東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】仙台市立七北田小学校 NSP 5年生「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」と「いろいろなイネの観察」(9/12)

2011年9月12日 (月)

 7/21に七北田小学校では、サマー講座ということで、保護者向けに「キャリア教育」を行いました。それ以来の七北田小学校でした。夏休みも終わり、また、近郊の小中学校の地震被害がひどく、その関係でいくつかの学校と一緒に授業ということで、とても賑やかでした。七北田小学校そのものも、ひび割れたところなどの修理を行っており、地震の被害は今でも続いているという感じです。

DSCN1057.JPG NSPは5年生から始めたと言うこともあり、5年生の講義は充実しているというか、たくさんあります。「イネの多様性」、「キャベツとブロッコリー」。そして、今回の「花の不思議な世界」と言うことで、花から結実するまでを講義し、その中で、動画などを使って、自家不和合性も説明します。なぜ、自家不和合性が必要なのかと言うことについて、質問をしたところ、「遺伝的に違うものが混ざることが大事と。。。」。とてもすばらしい答えに、明日から、一緒に研究をしましょうと。びっくりでした。

 講義の最後には、恒例の質問タイムなのですが、今年の5年生はとても元気で、20を超える質問が止まらず、最後はここで最後にしようと。足りない質問は、いつものコメントシートにたくさん書いてくれてあったようです。また答えるので、時間をください。

DSCN1062.JPG 講義のあとには、水田のところに行って、ポットに植えてある、たくさんのイネの出穂、開花、結実の違いを観察してもらいました。品種毎に、それが違うことを実感してもらいました。観察しているうちに、もみの先端に長い毛が生えているのを見つけて、あれは何と。。。「芒」とか、「のげ」と言うのだと。10月には稲刈りをするとか。11月には、最後の収穫したものを、世界地図と関連させて講義をしますので。


 わたなべしるす

DSCN1071.JPG PS. NSPとは別の話ですが、8/11にはSSHの全国大会があり、そのことをHPでもお知らせしましたが、そのことが、神戸新聞になっていました。渡辺のことがかかれているのではなく、渡辺の写真がでているだけなのですが。とある、先生に会議で教えていただき。。。びっくりでした。



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【出前講義】埼玉県立浦和第一女子高等学校・科学者の卵エクステンドコース講義・実験「高等植物における受粉反応の観察」とSSHとの連携(9/8)

2011年9月 8日 (木)

 東北大で実施している「未来の科学者の卵養成講座」では、講義を行うだけでなく、短期で実験をする発展コースがあります。その先には、1年間、どこかの研究室に通うなどして、研究を行う「エクステンドコース」を用意してあります。昨年度も数名の受講生を引き受けて、花粉の発芽などの実験を夏休みを中心に行ってもらいました。

 今年は、3/11の震災の影響があり、そのスタートを夏休みに行えず、夏休みに班分けを行い、秋口からの開始となりました。通常、この時期からのスタートであれば、受験生である、3年生は参加しないことが多かったのですが、今年、渡辺のところに配属になった受講生は、埼玉県立浦和第一女子高等学校から2名と福島県立福島高等学校から1名でした。それも、埼玉県立浦和第一女子高等学校からの2名は、受験生でもある3年生。。受験は大丈夫だろうかと思いつつ、数種類の花を集めてもらって、ピンセットで交配し、寒天培地の上に生け花をして。。。本当なら、overnightで受粉反応をさせたあと、アルカリ処理、アニリンブルー染色が必要なのですが、時間の関係で、そこは、やり方だけで、それに続く、包埋等を実習してもらいました。とても楽しそうにやっているのは、すばらしいですが、くれぐれも受験に差し支えないように。あわせて、来週末になった全国大会のことも打合ることができ、何よりでした。

DSCN1024.JPG 四季を通して、花を見ることができるとは言え、秋の花はキク科が多かったりで、初めての方にも実験ができるような花を探すのも大変ですが、それも楽しみの1つかもしれません。受験勉強の合間の心のオアシスになれば。。

 最後に、今年の受講生、SSH担当の先生などと、今後の出前講義などについて議論できたのは、何よりでした。このことをきっかけに、よりよい連携ができればと思います。いつでも出前講義など、伺いますので。


 わたなべしるす

 PS. SSHなどを含めて指導されている生物の先生は、東北大・農学部の農学科・害虫研究室の卒業生で、渡辺の先輩に当たる方でした。びっくりでした。指導を受けて、実験をしている生徒さんたちがのびのびされているのは、この生物の先生、そして、その先生を指導された、害虫研究室の松田先生の影響なのだろうと。不思議な縁を感じるとともに、自分の学生時代を思い出すことができ、渡辺にとっても、楽しい時間でした。ありがとうございました。

