文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」
6月10日から14日まで、当新学術領域の計画研究班である寺内博士が企画した「MutMap
workshop」に、新潟大学から4名参加しました。
MutMap法は寺内班が近年目覚ましい発展を遂げている次世代シーケンサーを有効に活用した迅速な遺伝子同定技術として発表されたものです。本講習会では、最初の3日間、MutMapを扱う際に必要となるR、Perl、Shellの講習を受け、最後の2日間で実際にMutMapの扱いについて教えていただきました。
本技術は、岩手県でも注目されているようで、岩手日報や岩手日日等からの取材がありました (私の写真が岩手日日に掲載されました)。また、岩手県では、MutMapを利用した品種育成まで期待されているようです。本講習会には、全国各地から20名を超える研究者が集まりました。皆さん、MutMapをはじめ、次世代シークエンサーを活用して自身の研究を進展させたいと考えているようで、MutMap法は多くの人に注目されている技術であると感じました。
講師陣は、講義が円滑に進むようたくさんの時間を割いて、資料を作成していただいたようです。また、運営陣も、我々が快適に過ごせるようにたくさんの準備をしていただき、さらに、我々研究者がたくさん交流できる機会を企画していただきました。ありがとうございました。
私自身、RNA-seq、ChIP-seq等、次世代シークエンサーを用いて研究を進めていますが、大量のシークエンスデータをどのように活用すれば、より多くの情報を得られるかという点で苦労しています。今回の講習を契機に、大量データを円滑に扱う勉強を進めていきたいと考えています。
新潟大 藤本 龍
MutMap Workshopに参加した学生の感想を下に載せておきます。
年々、次世代シークエンサーにかかるコストは安くなっていることから、これからの研究において次世代シーケンサーの重要性がますます増してくると考えられます。しかし、一方で大量なデータを活用する技術が必要となってきます。そこで、次世代シークエンサーから得られる大量のデータの取り扱いについて勉強したいと思い、MutMap講習に参加しました。
講習会においては、高木講師を始め夏目講師、八重樫講師が、「Wet」と「Dry」の間に架け橋を作るべく、全くプログラムというものに触れたことのない私達に対して丁寧に分かりやすく熱心に講義をして頂きました。完全にマスターすることは無理でしたが、多くの点で意識が変わり「Dry」な世界に挑戦したいという気持ちになっています。今回の講習会を受けたことにより自身の持つ研究の幅を広げる機会となりました。
6月初旬に開かれました班会議に参加させて頂きました。
昨年度より、班会議、滋賀での若手の会を通し今回で3回目の新学術領域「ゲノム・遺伝子相関」の会合への参加となりました。
普段、植物を中心に勉強している私にとって、ヒト、動物、植物、微生物に至る幅広い研究分野が一同に介して行われた班会議は、私にとってとても刺激的でした。
また、会議外の時間においては若手主体のポスター発表などを通して多くの動植物分野の先生より、普段では頂けないような視点からのご指摘を頂くことができました。更に、とある一室において、お酒を交えながら研究者として現在に至るまでの紆余曲折の経験談を聞くことができました。これは今後、研究者として踏み出そうとしている私にとってとても参考になりました。
将来、先生方としっかり議論できるような研究者になれるように邁進して行きたいと思います。加えて、石川ご姉妹を始め刺激的な同世代の研究者との出会いもあり、この出会いを大切にしていかなければと考えています。今回は、このような会合に参加させて頂きありがとうございました。
新潟大学大学院博士後期課程3年
清水 元樹
鋭意レポート執筆中です。しばらくお待ちください。