東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】和歌山市立名草小学校・特別講義「ダイコンの不思議--形、色、根っこと茎???--」(10/16)

2013年10月16日 (水)

 昨日は立命館大の石水先生のところで「招待セミナー」。その間に、台風26号は関東から東北地方へ。午前中が仙台の雨のピークのようですが、風の被害があまりないことを祈りつつ。。。何より、東北ではこれからリンゴなどの果実の収穫が。。。今日、お邪魔した、和歌山市内では昨日の夕方は、雨が降っていましたが、朝には雨も上がり、晴れ間も見えていたり。。。台風一過とまではいかないでしたが、少し寒気が入って、涼しいを通り越すような風が吹いていました。10月も中旬ですので。。。

 3年続けての講義で、一昨年は2学年昨年は3学年での講義でしたが、今回は日程の都合で3年生への講義だけとなりました。名草小学校は、紀三井寺駅から2~3kmくらいのところで、周りの自然はとても豊かで。。また、この3年間、山本校長先生、釘貫先生もいらっしゃり、続けての講義のお願いというのが、うれしい限りでした。

DSCN0069.JPG 今回は、3年生への講義となりましたが、和歌山のオリジナルダイコンを栽培しているのを、観察しているということで、ダイコンについての講義をお願いされました。ダイコンだけの講義というのは、さすがに初めてで、。。。「ダイコンの不思議--形、色、根っこと茎???--」と題して、ダイコンの根っこ、茎の違い、大きさ、色、形の多様性、ダイコンを含むアブラナ科野菜について、学習してもらいました。

DSCN0080.JPG 何をするより、やっぱり、実物。まずは、ダイコンを観察してもらって、ダイコンのいわゆる、食する部分の上部は茎で下は根っこであることの確認。根っこのところには、細い根っこが生えていた根跡を見てもらいました。ダイコンを食べることはあっても、こんなに観察したのは、はじめてではないでしょうか。そのあと、小さなダイコンとして収穫して、葉を食する葉ダイコン、カイワレダイコン、辛みの強いダイコンなども見てもらって。スライドには、いろいろな色のあるダイコン。赤、紫、黒のダイコンとなるのは「アントシアニン」があるから。ちょうど、ブドウと同じだと。。。また、ダイコンはアブラナ科に属して、キャベツ、ハクサイなど、たくさんの仲間がいるということ。その仲間は、普段の食生活でとってもお世話になっているので、ぜひ、おうちで冷蔵庫を開けて、観察しましょうと。。。最後の質問の時間には、あの丸い種子の中に、どの様に子葉が入っているのか。。。とてもすごい質問でした。

DSCN0091.JPG 今回は校長先生が出張されており、お目にかかれませんでしたが、教頭先生と講義のあとに、お話をしましたが、自然が豊かなところ、ぜひ、ダイコンをきっかけに、他のアブラナ科野菜についても学んでもらえればと思います。

 最後になりましたが、お世話になりました、山本校長先生、教頭先生、3年生担任の釘貫先生他、担任の先生方をはじめとする多くの先生方にお世話になりました。また、次年度も時間を見つけて伺うようにしたいと思います。ありがとうございました。


 わたなべしるす

 PS. 出前講義と直接関係ないのですが、先日の大坂くんの記事の中に、論文のacceptのことが記されていましたが、それに関連して、昨日、編集サイドから、mailを頂き、11月号に掲載と。。。また、acceptに加えて、うれしいことにも。。。また、それは、来月、論文掲載時にお知らせしたいと思います。

 PS.のPS. 大学の片平キャンパスで、玄関に国旗が掲揚されているのは、祝日くらい。自分が小学校の頃、玄関には、国旗を出していることはなかったような。国旗掲揚台のところに朝、国旗を揚げたことはあるような。。。伺ったところ、このあたりでは、毎日、国旗を玄関に掲揚するとか。。いろいろな地方に行くと、いろいろと違っていて。そんなことも学ばせて頂きました。

DSCN0070.JPG

ページの一番上へ

湿度、標準、昔の・・・(10/8)

2013年10月 8日 (火)

