東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

ふしぎな。。。。。(1/6)

2012年1月 6日 (金)

 お正月からというか、今年になってからというか、6日過ぎた。自分自身が忙しいというのはあるが、こんな文章を書いているのだから、時間はあるのだろうと思う。年末年始のあり得ないような忙しさからは解放された気がする。。。ところが、どうも、いわゆる、年が変わったという感じがない。。。暦を見たり、テレビを見れば、もちろん、年末の番組。年始の番組。。。この時期ならばのことを見たり、聞いたりした。しかしながら、2012年が始まった感がない。もっといえば、「あけまして。。。」の。。。の部分がどうもしっくりこない。自分だけではなく、周りでもそうというひともいるというのをきいた。やっぱり心は、3/11から止まったままなのだろうか。もし、そうだとしたら、どうやったら、この時計はどうやったら動き始めるのだろうか。。今までのこうした危機的状況というのは、たくさんあったはずで、誰かこれを動かす鍵を提案頂けないだろうか。。どうも不思議な感覚である。。。。。。

 この心の問題ということについて、新聞に興味深いものを見つけた。「宮城県の職員健康調査」。これは県職員という単位の心の状況調査であるが、それより小さい、大きい単位でのこうした調査がなされないのだろうか。ある、あったのかもしれなく、渡辺が気がつかないだけなのかもしれない。他でも見た気がするが、あたまの記憶から流れてしまっている。もちろん、震災被害の大きかった沿岸部、原発被害地などはdataがとられているのだろうというか、見た覚えがある。というより、とっていてほしい。。。。小学校などの子供たちの心の問題は、春先か、夏頃に見たような気がする。しかしながら、自分の机の上に、こうしたアンケートがない。あったのだろうか。。。どうも不思議である。。。。

DSCN0050.JPG 不思議といえば、ひとのつながりだろう。。年明け以来、何でこんなところにひとのつながりがあるのかと。。実例を挙げると、いわゆる、個人情報になることもあるでしょうから、この程度の表現としたいが、1つは、出前講義などアウトリーチ活動に由来するものである。もう1つは、明後日・日曜日の愛媛新聞・大型コラム「道標 ふるさと伝言」のトップバッターとして、コラムを書くことがきっかけになったこともある。ただ、よく考えれば、このようなことを頂いたのも、「ひとのつながり」のおかげと思っている。うれしい、ありがたい不思議である。

 出前講義、アウトリーチ活動といえば、諸外国、英国の例だったようだが、日本の多くの学会などで行うような市民講座と異なるということを伺った。聴衆との双方向のやりとりがあったり、いろいろな演出があるとか。渡辺の出前講義の多くで、いわゆる「出し物」があるという点では、不思議な一致点である。英国が先端なのかどうかよくわからないが、はやり言葉の「双方向・相互作用」があるのは、よいことだろう。この不思議な一致を大事にしたい。

 そういえば、明日は1月7日。お正月から1週間。昔からの風習でいえば、「七草がゆ」をたべるとか。春の七草を並べると、「セリ」、「ナズナ」、「ゴギョウ」、「ハコベラ」、「ホトケノザ」、「スズナ」、「スズシロ」。分類的に見ると、セリ科の「セリ」。ナデシコ科の「ハコベラ」。キク科の「ゴギョウ」、「ホトケノザ」。で、3つも含まれるのは、アブラナ科の「ナズナ」、「スズナ」、「スズシロ」、となる。なんとというか、不思議なことにというか、3/7(43%)がアブラナ科の植物というか、作物!!!最後の「スズナ」・「スズシロ」は、いつもお世話になっているカブ・ダイコン。やっぱり、今年もアブラナ科植物を大事にして、1年間がんばることが、教育、研究、社会貢献において大事なのであろう。