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 それにしても、出張中に比較的大きな地震(M5.2)が。。そういえば、週末には、3/11から、半年。なかなか収まらないのは。。何とかならないのかと。。

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夏休みの来客を整理してみると。。。(8/29)

2011年8月29日 (月)

 8月も終わりが近づくと、夏休みが終わる感じが出てくる。。。小学校の頃は、このあたりから、宿題のピッチを上げたような。。。。。研究室に入った当時は、アブラナをやっており、夏休みは春先にためておいたアブラナサンプルの解析くらいだった。というと、昔は平和だったのだと怒られそうであるが。。いまは、イネもやっている関係で、研究室は、農繁期。その農繁期も、研究室の皆さんの活躍で無事終わりそう。何よりです。ありがとうございました。

 研究室にいると、いつからいつまでが夏休みなのかわからないが、いろいろな来客があった。見つけたときに、カメラを持ってなかったので、写真はないが、「アブラゼミ」、「ヒグラシ」という蝉。四国にいた頃は、ヒグラシを捕まえるのは難しく、透き通るような翅で、茶色というか、「クマゼミ」、「ツクツクボウシ」とは違う、翅の周りの色。ほしくてしょうがなかったのを思い出す。まさに久しぶりの感動でした。疲れて、落ちていたので、木に返してあげた。それから、正確な名前は不明だが、いわゆる「カナブン」というか、「なんとかブイブイ」という方が正しかったような。コガネムシですね。クワガタムシに出会わなかったのは、残念。。。。あと、関東以西ではずいぶんひどかった、「ゲリラ豪雨」。仙台も数回来ました。あっという間に、黒い雲に覆われ、滝のような雨が。。。雨のあとに気温が下がったのは、ひとときの涼という感じでしたが。。加減がないのが、困ったものでした。。。そういえば、出張中に比較的大きな余震が。。。これも困ったものでした。対応頂いた、研究室の皆さん、ありがとうございました。

 お客様も、いろいろたくさん。なにより、「新しい実験台」というのは。来客ではなく、そのままいてくれるわけですが。ありがとうございました。実験が軌道に乗りつつあります。新学術領域研究「ゲノム遺伝子相関」の採択というのも、喜ばしい来客でしょうか。近日中に、研究内容などをお示しする、HPもできあがると聞いております。できましたら、また、改めてお知らせします。

 ひとというか、本当のお客様も、もちろん、たくさんいらっしゃいました。科学者の卵の関連で、福島高校の方々、浦和第一女子高校の方々というのはお知らせしましたが、その後、科学者の卵の発展コースがあり、農学部の金子先生のところで、実験をしたあとに、研究室に再び、いらっしゃいました。今回もdeepな議論ができ、科学者の卵の違った意味での発展系ということで、よかったのではと思います。植物の不思議を議論できたのが何よりでした。それから、月末のところで、渡辺が大学院のD1の時に研究室に内地留学ということでこられ、それ以来、何かとお世話になっていて、今では和歌山県の小学校の先生をされている方もいらっしゃいました。お会いしたのは、5年以上前でしたが、お互いに髪の毛が白くなった以外、何も変わってなく、出前講義、実験、研究、教育など、様々なことをdeepに議論できました。ありがとうございました。こんどは、こちらが出前講義に伺い、お礼ということにしたいと思います。

DSCN1013.JPG 8月も今日を入れて、あと3日。あっという間でした。9月には、出前講義、学会等々、また、あちこちに行くことになりますが、サイエンスの方もしっかりとやらないと。年末にかけて、少しでも多くの論文発表ができるようにと思う、今日この頃でした。仙台の暑さもどうやら、峠を越えたようなので。。。


 わたなべしるす


 PS. アルバイトの川岸さんが、夏休みにSwedenに行ってきたというので、お土産に、なんと、「ノーベル賞」のチョコレートを頂きました。ありがとうございました。この光り輝くようなすごさを見て、そこまで行けないまでも、科学者として、目指すというか、目標にすべきだなと。。。

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【出前講義】ダイコン多様性研究コンソーシアム特別講義~「世界第一線の研究者が語るキャリア教育~あなたの進路選択は正しいですか?~」(8/20)

2011年8月20日 (土)

 7/20にもお知らせしましたが、今年も「ダイコンコンソーシアム」で、鹿児島を訪問するということから、昨年同様に、ダイコンコンソーシアムSSHとの合同開催と言うことで、講演会を行いました。準備の関係で、小中校生に実験を行うことが難しいということから、鹿児島県内の高校生を対象と言うことで行いました。午前中は「アブラナ科植物の自家不和合性研究」、午後は「キャリア教育」でした。昨年と同じ、市内の博物館でしたが、とてもよい施設で、多くの高校生が参加頂いたのは、うれしい限りでした。