 今日もずいぶんと湿度が高い。数日前までは、乾燥しすぎるくらいであったのに、冷たいものを買ってきて、机の上に置いておくと、周りが気がつかないうちに水浸しになる。それくらい空気中の水分が違う。今の時期に湿度計が60%を越えているというのも珍しいような。。。これだけ湿度が高いと困るのは、印刷機というか、プリンター。ちょうど、科研費などの書類書き出前講義のコメントを書いていて、その出力の時に、止まることが今日はやけに多い。この湿度が関係しているとしか思えないというか、昔から、湿度が高い、梅雨時分には紙詰まりが起きて、大変だった。。。この湿度、もちろん、台風24号のおかげだと思っている。現時点で、960hPa(昔の960ミリバール)の方が子供頃から聞き慣れているのもあって、未だにこのhPaという単位は。。。それにしても今回のコースは、上陸はしないものの、ちょうど、稲刈りの時期で、記憶が間違ってなければ、東側の方が風が強いはずで。。。となると、日本海側の稲作地帯と東北のリンゴ生産地が。。。。。今の科学力では無理なのかもしれないが、この台風を消して、代わりにそのエネルギーだけを吸い取るようなことができないのだろうか。。。もちろん、水分は水が足りないところに回すとか。。。明らかにマンガの見すぎかもしれないが。。。それにしてもよく来る台風であり、何とかならないかと思う。。。

DSCN5127.JPG 台風を消すというのは、普通には考えられない発想かもしれない。そんな意味で普通というか、標準的には、それは。。。あり得ないとか。。。そういう点で、いろいろなものに標準というのがある。言葉で言えば、標準語。意味合いは違うかもしれないが、遺伝学なら、標準偏差というか。。。これも標準、つまり、平均からどれくらいずれているかを表す値だったはず。標準偏差は、SDと訳され、Standard deviationの略のはず。。。育種的に考えると、平均から外れたところの、分布から外れたところにあるものが意外と使える素材であったりする。つまり、標準的に最低限のpotentialを持っていて、標準から外れたおもしろさだったり、新鮮みのようなものがあるから、育種的に選抜対象になるのだろう。実際に育種をしたことがないが、そんな風に思う。言葉に戻るが、標準語という表現すら、正しいのかどうかわからないが、一定のpopulationのヒトが理解できる表現であり、イントネーションのようなものだと。。。ただ、普段使っているのは、それからはずれた生まれ故郷の「今治のことば」を使っていると思う。標準からは、ずれているが。。。また、研究室にいる時は、専門用語を略したり、英語で使って会話する部分もある。それで意味が通るというのが標準。でも、それは、出前講義の小学生には無理な世界。。。そのどこででも耐えることができるような可塑性というか、そんなことが大事なのかもしれない。。。

 出前講義が日常化していることもあって、大学生に講義をするのは、久しぶりで、今日の川内での学部生向けの講義で、事務棟の隣が発掘されていた。古い煉瓦が昔の色のままででていて、なんかすごそうだった。網の高さが高すぎる関係もあって、網ごしの写真しか撮れなかったが。。。。何かの遺構だろうと思ったが、あの場所に昔何があったのか、考えたが、考えつかなかった。。。昔から比べると、川内キャンパスもきれいになったし、とてもたくさんの学生さんがいる。。。昔だと、最初の講義だけでて。。。あとは、自主的に。。。。この点々の部分は、それぞれの時代背景によって違うのかもしれないので、あえて書くことは、ここでは避けることにする。教養部の頃は、前の方に座るということはなかったが、学部では、何というか期待していたというか、この講義でめしを食うというか、そんなで、前の方に座って聞いていた。ただ、昔は、聞いていて眠たくなることはあまりなかった。唯一苦手だったのは、海外出張で、暗くしてのそれぞれのセッションへの参加。英語が苦手で、時差ぼけで、聞いているだけで眠たくなった。。。ふと、そんなことを講義をして思い出した。で、大学のHPを見たら、ニュースでなんと。。。。。「競争入札に付する不動・・・・・について」というのが。。近いうちに青葉山に移転するというのは聞いていたが、移転する前に、。。。現在の自分を作ってくれた場所が消えるというのは、何ともいえない寂しさを感じたのは、自分だけではないのではなかろうか。。。。今回の震災でふるさとを失った多くの方の思いをさらに強く感じた今日であった。。。。

DSCN7602.JPG
 わたなべしるす

 PS. こんなことに現実逃避しないで、早く科研費を仕上げないと。。。。日々、プレッシャーを感じる毎日です。。。。今日は、90-95%くらいになったものを事務で丁寧に見て頂きました。細かくコメント頂き、とてもありがたかったです。もちろん、うちのlabのmemberにも。この場を借りて、お礼を。。ありがとうございました。あと一息でこの難局を乗り切りたいと思います。