DSCN0331.JPG 不思議な1年が始まったのであろう。。。


 わたなべしるす

 PS. 明後日から始まるコラム。あの原稿でよかったのだろうか。。。。。。今頃になって気になってきた。。。直すことも可能なのだろうが、どう直せばよいのか、ぱっとイメージがない。。。。まず、やってみることにするしかないのだろう。。。それを踏まえて、反省して、2回目の原稿に反映することにしよう。。。


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2012年を迎えて。。(1/1)

2012年1月 1日 (日)

 「2011年を迎えて。。」を記してから、あっという間の1年であった。昨年1年で何がどれだけできたのかは、昨日の記事に少し記した。そこにも書いたとおり、今年は「こころ」の改善というか、ケアーというか、それがまず第一にであろう。。。と思っていたら、お正月早々に、結構大きな地震が(M7.0)。。研究室の学生さんとびっくりで。。そういえば、年末年始をはさんでそれなりの大きいのがというのを聞いていたような。。せめて、今年は。。と祈るばかりである。

DSC00671.JPG まず、教育面から。年末の番組だったろうか。「日本人は忘れっぽい」とか。。。そんなこともないと思うのだが。やはり、今までの教育の来た道を振り返り、その中でよかったこと、反省すべきことを整理して、心機一転、よりよい教育をと思う。では、何ができるのか。教育面はすぐに計測できないという面もある。5年、10年後にあのとき、あのことをやっていたことがよかったと、歴史で言われるようなことを目指したい。ということは簡単であるが、何を実際にやるかというのは難しい。何をということを明確にここに記せないが、「戦略力」、「観察力」、「情報収集力」、「国際力」、「実践力」、「連携力」、「歴史力」と銘打って、7つの力をつけるように、がんばってみたい。それぞれが何を意図したものかは、今年のこのページで少しずつ記してみたい。

 研究面は。やっぱり、よりよい論文を発表することであろう。もちろん、短期的な実験もあるかもしれないが、この先の10年、20年後にも利用できる材料育成など、いろいろなことを行ってみたい。もちろん、植物をベースに、現在使える様々な手法を可能な限り融合するような共同研究を進めたい。「餅は餅屋」という、師匠の言葉を大事にして。。。

 社会貢献面。今年もできるだけ多くの小中高で出前講義を行いたい。それも双方向で。あと、今年は、「愛媛新聞・大型コラム「道標」」の連載もある。月1のペースで、初めてのことであるが、一般の方々に、植物、教育の大切さをアピールできればと思う。

DSCN1603.JPG 今年こそ、想定外のことにも対応できる、柔軟性、可塑性のある研究室運営を行い、教育・研究・社会貢献に対してバランスよく、発展させたいものである。


 わたなべしるす


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2011年を振り返って。。(12/31)

2011年12月31日 (土)

 今年の1/1に書いた「2011年を迎えて。。」を読みながら、今年は何ができたのかを考えたが、3/11の大地震のことから、書かざるを得ないだろう。3/11, 14:46が起きる前まで、変わったことがあったかというと、もちろんHPを見てみるといろいろあったような気がするが、HPをめくらないと思い出せないくらいすごいことが起きた。あと少しで、3月が終わるというか、年度が替わろうとする、大学では卒業式などいろいろなイベントがある直前であった。何が起きたのか、全く理解できない3minあまりであって、必死で避難して、その後はその被害のすごさ(最近知ったことであるが、M9.0という、マグニチュード9.0といわれているが、マグニチュードには種類があって、通常は、気象庁マグニチュードで表記されてきたらしい。それでいうと、今回のマグニチュードは、8.4らしい。では、M9.0とは。。これは、モーメントマグニチュードでM9.0らしい。。いつもの方法でなくて、今回このような違う方法で表記をしたことに何か意味があるのか、地学をとっていない渡辺には知るよしもない。誰か、ご教示を。。。。)、復旧、復興に向けての1年だったような気がする。おかげさまで研究室の実験器具などは、かなり復旧し、これまで通り学生さんたちは実験ができるようになったことは、関係方面の方々にお礼申し上げたい。何より、研究室復興ということで、実験時間を惜しんで仕事をしてくれた研究室メンバーの方々には、本当にお礼を申し上げたい。震災直後のことを考えたとき、こんなに迅速に復興できることなど、誰が想像できたであろうか。。。

