東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】愛媛県立今治南高等学校・出前講義「花の構造と多様性」と交配実習指導(6/20)

2012年6月20日 (水)

 昨日は、台風4号の通過でしたが、愛媛県地方は思ったほどの被害もなかったようです。夕方には晴れ間も見えていました。それでも6月の台風上陸は、久し振りとかで、今日の朝方には、仙台を通過したようです。今日は、朝までで、100mm近い雨のようでしたが、大きな被害は、ガラス室などになかったようです。何よりです。labの皆さん、ありがとうございました。愛媛では、台風一過の晴れ間という具合にはいかなかったのが、残念でしたが。。午前中は。。

 今治南高校での講義は、この2月以来。そのときは、冬ということもあり、講義主体で、交配などの実習は十分なものができませんでした。今回は、花の基本構造とその多様性について、身近な作物の花の例を出してお話をして、すぐに交配実習を。そういえば、昨年のこの時期にスイカの交配を指導したときには、愛媛新聞の取材もありました。今回は、トマト、スイカを材料にして。両性花と雌雄異花の代表例のようなものでした。

DSCN2938.JPG なれないと大変だと思いますが、これを機に花の大切さ、結実などにも目を向けてくれればと思ったのでした。ただ、いつも感動するのは、これだけたくさんの作物を維持管理する労力というか、大変さはすごいものがあると。その管理の合間に、ぜひ、花にも目を向けるようになれば、違った作物の世界が見えるかと思います。がんばってください。

 主に、実習ではスイカを使った交配。スイカも温室での栽培もあり、花のシーズンも終わり頃、。一生懸命、雌花を探して、めしべの先端に花粉がついているのを確認していました。1年生でまだ、初めての交配だったようですが、交配のあとには、日付をつけて、名前もつけて。自分のスイカが大きくなるのを、観察することも計画していたようでした。観察も大事なことですので。

DSCN2950.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、別府先生をはじめとする関係の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

DSCN2965.JPG PS. 夕方には、この3月まで「愛媛県総合教育センター」にいらっしゃり、この4月から、今治市立富田小学校に異動された村上先生と愛媛県立伯方高等学校に移動された勝田先生とで、この秋に向けての出前講義の話などをできたのは、望外の喜びでした。たくさんのこれからの参考になることを今日も頂きました、ありがとうございました。



ページの一番上へ

【出前講義】愛媛県立松山南高等学校SSH研究指導・特別講義「高等植物の自家不和合性」(6/18)

2012年6月18日 (月)

 ダイコンコンソーシアムでもお世話になっている、松山南高等学校。先日も、ダイコンコンソーシアムのHPに、部分日食の観測の様子を記してくれていました。訪問するのは、去年の9/26のダイコンの栽培などの研究指導以来。今回は、試験期間中ということもあり、簡単に、「高等植物の自家不和合性」の講義とSSH課題研究の問題となっていることなどの議論など。定期考査が近いこともあり、短い時間でしたが、deepなことができました。

DSCN2929.JPG 午前中の小野小学校は、松山のどちらかというと、郊外にあるのですが、松山南高等学校は、本当に町中。いわゆる「市駅」というのですが、私鉄の駅、バスターミナルの近く。そんなところで、ダイコンを作っている。東北大の農学部が、雨宮キャンパスで、町中でイネ、アブラナを栽培していましたが、それに近い感じなのだと。。

 前半の講義では、植物の生殖、自家不和合性、植物と動物の違い(分散型処理システム vs. 中央処理システム)、生殖に共通する分子、ということで、身近な植物の花から話を始め、毎日食べている野菜、果物の花を知らないか。もう少し知っていてもと思いました。ただ、クダモノトケイソウのパッションフルーツを知っていたのは、さすがでした。自家不和合性現象、花粉管の成長などは、動画であることもあって、興味深く見てもらったのではと。。

 後半は、普段のSSH課題研究での問題点の議論。結果をどのような切り口で考えれば、自分たちの考えている結果に到達するのか、また、自分たちの解釈がミスリードしているのか。さらには、実験を発展させるために、どのような観点に注意すればよいのかということを、キノコ、ダイコンの実験を例に、議論しました。これからの研究発展の参考になったのであれば、幸いです。