DSCN5187.JPG

ページの一番上へ

【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP特別講義「ひまわりのお花の秘密--たねはいくつあるのかな???--」(10/3)

2013年10月 3日 (木)

 一昨日の木町通小学校に続いて、七北田小学校で「ひまわりのお花の秘密」の出前講義でした。台風一過というほどの晴天ではないですが、。。昨日の夕方ころに太平洋沖を台風が通過したとか。ということは、昨日の夕方の「地球の終わり」のような空模様は、実は台風の雲を見たのだったのかと。。。そんなことに気がつかないくらい、慌ただしさだったとはいえ、観察と洞察力が不足していたなと。。。

DSCN7573.JPG さて、七北田小学校での出前講義NSPは3年生。講義をする教室で準備をしていたら、子供たちだけがクラスごとに入ってきて、委員長さんらしい方が「ちゃんと、並んで下さい」と。そのあと、静かに座って待っている。とても感動しました。講義の最初に、クラスの委員長はいるのですかと、聞いてみたら、「はい」と手を上げてくれました。なので、自分も小学校の頃に学級委員長をしたことがあるので、先生のいない時など、こんなことをしていたなと。。。なので、とってもすごいことで、すばらしいことです。ぜひ、続けて下さいという話しから始まりました。朝から、すごい感動で、講義が始まった訳です。

DSCN7576.JPG 3年生は今も昔もヒマワリを栽培しているので、種から、種になるまでの復習から。では、お花が咲いた後、種ができるためには、何が必要なものはないかと。。。もちろん、水、空気などという答えとともに、「虫、ハチ」という答えも。そうです。媒介昆虫がいるので、受粉され、イチゴなども食べることができると。。。では、ヒマワリの花の中には、一体いくつの種があるのだろうということで、各班ごとに分かれて、数える作業開始。先日の木町通小学校と同じで、班ごとに要領の良さが違うのはどこでもあること。それを見ているのも、なんというか、。。がんばっているなと。。。

DSCN7579.JPG 3クラスが終わったところで、全体のまとめ。数える前に、それぞれの花の中にいくつあるか予想して、実際に数える。一番すごい予想と実数の違いは、「3個」・・。感動ものでした。七北田小学校では、午後の講義がこれまでだったのですが、今回は時間の都合で午前中に。初めて、子供さんたちと給食を。写真を撮ったり、質問に答えたり。。。。あっという間の午前中でした。

DSCN7584.JPG
DSCN7585.JPG 最後になりましたが、お世話になりました、校長先生、教頭先生、理科の椎名先生、3年生担任の先生方にはこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。今月は残り4年生。今度はヘチマの講義で伺います。よろしくお願いします。

DSCN7591.JPG
 わたなべしるす

 PS. 来客があったこともあって、校長先生との懇談会というか、意見交換会もゆっくりできなかったのですが、命、生命の大切さを動く、動物で教えるのは、わかりやすけど、植物ではといわれて。。こちらも少し考えて、。。。植物も動物も遺伝子、DNAを次の世代に渡すということでは、同じこと。そうした観点から話して理解できる、高学年くらいであれば、よいのではと。。これも先日、JSTの地球外生命体のことを校閲というかお手伝いしたので、そんなことを思ったのかもしれません。不思議なご縁だなと。。。。

DSCN7592.JPG

ページの一番上へ

【研究室訪問】石川県立小松高等学校・SSH担当・寺岸先生、来訪(10/2)

2013年10月 2日 (水)

 4, 5月の出前講義でお世話になった石川県立小松高等学校のSSHを担当されている寺岸先生が、福島での全国理数科会議の前に研究室に立ち寄ってくれ、近況と10-11月に小松高校、小松市内、加賀市内で計画している10件程度の出前講義の打合せなどを行いました。また、小松高校の近況とダイコンコンソーシアムで研究を行っている、加賀の地ダイコン、「源助ダイコン」についても。。。

 研究室にはこれまでも何度もきて頂いているので、少しだけ同じ石川県民というか、だったというか、辺本さんにlabの中を案内して頂き。。。短い時間で今年度の後半の出前講義等、議論ができたのは、何よりでした。ありがとうございました。また、同じくSSH活動をされていて、一昨日こちらが出前講義で伺った、仙台一高の小松原先生も夕方にかけて研究室に来て頂き、3人で今後のSSH活動についてdeepな議論ができました。ありがとうございました。

