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研究成果がDevelopmentに掲載されました

有性生殖過程における花粉管の胚嚢への伸長は、花粉管細胞と雌ずいとの精密な細胞間コミュニケーションにより調節されています。本研究では、そうしたコミュニケーションの実態を可視化するために、Ca2+センサータンパク質yellow cameleon 3.60 (YC3.60)を花粉管および助細胞で発現させたシロイヌナズナを利用し、semi-in vivoの状態で受精させた際の両細胞内のCa2+変動を観察しました。野生型の胚珠に向かって誘導されている花粉管先端のCa2+濃度は、花粉管ガイダンスに異常を示すmyb98変異体の胚珠を共存させた時と比べ、有意に高いことが示されました。また、花粉管が助細胞に到達すると特徴的なCa2+オシレーションが助細胞内で観察されました。精巧な雌雄コミュニケーション機構の存在を示唆する観察結果として今後の展開が期待されます。
Cytoplasmic Ca2+ changes dynamically during the interaction of the pollen tube with synergid cells
Iwano, M., Ngo, Q.A., Entani, T., Shiba, H., Nagai, T., Miyawaki, A., Isogai, A., Grossniklaus, U., Takayama, S.
Development (2012) 139, 4202-4209.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23093426
高山班201211.jpg

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