DSCN2934.JPG 最後になりましたが、生物の田中先生をはじめとする関係のみなさまにこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。田中先生と生徒の皆さんとは、コンソーシアムの会議の折りに、鹿児島で議論できるのを楽しみにしております。


 わたなべしるす

 PS. 出張中に、久し振りに仙台で大きな地震が。。(M6.1)。結構、びっくりでしたが、研究室の方は、問題はなかったようで。。ほっとしています。

 PS. 記事を書き上げたところで、松山南高の田中先生も、ダイコンコンソーシアムのHPに記事を。ありがとうございました。



ページの一番上へ

【出前講義】松山市立小野小学校・特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」(6/18)

2012年6月18日 (月)

 渡辺が今治市立桜井小学校を卒業し、桜井中学校の1年に入学したのが、昭和53年4月。その当時、はやっていたのもの。ぱっと思い出しませんが、テレビ番組の「熱中時代」。中学生になったのに、「おはよーございます。」とテレビと同じようにやっていたのくらいでしょうか。また、当時木造の校舎でしたが、そこで、日食の観察を。当時は、今のようにちゃんとした観測用グラスもなくて、フィルムの端の真っ黒の部分で、太陽の一部が欠けているのを見て、感動したのを覚えています。その当時の1年のクラス担任の先生は、大卒すぐの新任の方で、社会を教えて頂きました、関家先生。年齢が近いこともあって、週末など、よく遊びに行かせてもらっていました。

 時が流れ、関家先生は、松山に戻られ、中学で先生を続けて、いまは松山市立小野小学校の教頭先生に。以前にも上浮穴郡の小学校の教頭先生をされていた折に、お目にかかって依頼です。

DSCN2907.JPG さて、講義ですが、「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」。このところ、七北田小学校など、4つの小学校(名草小学校中海小学校木町通小学校)で行ってきました。今回は、名草小学校と同じように、4年生でのトライでした。キャベツとブロッコリーは、実は同じ種で、「ケール」を人間が品種改良したもの。では、それを交配したら、何ができるのでしょうか。ということで、

 今回も、16のグループに分かれて、という数多くのプレゼンでしたが、短い時間でしっかり書いていました。ブロッコリーとキャベツの茎が共通していて、それがつながることをよく理解していたと思います。質問もとても活発で各グループ毎に2名の質問しか、受け付けることができないほど。。。疑問に思うことがあれば、また、手紙に書いて頂ければと思います。4年生でしたが、理科の植物のことをきちんと理解しており、また、プレゼンをきちんとしたり、話をきちんと聞くことができたのは、すごいと思いました。

DSCN2911.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、坂田校長先生、関家教頭先生、理科専科の先生、4年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。

DSCN2916.JPG わたなべしるす

 PS. 仙台では、最低気温が13oCくらい。松山では最高気温が25oCちかく。。。体調を崩しそうになるくらいの温度変化と、湿度の高さに悩まされそうです。。。久し振りの四国の梅雨とは言え。。

 PS.のPS. 今日の出前講義から始まり、この週末だと思いますが、渡辺の講義によって、子供たちがどのように変化するかということを、大学院の研究テーマにということで、同行頂いている、社会人大学院生の方と。。。詳しいことはまた、機会を見て、記します。

 PS.のPS.のPS. 忙しくて探せていませんでしたが、小野小学校のHPに記事を見つけました。ありがとうございました。




ページの一番上へ

【出前講義】平成24年度・宮城県仙台第三高等学校・第2回コアSSH連絡協議会・講師「SSH課題研究を始めるに当たって」(6/15)

2012年6月15日 (金)

 SSH、理数科にとって、重要なポイントの1つとして、「課題研究」をどの様に展開するか。大学で研究をしていても同じことで、手持ちの実験機器、予算、今後、研究室をどう発展させたいのかなど、ざまざまなことを勘案し、また、それまで、自分自身が行ってきた研究とのすりあわせをどうするかなど、考えることはたくさんあります。自分が大学4年生、大学院修士だった頃、実験の将来をどれだけ考えることができたのか。結構、難しい問題かもしれません。様々な共同研究などを行い、いろいろな人のactivityを見て、今に至っているのかと。そんなことを踏まえて、「課題研究指導力の向上を図る」、「課題研究における現状と課題」ということで、講義と討論のコメントをということでした。