DSCN0720.JPG この震災については、震災直後から、何が起きて、どのように変化したかを、HPにつれづれなるままに書いてきた。そんな記事が、高校の講義で取り上げていただいたことを伺ったり、学会でお会いした先生から、ずっと見ていて、被災地の外にいるものからは、状態がよく理解できたというコメントもいただいた。あとから見たときに、こんなことが起きて、このようなことは、もう人生でないと思うが、というかあってほしくないが、そのときに対策というか、想定外にならないようにと思ったこともあった。もし、ご覧になってない方は、以下にlinkを入れておいたので、この年末年始のお時間のあるときにでもご覧ください。改めて続けてみてみると、テレビの報道とも違う面が見えるのではないだろうか。



3/11(金)、14:46から今日まで、その1(3/17)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その2(3/18)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その3(3/20)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その4(3/23)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その5(3/26)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その6(4/2)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その7(4/8、一部追加あり4/8, 10)。

3/11(金)、14:46から、1ヶ月を迎えて(4/11)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その8(4/14)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その9(4/23)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その10(5/3)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その11(5/14)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その12(5/25)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その13(6/12)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その13(6/12)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その14(7/4, 7/6追記)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その15(7/11)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その16(8/11)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その17(10/13)。

3/11(金)、14:46から今日まで、その18(11/25)。

 こうしてみると、ここ数ヶ月は十分に書くことができてないのは、書くことがないわけでなく、書く時間が満足にとれてないということだということもわかる。

 震災のことはどこまで何を書いても書き足りないような気がする。中にいるとよくわからないが、外に出て学会などで、お疲れでないですかといわれもした。渡辺でなく、研究室のメンバー、震災を受けた皆様全体の心が疲れているのは間違いないだろう。今年はそれを何とかできなかったが、来年の大事な要改善ポイントであろう。

DSCN0392.JPG このあたりで震災のことをおいて、研究面を振り返ると、今年は十分といえない論文発表だった。震災のことを言い訳にしてはいけないかもしれないが、来年にはこのことを肝に銘じて、より多くの学術的な発信をしたい。それから、8月には、科学研究費・新学術領域研究「ゲノム・遺伝子相関:新しい遺伝学分野の創成」の採択が決まったことは、こんな中でもよい報告であった。

 教育面は、4月から3名のM1の方々、5月から2名のPD(うち、1名は10月から他のlabへ。。)をお迎えした。震災の後片付けから始め、十分な教育的サポートができたのであろうとかと心配でならない。講義は、通常の工学部への生命科学の講義等に加えて、「レポート力」という講義を仰せつかり、それなりに評価がよかったようでほっとしている。是非、来年はもう少し改善したい。また、来春からは、2名の新しいM1の方をお迎えできることも、うれしい限りですね。ぜひ、研究室で大きく成長してほしいと、。。。もちろん、最大限のサポートをしますので。メンバーなどは、また、来年のHPで紹介をしますので。

 社会貢献面では、出前講義等、昨年並みとは行かないまでもできたのではないだろうか。足りない部分は、また、来年に。。

 まだまだ書き足りないのかもしれないが、今日で今年は終わる。というか、2011が。どうしても頭の中には、3/11, 14:46が残っているが、それを少しずつでも吹き飛ばしながら、2012の歩みとしたい。最後になって申し訳ないが、福島原発の放射能汚染で食糧の重要性が問われており、植物遺伝の研究をしているものとして、それをより発展させるためにご協力いただいた共同研究の研究室など、様々な関係の方々にこの場を借りてお礼を申し上げることとして、終わりにしたいと。


