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研究成果がPLoS ONEに掲載されました

研究成果がPLoS ONEに掲載されました。
動物の近縁種間では、求愛ディスプレイや交配行動が分化していて、異種間交配が妨げられている例が多く知られています。こういった求愛シグナル分化の背景に、性ステロイドホルモンの違いが関わっているのではないかという仮説のもと、日本に生息する二種のイトヨ(日本海イトヨと太平洋イトヨ)について、求愛行動直後の血中の性ステロイド濃度の違いや、脳下垂体と生殖腺での遺伝子発現の違いを探索しました。その結果、これら近縁種間で多くの違いが見つかりました。特に興味深いことに、日本海イトヨのメスでは、メスにも関わらず一般的に男性化ホルモンと考えられているテストステロンの濃度がオス並みに高いことが分かりました。種分化とホルモンとの関係に着目した仕事は意外にも少なく、本領域では、この成果をもとにして、さらにこの機能的な意義と遺伝基盤に迫っていきます。

Kitano J, Kawagishi Y, Mori S, Peichel CL, Makino T, et al. (2011) Divergence in Sex Steroid Hormone Signaling between Sympatric Species of Japanese Threespine Stickleback. 
PLoS ONE 6(12): e29253. doi:10.1371/journal.pone.0029253

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