DSCN7571.JPG この後、いかれるという、福島での会議などについてのことは、また、10-11月に伺った時に、お話しができればと。。


 わたなべしるす

 PS. また、HPでお知らせしますが、11月の訪問時には、共同で小学生向けの公開講座を行います。今しばらく、お待ち下さい。。。

DSCN7570.JPG

ページの一番上へ

【出前講義】仙台市立木町通小学校・3年生特別講義「ひまわりのお花の秘密--たねはいくつあるのかな???--」(10/1, 2追記)

2013年10月 1日 (火)

 10月になったというのに、また、台風が近づいています。台風22号は日本からそれていきそうですが、23号は、沖縄近海なので、週末に本州に近づかないか、少し心配です。そんな台風の影響だと思いますが、今日は気温が、25oCを超えるような感じで、日差しもまた、夏のようです。。。今年は、台風がたくさん上陸して、農作物に被害が出ないことを祈りたいと思います。

DSCN7496.JPG さて、10月最初の出前講義は、仙台市立木町通小学校の3年生。9月には、5年生にリンゴを使って、受粉、自家不和合性のお話8月の終わりにはクラブ活動で、花の分解。昔は1年生から、理科、社会とあったのが、生活科というのができた関係で、理科は3年生から。3年生で栽培する花は「ヒマワリ」。これだけはいつの時代も変わらないのは、ほっとします。ただ、今年は、7月末まで梅雨が続いて、ずいぶんと涼しかった関係で、ヒマワリの生育は余りよくなかったようです。学校の花壇のは、ずいぶんと小さかったです。

DSCN7507.JPG
DSCN7518.JPG 講義では、ヒマワリの生長の復習から。種子から発芽、子葉の展開、本葉の展開。つぼみができて、花が咲くと。花が咲いて、種子形成に大事なのは、花粉を運んでくれる昆虫、ハチなどの。では、そのヒマワリに一体全体、いくつの種があるのか。。。それを班ごとに数えてみましょうと。。。三本木にヒマワリが植えてあるので、佐藤先生がそれを現地まで行って確保して頂き、乾燥しておいたものを、各班ごとに、まず、予想をして、そのあとに、数を数え始める。要領のよい班から、そうでないところも。それぞれの特徴があって。。。こうした頃から、班をまとめたり、まとめられたりというのを覚えないといけないのだなと。。。

DSCN7530.JPG
DSCN7540.JPG
DSCN7552.JPG 数えたあとには、黒板に予想したものとその結果を。一番すごかったところは「30個」しか違わないというすごい予想まで。。。よく観察をして、考えた結果だと思います。これから学ぶ理科でも、しっかり考えて、よく観察して下さい。

DSCN7556.JPG
DSCN7564.JPG 木町通小学校では、恒例の一緒に給食。3年生は2クラスだったので、今回は、3-1で。そういえば、渡辺も3-1でした。たくさんの質問をもらいながら、楽しく交流できました。最後に時間のとることができた3-1のクラスのみんなと写真を。他のクラスとの時間がとれなかったのは、残念で、申し訳なかったです。

DSCN7569.JPG 最後になりましたが、熊谷校長先生、教務の熊谷先生、佐藤先生を初めとする3年生の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。次は、4年生に「ウリの仲間」の講義ができればと思います。


 わたなべしるす

 PS. 電池の関係もあって、写真を撮れなかったのですが、夏休みの自由研究で「スイカのたねはいくつあるのか」というのを、スイカの産地、山形に行って、いろいろな体験をして、スイカをgetして、それを全部数えた子供さんも。。黒くなって稔っている種だけでなくて、そうでない白いのもきちんと区別して。これも大変だったと思います。こうしたことが将来の大事な基礎になると思いますので。

 あと、徳島に行って名産の藍染めをやった子供さんも。阿波踊りもできるとか。。。渡辺の出身の愛媛から近いのですが、というか、県としては接しているのですが。。藍染めも、阿波踊りもやったことがなくて。。。こんなところで出くわすとは。。。

 PS.のPS. きょう(10/2(水))、木町通小学校のHPに関連記事を見つけました。とても丁寧に書いてもらっていました。ありがとうございました。

ページの一番上へ

diary Top« 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53

ARCHIVE