県仙台第一高等学校。この月曜日が、岩手県立釜石高等学校。いずれもSSH実施校で、SSH実施に伴う公開講義、出前講義等で伺っています。釜石高校に伺うのは初めてですが、netを介して、SSH「統合科学I」の科学表現について、科学コラム文章を送って頂き、それに対して、こちらの考えというか、コメントを返送するやり方で、交流してきました。

 東北新幹線を使っていても、多くの場合、乗り降りするのは、仙台、東京くらい。その次に多いのは、上野、盛岡、福島でしょうか。新花巻で釜石線への乗換でしたが、10年近く前に1度、利用したくらい。。。本当に久し振りでした。釜石線は花巻から釜石までの単線、ローカル線。もちろん非電化。昔の予讃線を思い出しながら。。。ほとんど乗客のいない2両編成をと思っていたら、ほぼ満席。。。。日曜日だからでしょうか。新花巻を出発してからは、ずっと山の谷筋を走ったり、山の中、トンネル、。。

DSCN3028.JPG 釜石が近くなるにつれて、少し建物に被害が見えて。駅から、海の方に歩くと。。アーケード街があったというところは、津波の被害がまだ残っているところも。もちろん、そんなのも感じさせないように修理されたところも。こうなると、やっぱり、3.11のことを思い出さないわけにはいかず、また、あれから、1年4ヶ月近くたつのに、まだ、この状態かという、何というか。。やるせない気持ちでした。何とかならないものかと、今さらながらに強く感じたのでした。

DSCN3029.JPG 講義は、午前中、2コマで1, 2年生対象に、「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス---大学・学部・学科の選択が君の人生を変える---」というタイトルで、キャリア講義。いつものように、渡辺のこれまで人生を小学校から大学、現在、さらには、将来について、語るというもの。対象が1, 2年生ですので、大学受験までは少し遠いと思っているかもしれないけど、今まで歩んだ人生を振り返り、これからの受験などの選択、さらには、将来に向けた目標を決めてほしいと。

 昼食時には、SSH推進室の先生方との討論会というか、午前の講義のこと、午後から講義のこと、これからのSSHのことなど。SSHをとしきられている先生方と、あれことお話しできたことは何よりでした。

DSCN3039.JPG 長くなりそうです。このあたりで続きは後ほど。。。


 わたなべしるす



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【研究室訪問】宮城県仙台第一高等学校・2年生「研究室探訪」で来訪(6/30))

2012年7月 1日 (日)

 前日は、埼玉県立浦和第一女子高等学校での出前講義。花粉管行動の実験手法の伝授でした。こちらが想定していないことも起こり、ちゃんとサポートできなかったこと、申し訳なかったです。

 土曜日だったのですが、5/3に続いての宮城県仙台第一高等学校・2年生「研究室探訪」。小松原先生他、6名の生徒さんたちでした。5/17の自家不和合性の講義を受けてと言うことでもありました。出張明けだったこともあり、初めは、ボーとした状態だったのかも。。

DSCN2996.JPG 研究室で行っている、自家不和合性、アブラナの研究の説明をして、研究室の機器類を見て頂き、また、キャベツのなかまのBrassica oleraceaの様々な作物の見学もしてもらいました。こちらの時間設定も失敗だったのですが、B1のアルバイトさんたちと議論する時間もoverlapしていたので、その議論にも一部、参加してもらいました。

 高校で見る機器類とはひと味違っていたり、キャベツのなかまの多様性を見て、結構感動してもらえたのは、。。また、「味」に感動する生徒さんも。すばらしいことだと思いました。五感をフル活用することが表現型を理解することですから。。。

DSCN3012.JPG 最後になりましたが、今回の研究室探訪を設定頂きました小松原先生にお礼申し上げます。ありがとうございました。研究室には卒業生の方もいらっしゃいます。ぜひ、SSH、課題研究、科学者の卵などで交流できればと思います。


