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本領域研究で扱うエピジェネティックな優劣性制御機構発見に関するレビューがDevelopment, Growth & Differentiation に掲載されました

本領域研究では、対立遺伝子間の相互作用として新たな優劣性の制御機構について取り上げます。従来、優劣性が生じる機構としては劣性側対立遺伝子が何らかの形で機能欠失している例のみが知られ、機能を保持した野生型対立遺伝子の効果に隠れて表現型が現れないと説明されてきました。しかし、我々はすべての対立遺伝子が機能を保持しているにも関わらず複雑な優劣性関係を示す自家不和合性対立遺伝子に着目して解析を進め、優性側対立遺伝子の近傍で作られる低分子RNAにより劣性側対立遺伝子の発現が抑制される例があることを発見しました。本レビューでは、その発見の経緯を紹介しています。この新たな制御機構がすべての自家不和合性対立遺伝子間の優劣性制御に関わっているか、さらに類似の機構により制御されている優劣性現象がないか、今後検証を進めていく計画です。
Epigenetic regulation of monoallelic gene expression
Shiba, H., and Takayama, S.
Develop. Growth Differ. (2012) 54, 120-128.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23741751
高山班201201.jpg

新しい優劣性発現制御機構のモデル図

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