 では、皆さん、良いお年をお迎え下さい。

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 わたなべしるす

 PS. 震災前に、渡辺自身のことで恐縮であるが、「日本学術振興会賞」をいただいた。この賞に恥じないように、努力を継続しないと。。

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ストイック

2011年12月12日 (月)

ここ1ヶ月半くらい自分の肉体的・精神的限界点に興味があって、
できるだけ余暇や遊びを削る試みをしているのですが、
ほぼ食事・睡眠・仕事だけの日が続いても、意外と平気なことを発見しました。

むしろいろんなものが削ぎ落とされて、物事をすごくシンプルに考えられるようになっていて、
本当にほしいもの・必要なもの以外はどうでも良くなってきています。

自分のやりたいことをやるにはそれ相応の能力と覚悟が必要で、
そのためには自分を追い込んでキャパシティーを増やすしかないので、
人に迷惑をかけない程度に、行けるところまで行ってみたいと思います。

広井

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今年も残すところ。。。。(12/6)

2011年12月 6日 (火)

 気がついたら、今年も最後の月になっていた。12月になり、ずいぶんと寒くなり、風が強い日もあり、電車が運休したり、落ち葉がまったり、時雨れるような雨が降ったり、冬らしさが見えてきたなと思えるようになってきた。あっという間なのか、長かったのか、年末までの間もう少し持ち越して、考えてみたい。3/11があったので。。。

 年末までにやることは、まだ山のように残っているような気がする。自分だけが暴走して何かをすればよいというようなことでなく、どのようなやらないといけないことも、相互作用というか、相互コミュニケーションというのが、重要なものばかりである。講義もそうであろう。一方的にしゃべっても、聞いている方が楽しくなく、理解できなければ、何の意味もない。というが、そうは簡単でない。特に、初めてやる講義であればなおさらである。来週、そんな講義があり、かなり緊張気味である。

DSCN1863.JPG 研究面の言葉で言えば、「自家不和合性」も植物における、花粉と雌しべの相互作用である。相性とでもいえば、わかりやすい言葉になるのだろうか。そんな相互作用は、2つの因子があって成立する。片方だけが、無理な主張をしたり、相性に反することをすれば、相互作用、コミュニケーションは成り立たない。当たり前かもしれないが、これをうまくやることは結構難しいようである。植物だけでなく、いろいろな場面を見たとき。。何事もよりよい相性であってほしいと思う。復興まで時間がかかっている、この世の中もなのかもしれない。

 今年も残すところ、20日あまり。残された日数との相性というのがあるのかわからないが、やれることをやれるところまで、やるのが、震災復興にもつながるのであろう。。。そうそう、ずいぶん寒くなりました。HPをご覧いただいている方々も、ご自愛ください。インフルエンザもはやってきているようです。

 わたなべしるす

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 PS. そういえば、昨日、出前講義に行った子供さんから、お手紙をもらい、そのお手紙に返事を書いたら、そこにあったlabの電話番号を見て、電話をかけてきてくれました。mailなどをもらうことはあったのですが、ありがとうの電話は初めて。でんわをもらったこちらが感動でした。ありがとうございました。あと20日くらいの今年をがんばって乗り切れそうです。本当に感謝、感謝です。ありがとうございました。こういうのを、お互いのコミュニケーションの相性がよいというのだと思います。

 そういえばといえば。きのうから、新学術領域研究「遺伝子ゲノム相関」渡辺が分担をしており、この計画研究の代表者をされている、大阪教育大の鈴木先生が来訪されました。大学院生とdeepにdiscussionをしていただきました。院生さん達のそれぞれの研究内容は、まさに「遺伝子ゲノム相関」に関わるものであり、鈴木先生と院生さん達の「新しいpositiveな相関」ができ、よりよい方向に研究が進むのではと。鈴木先生、ありがとうございました。

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