 わたなべしるす

 PS. 土日とで大学院生の集中講義もあって。。。一緒の集合写真で。。。

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【出前講義】埼玉県立浦和第一女子高等学校・科学者の卵エクステンドコース講義・実験「高等植物における受粉反応の観察、その2」とSSHとの連携(6/29)

2012年6月30日 (土)

 昨年までの3年間の「科学者の卵養成講座」が、今年度から、次世代型「科学者の卵養成講座」として継続。昨年度の発展コースの受講生から、エクステンドコースへのというのも、何とか継続。。。受講生からの希望などの調整もあり、この時期からの開始となりました。渡辺が担当するのは、昨年に引き続き、埼玉県立浦和第一女子高等学校の3名の生徒さんたち。今年度も受験生である、3年生での受講。受験生ということを考えると、頭が下がります。

DSCN2987.JPG 受粉反応の観察は、いろいろなやり方があるのかもしれないですが、渡辺の研究室で一般的に行っている、受粉しためしべをovernightで放置して、寒天にさして。翌日に、アルカリ、アニリンブルー染色をするというもの。夏も近くなり、たくさんの種類の花を見つけることもできるのかもしれないですが、今の時期はちょうど梅雨。そんなこともあり、実験道具と数種類の花を持ち込んでの、実験手法の伝授になりました。花粉をかけるところは、実習して、そのあとの染色、観察するスライドグラス作成は、最後の包埋のところだけ。最近の花は品種改良が進み、雌しべ、おしべが変化したような、八重咲きのものもあれば、。。という感じで、まずは、おしべと雌しべの識別から。翌日は、土曜日なのですが、授業もあるとか。。。やっぱり、土曜日、半ドンがよいなと。放課後には、包埋の作業をということでした。夏休みまでに実験をして、スライドグラスの観察で、渡辺の研究室に来てください。楽しみにしております。

 渡辺の担当ではありませんが、工学部の安藤先生が指導される生徒さんとも、「プラズマ」というテーマで何ができるのか、他領域との融合など、議論の時間がとれました。ありがとうございました。よりよい形で、こちらも進んでくれればと思います。

DSCN2984.JPG 最後に、昨年来訪問するたびにお世話になっている、生物の菅野先生と秋に向けてのSSHとの連携というか、出前講義での訪問のことなども、打ち合わせできたのは、何よりでした。不思議なひとのつながりについても、ひとしきり話ができ、また、実験室に入ってきた「ハチ」のような昆虫の採集の技も拝見でき。感動ものでした。さらに、今月末に予定している、東北大のオープンキャンパスで、希望者を募って、渡辺の研究室にも来て頂けるとか。ありがとうございました。


 わたなべしるす


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【出前講義】香川県立観音寺第一高等学校・SSH特別講義「SSH課題研究を始めるに当たって」、科学教養特別講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」と運営指導委員会(6/22)

2012年6月22日 (金)

 月曜日の愛媛・松山(小野小学校松山南高校)から始まり、今治(今治南高校日高小学校)、最後の金曜日は、香川・観音寺。愛媛、香川をあわせて、北四国と呼ぶことも。観音寺第一高校のSSHの運営指導委員をお引き受けして、2年目。昨年度講義等で2回伺いました。先日は、SSH担当の石井先生が研究室を訪問頂いたり。この日は、2つの講義と運営指導委員会。この出張中に、台風4, 5号が通過、近づいたことによる豪雨で、交通網がピンチになったこともありましたが、何とかかいくぐって。。科学教養特別講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」という、キャリア教育の講義。