 午前中の「植物の生殖に見られる不思議~世界トップレベルの研究と震災が研究に与えた影響~」の講義は、いつものように、自家不和合性の重要性、そのメカニズムを語ったあとに、3/11の大地震で、研究室がどうなり、何を考え、アブラナ科植物が、自家不和合性以外にも、利用価値が出てきているということを、概説しました。九州・鹿児島ということで、震災の様子など、興味深いようでした。講義の導入でお話しする、毎日食べているいろいろな作物の花の写真と作物の対応。今日の受講生の方々にも難しい話のようでした。また、講義を終えて、すぐにレポートというのが、大変だったようです。東北大での科学者の卵では、いつものことだとお話をしましたが。。。

DSCN0957.JPG 午後からは、キャリア教育ということで、「大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス~大学・学部・学科の選択が君の人生を変える~」と題して行いました。渡辺自身が、このような研究者というか、道にきたのには、いろいろな選択があり、その時々の選択の重要性を。高校の頃は、偏差値が上がらず、担任にいつも怒られていたのを思い出しつつ。。。物理を大学で研究したいという生徒さんにお会いしました。物理学の領域も広いものがあります。受験までにいろいろ考えて、自分の未知を見つけていただければと思いました。

 2年続けて、こうした企画を行いましたが、それを支えてくれました、錦江湾高校の先生方、ありがとうございました。また、次年度以降も、よい連携ができれば、幸いです。

 わたなべしるす

 PS. 今回の講義に、今年度の科学者の卵に応募してくれた生徒さんも参加してくれていました。東北大での講義のことなど、体験してもらえたのは、何よりでした。

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【出前講義】鹿児島県立錦江湾高校・コアSSH「ダイコンを基盤としたトータルサイエンスの実践(ダイコンコンソーシアム)」・コメンテーター(8/18-19)

2011年8月19日 (金)

 昨年度に引き続き、コアSSH「ダイコンを基盤としたトータルサイエンスの実践(ダイコンコンソーシアム)」の運営指導員を仰せつかり、今年度の研究計画討論会などが行われ、研究の方向性、実験方法などについて、20弱の高校の研究を議論しました。

DSCN0937.JPG 昨年までのダイコンの様々なサイエンス的な研究をさらに発展させるということで、「トータルサイエンス」という、文理融合も目指したような研究展開は、このグループの成熟を感じました。このHPでも報告していますが、ダイコンコンソーシアムの成果が、一般紙に取り上げられたり。高校生の研究として、よく頑張っていると思います。

P1010108.JPG これまでの研究を踏まえて、今年度どういうことをやるということについて、参加校の生徒さん、先生方、運営指導委員から厳しい質問が飛び、それをdeepに議論するのを見ているのは、「ダイコン」という材料を用いて、十分な思考ができていると。。冬の研究発表会が楽しみになってきました。こうした活発な活動から、全参加校に対して、「奨励賞」が出されたのは、生徒さん、先生方への、よい励みになったのではと思います。

DSCN0941.JPG 会議の最後には、小中校生へのアウトリーチ活動ということで、数校の先生方と、議論ができたのは、こちらの普段の活動へのよい刺激となりました。ありがとうございました。何より、こうした活発な生徒さんたちと2日間に亘って議論できたこと、また、会議の合間に熱心に質問に来た生徒さんの「エネルギー」のすごさを実感し、その一部を頂き、今年のこりをまた、がんばろうと思わせてもらえました。ありがとうございました。

 最後になりましたが、コアSSHを担当されている鹿児島県立錦江湾高校の讃岐先生をはじめとする多くの先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。

 明日は、お知らせの通り、コアSSHとの共催で、鹿児島市内の高校生に、自家不和合性キャリア教育を行います。そちらも楽しみです。

 わたなべしるす

 PS. 出張に出かける日には、空港の近くに行って初めて、車窓からですが、被災地にカメラを向けることができました。何とも言えない惨状です。5ヶ月たったのにもかかわらず。。。なんとか、ならないものでしょうか。。。

DSCN0934.JPG それから、7/17の昼過ぎに仙台でそれなり地震があり、今日、7/19の14:36にも震度5弱(M6.8)が。最初の地震では、何もなかったようですが、今日の地震では、研究室でもいくつかの落下物があったとか。それにしても、また、地震が多くなったのは、困ったものです。。。。




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