DSCN2906.JPG 月曜日のSSH運営指導委員会に続いての仙台第三高等学校への訪問でした。午前のプレゼンでは、工学部の安藤先生、渡辺の方で、SSHとはから始まり、課題研究に対する少し違ったアプローチでのプレゼンでしたが、中身は基本同じようなことでした。高校生らしい課題設定、文章を書く、プレゼンをきちんと行う、等、これまで、渡辺のHPでも書いてきた内容だったと思いました。プレゼンには、小松高校古川黎明高校で行ったものと同じ、パワポで。また、安藤先生の方からは、いっしょに運営している、「科学者の卵養成講座」で何をしようとしているのかというポイントも。わからなくても、一生懸命聞いて、レポートにトライする、周りの友達から評価される、などなど。

 午後からは、午前のプレゼンを踏まえ、また、参加校(仙台第三高等学校、仙台第一高等学校、古川黎明高等学校、白石高等学校、石巻高等学校、気仙沼高等学校)で、取り組んでいる課題研究についての問題点などの討論となりました。それぞれの高校で特徴的な取組、困っている点、トライしようとしている点、評価の仕方など、相互に参考になる情報交換をしつつ、大学サイドから、コメントするという時間となりました。課題研究につながる、文章力として、浦和第一女子高校の取組釜石高校小松高校とのmailでの指導などについても、紹介しました。時間もゆっくりあり、かなりdeepな議論ができましたので、今年度、さらにという形で発展できるのではと思いました。

 最後になりましたが、校長先生、教頭先生、西澤先生をはじめとする関係の先生方、宮城県教育委員会の方々に、この場を借りてお礼申し上げます。


 わたなべしるす

ページの一番上へ

【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP特別講義「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」と「いろいろなイネを栽培してみよう」(6/12, 8/3追記)

2012年6月13日 (水)

 「キャベツとブロッコリー--何が同じで何が違うの???--」の講義は、4/18に小松市立中海小学校で、5/22に仙台市立木町通小学校ででした。高校では、仙台二華高校の模擬講義でも。6/12は、七北田小学校でNSP特別講義として行いました。

 最初に質問で、キャベツ、ブロッコリーを生で食べる人と言ったとき、おおいこと。。あれ??でした。さすがに、ブロッコリーはゆでるか。チンするか。だとおもいますが。。キャベツ、ブロッコリーの生長を見ていて、ブロッコリーのつぶつぶは花のつぼみというのを知っていて、また、冷蔵庫の中で、黄色の花が咲いているのを見た子供さんがいるのも、さすがと。そんな質問をしたりしながら、実は、ブロッコリーとキャベツは同じ種で交配ができる。では、どんなものかなと。

DSCN2844.JPG 今回は、16のグループに分かれて、という数多くのプレゼンでしたが、短い時間でしっかり書いていました。ブロッコリーとキャベツの茎が共通していて、それがつながることをよく理解していたと思います。また、最後に、「本当の答えは??」という質問が出ないことも、多様な答えを受け入れる素地があるのかなと。

DSCN2893.JPG また、今回は、5月末に行う予定にしていた野生イネの田植え。こちらの手違いで、6月にずれ込みましたが、講義の最後で、行いました。10の品種を2つのグループでバケツに植えて。十分に根が張るまで、成長があまりよくないかもしれませんが。大丈夫だと思います。ここ数日は、涼しいようですが、また、20oC題に気温も戻るとか。7月に講義に伺ったとき、また、昨年と同様の観察会ができればと思います。


DSCN2898.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、校長先生、教頭先生、理科の椎名先生、5年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 講義の最後に、渡辺の出身の今治の小学校(常盤小学校)との交流と言うことで、ジャガイモが届いていて、その説明もしました。詳しいことは、また、別のところで。

 PS. のPS. 遅くなりましたが、七北田小学校のHPに関連記事を見つけました。ありがとうございました。

ページの一番上へ

diary Top« 75 | 76 | 77 | 78 | 79 | 80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85

ARCHIVE