 午前は「SSH課題研究を始めるに当たって」ということで、課題研究の重要性、研究の進め方を概説し、この課題研究で培ったものが、大学、大学院、社会に出て様々な場面でいきてくるということを話し、この1年間のがんばりが大事だと。また、課題研究のテーマを決めるということの一環として、渡辺が運営指導員をしているコアSSHの「ダイコンコンソーシアム」についても紹介し、他のSSHとの交流の重要性もお話ししました。さらに、ダイコンコンソーシアムでの研究例を出して、研究をやる方法論なども説明しました。最後に、アブラナ、ダイコンコンソーシアムに参加する方々ともお話できました。他のコンソーシアムへの参加者も含めて、楽しみも増えるなと。。。

IMG_3157.JPG 午後は、1年生全員を対象とした、科学教養特別講義「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」という、キャリア教育の講義。高校の講義テーマとしては、「科学リテラシー」も含んでいることから、いつもキャリア教育の最後に、昨年、3/11の東日本大震災の時のことを、どのように考え、何が大事かを、理系だけでなく、文系のことも含めて、講義しました。昨年は、十分な質問時間がとれなかったことから、今回は質問時間もとれ、多くの質疑ができたことも何よりでした。最後の植物で新しい種ができるなど、雑種形成など、とてもたくさんの質問を頂き、それでも十分でありませんでした。レポートに質問を頂ければ、幸いです。

IMG_3173.JPG 最後は、今年度最初の運営指導委員会。昨年度の活動内容、今年度の計画など、昨年以上にパワフルな計画でした。ここでも、先日の仙台第三高等学校と同様の課題研究の方向性・継続性など、議論ができたことは、これからさらなる発展には、重要かと。楽しみにしております。午前中の講義が少しでも参考になれば。。また、何より県教委のサポート体制が強固であり、このSSHを核にして、県内全体を底上げするというような意識が見えたことは、何よりの感動でした。

IMG_3188.JPG 講義、運営指導委員会でお世話になりました、校長先生、県教委の先生方、石井先生、猪熊先生をはじめとする多くの方々にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。今年度のさらなる発展を祈念しております。


 わたなべしるす


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【出前講義】今治市立日高小学校・特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(6/21)

2012年6月21日 (木)

 昨日の出前講義は、愛媛県立今治南高等学校。本校は比較的町の中心部ですが、実習などをした場所は、日高地区。その近くにあるのが、日高小学校。今治南高等学校とも、野菜を栽培したりしながら、交流があるとか。そんなこともあり、今治南の別府先生にご紹介頂き、今回の出前講義となりました。

 さて、講義ですが、月曜日に、松山市立小野小学校で行ったのと同じ、「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」。トマトは、先の今治南高の生徒さんたちといっしょに2年生の頃に栽培したことがあり、発芽から結実までのところは、よく理解していました。それではということで、キャベツとブロッコリーの成長の様子を話したあと、実は同じ種で、「ケール」を人間が品種改良したもの。では、それを交配したら、何ができるのでしょうか。ということで、各グループに分かれて、どんな植物ができるかを考えて、書き、プレゼンをとなりました。

DSCN2974.JPG プレゼンの最初の頃はあまり質問が出なくて、少し気になりましたが、校長先生が質問をして頂き、それがきっかけとなり、子供たちからもたくさんの質問が。時間の関係で、1グループのプレゼンに1人だけということにしましたが、鋭い質問もたくさんあり、盛り上がりました。最後に、植物として、キャベツ、ブロッコリーを見たとき、茎、葉、花の共通性から、交配した植物はこういう特徴があることを説明しました。講義が終わったに、「本当は、答えは、どんな植物になるのですか?」と。間違いがないのは、正しいという、科学的なことも説明しました。

 給食も子供たちといっしょだったのですが、東日本大震災のことを心配してくれた子供たちも。その心に感謝です。

 最後になりましたが、お世話になりました、校長先生、教頭先生、5年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。

 わたなべしるす

 PS. 今回は、プレスの取材が入り、今治ケーブルテレビ、愛媛新聞に講義の様子が。。きちんと発表された時点で。また、別の機会に。。。

 PS.のPS. 愛媛新聞には早速on-lineがありました。ありがとうございました。

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